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研究投資の動向
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わが国における研究投資の概況
(4)
研究投資の性格別構成
一般に研究はその段階に応じて,基礎研究,応用研究,開発研究の3種類に分けることが出来る。 従来,わが国においてはその統計はほとんど整備されていなかつたが,昭和40年度以降「科学技術研究調査」により「会社等」および「研究機関」について,研究費の基礎,応用,開発別分類集計 (注1) が行なわれるようになつた。 わが国においては,「大学等」に関する資料がなく,国全体の研究費を基礎,応用,開発研究別に分類することはできないが,OECDの資料によれば,主要加盟国の状況は 第2-10-(1)図 のとおりであり,一般に先進工業国では基礎研究費の比率が小さく,応用研究費がこれにつぎ,開発研究費の比率は相当に高くなつている。これに対して,工業化のやや遅れている国および開発途上国では,研究投資の絶対額が小さいこともあつて,基礎研究費の比率が高く,応用研究費,開発研究費の比率が低い傾向にある。わが国の民間企業における研究費の性格別構成 (注2) は,昭和40年度において,基礎研究費11.3%,応用研究費31.1%,開発研究費57.6%であつたが,諸外国における民間企業の研究費の基礎,応用,開発別構成は,アメリカ4.4-19.5-76.1,イギリス5.0-24.0-71.0,フランス5.0-31.O-64.0,イタリ-4,8-43.9-51.3となつており,基礎研究費の比率はわが国に比べていずれもかなり低くなつている( 第2-10-(2)図参照 )。 また「科学技術研究調査」速報によれば,昭和41年度のわが国民間企業における研究費の性格別構成は,基礎10.4%,応用28.4%,開発61.2%で,前年度に比べて開発研究の割合がやや大きくなつている。 注1)「科学技術研究調査」における基礎,応用,開発研究の定義は,次のとおりである。 基礎研究:知識の進歩を目的として行なう研究で,特定の実際的応用を直接のねらいとしないものをいう。 応用研究:知識の進歩を目的として行なう研究で,特定の実際的応用を直接のねらいとする研究をいう。 開発研究:基礎および応用研究などによる既存の知識の応用であり,新しい材料,装置,製品,システム,工程等の導入,または既存のこれらの改良をねらいとする研究をいう。 このような分類の定義は,多少の相異はあるが,諸外国においてもおおむね共通したものである(付表2-4表参照)。 注2) わが国の研究費の性格別分類のなかには,医学部門の研究費を含まない。
第2-10図 基礎,応用,開発別研究費
![]() 「研究機関」については( 注 ),基礎研究費24%,応用研究費49%,開発研究費27%となつており,開発研究の比率が著しく少なくなつている。欧米の工業先進国の「研究機関」における開発研究費の比率は,アメリカ50%,イギリス52%,フランス46%,イタリー48%といずれも50%前後であり,わが国に比べてかなり高い値を示している( 第2-10-(3)図参照 )。「大学等」について海外諸国の状況をみると,いずれも基礎研究が主体で応用研究の比率は小さく,開発研究もアメリカを除いてはほとんど問題にならぬ位に微々たるものである( 第2-10-(4)図参照 )。 わが国においても,一般に大学は,基礎研究に重点がおかれていることから,大学における研究費をすべて基礎研究費とみなして国全体の研究費を性格別にみると,基礎研究費29.3%,応用研究費28.5%,開発研究費42.2%となり,研究費配分の面からみた場合,わが国の基礎研究の比率は諸外国に比べてきわめて高く,逆に開発研究の比率が低いことがわかる。 前(節)へ 次(節)へ
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