萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和元年12月3日)

令和元年12月3日(火曜日)
教育、スポーツ、文化

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新しい「国立競技場」が竣工、「大学入試英語成績提供システム」の導入延期に伴う国立大学における英語の資格・検定試験の活用方針の公表、首里城復元に向けた取組及び復元建造物の防火対策

萩生田光一文部科学大臣記者会見映像版

令和元年12月3日(火曜日)に行われた、萩生田光一文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和元年12月3日)

令和元年12月3日萩生田光一文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

萩生田光一文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私から「国立競技場」の竣工についてご報告します。先週11月30日、新しい「国立競技場」が竣工し、日本スポーツ振興センターが、大成建設JVより引き渡しを受けました。東京大会の開・閉会式などの会場となる国立競技場が、計画どおり竣工できたことは、非常に喜ばしいことであります。このスタジアムは、「アスリート第一」「世界最高のユニバーサルデザイン」「周辺環境等との調和や日本らしさ」をコンセプトとして、整備を進めてまいりました。まさにそのコンセプトが随所に活きたスタジアムになったものと考えております。今月下旬には、JSC、日本スポーツ振興センターにおいて、竣工に伴う式典、オープニングイベントを行うとともに、年始には、サッカー天皇杯の決勝、全国大学ラグビー決勝が開催されます。また並行して、JSCにおいて、什器や備品の整備などの準備を遅滞なく進め、年明け早々、東京大会を主催する組織委員会へスタジアムを引き継ぐこととしております。文部科学省としては、東京大会までの準備を着実に進めるとともに、国立競技場が、国民に愛される施設となるよう、積極的にその意義をアピールしてまいりたいと思います。私からは以上です。

記者)
 大学入学共通テストに関してお伺いします。文部科学省が、英語民間試験の導入見送りを決めたことを受けて、先週、国立大の8割が民間試験を使用しないと方針を転換させました。これについてのご所見と2024年度から実施を目指す新たな英語入試制度に与える影響についてお聞かせください。

大臣)
 国立大学について、「大学入試英語成績提供システム」の導入延期に伴う、英語の資格・検定試験の活用方針の変更について、11月29日に、各大学のホームページ上で公表したと承知をしております。各大学における英語の資格・検定試験の活用方針については、各大学の入学者受入れ方針に基づき検討が行われ、決定されたものと理解をしています。文部科学省としては、公私立大学も含め、各大学に対し、12月13日を目途に、令和3年度大学入学者選抜における英語の資格・検定試験の活用の有無、活用方法等の決定、公表をお願いしているところであり、その情報を取りまとめ、ホームページ上を通じて受験生等に提供してまいります。今後設置する予定の検討会議の具体的な論点や検討の方法については、現在検討中ですが、大学入学共通テストや各大学の個別試験の中での英語4技能評価をどのようにするのか、また繰り返しになりますが、経済的な状況や居住地域にかかわらず、等しく安心して試験が受けれるような配慮が十分なのかなどを柱として、関係者などの意見も聞きながら、今後1年を目途にしっかり検討してまいりたいと思います。確かに、共通テストでは活用するといった大学が、今回、それぞれの大学の判断で活用見送りになったというのは、先ほど申し上げたように学校の独自の判断だと思います。他方、4技能の評価の必要性がないという判断をしたとは思っておりませんので、その辺は国立協にも機会があるごとに確認をしていきたいなと思ってます。

記者)
 首里城の復元の関係でお伺いします。昨日ですね、関係閣僚会議の中で有識者会議を設置するという方針が決まりました。改めて、文化庁、文科省として復元にどのように取り組んでいくのかということと、今回は文化財に指定されていなかったということがあるかと思うんですが、指定されていない施設についてどのように防火対策を行っていくかということをお伺いしたいと思います。

大臣)
 昨日ですね、第2回の首里城復元のための関係閣僚会議が開催され、関係大臣から発言や沖縄県知事も出席をしまして意見交換がありました。私からはですね、先月、上野副大臣がユネスコ総会において、首里城跡において火災があったこと、それから首里城の復旧に全力で取り組むことを表明した事実関係など、ユネスコとの調整状況を報告をしました。文部科学省としては、引き続きユネスコとの調整を丁寧に行うなど、関係省庁と連携して首里城の復元が適切かつ迅速に進むように全力を尽くしてまいりたいと思います。また、今回のようにですね、遺構、土地の跡地は世界遺産なんだけれども、その上に建っていた建物が、文化財等でなかった場合の今後の防火対策についてですけれども、復元建造物は文化財の保存や活用にとって重要な施設と考えており、このような復元建造物についてもしっかりと防火対策を講じてまいりたいと思っております。文部科学省では、重要文化財の防火対策に関するガイドラインを改訂することを検討しており、現在、世界遺産の史跡等に所在する復元建造物等の防火設備の設置状況等について調査を行っているところです。

記者)
 英語民間試験の話なんですけれども、国立大学の件なんですが、個別に利用という、個別に判断して利用するのは、大臣、おっしゃったとおり可能なはずなんですけれども、それにも関わらず大部分の大学が利用をやめたということでですね、何故このようになったというふうにお考えでしょうか。

大臣)
 これはちょっと聞いてみないと分からないね。私も随分、非積極的だなと思いました。考えようによっては、国が見直しをするということを表明しているので、その方針が決まってからまた一緒にやろうというふうに判断をしたのかもしれないんですけど、この辺はそれぞれの判断の根拠となったのはどんなものなのか、ちょっと機会があったら聞いてみたいなと思います。

記者)
 文科省が4技能を進めてきた中でですね、その趣旨がきちんと伝わっていたのかどうか、そのあたりについてはどうお考えでしょうか。

大臣)
 それは試験を実施する前までは伝わっていたんだと思いますけれど、国がやらないとなったら民間の、いうならば6、あるいは7の団体の試験を各大学がですね、CEFRという制度は生きていますけれど、しかし、それを使って入試に活用するというのは、ちょっとやっぱりなかなか積極的に取り組めなかった様々な事情があるのかなというふうに思いました。はい。

記者)
 検討会議とかで、そういう国立大の話なんかも聞いていく、そんなことも考えられるんでしょうか。

大臣)
 何となくこんなに、やると言っていた大学がいっぺんにやらなくなると、かえって間違ったメッセージになる可能性があるので、その辺はちょっと確認してみたいと思います。

(了)

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