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柴山昌彦文部科学大臣記者会見録(平成30年12月21日)

平成30年12月21日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ、文化、その他

キーワード

2018年度第二次補正予算案、2019年度予算案、犯罪対策閣僚会議、国立大学運営費交付金、国際リニアコライダー(ILC)、指定国立大学法人部会の外国人委員に係るベネッセとの費用負担に関する内部監査の結果

柴山昌彦文部科学大臣記者会見映像版

平成30年12月21日(金曜日)に行われた、柴山昌彦文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成30年12月21日柴山昌彦文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

柴山昌彦文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私から2件申し上げます。本日の閣議において、2018年度第2次補正予算案及び2019年度予算案が決定されました。まず2018年度第2次補正予算案においては、文部科学省関係では、防災・減災、国土強靭化のための緊急対策、科学技術イノベーションの推進、台風21号や北海道胆振東部地震等により被害を受けた学校施設等の復旧などに必要な予算を計上しています。
 次に、2019年度予算案について申し上げます。厳しい財政状況の中ではありますが、「人づくり革命」を断行し、「生産性革命」を実現するため、教育再生、科学技術イノベーション、スポーツ・文化の振興に必要な予算を確保できたと考えております。主な内容についてご説明申し上げます。まず、教育関係です。新学習指導要領の円滑な実施と学校における働き方改革については、小学校英語専科教員1,000人をはじめとする合計1,456人の教職員定数の改善、中学校における部活動指導員の倍増など、外部人材や専門スタッフの配置拡充などを一体的に推進します。国立大学法人の基盤的経費である運営費交付金につきましては、評価や客観的指標に基づくメリハリある配分により、国立大学の改革を推進します。各教育段階の負担軽減により、学びのセーフティネットを構築するため、来年10月から幼児教育無償化を実施するとともに、高校生等への修学支援、大学等奨学金の充実を図ります。先般の出入国管理法の改正を踏まえ、外国人の受け入れ拡大に対応するため、地域における日本語教育の総合的な体制づくりへの支援や、学校における支援体制の整備などを推進します。
 次にスポーツ関係です。2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会等に向けて、競技力向上やドーピング防止対策等に取り組むとともに、大学スポーツの振興やスポーツ・インテグリティの体制整備など、スポーツ施策の総合的な推進を図ります。
 続いて文化芸術関係ですが、文化財を活用した観光振興・地域経済の活性化を図る取組を推進するとともに、文化プログラムをはじめとする創造力溢れる文化芸術活動を全国的に展開します。
 次に、科学技術関係ですが、未来社会の実現に向けた先端研究を着実に推進し、ポスト「京」、次世代放射光施設を本格的に推進するとともに、本庶佑特別教授のノーベル賞受賞も踏まえ、若手研究者支援を中心に科研費を抜本的に強化します。また、健康・医療、防災・減災、エネルギー分野等の研究開発の推進や、H3ロケット等の宇宙・航空分野や海洋・極域分野、原子力分野の研究開発や安全対策など、国家戦略上重要な基幹技術を強化します。
 最後に防災・減災、国土強靭化のための緊急対策ですが、耐震化や非構造部材の耐震対策をはじめとした学校施設等の整備を実施するとともに、南海トラフにおける新たな地震・津波観測網を構築するなど、大規模な災害時における重要インフラ等の機能維持を図るための対策に万全を期してまいります。文部科学省といたしましては、「人生100年時代」や「Society5.0」を見据えながら、日本を誰にでもチャンスがあふれる国へと変えていくため、引き続き、教育再生、科学技術イノベーション、スポーツ・文化の振興に全力で取り組んでまいります。
 続きまして、本日、閣議前に「犯罪対策閣僚会議」が開催され、その中で本年6月に決定された「登下校防犯プラン」に基づく取組状況について、国家公安委員長による報告がありました。私からはその会議の場においてですね、「登下校防犯プラン」に基づく文部科学省関係の取組として、通学路の合同点検の実施状況、合同点検の結果を踏まえた学校での取組等について、説明を行ないました。文部科学省としては、引き続き、関係省庁と緊密に連携しつつ、「登下校防犯プラン」に基づく登下校時における児童生徒等の安全確保の取組を全力で進めてまいりたいと考えております。私の方からは以上です。

記者)
 国立大学の運営費交付金についてなんですけれども、大臣はこれまでの会見で毎年度交付金があまりにも大きい額で変動すると教育研究の安定性、継続性に疑問が出てくる可能性があるというようなお話しをされていました。結果として来年度から評価に基づく額が大幅に増えるということになり、大学によっては、毎年来る額が大きく変わる可能性が出てくるわけですが、そのことをどのように受け止められているんでしょうか。

大臣)
 今、御指摘になられたとおり、毎年度あまり運営費交付金を大きく変動させるということになりますとですね、教育研究の安定性、継続性、また、各大学が目指している自主的で計画的な改革の実施について色々と疑問が出てくる可能性があるということから、文部科学省としてはですね、しっかりと現場に即した検討をしてくださいということを鋭意、財務省と調整をさせていただきました。その結果なんですけれども、国立大学に厳格な評価とそれに基づく資源配分が求められる中で、今回はですね、700億円を対象に共通指標に基づく客観性の高い評価・資源配分の仕組みを新たに導入することとなりました。この評価に基づく資源配分なんですけれども、改革インセンティブの向上と教育研究の安定性・継続性のバランスが必要であることから、丁寧に議論をさせていただきました。その結果、今回の仕組みの導入にあたってはですね、既に評価対象となっていた経費300億円をこの新しい仕組みの経費の中に盛り込むことで評価対象となる経費が全体として大きく増加しないようにしつつ、評価に基づき変動する幅を来年度においては1割、90パーセントから110パーセントの間に設定することといたしました。繰り返しになりますが対象となるのは今の枠組みで言えば700億円でありまして、1,000億円ではありません。また。これまでの大学独自のKPIに基づく評価・資源配分については、これは別途300億円設け、それについては変動幅は10パーセントではなくて圧縮して±5パーセントということで適応することとさせていただきました。文部科学省としては、第四期中期目標期間に向けて、教育研究の継続性・安定性に配慮しつつ、大学の改革をしっかり進めていく環境を整えていきたいと考えております。以上です。

記者)
 先日、リニアコライダーに関する学術会議が誘致を支持するに至らないという結論を文科省に提出しましたが、それに関して文科省としての対応のスケジュール感ですとかはいかがでしょうか。

大臣)
 国際リニアコライダー計画については、文部科学省の有識者会議が7月に取りまとめた報告書を踏まえて、今お話しがあった日本学術会議に審議を依頼しておりましたけれども、12月19日付けで回答を受領いたしました。日本学術会議においては、多様な分野の研究者により精力的に議論を行っていただいたと伺っておりまして、敬意を表したいと思います。今後、文部科学省としては、この日本学術会議の所見も踏まえつつ、政府としての今後の対応を検討してまいりたいと考えております。日本学術会議の所見は、素粒子物理学分野における一定の科学的意義は認めつつも、国際経費分担や人的資源の確保に関する見通しは明らかでないなどの懸念が示されていると承知をしております。ですので、そういった内容も踏まえつつ、引き続き政府として慎重な検討を進めてまいりたいと考えております。スケジュールの点について御質問がございましたが、先般、12月5日にですね、国際研究者組織において日本政府からの年内の意見表明は現実的ではないと判断されて、来年3月上旬までに政府が見解を示すことを求める意向が表明されたと聞いております。そういった国際的な動向も注視をしながらですね、日本学術会議の所見の内容を今後よく精査をさせていただいた上で政府としての今後の対応を検討してまいりたいと考えております。

記者)
 宮城県知事、岩手県知事についてILCに関してですね、社会的にも含めて政治判断すべきだという議論が生じてますけれども、その辺はどうお考えでしょうか。

大臣)
 そういったことも含めた総合的な検討が必要になるかと思うんですけれども、政府部内の調整の進め方も含めて、今後検討していきたいと考えております。

記者)
 先日、内部監査の結果も出たんですけども、指定国立大をめぐりですね、ベネッセコーポレーションに対して、海外の著名な方を招く際、一部のお金を負担するよう依頼していたことが明らかになっています。文科省としては、結論としては問題ないということだったんですけれども、それに対して大臣、どう思われるかと、やはり、ベネッセというのはいろんな形で文科省に深く関わってきる業者ですから、他の企業に比べてもですね、より一層注意が必要ではなかったかと私は思うのですが、その辺についてはいかがお考えでしょうか。

大臣)
 今回の内部監査は、指定国立大学法人部会の外国人委員に係る経費についてですね、費用負担に不適切な点があったのではないかと外部から取材をいただきましたから、事実関係を明らかにするために、我々としては、慎重に実施をさせていただきました。この監査の実施に当たっては、監査の透明性、客観性及び信頼性を確保するために、外部の有識者、弁護士1名、公認会計士1名の協力を得つつ、内部規定に基づき、大臣官房会計課において、費用負担に強制がなかったのか、費用負担に対する見返りはなかったのかなど諸点から実施をさせていただいたところです。監査の結果としては、関係書類の精査や、関係者へのヒアリング等の結果を総合的に勘案して、当省がですね、民間団体に対して費用負担を強制したり、費用負担の見返りに便宜を図った事実は認められなかったものの、透明性の確保や説明責任の観点から、手続きの面において民間団体の業務内容や費用負担の考え方をしっかりと書面で残すなど明確にしておくことがより望ましいものであったとの指摘がなされたというように承知しております。今後の再発を防止するために当該指摘事項について、国が国以外の者と費用負担を行う場合の留意点としてですね、省内に周知をさせていただきました。具体的には、「官公庁における寄附金等の抑制について」、これは昭和23年に閣議決定されておりますけれども、国の業務に要する費用は、予算をもって賄うことが基本であり、例え自主的な寄付であっても、疑惑を招くことのないよう極力これをつつしむこと。一方で、一定期間内に国と国以外の者においてそれぞれの業務があって、当該業務に応じて費用負担を行う、これは当然許されるということであります。その場合であっても、国が不当に費用を負担させているとの疑惑を生じさせることのないよう、それぞれの業務内容及び業務内容に応じた費用負担の考え方について、先ほど申し上げたように、書面によりしっかりと明確にするなど、透明性を確保する必要があることについて周知をさせていただいたところでございます。今後、このようなですね、しっかりと透明な業務指針に基づいて処理をしていくよう徹底をさせていただきたいと思っております。

記者)
 運営費交付金の関係で伺いたいんですけれども、科研費の増加は大変喜ばしいと思いますが、運営費交付金の減少を懸念する声が研究者の方から根強いと思います。ここに挙げられている配分の指標、例えばトップ10パーセント論文というのは、被引用数に着目したものだと思いますけれども、ノーベル賞を受賞なさった大隅良典先生の場合は、論文を発表してから10年、かなり経過してから被引用数が急激に増加しています。また外部資金という面で見ますと、今年ノーベル賞を取られた本庶佑先生の場合も、PD-1の発見以降も外部資金は共同研究者の初期ではかなりご苦労されて、お時間が経っております。数年の短期評価では反映できない研究成果は数多くあると思うんですけれども、その点から考えますと果たしてこの指標が妥当かどうか、さらにイノベーションの創出という面からは、そもそもこの枠を拡大することは適当かどうか議論があると思いますが、改めて大臣はどうお考えでしょうか。

大臣)
 今、御指摘になられたとおりであります。まさしく我々文部科学省としては、とにかく短期的ないわゆるアウトカムですね、短期的なアウトカムに基づいて、運営交付金の額が急激に変動されるということになりますと、今御指摘になられたような長期的な研究の継続ということに大変大きな影響が出てくるのではないかということは申し上げさせていただいたところでございます。ただ共通指標に基づく客観性の高い評価というそのことについてはですね、我々としては反対するものではございません。ですので、では具体的に評価の分かりやすさですとか、透明性をどのように向上させるのかということについてですね、やはり期間の設定も含めてしっかりとした成果指標をどのようにするかということを、今後詰めていきたいというように考えております。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成30年12月 --