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柴山昌彦文部科学大臣記者会見録(令和元年7月9日)

令和元年7月9日(火曜日)
教育、科学技術・学術、文化、その他

キーワード

フランス出張、「百舌鳥・古市古墳群」の世界文化遺産への登録、2019年度経験者採用試験への参加、理研AIPセンター視察、熊本地裁のハンセン病家族訴訟、北海道大学総長選考会議が名和総長のパワハラを認定した件、アポロ11号月面着陸から50年、月探査の取組、新国立競技場の後利用で陸上トラックを存続するとの報道の件、大学入学共通テストの記述式問題の採点者に関する件、岐阜市の中学3年生男子生徒が転落死した事案、所沢市の中学2年生男子生徒が同級生から刃物で刺され死亡した事案

柴山昌彦文部科学大臣記者会見映像版

令和元年7月9日(火曜日)に行われた、柴山昌彦文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

令和元年7月9日柴山昌彦文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

柴山昌彦文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 本日、私からは4件です。7月2日から6日まで、フランスを訪問しました。今回の訪問では、G7教育大臣会合及び教育・開発大臣合同会合に参加をし、G7各国と教育政策等について意見を交わしてまいりました。教育大臣会合では、幼児教育や教師の能力開発、いじめの撲滅などについて、また、教育・開発大臣合同会合では、女性教育や職業教育支援の重要性などについて議論がなされ、今後の施策の方向性等が確認されました。併せて、女性教育に関する国際会議においてパネリストとし参加をし、日本における女性の能力開発の取組について発表するとともに、フランス国民教育大臣やユネスコ事務局長等の要人と会談を行い、教育政策やユネスコ活動の発展・充実等に関する意見交換を行いました。このほか、パリ日本人学校の視察等も行いました。文部科学省としては、今回の訪問で得た知見を活用し、教育施策等の充実に引き続き積極的に取り組んでまいります。
 次に、7月6日、アゼルバイジャンで開催中の第43回世界遺産委員会において、「百舌鳥・古市古墳群」の世界文化遺産への登録が決定されました。本遺産は、世界最大の巨大前方後円墳である仁徳天皇陵古墳を含む大きさ、形状さまざまな古墳群として、土で作られた建造物であり古墳時代の我が国独自の文化を物語るものです。本資産を大切に守り続けてこられた地元の皆様に敬意を表するとともに、類まれな価値を持つこの資産が、世界の人々に祝福されつつ世界遺産となったことを心から嬉しく思っています。文部科学省としては、このたび新たに誕生した我が国23番目の世界遺産を地元の皆様とともに確実に後世へ引き継ぎ、その価値を積極的に国内外へ発信してまいります。
 このたび、文部科学省は、人事の改革の一つとして、2019年度経験者採用試験(係長級(事務))に参加することといたしました。文部科学省創生実行本部における御指摘も踏まえ、多様な経験を有する人材を確保し、文部科学省職員の多様性を高めることを通じて、組織の活性化や政策立案機能の強化を図ります。経験者採用試験は、7月から広報を開始し、8月からインターネットにて受付開始となります。文部科学行政に意欲と関心のある、より多くの皆さんの応募をお待ちしております。
 最後に、本日、日本橋にあります理化学研究所革新知能統合研究センター、いわゆるAIPセンターを視察いたします。同センターは、本年6月に策定された「AI戦略2019」において研究開発の中核として位置づけられており、AI分野の先端研究について説明を受ける予定です。研究現場の課題を踏まえ、我が国のAI研究の更なる発展・充実等についての意見交換を通じて、今後の研究支援策の検討に生かすなど、AI戦略の着実な実行につなげてまいりたいと考えております。私からは以上です。

記者)
 先ほど、ハンセン病家族訴訟について、総理が国の控訴断念の方針を示したということですが、今回の訴訟については文部科学大臣の過去の責任も問われています。受け止めと今後の方向性をお聞かせください。

大臣)
 去る6月28日に、熊本地方裁判所より、ハンセン病家族訴訟の判決が出されました。先ほど、今お話があったとおり、総理から、「今回の判決内容には一部に受け入れがたい点もあるが、筆舌に尽くしがたい御経験をされた家族の皆さんの御労苦をこれ以上長引かせるわけにはいかない、こうした思いの下に、異例の措置ではあるが、控訴断念の方向で至急準備に入る」よう、指示があったということであります。今後につきましては、この総理からの指示を踏まえて、国の訟務窓口である法務省や、ハンセン病対策を所管する厚生労働省と協議をした上で、適切に対応していきたいというように考えております。文部科学省の部分について指摘があったところでありますけれども、このハンセン病に関する教育の実施につきましても、総理からの指示を踏まえて、また関係省庁とも協議をした上で、適切に対応していきたいと考えております。

記者)
 先日、北海道大学の学長について、学長選考委員会がパワハラを認定したということでした。2004年の国立大学の法人化以降、解任の例がないというふうにお聞きしているんですが、その件について受け止めと今後の文科省の対応の方針をお聞かせください。

大臣)
 現時点では北海道大学総長選考会議から申し出を受けておりませんけれども、もし解任の申し出があった場合には、申し出の内容等を確認し、国立大学法人法及び行政手続法に則って適切に対応していきたいと考えております。

記者)
 この7月で、月面着陸した米国のアポロ計画から50年が経ちました。大臣、すごく小さい頃だと思うので、覚えていることはないと思うんですけれども、その時の状況がわかればというのと、現在、米国が進めている月探査の計画などあります。これについて日本の取組、文科省の取組、何かあれば教えてください。

大臣)
 今、御指摘になられたとおり、このアポロ11が月面着陸した当時、私はまだ3歳でありましたので、当時の思いということは特にないんですけれども、実家に当時の新聞記事が切り取って保管されていたりですね、先日、当時の事柄を題材にしたアメリカで作成された映画も見させていただきました。多くの犠牲を払いながら人類が月面に降り立つという挑戦は、当時の多くの人々に感動を与え、また、今でもそうした映画のみならず、テレビや教科書にも取り上げられる歴史的な出来事であったなと感じております。50年が経過した今、我が国をはじめ、様々な国で月面探査が計画をされており、特に米国は、月近傍有人拠点「ゲートウェイ」を経由した有人月面着陸・探査を2024年から開始する「アルテミス計画」を構想していると承知をしております。これらの計画の多くは、月に行くことが目的であったアポロ計画とは異なりですね、人類の活動領域の拡大や新たな価値の創出に向けた、より挑戦的な構想となっておりまして、また、宇宙分野に留まらない幅広い産業界やベンチャーの参画も得ながら進められているということでありまして、再び多くの人に、夢や希望を与えていると認識しております。このアメリカが主導する挑戦に対して、我が国が、どのような協力をするか、鋭意検討をしていきたいと考えております。

記者)
 北海道大学の件なんですけれども、選考会議がパワハラの認定をした一方で、昨日、総長側が反論文というのを出しているんですけれども、こうした現状に陥っていることについての大臣の受け止めというのを教えてください。

大臣)
 そのような報道があったことは承知をしておりますけれども、現時点では、先ほど申し上げたとおり、北海道大学総長選考会議から申し出を受けておりませんので、コメントは差し控えたいというように思います。いずれにいたしましても、しかるるべき申し出があった場合においては、国立大学法人法及び行政手続法に則って、しっかりとデュープロセスを踏んだ対応をしていきたいと考えております。

記者)
 ハンセン病の家族訴訟の控訴の件なんですけれども、安倍総理が、承服しがたい部分があると言ってましたけれども、文科省の部分で承服しがたい部分があれば教えてください。

大臣)
 総理の指示に従った形での対応をさせていただきたいというように思っておりますが、文部科学省としては、これまでも人権教育等についてハンセン病についても配慮した形で進めてきたという思いがあり、そのことについては第一審の中で主張させていただいたところであります。

記者)
 新国立競技場の後利用に関して伺います。東京オリンピック・パラリンピック後の利用については、競技場を球技専用スタジアムに改修するという基本的な考え方を2017年11月の関係閣僚会議で了承しているところです。しかしながら、その基本的な考えを変更して陸上トラックについても撤去せずに存続させる方向で調整がなされているという一部報道があります。政府として、現在、そのような調整がなされている事実があるのかお聞かせください。

大臣)
 新国立競技場の後利用については、平成27年8月に、関係閣僚会議において、「周辺地域の整備と調和のとれた民間事業への移行を図ること」として、「今後、政府において本計画を踏まえて、ビジネスプランの公募に向けた検討」を行うことが決定されました。これを踏まえ、当時の水落文部科学副大臣を座長とする「大会後の運営管理に関する検討ワーキングチーム」において、平成29年11月に、「大会後の運営管理に関する基本的な考え方」をとりまとめ、具体的な方向性としては、大会後に臨場感のある球技専用スタジアムに改修し、スポーツ振興の中核拠点として最大限活用すること、イベントやコンサート等を積極的に開催することで、スタジアム全体の収益性を高めることなどとされております。これらのことを前提として、現在、日本スポーツ振興センターにおいて、専門家の指導・助言を得つつ、マーケットサウンディングなどにより、民間事業者の意見を聞きながら、検討を行っているところであります。「民間事業への移行」が円滑に行われるためには、まずは、市場の意向等をしっかりと把握することが重要だと考えておリまして、今後とも、引き続き、関係者の意見を聞きながら検討を進めていきたいというように考えております。現時点では、今申し上げたことの特段の変更というものはございません。

記者)
 大学入学共通テストについて伺いたいのですが、記述式問題の採点には、およそ1万人が必要とされるということですけれども、それにアルバイトの大学生も認める方針だということですが、これについて大臣の見解をお願いします。

大臣)
 大学入学共通テストの記述式問題の採点業務に関しては、現在、大学入試センターにおいて採点事業者の入札公告中でありまして、採点者の選抜方法等については、契約後、事業者からの提案を踏まえ、センターと事業者とで協議をすることとなっております。この仕様書においては、採点業務につきまして、適正な試験等によって質の高い採点者を確保すること、必要な研修プログラムを行うことなど、採点者の質を向上するための取組が求められるとともに、一次採点は複数名で独立して行うこと、複数名の採点結果が異なる場合等には、採点監督者が採点結果の確認や不一致のあった答案の採点などを行い、独立して採点した結果が一致するまで当該答案に対する採点作業を行うこと、採点作業中に適時、採点結果の品質チェックを行い、その結果を採点作業の改善につなげることなど、採点の正確性を確保するための取組が求められております。文部科学省としては、こうした多層的な組織体制と品質チェックの充実等によって採点の質を確保することが重要だと考えておりまして、個人の属性のみに着目して採点者を採用するといった方針をお示しをするものではないと考えております。

記者)
 そうするとですね、個人の属性によってではないということは、大学生であっても採点者に含まれ得るということでしょうか。

大臣)
 採点業務につきましては、適正な試験等によって質の高い採点者を確保するということが、先ほど申し上げたとおり、仕様書によって求められております。適正な試験等の結果として様々な属性の方が含まれ得るとは思いますけれども、いずれにせよ、その上で更に多層的な組織体制と品質チェックの充実等によって採点の質が確保されると考えております。

記者)
 様々な属性の中には、大学生も含まれるということだと思うんですけれども、大臣としてはそれでよろしいというふうに考えていらっしゃるんでしょうか。

大臣)
 先ほど申し上げたとおり、適正な試験等によって、場合によっては学者であってもそうした試験をクリアできないということもあり得ると思いますので、そうではなくてしっかりとした質の高い採点者を確保するということが望ましいと私は考えております。

記者)
 しかし、大学入試の採点を大学生がやるということについては、かなりですね、不安の声とかですね、違うのではないかというような声もあるようなんですけれども、それについては大臣としてはどうお答えになるんでしょうか。

大臣)
 しっかりとした適性を持つ方が採点をすることが、私は大事だというように考えております。

記者)
 岐阜市のですね、いじめの問題についてお尋ねしたいんですけれども、昨日、文部科学省からも職員が派遣されたというふうに伺ってますが、大臣としての今の問題の原因はまだあれかもしれませんが、受け止めというのをお願いできますでしょうか。

大臣)
 岐阜市の中学3年生の男子生徒が自ら命を絶った事案について、亡くなった生徒に対し哀悼の意を表するとともに、御遺族に対しお悔やみを申し上げます。この事案につきましては、当該生徒の担任が、同級生から渡されたいじめを訴えるメモを廃棄したなどの対応が明らかとなっておりまして、今後、市の教育委員会が、いじめの重大事態として第三者委員会を立ち上げ、事実関係を明確にするための調査を行う方針であると伺っております。また、文部科学省としては、今般の事案の重大性に鑑み、昨日、担当課長を市の教育委員会に派遣をし、市の教育委員会から直接詳細を聴き取るとともに、今後の対応について必要な指導や助言を行ったところであります。引き続き、私どもとしては、岐阜県教育委員会を通じて、御遺族の意向を踏まえながら、適切に対応するよう必要な指導や助言を行ってまいりたいというように思っております。今後、第三者委員会で検証していくということですので、その結果を待ちたいというように考えます。

記者)
 所沢のですね、同級生の殺害事件について、大臣の地元でもあるんだと思うんですが、今回、事件なので毛色はちょっとあれですけれども、学校に相談があったということも事件の中で明らかになっています。そのあたりの受け止めはいかがでしょうか。

大臣)
 今おっしゃったとおり、埼玉県所沢市の中学2年生の男子生徒が、刃物で刺されて死亡した事案、大変衝撃的でありました。亡くなられた生徒に対し哀悼の意を表するとともに、御遺族に対し心よりお悔やみを申し上げます。本件については、事態の重大性に鑑み、こちらも昨日、私どもの担当室長を所沢市の教育委員会に派遣をし、直接詳細を聴き取るとともに、今後の対応について必要な助言を行ったところであります。事件の詳細については、警察が調査を進めているとのことですけれども、文部科学省といたしましてはですね、いろいろと事案が複雑に展開をしていたということでもございますので、埼玉県の教育委員会を通じて、よりしっかりと状況の把握に努めていきたいと考えております。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:令和元年07月 --