ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
 第2章
  研究投資の動向
1  わが国における研究投資の概況
(3)  研究投資の費目別構成


研究費を,使用費目別に人件費,固定資産購入費,消耗資材費,その他経費( )に分類すると, 第2-9図 に示すとおりとなる。人件費の割合は,昭和35年度には37%であつたが,以後年々増加し,昭和40年度には45%となつた。しかし,わが国においては研究費中に占める人件費の割合は,諸外国に比べて高いわけではなく,イギリスの48%,ドイツの47%,フランスの45%オランダの53%,イタリーの53%,アメリカの49%(民間企業のみ)等よりむしろ低い。わが国における研究者の待遇は,現状では決して良いとはいえず,給与なども諸外国に比べてかなり低いといわれている現状を考慮すれば今後人件費の占める割合はますます増加する傾向にあるものと思われる。一方,研究費中に占める固定資産購入費の割合は,昭和36年度の35%を頂点として以後年々減少しており,昭和40年度には25%となつた。これは,昭和36年度までのいわゆる中央研究所設立ブームの時期に,主として民間企業の土地・建物・機械装置などの購入費が大幅に増加したが,これが一段落し,その後の経済界の不況とあいまつて研究設備投資が横這いを続けているためである。消耗資材費とその他経費の各構成割合については,年度によつて大きな変動は生じていない。


(注)人 件 費:研究関係の全従業者に対して支払つた給与(基本給,諸手当など定期的給与であると臨時に支払われた給与であるとを問わない。),退職金・賞与などの総額をいう。

消耗資材費:研究のために要した主要原材料費のほか補助材料費・部分品費・包装材料費・消耗器材費(耐用年数1年以内または購入価格1万円未満の工具・器具・備品を含む。)・光熱水導費などを含めた額をいう。

固定資産購入費:研究に必要なすべての有形固定資産の購入・建造・据付けに要した費用の総額をいう。

その他経費:研究のために使用した消耗品費(官報,新聞を含む。)文房具費・旅費のほか,修理費・通信費・家賃・地代などの合計額をいう。

第2-9図 研究費の費目別構成

組織別にみると,「会社等」では消耗資材費やその他経費の割合が比較的多く,他の組織に比べて人件費の占める割合は小さい。これと反対に,「大学等」では人件費の占める割合が非常に大きく,消耗資材費とその他経費の占める割合はきわめて小さい。これは民間企業の研究が応用研究,開発研究等を主体とした原材料多消費型の研究であるのに対し,「大学等」における研究は基礎研究が主体で人に期待する面が多く,原材料などの比重が小さいことを示すものといえよう。

一方,組織別に費目別構成の推移をみると,「会社等」では人件費の割合が次第に上昇し,逆に,固定資産購入費の割合は年々減少している。「大学等」では「会社等」とは逆に年々人件費の割合が次第に小さくなり,固定資産の購入費の割合が次第に大きくなつている。「研究機関」はちようどこれら2組織の中間に位置し,全体としでは極端な差はなくなりつつある。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ