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柴山昌彦文部科学大臣記者会見録(平成31年1月22日)

平成31年1月22日(火曜日)
教育、科学技術・学術、その他

キーワード

平成31年度大学入試センター試験、医学部医学科の入試における不適切な事案等に関する平成30年度私立大学等経常費補助金の取扱い、東京工業大学・東京シューレ葛飾中学校の視察、文部科学省幹部人事、宇宙探査における国際協力

柴山昌彦文部科学大臣記者会見映像版

平成31年1月22日(火曜日)に行われた、柴山昌彦文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成31年1月22日柴山昌彦文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

柴山昌彦文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 本日は私から3件報告をさせていただきます。まず、先週末に実施された大学入試センター試験については、一部の会場で試験開始時刻の繰下げや不正行為などがあったものの、おおむね無事に終了することができました。センター試験の円滑な実施に力を尽くされた方々に、心から感謝を申し上げたいと思います。受験生の方々には、これからも各大学の個別試験がありますので、体調に十分気を付け、自分の力を尽くして頑張っていただきたいと思います。
 続きまして、昨年12月に発表した医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査「最終まとめ」において「不適切な事案」と整理した事柄は、大学設置基準における入学者選抜の公正性の確保についての規定の趣旨に反するものとの認識をお示したところであります。このことも踏まえて、平成30年度私立大学等経常費補助金の取扱いに関して、昨日、日本私立学校振興・共済事業団の運営審議会において議論が行われました。その結果、これらの事案は「私立大学等経常費補助金取扱要領」、こちらは昭和52年文部大臣裁定でございますけれども、こちらにおいて定める補助金の減額事由のうち、「入学に関する寄付金又は学校債の収受等により入学者選抜の公正性が害されたと認められるもの」に該当し、減額することが適当との結論に至った旨、報告を受けたところです。また、減額幅の基本的な考え方としては、不適切な入試の関連で過去に私学助成が減額された事例を踏まえるとともに、不利益を被った受験者の救済、臨時的な措置の活用など、受験生が安心して受験に臨めるようにすることといった、不適切な事案が生じた際に学校が速やかにとるべき対応がとられたか、及び入学に関する寄付金の収受等の禁止に反する要素があるかについて、各大学の個別の状況を踏まえることが適切である旨まとめられました。個別法人の減額幅につきましては、東京医科大学は、贈賄容疑で前理事長及び前学長が起訴されたことも踏まえ、全額不交付。不適切な事案ではあるが、速やかに必要な対応がとられた岩手医科大学、昭和大学、順天堂大学、北里大学、金沢医科大学及び福岡大学については、25パーセント減額。日本大学については、医学部の入学者選抜に係る不適切な事案ではあるが、速やかに必要な対応がとられたこと及び常務理事等法人の要職とアメフト部監督を兼務していた者による悪質なタックル指示問題に関し、タックル指示に係る理事の隠ぺい工作、本事案が大きく社会的問題化したにもかかわらず、理事会により適切な事後対応がなされなかったこと等、学校法人の管理運営が不適切であったことを踏まえ、35パーセント減額。以上の措置が適当とされたとの報告を受けております。また、翌年度以降の取扱いについては、各法人の改善努力についてフォローアップを行い、改善努力を十分に行っていると認められる場合には、減額幅に応じて、段階的に減額幅を縮小することについても報告をいただいております。各法人の具体的な配分額につきましては、今後、所定の手続きを経て、この報告結果に基づき、3月中下旬頃に私が文部科学大臣として決定することとなります。文部科学省といたしましては、該当する大学に対し、この措置の趣旨を重く受け止めて、入学者選抜の公正性の確保に取り組むよう強く求めてまいります。
 次に、24日、東京工業大学及び東京シューレ葛飾中学校を訪問する予定です。東工大では、学部・大学院を「学院」に統合した教育改革を推進するとともに、部局長等の学長指名制や教員ポストの全学管理などガバナンス改革にも漸進的に取り組んでいることから、これらの取り組み状況について、学長や学生等との意見交換や教育研究施設の視察を実施する予定です。東京シューレ葛飾中学校では、不登校児童生徒の実態に配慮して編成された特別な教育課程を実施しており、その中の「いろいろタイム」の授業を視察するとともに学園長との、あるいはそれ以外の関係者との意見交換を行いたいと考えております。今回の視察を踏まえ、文部科学省としては、大学改革を含めた高等教育の振興や不登校児童生徒の個々の状況に応じた支援の推進に努めてまいる所存であります。私の方からは以上です。

記者)
 東京医大等の減額の問題なんですけれども、今の大臣の発表ですと東京医大については、贈賄容疑で前理事長及び前学長が起訴されたことも踏まえ、全額不交付ということなんですが、東京医大に関しては速やかな措置がとられたというふうに考えていらっしゃるのでしょうか。

大臣)
 東京医科大学に関しましては、私どもの指摘に応じて第三者委員会を設け、そしてそれに応じた対応がとられているというように承知をしております。しかしながら、先ほど紹介をさせていただいたとおり、事案として数々の看過できない不適切事案が明るみに出たということも踏まえまして、今回は全額不交付という扱いとなったと報告を頂いております。

記者)
 2点目ですが、今の不正入試に関してですけれども、これらの大学のほとんどが出願人数というのが軒並み下がっているということなんですが、これに対して大臣のお考えをお聞かせください。

大臣)
 東京医科大学をはじめ、不適切入試が判明した各大学の医学部医学科において志願者数が減少しているという報道があることは承知をしております。ただ、個別大学の具体の出願状況についてのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。いずれにせよ、文部科学省としては、引き続き、不適切な事案を認めた各大学に対して、速やかな受験生への情報提供や入試の改善を促していくなど、受験生が安心して受験に臨める環境が整えられるよう取り組んでまいりたいと考えております。

記者)
 最後ですが、センター試験で不正が4件あったと思うんですけれども、昨年なかったスマホを使ったものというのがまた復活したのですが、これに関してお考えをお聞かせください。

大臣)
 今御紹介があったとおり、大学入試センター試験で試験時間中のスマートフォンの使用が明るみに出たわけなんですが、こうしたスマートフォンの使用が不正行為の対象となることについてはですね、事前に受験者全員に配布する「受験上の注意」において明示的に注意喚起をしております。更に、全ての試験科目の開始前に、監督者から受験者に対し、携帯電話やスマートフォンについて、電源を切った後、身に着けずかばん等にしまうこと等を指示し、指示に従わず机の上に置いていたり、身に着けていた場合は、不正行為になることがある旨を注意をしております。それにもかかわらず、今回の試験において、スマートフォンの使用による不正行為があったことは、大変残念です。文部科学省としては、大学入試センターに対し、引き続き適正にセンター試験が実施されるよう、引き続き求めていきたいと考えております。

記者)
 今回、聖マリアンナ医科大学の不適切な可能性が高いということで以前発表されたかと思うんですけれども、聖マリアンナ医科大学に関する扱いについてはどのようにお考えでしょうか。

大臣)
 聖マリアンナ医科大学については、監事である弁護士らによる内部調査を開始したところであり、その調査結果を踏まえて第三者委員会設置の要否を検討する方針と聞いておりまして、現時点ではまだ事実関係が明らかになっていないことから、今年度は運営審議会の議論の対象とはならなかったということであります。しかしですね、文部科学省としては、同大学との間で見解が異なっていることから、中立公正な立場から事実関係の速やかな調査が行われることが必要だと考えておりまして、第三者委員会の設置を再三にわたり指導してきましたけれども、今日に至るまで、そうした対応がなされていないということは大変遺憾であります。今後、不適切な事案であると確認された場合には、日本私立学校振興・共済事業団の運営審議会において、これまで速やかに対応がとられていないことも踏まえ、私立大学等経常費補助金の減額について議論をいただくことになると考えています。

記者)
 それはつまり今日発表された大学に関しては、速やかに対応したというふうな位置付けだと思うんですけれども、そことはちょっと異なるというような理解でよろしいでしょうか。

大臣)
 そのように考えていただいて結構です。

記者)
 その関連でいうと、今回は25パーセントという減額でしたけれども、もしそういうのが発覚した場合というのは、それよりも上に、もっと減額になる可能性があると、そういうようなお考えなんでしょうか。

大臣)
 詳細な判断は、日本私立学校振興・共済事業団の運営審議会において判断をすることとなります。現時点において各大学に対する配分額は、それ以外の学校についても現時点において確定をしていないわけなんですけれども、各大学に対する平成30年度私立大学等経常費補助金の配分額は、昨日発表したものについても3月中下旬に公表されるというふうに伺っております。そして今お話しがあった聖マリアンナ医科大学に対する対応につきましても、今回議論になっていなかったということから、私の方で現時点においてはコメントは差し控えたいと、こういうことでございます。

記者)
 今回、平成30年度の私学助成だと思うんですけれども、遡って返還を求めるというお考えはないんでしょうか。

大臣)
 実は昨日の日本私立学校振興・共済事業団の運営審議会における議論の中においては、そういった過去に遡って補助金を返還するべきとの内容はなかったということです。私としては、重要なことはですね、各大学が受験生や同大学で学ぶ学生をはじめ、社会全体からも信頼を取り戻すべく、速やかに、適切な入学者選抜の実施を確かなものにするということであろうと考えております。今般の医学部医学科の入学者選抜における不適切な事案があった大学においては、まず不適切入試発覚後に必要な初動措置がとられ、直近の入試においては、入試の手続きの見直しや体制の改善が図られた形で入試が実施をされていること、そして各大学の改善状況はフォローアップをしていくこと、それから不適切な入試が複数年にわたって行われていた場合についてではあれ、過去に遡って補助金返還を求めることまでは、昨日の結果も踏まえ現時点においては考えておりません。

記者)
 今回、医学部の問題に加えて日本大学の方に問題もあったと思うんですけれども、全般的にですね、これだけの大学が減額の措置を受けたことに対しての全体としての所感というのをお伺いしたいんですが。

大臣)
 一連の事案は大変残念なことであろうというように思っております。今回のですね、補助金の減額措置等も踏まえ、こういった不祥事に対してですね、どのような形で臨むかということを文部科学省としてもしっかりと考えていきたいと思いますし、この場でも何度か申し上げていますけれども、大学側には真剣に自分のこととして捉えてしっかりと改善を図って欲しいというように思います。

記者)
 人事の件で1点お伺いいたしますけれども、義本高等教育局長が大学入試センターに行かれるということで、局長が大学入試センターの理事に行かれるというのは異例の人事と思うのですが、一連の不適切な接待問題などの処置を踏まえての人事なんでしょうか。

大臣)
 今回の人事は、文部科学行政をより一層強力に推進していくために、私としましては適材適所を基本として行ったものだと考えております。義本前局長については、これまでの実績や経験を活かし、前国会でもいろいろと議論になりました独立行政法人大学入試センターの理事として、大学入学者選抜改革の着実な実施に向け、全力で取り組んでもらいたいと考えており、それに尽きるというふうに申し上げたいと思います。

記者)
 処分は考慮に入っていないということでよろしいんですか。

大臣)
 今申し上げたことに尽きると御理解をいただきたいと思います。

記者)
 あともう1点、国会でですね、高等教育の負担軽減策の議論が、法案審議が始まるこのタイミングでの局長交代というのは何か意図があるんでしょうか。

大臣)
 繰り返しになりますけれども、適材適所を基本として私としては必要な人事を行わせていただいたということでございます。

記者)
 話が戻って恐縮なんですが、医学部の私学助成の関係で過去に遡って返還を求めないというお考えなんですが、古くて恐縮なんですが、帝京大の医学部で合格発表前に寄付金を募集していた件では過去に遡って返還を求めています。過去の事例を参考にしてと、減額の幅を決めたというお考えと今回、遡らないというお考えは矛盾するのではないでしょうか。

大臣)
 今おっしゃったとおり、過去においては、遡って補助金を返還させたという事例もございます。ただ、繰り返しになりますけれども、私から今申し上げたいことはですね、昨日、そうした議論が出なかったということと、今、今般の入学者選抜における事案に対する各大学の対応、こういうことを総合的に勘案して、現時点においては補助金返還を求めることまでは考えていないということでありまして、詳細につきましては、この後、事務方から説明をさせていただきたいと思います。

記者)
 話題変わって恐縮なんですが、先週、米国のNASAが中国と月探査に関して連携していることを報じました。このことに関して受け止めと、今後、日本が国際宇宙探査で他国とどのように連携していくかお聞かせください。

大臣)
 宇宙探査における国際協力なんですけれども、昨年3月に東京で開催した「第2回国際宇宙探査フォーラム(ISEF2)」において、45の国や国際機関の閣僚や宇宙機関長による政策的な議論がなされました。具体的には、宇宙探査に関する国際協力の意義を確認するとともに、国際協力を円滑に進めるための基盤となる「東京原則」が取りまとめられたところであります。我が国としては、これらを踏まえつつ各国と連携していくこととしておりまして、例えばですね、今お話がございました月につきましては、月への着陸探査についてJAXAとインド宇宙研究機関、これはISROと省略しますが、との間で共同ミッションの実現性について検討しているところです。また、再三紹介させていただいておりますが、アメリカが構想する月周回有人拠点「Gateway」についても、参画に向けて、独自性を打ち出しつつ国際調整や具体的な技術検討を進めてまいりたいと考えております。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成31年01月 --