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柴山昌彦文部科学大臣記者会見録(平成30年12月25日)

平成30年12月25日(火曜日)
教育、科学技術・学術、文化、その他

キーワード

「文部科学省未来検討タスクフォース」の報告、外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策、医学部医学科の募集人員減への臨時的な措置、ハゲタカジャーナル

柴山昌彦文部科学大臣記者会見映像版

平成30年12月25日(火曜日)に行われた、柴山昌彦文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成30年12月25日柴山昌彦文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

柴山昌彦文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 まず、私から3件報告をさせていただきます。本日、若手・中堅職員を中心に構成する「文部科学省未来検討タスクフォース」から、省改革に関する議論のまとめの報告をいただきました。この度の報告では、「文部科学省職員の在り方」やビジョン・ミッションステートメントの策定、コンプライアンス・省改革専属組織の設置、職階に応じて求められる能力の明確化、360度評価の実施など省内人材育成の充実など、職員の内省と自己研鑽、組織としての改革実現に向けた提案がされております。私としては、こうした意欲ある提案をしっかりと受け止め、「文部科学省創生実行本部」における議論に反映させるとともに、省として改革の実現に向けて、可能なものからしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
 続きまして、本日、閣議において、入管法に基づく特定技能の運用に関する基本方針等が決定されたほか、第3回外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議が開催され、「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」が決定されました。この関係閣僚会議の場におきまして、私から、文部科学省として、全国各地における日本語教育や外国人の子供の教育の充実、大学・専門学校等の留学生の就職支援等にしっかりと取り組んでまいりたい旨、申し上げました。既に予算の大臣折衝でもお知らせをさせていただいたところでありますけれども、文部科学省関係では、今般の外国人の受入れ拡大を見据えた日本語教育や外国人の子供の教育に関する予算案として、対前年度3倍増となる約14億円を確保いたしました。これらの取組みを通じて、文部科学省としても共生社会の実現に向けて着実に取り組んでまいります。
 最後に、この度、一部の医学部医学科の入試において不適切な事案が判明したことを受け、平成31年度入試に向けて受験生に影響が生じていることに鑑み、臨時的な措置を講ずることといたしました。先般取りまとめた緊急調査の「最終まとめ」において、「不適切な事案」が判明したとして指摘した大学は、既に自ら不適切であったことを認めて公表し、過去に不利益を受けた方への対応を進めており、この対応に伴い、平成31年度入試での募集人員を減らさざるをえない事態が生じています。平成31年度入試に向け、各大学の特色等を踏まえて早くから志望校を定め、合格を目指して受験勉強に励んできた受験生に、既に出願手続が始まっている大学もあるというタイミングで、このような不適切な入試による影響が生じていることは、大変遺憾であります。このことに関し、文部科学省としては、先日の会見でも私から申し上げたとおり、これまで、不適切な事案を認めた各大学に対して、相談窓口の開設や救済措置の方針策定等について速やかに対応するよう指導することを通じて、受験生の不安感が少しでも緩和されるよう取り組んできたところではあります。各大学には引き続き受験生の立場に立って、迅速かつ丁寧に対応してほしいと思いますが、文部科学省としてはですね、大変厳しい制約の中ではありますけれども、厚生労働省と相談をしながら受験生への影響を更に緩和をする方策について、この間、検討を進めてきたところなんです。その結果、教育環境が確保されること等を条件に、平成31年度に関しては、不適切な事案を認めた各大学の判断に基づき追加合格による募集人員の減員を緩和することを臨時的に認めることといたしました。すなわち、医師の需給推計に基づき、全体として過剰を招かないよう配慮するとの閣議決定等の趣旨を踏まえ、今申し上げたような対応を取る大学に関しては、平成32年度以降の医学部定員について、期限を設けて臨時的に減員するなどの調整を図る予定です。この臨時的な措置の詳細については、可及的速やかに検討を進めることになりますけれども、この措置の活用も含め不適切な事案を認めた各大学が受験生の機会確保に取り組むよう促すなど、受験生が安心して平成31年度入試に臨むことができるよう、厚生労働省とも協力して適切に対応してまいります。おそらく本日、根本大臣からも同様の発表がなされているところだと思います。私の方からは以上です。

記者)
 2点お伺いいたします。医学部入試の関係なんですけれども、そうすると来春に入学する方を対象とした入試の募集人員は、今まで言われていたよりは減らないということになるとは思うんですけれども、一方で再来年以降の募集人員は新たに減るということになって、再来年以降の受験生にも影響が及ぶということになるとは思うんですが、そのことを全体的に踏まえて大臣はどう考えてらっしゃるのでしょうか。

大臣)
 今まさしくお話しになったとおりの措置だと考えます。この今回の措置はですね、平成31年度入試、まさに目先の喫緊の課題となっておりますが、これに向けてですね、早くから志望校を定め合格を目指して受験勉強に励んできた受験生にとって、既に出願手続が始まっている大学もあるというタイミングで不適切な入試の影響により非常に大量の募集人員の減少を知らされるという不測の事態が生じていることを踏まえて、これに対応するための措置としてお示しをしたものであります。この措置を活用する不適切な事案を認めた各大学においては、今御指摘をしてくださったように平成32年度以降の募集人員が、複数年とらせていただきますが減少するということになりますが、32年度以降の受験生がですね、今度の入試に比べれば時間的余裕を持って適切に進路を選択することができるということもあります。そういうことも踏まえて募集人員の減少数等ができる限り早期確定する枠組みとするとともに、当該大学に対しても募集人員に係る情報を速やかに提供すること等について私共としてもしっかりと求めていきたいと考えております。

記者)
 関連でもう1点お願いします。来年度の募集人員に関してなんですけれども、一時的に募集人員をオーバーするということになると思うんですが、それに伴う従来、私学助成の確保等のペナルティはあると思うんですけれども、そういうことは例外として対象外にするとか、そういうお考えなんでしょうか。

大臣)
 今、御指摘になられたとおり、今回の臨時的な措置についてはですね、まさしく受験生の立場に基づいて私共の方から各大学に通知をするものであります。従って、今回の私共のこの通知に対応した大学については、当然そうでないところに比べてですね、受験生に対して配慮したということは考慮されることになろうかと思います。

記者)
 医学部の入試に関連してなんですけども、従来、大学側としては、教育の質の確保と教育環境の整備をとおっしゃってましたが、大臣は先ほど教育環境の確保が前提というお話しをされていたと思うんですけども、改めてそこに対しての危惧とか予想される事態というのをお伺いしてよろしいでしょうか。

大臣)
 今、御指摘になられたとおりでありまして、大学設置基準においては、大学の収容定員は、教員組織、校地、校舎等の施設、設備、その他の教育上の諸条件を総合的に考慮して定めるものとされていることから、各大学はそれぞれ教育にふさわしい環境の確保のために在学する学生の数を収容定員に基づいて適正に管理をするとされているところであります。今回の措置はですね、追加合格による募集人員の減員を緩和することを認めるものではありますけれども、今申し上げたように大学設置基準の趣旨を踏まえて教育環境の確保を図ること等を条件とさせていただいているところです。それを踏まえて各大学にですね、是非適切な対応を取っていただきたいと思いますし、文部科学省といたしましては、今回の措置によってそれぞれの大学で教育環境の確保に支障が生じることのないように適切に指導等をしていきたいと考えております。

記者)
 追加してもう1点だけなんですけど、向こう5年かけて全体、医学部の定員全体を増やしていくような議論をしていくというつもりはないということでしょうか。

大臣)
 今回の事案がですね、閣議決定等に基づく医学部の総定員等に影響を与えるものではないという形で厚生労働省とも調整をさせていただいているところであります。

記者)
 関連してなんですが、今回の措置の対象となる大学数はいくつなんですか。

大臣)
 今回の措置の対象となる不適切な事案を認めた各大学についてはですね、もう既に明らかになっている不適切対応となっている大学について、本日付けでこの措置の活用の意向について調査を開始し、確認をすることとしております。ですので非常に日程的にはタイトになりますけれども急いでやらせていただきたいと思います。その際、意向の有無の回答と合わせて、平成31年度に追加合格による募集人員の減員の緩和により入学定員を、ですので超過をさせて入学させることになるわけですが、その場合には平成32年度以降の定員について、今おっしゃったように5年という期限を定めて臨時的に減員するなどの調整を図ることを、これも文書で確認をすることとしております。更にこれらの状況についてはですね、では具体的にどこの大学でどういう対応が取られたかということについて、文部科学省において公表するとともに、不適切な事案を認めた各大学に対してもHP等で公表するように促していきたいと考えております。これらの取り組みを通じて、今回の措置を活用する大学が、平成32年度以降の医学部定員について臨時的減員をするということをしっかりと担保していきたいというふうに考えております。

記者)
 9でいいですか、対象となる大学は。

大臣)
 我々としては9ということで対応をさえていただきます。

記者)
 もう1点関連して、東京医大なんですが女子5人が2回目の不合格になった問題なんですが、女子5人の方も今回の措置によって追加合格の対象になってくる可能性があるというふうにお考えですか。

大臣)
 今回の措置は、平成31年度入試について追加合格による募集人員の減員を緩和するということを認めるものでありまして、既に実施された入試における合否判定に影響を与えるものではありません。確かに今回5名の補欠扱いといわばされて不合格の扱いになった受験生の皆様大変お気の毒ではありますけれども、今回対象者の順位をあらかじめお示しすることや不合格となりえることを説明するなどの配慮は行っていたということであります。ただ、それについてはですね、非常に遺憾に思うことは、先日来申し上げているとおりであります。大学入試における合格者の決定方法は、各大学の判断に委ねられているとともに、今回のこの前年度入試についての方針については、東京医大において、第三者委員会からの提言を踏まえつつ、新・合格者選定名簿に基づいて合否判定を適正に行うためにはどうすればよいかを熟慮の上、また本年度の受験生の影響も考慮した上で決定されたものと考えております。その本年度の受験生の影響ということで、もう既に40数名という減員が余儀なくされてしまっているわけですけれども、我々の今回の決定は、先ほど申し上げたように次年度以降実施される募集人員についての措置でありますので、繰り返しになりますけれども既に実施をされた入試の合格者について、これを採用するものではないということであります。

大臣)
 先ほど、私学助成のことについての御質問なんですけれども、先ほど申し上げたとおり、今後検討を進めることになります。ちなみに、基準について何か変えるかというと、現時点において基準について変更することは考えていません。補助金の交付要綱について取扱いのですね、要綱が定まっておりますけれども、この基準そのものについて何か見直しをするということを今考えているわけでは当然ありません。ちょっと補足で申し上げました。

記者)
 今回のこの決定ですね、臨時的を措置をやらないことに至った経緯、どのようなきっかけがあってこのようにされたのかということを教えてください。

大臣)
 前回、まさに記者会見で、お尋ねをいただいたとおり、定員の増加ということをですね、臨時的にやってはいかがかというふうにまさしく聞かれた、それに対して私、定員そのものを増加することは極めて困難だということを申し上げたかと思います。ただ、その上で受験生に対して、どうするのが最もマイナスの影響が少なくなるのかということを、実はちょっと私の方も考えるとともに、先ほど申し上げたとおり、厚生労働省とも内々意見交換もさせていただいて、ただ、時間的に非常に限界があるということで、根本大臣の政治決断をいただいてですね、今回のような措置に至ったと。また、この間、野党の議員の皆さんからも定員の増加について、非常に、やはり受験生の立場に立って、検討をする必要があるのではないかという御意見も頂いてきたところであります。いずれにいたしましても、我々の政府としての方針と矛盾をしない形で、本当に、年内ギリギリのタイミングでありましたけれども、このような形で根本厚労大臣の御理解をいただけたというのは、私としては大変良かったのではないかというふうに考えております。

記者)
 もう1点だけ関連してですね、これ、結局、各大学が希望を出してきたら、また文科省の方で、まさに教育環境を確保されているかというのを吟味して、その定員を決めていかれる。大学の言い値ではなくて、ある程度、文科省で審査といったものをされて判断していくことになるんでしょうか。

大臣)
 時間的には、極めて限られているところなんですけれども、やはり教育環境というのは、現場の大学が一番理解しているところだと思います。そういうことも踏まえて、迅速に各大学に通知するとともにですね、今おっしゃったような内容を文書の形でしっかりと大学から応答してもらう。それによって、恣意的な判断が排除されるようにしていきたいと考えております。

記者)
 少し話変わりますが、ハゲタカジャーナルについてです。近年ですね、十分に論文のチェックをせずに、掲載料目的で論文掲載するハゲタカジャーナルの問題が浮上してきてまして、各大学とも、対応策を取っているようですが、文部科学省として何か対応策をお考えであれば教えてください。

大臣)
 大変、深刻な事態になっていると思います。すなわち、一般的に論文掲載料を目当てにして、適切な査読を行わずに論文を掲載する粗悪な学術誌、これが所謂、ハゲタカジャーナルと言われているかと思います。これがですね、やはり増えていると。論文の掲載がですね、当該研究者の業績になるということにつけこんだ極めて悪質な行為ではないかというように考えております。もう私から申し上げるまでもなく、研究成果として公開する論文の質の担保は、科学の健全な発展に不可欠なものであります。各学術誌において十分にその質の担保をですね、取り組んでいただくものでありますし、研究者等がどの学術誌に論文を投稿するかは、研究者等の見識に基づいて、自ら主体的に判断するべきものでもあります。粗悪な学術誌への論文投稿が、研究者等の業績や評価などに長期的に見て、かえって悪影響を及ぼす可能性があるというふうにも考えます。まずは大学や学協会等の研究者コミュニティにおいて、研究者等の見識を高める取組、また、論文の投稿先について、是非、慎重に考慮するように注意喚起を行うという取組をしていただきたいというように考えております。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成30年12月 --