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柴山昌彦文部科学大臣記者会見録(平成31年4月23日)

平成31年4月23日(火曜日)
教育、科学技術・学術、その他

キーワード

研究力向上改革2019、F-35A戦闘機捜索活動への支援、平成30年度公立学校教員採用選考試験の実施状況の調査結果、いじめ防止対策推進法の超党派の勉強会の座長試案、平成31年度全国学力・学習状況調査

柴山昌彦文部科学大臣記者会見映像版

平成31年4月23日(火曜日)に行われた、柴山昌彦文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成31年4月23日柴山昌彦文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

柴山昌彦文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 私からは2件ございます。まず、このたび、「研究力向上改革2019」を取りまとめましたので報告させていただきます。我が国の研究力の現状は、論文の質・量双方の観点での国際的な地位の低下、国際共著論文の伸び悩み等にみられるように、諸外国に比べて研究力が相対的に低下していることが課題となっております。このような現状を一刻も早く打破するため、2月1日に公表した「高等教育・研究改革イニシアティブ-柴山イニシアティブ-」を踏まえ、省内に永岡副大臣を座長とするタスクフォースを設置して、研究「人材」「資金」「環境」の観点から具体的方策の検討・取りまとめを行ないました。研究力向上に資する基盤的な力の更なる強化に向けて、まず研究人材の改革では、若手研究者の「安定」と「自立」の確保、多様なキャリアパスによる流動性・国際性を促進する取組等を通じて研究者をより魅力ある職にすることを目指します。研究資金の改革では、裾野の広い富士山型の研究資金体制を構築し、「多様性」を確保しつつ、「挑戦的」かつ「卓越」した世界水準の研究を支援いたします。研究環境の改革では、研究室単位を超えて研究環境の向上を図る「ラボ改革」を通じて研究効率を最大化し、より自由に研究に打ち込める、Society5.0時代にふさわしい環境の実現を目指してまいります。今般取りまとめました「研究力向上改革2019」は、これら研究「人材」「資金」「環境」改革を大学改革と一体的に実行しつつ、産学官を巻き込みながら、研究者目線での不断の見直しを行うことで進化し続けるプランとしてまいります。文部科学省としては、本取りまとめも踏まえて、関係施策の制度改善や、必要に応じ来年度概算要求等に反映するなど早急に実行に移すことにより、我が国の研究力の国際的地位のV字回復を目指して、絶えずイノベーションを生み続ける社会を実現していきたいと考えております。
 続きまして、先週4月19日(金曜日)、防衛省から文部科学省に対して、航空自衛隊F-35A戦闘機の捜索活動について、海洋研究開発機構(JAMSTEC)が所有する海底広域研究船「かいめい」による協力の依頼がございました。文部科学省としては、昨日(4月22日)に、同依頼に基づき、海洋研究開発機構が捜索活動に協力する旨を回答したところでございます。海洋研究開発機構においては、当該戦闘機の捜索に全力で取り組んでいただきたいと考えております。私からは以上です。

記者)
 昨日、経団連と大学側が採用方式を多様化させることで一致しました。まずその受け止めとですね、それから通年採用が拡大しますと、学生の就職活動の早期化や長期化、またそれに伴う大学での学びに影響するという懸念もあると思いますが、大臣のお考えを聞かせてください。

大臣)
 今回、大学と経団連が、我が国の将来の人材育成に必要な大学教育や企業での採用方法のより良いあり方を検討し、方向性について認識を共有されたことについては、歓迎したいと思います。この提言においては、Society5.0時代に求められる能力の育成方法や採用方法のあり方、地域を支える人材育成に関して、大学、企業双方が取り組むべき課題を抽出して、その課題の解消に向けた具体的な取組方法について、引き続き議論が行われるというように伺っておりまして、大変重要だと考えております。文部科学省としても、この提言の趣旨に従って大学、企業が協働して具体的なアクションを起こしていくことを期待したいというように思います。今、御指摘になられた通年採用の学業への影響についてでありますけれども、今回、通年採用、いわばジョブ型雇用を念頭においた採用かと思われますけれども、これも含めた複線的で多様な採用形態に移行すべきとの提言につきましては、あくまでも学生の学修時間の確保を前提としつつ、学生が多様な体験活動を行うことの重要性を共通認識とした上で、今回の採用方法について取りまとめられたと伺っております。文部科学省としては、学業に支障が出ることのないよう、この共通認識の下で大学、企業が協働して具体的な議論が進められていくことを期待したいと考えております。

記者)
 今の関連なんですけれども、Society5.0の人材育成というところで、AI人材とかデータサイエンスに強い人材の育成等についてですね、特に首都圏の大学、私立大学等から、23区の定員抑制を解除してくれなければこういう人材育成の新しいやつを作れないじゃないかということも更に議論になったらしいんですが、先日、提言にも少し例として盛り込まれました。大臣、このあたりはどうお考えでしょうか。

大臣)
 要望事項として主に4項目が挙げられておりますけれども、このうち、大学への寄付促進に向けた税制措置については、文部科学省としてもこれまで取り組んできておりまして、また「学位プログラム」の制度化については、既に検討を進めているものでありますけれども、いただいた御意見も踏まえて更に検討を進めていきたいというように考えております。今、御指摘になられましたAI、数理・データサイエンス人材育成に向けた措置、統計学を教えられる人材の育成等、これについても、大変重要な課題だと考えておりまして、定員抑制のことについても確かに触れられているかと思いますけれども、こういった点につきましても、今回、大学と企業で検討された中での御意見として、これから我々としてもしっかりと検証、検討させていただきたいと考えております。

記者)
 先週、教員採用試験の倍率、昨年春に採用された教員採用試験の倍率が公表されまして、特に小学校で3.2倍で、2つの自治体は2倍台ということで低下している印象があるんですけれども、この数字に対する受け止めと、どのように対応策があるのかということを教えてください。

大臣)
 御指摘に調査結果におきましては、全国の都道府県・指定都市教育委員会が平成29年度に実施した平成30年度教員採用選考試験の競争率が、全体で4.9倍、前年度の5.2倍からおっしゃるとおり減少しているところであります。原因といたしましては、大量の教員が定年により退職していることに伴い、大量の教員を採用する必要が生じているということ、また民間企業等の採用が活発になっていることに伴い、それと裏腹な関係で教員採用試験の受験者が減少していること等が複合的に関連しているものと認識をしております。教員の採用については各任命権者の判断に委ねられておりますけれども、文部科学省においては、今後も多くの教員が退職することが見込まれることもありますので、以前から、教員の年齢構成に配慮して、中長期的視点から計画的な教員採用・人事を行うことを促してまいりました。各任命権者においては、教員の確保に関する厳しい現状を踏まえて、より一層既に退職された教員の活用ですとか、あるいは社会人の積極採用等の工夫をしていただくとともに、文部科学省といたしましてもですね、高度専門職業人としての教師の地位を確立し、教職の魅力を発信していくとともに、働き方改革を進めるなど、多くの方々に教職を志していただけるように取り組んでいきたいと考えております。また、先般、新しい時代の初等中等教育の在り方について中教審に諮問をしたところでありまして、その中で質の高い教師を確保し、資質向上を図るための養成・免許・採用・研修・勤務環境の在り方などについても御検討いただく予定としております。

記者)
 先ほどの研究力向上2019、あとはAI人材の育成とかもあるんですけれども、それなりに予算が必要だと思うんですけれども、それについてどういうふうに確保していくのか、あと大学側もですね、それなりに意識改革をしないとだめだと思うんですけれども、大学の意識改革にどう取り組むのか教えてください。

大臣)
 おっしゃるとおりです。さっき申し上げたようにですね、我々、様々な取組が必要だと、総合的にですね、考えております。研究者目線に立って、研究現場が抱える諸課題を解決するための具体的方策について議論・検討を行って、先ほど紹介をした「研究力向上改革2019」をまとめさせていただきました。まさしく今おっしゃったように大学側の改革も含めてですね、科学技術イノベーションの強化、あるいは体質改善というものを目指していきたいというように思っております。プロジェクト雇用における若手研究者の任期の長期化、5年程度以上とすること、一定割合を自らの研究の時間に充当可能とする専従義務の緩和、競争的資金の直接経費から研究以外の業務の代行経費の支出を可能とすることによって研究時間を確保する、バイアウト制の導入。研究資金の観点からは、さっきも少し触れたかもしれませんが、外部資金の呼び込み強化を図るとともに、競争的資金の直接経費から研究代表者(Principal Investigator)の人件費への支出も可能とする研究費制度の見直し、これによってですね、大学が自由な裁量で活用可能な経費を拡大して、その分基盤的研究費や若手研究者支援等に資金が回るということになります。また、研究環境の観点からは、大学等が研究設備等をコアファシリティとして共用する取組など、組織としての環境整備の推進ですとか、このような研究設備の利用を支える技術職員の組織的な育成や活躍促進、こういったことにも取り組んでまいります。優秀な研究者が安心して自らの研究に打ち込める環境の整理を進め、そしてこれからもですね、各方面の御意見も伺いながらプランの見直しをしていくことで、その時々によって直面する課題に対応していきたいというふうに考えております。政府一丸となって取り組んでいきたいと考えておりますし、また今後、統合イノベーション戦略ですとか、未来投資戦略、経済財政運営と改革の基本方針、骨太の方針ですね。こういった政策文書の策定に向けて、この取りまとめの反映を目指すとともに、中長期的には、第6期科学技術基本計画等、政府全体の計画や目標への反映を目指し、当然のことながら予算措置、そこにもしっかりと反映をするということが大切だというように考えております。

記者)
 昨日も会見があったんですけども、いじめ防止対策推進法の改正案でですね、御遺族の方とかが具体的に座長試案と呼ばれるものに反発の声を上げているんですけれども、大臣としてはこの改正案がどのようなものになったらいいというかですね、そういうものがあればですね、思いを教えていただければ。

大臣)
 いじめ防止対策推進法に関する超党派の勉強会でですね、示された座長試案の内容について、御遺族等が反対の意を示していることについては、伺っております。改正案については、同勉強会において、引き続き精査が進められる予定と承知をしておりますので、その御議論を待ちたいというように思っております。文部科学省としては、引き続き、同勉強会における議論を注視しつつ、いじめ防止対策の推進に努めてまいりたいと考えております。

記者)
 先週行われました全国学力テストの英語の「話すこと」調査なんですけれども、全国でですね、502校が当日に「話すこと」については実施しなかったということが発表されたんですが、その発表の際にですね、パソコンの整備が不十分なのでですね、事前にそもそも参加しませんよというのを決めていた学校と当日のトラブルで実施しようと思ったんだけどできなかったという学校について区別がなされない状態で発表がありました。そういったところを分けないでですね、発表することがこのテストを改善していくという上で、問題があるのかないのか、そのあたりついて大臣の見解を伺えますでしょうか。

大臣)
 全国学力・学習状況調査の中学校英語「話すこと」調査を実施した学校数については、教育委員会等の参加主体から文部科学省に報告された19日の時点で、中学校9,446校でありまして、全体の約95パーセントが実施をしたということになります。今回の「話すこと」調査の実施にあたっては、各学校や教育委員会等の設置管理者の皆様方に多大なる御協力と御尽力をいただきました。関係の皆様方に、改めて心から感謝を申し上げますとともに、今、ご指摘になったように「話すこと」調査については、実施できなかった学校はもとより、実施した学校においても、何らかの事情でパソコンが動かなくなるなどの例が一部あったということでありますので、これを真摯に受け止めております。文部科学省としては、先日設置した「平成31年度英語「話すこと」調査検証ワーキンググループ」において、検証を進めたいと考えております。具体的には教育委員会からの報告や学校現場の声をお聞きしながらですね、本年秋頃を目途にその結果を取りまとめることができるように、しっかりと検証を行ってまいりたいというように思います。今、ご指摘になった「話すこと」調査を実施しなかった学校においても、後日実施を予定している学校もあるということであります。そのほか、環境の未整備などによって、特例措置を適用して実施しなかった学校、また、調査当日に実施した学校も含めて、「話すこと」調査の全体について、設置管理者等からの御意見をお聞きしながら、英語検証ワーキンググループにおいてしっかりと検証を進めることが重要だと考えております。その検証の結果を踏まえて、「話すこと」調査を実施できなかった学校の状況ですとか理由についてもしっかりと精査をしてお示しをしていきたいと考えております。

記者)
 それはその今後の調査の中で具体的な数字も含めて示していかれるというお考えなんでしょうか。

大臣)
 今、申し上げた英語検証ワーキンググループのとりまとめは、紹介させていただいたように、今年の秋を目途としておりますけれども、それに先立って、7月末に、全国学力学習状況調査の結果公表を予定しておりますので、それに合わせて、このワーキンググループにおける検証の一環として、一定程度ですね、今、御指摘になられた状況をお示すすることができるかどうか検討していきたいと考えております。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成31年04月 --