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3章  民間企業の研究活動
3  企業の基礎研究
2.  基礎研究の重点


 基礎研究の実施状況は以上に述べたとおりであるが,これらの基礎研究がどういう方面に重点を置いたものであるかについてみると, 3-6表 に示すように特定の目的に役立てるため現在不明な点の穴埋めをする研究(目的基礎研究)に重点を置いている会社が63%に達し,どんな応用ができるかわからないが新しい現象や知識の探究(純粋基礎研究)に重点を置いている会社は全体の9%である。他の28%の会社はその両方を同程度に行なつている。

3-6表 基礎研究の実施状況およびその重点

これについても規模別,業種別にかなりの差が見られる。大企業ほど純粋基礎研究に重点を置く会社がふえ,小企業ほど目的基礎研究に重点を置く会社が多い。食品,化学,電気機械の各工業では純粋基礎研究に重点を置く会社が比較的多く,鉄鋼業,機械工業,輸送用機械工業は大部分の会社が目的基礎研究に重点を置いている。

以上は昭和38年度現在についてであり,3〜5年先の予定または希望としては,現在よりも若干純粋基礎研究の方に重点が移動するようである。すなわち

38年現在  3〜5年先
目的基礎研究に重点を置く会社      63%    46%
純粋    "              9%    10%
その両方を同程度に行なう会社      28%    44%

であつて目的基礎研究に重点を置く会社が17%減り,両方を同程度に行なう会社が16%増えることになつている。こうした動きのなかにも,あるいは前に述べたように近い将来基礎研究を始めたいという会社が多いことからも,技術導入から自主開発へ,封鎖経済から開放経済へといつた環境の移り変りを如実に反映し,基礎研究を重視しようとする企業の態度が伺がわれるようである。


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