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第1部  社会発展基盤の強化と拡大のために
第2章  資源・エネルギー基盤の強化
第2節  鉱物資源の有効利用
1  現状と問題点


経済の発展に伴い,世界の鉱物資源の需要は逐年増大している。

第1-2-4表 は,我が国及び世界の主要鉱種の消費量を示したものであるが,これによれば,主要鉱種のいずれについても,世界全体の年間消費量伸び率に比べて我が国のそれが著しく高いこと,鉛を除けばいずれも世界消費量に占める我が国の割合が年々拡大していることなどの特徴が見られる。

第1-2-4表 我が国及び世界の主要鉱物資源の消費量  (単位チトン)

このような需要の増大を背景として,近年,鉱物資源の有限性と偏在性に絡んだ供給不安定の問題がますますクローズアップされてきている。 第1-2-5表 は,現在の各鉱物資源の可採埋蔵量を年間消費量で除して可採年数を計算したものである。 これによれば,鉄鉱石,ボーキサイトでは可採年数は100年を越えているが,他の資源については,亜鉛13年,鉛15年,銅23年とかなり短かい。注)

第1-2-5表 世界の主要鉱物資源の埋蔵量と可採年数


注)上記の可採年数はあくまで現時点での埋蔵量と生産量から割り出したものであり,埋蔵量についてはその計算の仕方によつて差異があるのみならず,今後の探鉱活動により変化するものである。

また,資源の偏在性について見ると, 第1-2-6表 に示すとおり,埋蔵地域が偏在している。更に鉄鉱石を例にとつて見ると,ソ連等を除いては,埋蔵地域と,生産地域及び消費地域とは一致していない( 第1-2-9図 )。

第1-2-6表 世界の主要鉱物資源の地域別埋蔵率

第1-2-9図 世界の鉄鉱石の埋蔵量,生産量,消費量

このような鉱物資源の有限性と偏在性は,その再生産不可能という特殊性と結び付いて,国際大資本による寡占的供給体制,資源保有国のいわゆるナショナリズム等の要因と相まつて石油と同様に資源供給構造の不安定性を一層強めることが予想される。

資源の乏しい我が国は,かつては豊富に賦存しているといわれた銅,鉛,亜鉛でさえその海外依存度が50%以上,また,鉄鉱石では90%以上,アルミニウム及びニッケルでは100%となつており,その影響を受けやすい体質となつている。

一方,このような鉱物資源供給の不安定性の問題とともに,重要な問題として,鉱物資源の生産,利用の拡大に伴う鉱公害の問題が生じている。

すなわち,資源生産面では,資源の採堀による地盤沈下や鉱さいの蓄積,資源の採堀や製錬に伴う重金属による水質,土壌汚染等の問題が,また,資源利用面では種々の環境汚染問題が生じている。


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