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柴山昌彦文部科学大臣記者会見録(平成30年12月11日)

平成30年12月11日(火曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ

キーワード

宇宙基本計画工程表の改定、高等教育無償化、茨城県視察、医学部医学科の入学者選抜における公正確保等、貧血治療用の鉄剤注射を日本陸上競技連盟が使用しないよう警告後も高校駅伝強豪校が使用しているとの報道の件

柴山昌彦文部科学大臣記者会見映像版

平成30年12月11日(火曜日)に行われた、柴山昌彦文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成30年12月11日柴山昌彦文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

柴山昌彦文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 本日、私からは3件報告をさせていただきます。本日、安倍総理を本部長とする「宇宙開発戦略本部会合」が開催され、宇宙基本計画の着実な推進に向けて、「宇宙基本計画工程表」の平成30年度改訂を本部決定いたしました。私からは、国際競争力を有するH3ロケットの開発を着実に推進していくこと、安全保障や激甚化する災害の対応に貢献する次世代衛星開発に取り組むこと、米国が構想する月近傍有人拠点への参画に向けて、主体的な国際調整や技術実証を推進することなどを表明いたしました。特に、国際宇宙探査については、総理からも、米国が構想する月周辺の有人拠点「Gateway」への参画について関係国との調整を推進するよう御指示があったところです。文部科学省としては、総理からの御指示を踏まえ、改訂された行程表の諸施策を着実に推進してまいります。
 続きまして、高等教育の無償化について、先日の「教育の無償化に関する国と地方の協議の場」で、私から費用負担の提案、考え方や事務費の国費措置を提案させていただきましたけれども、これについて、昨日、全国知事会から受け入れるという旨の連絡をいただきました。地方自治体の関係の皆様方に対し、御理解いただいたことに改めて感謝を申し上げますとともに、2020年4月からの円滑な実施に向けて、引き続き、国と地方でよく連携しながら、進めてまいりたいと思います。
 そして3点目でございますが、明日、つくば市立みどりの学園義務教育学校、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の筑波宇宙センター及び国立大学法人筑波大学を訪問をする予定です。つくば市立みどりの学園義務教育学校では、小中一貫の学びの連続性を活かしたICT教育、プログラミングの教育、遠隔教育、外国語教育などを実践しており、今後の学校における先端技術の活用例として参考にしたいと考えております。JAXA筑波宇宙センターでは、ロケットや人工衛星の開発・運用、宇宙飛行士の訓練などを実施しております。先ほど紹介をさせていただきました「宇宙開発戦略本部会合」で改訂された「宇宙基本計画工程表」の諸施策を着実に推進するために、関係者と意見交換を行いたいと考えております。筑波大学では、「人の機能を補完し、人とともに協調し、人の機能を拡張する情報学」としての「エンパワーメント情報学」などの特徴的な教育研究を視察するとともに学生との意見交換を実施いたします。今回の視察を踏まえて、文部科学省としては、初等中等及び高等教育の振興や宇宙開発研究の推進に向けた取組を加速していく所存であります。私の方からは以上です。

記者)
 医学部入試について3点伺います。週末から昨日にかけて計5大学が不適切な入試があったとして会見、発表を行ない謝罪しました。特に順天堂大の不適切入試は大規模かつ長期にわたり、少なくとも2008年度以降、女子や長期浪人生に不利な合格ラインの設定を続けてきたとのことでした。大臣の受け止めをお願いします。

大臣)
 昨日、今御紹介をいただいたとおり、複数の大学から不適切な入試があったことについて公表されたということです。公正かつ妥当に実施されるべき大学入試において、このような事態に至っていることは、大変遺憾です。各大学に対しましては、まず受験生の立場に立って、早急な対応をとるよう求めていきたいと考えております。また、文部科学省といたしましては、最終まとめに向けて引き続き全力で取り組んでいるところでありまして、準備が整い次第速やかに最終まとめを公表したいと考えております。

記者)
 今、少しお話しになりましたけれども、緊急調査、年内をということでお話しこれまでされているところだと思うんですけれども、これまでに公表された8大学以外に不適切な入試が行なわれていたのかどうかなど、調査の状況について言える範囲でお答えください。

大臣)
 実は今回発表に至った大学についても、文部科学省のこの最終とりまとめに向けて訪問調査の過程においてやりとりを継続的に行なっており、私も継続的にその進捗については報告を受けておりました。それも含めて、現在全ての医学部医学科を対象として、そういった訪問調査、まさに大詰めの段階であります。不適切な事案があった大学については、大学が自主的に公表するとともに、速やかな対応をお願いしたいということを全ての大学に伝えているところであり、実際にそれを受けて、今申し上げたとおり、これまで諸大学が公表しているということであります。その他の大学については、今申し上げたとおり、引き続き大詰めの作業を行なっているところでありまして、個別具体の進捗状況についてはお答を差し控えさせていただきます。

記者)
 最後にもう1点、追加合格について伺います。順天堂大の会見では、昨年と今年の入試で最低点の合格者より順位が高いのに不合格となっていた48人を全員を追加入学させると。入学意思がある全員の入学を認めるということでした。一方、先日追加合格者を発表した東京医大は入学の意思がある49人のうち5人の入学を認めないとしました。追加合格をめぐって大学間で対応が分かれた形なんですが、大臣はどういった形が望ましいとお考えでしょうか。

大臣)
 まず後者の東京医大について申し上げますと、既に11月末までに平成29年度及び30年度の受験生のうち、一定の成績以上であった方に対して入学の意向を確認して、結果としてそのうち、今お話しがあったとおり5名の方が合格とならなかったという報告を受けています。意向の確認にあたっては、対象者内の順位をあらかじめお示しすることですとか、あるいは不合格となり得るんだよということを説明するなどの配慮を行なっていたとは伺っておりますけれども、受験生に落ち度がないにも関わらず、不安定な状況に置かれた上、また不合格となった方がいらっしゃるという結果が生じたことは大変残念であります。一方で、大学入試における合格者の決定方法は、各大学の判断に委ねられております。この方針については、東京医科大学において、第三者委員会からの提言を踏まえつつ、新・合格者選定名簿に基づいて合否判定を適正に行なうためにはどうすれば良いかということを熟慮の上、本年度の受験生への影響も考慮した上で決定されたものと考えますので、その判断を私どもとしては尊重したいと考えております。順天堂大学の方針については、まずはその方針を尊重した上で今後の展開を見届けたいというように思っております。

記者)
 今の質問とも関連するんですけど、再不合格となった当初5人に対してツイッター上で仮に公正な試験が実施されても合格できなかった方々がツイートしていると。それで教育の長として受験生側ではなくて大学側を擁護したような発言とも受け取れるというような批判が出ていると思うんですが、それについてはいかがでしょうか。

大臣)
 通常であればですね、追加合格者の決定に際しては、成績の上位の方から順次、順番に入学意向の確認を行なうというのが普通だと思います。ただ今回については、事の性質上、いわば不正の決定があったわけですから、入試当時に繰上合格となった最低順位よりも、新しい合格者選定名簿において上位となる者101人を追加合格の可能性がある者というふうに位置付けて、一斉に意向を確認したという特殊性があったというように伺っております。成績上位の者からその中で順番に追加合格者とするために、募集定員を超えた方に関しては希望がかなわなかったということで、先ほど紹介をさせていただいたとおり、そうした方が生じる可能性については、大学もあらかじめ意向確認の対象者に説明したというように承知をしております。これらの方針については、東京医大において先ほど申し上げたとおり、第三者委員会からの提言を踏まえつつ属性による点数調整等の影響を排した、新しい合格者選定名簿に基づき合格判定を適正に行なうためにはどうすれば良いかということを熟慮の上に決定されたものと伺っております。大学入試の実施や合格者の決定は各大学の判断に委ねられていると考えますので、文部科学省としては、その判断を尊重したいというように考えておりまして、私が今紹介させていただいたような、ツイッターでそういった事実関係の紹介を非常に少ない文字数で限界もあったかもしれませんが、させていただいたということです。ただ先ほど申し上げたように、その5人の方々は、非常に不安定な立場に立たされ、再度の通知を受けたということは本当に同情するにあまりあるものがあるというように思っております。大学に対しては引き続きしっかりと丁寧に対応していただけたらというように思います。

記者)
 そういった方々に対して、今回の発言をされたということでしょうか。

大臣)
 私はだから事実関係を140字という限られた中で、だいぶ誤解をされている方もいらっしゃったと思います。この5人の方は、要するに既存の不正合格をされた方々を削れば何とかなるだとか、ちょっと誤解をされている方もいらっしゃったので、そういう中で事実関係を、私が申し上げたということであります。

記者)
 追加合格の関連なんですが、東京医大で44人、順天堂大で48人が対象、この先追加合格が増える可能性があるんですが、そうするとですね、次の入試の募集枠が一方で減ってしまうということになるかと思うんですが、この先、次の入試を考えている受験生にとっての影響というのはどのようにご覧になっていますか。

大臣)
 受験生としては、まず次の入試が不安なく行われるということが大前提だというように思います。その趣旨で先日の中間発表において公正な基準というものも発表させていただきました。今御質問されたように何人の募集差があるのかということも受験生にとっては大変大きな材料であります。そういうことも踏まえて、今回しっかりと各大学に受験生の不安を払拭するような対応を求めたいというように考えております。

記者)
 自分が受けたい大学が募集枠が半分になってしまったらそれは大きな不安を持つというのが当然かと思うんですが、それでも不安が払拭されているというふうにお考えですか。

大臣)
 ですので、大学側の今度その大学を受けようとする受験生に対してどうすれば不安なく受験ができるのかということを各大学にしっかりと考えた上、対応、公表してほしいというように思います。

記者)
 ある程度枠が減ってしまったとしても透明性が確保されれば不安はなくなるということですか。

大臣)
 繰り返しになりますけれども、大学に受験生の不安を無くすにはどういう形で対応したら良いかということを迅速に発表してもらわなければいけないと考えております。

記者)
 話題が変わるんですけれども、高校駅伝で鉄剤が注射されているという事案が明らかになって、中学の方でもやっているのではないかということになっているんですけれども、その受け止めとどうするべきかということについて一言いただければと。

大臣)
 今、御質問されたように、鉄分の注射について日本陸連が使用しないように警告した後においても、強豪校、高校駅伝の強豪校が使用しているという報道が御社の方からされたということは承知をしております。鉄分の過剰摂取は、臓器に蓄積し、体に悪影響となることから、日本陸上競技連盟においては、これまでも鉄剤注射の自粛を要請していたところでありますが、昨日の当該報道を踏まえて、専務理事から、「速やかに具体的な対策を講じ」る旨のコメントが発出をされております。アスリートがその競技力の向上を目指して、日々の練習を行うにあたっては、安全安心に、健康を害することがないことがなによりも重要だと思います。日本陸連においては、具体的かつ効果的な対応、指導を速やかに行っていただきたいと文部科学省としても考えております。

記者)
 話題が変わるんですけれども、国と地方の費用負担の割合のところなんですが、一応確認なんですが、前回提示された内容でそのまま受け入れたという話だったのかというのと、加えて市町村会の方も国公立大学含めて関係をしていると思うんですが、こちらの件ではまだ表明されていないのかというのを伺います。

大臣)
 高等教育の無償化について、私、冒頭に申し上げさせていただいたとおり、費用負担の考え方、あるいは事務費の国費措置の提案を全国知事会から受け入れる旨の連絡をいただいたというふうに紹介をさせていただきました。その上で今御質問のあった全国市長会と、また全国町村会からはですね、少子化対策担当の宮腰大臣に対して、この国のパッケージとしての提案について了解をいただいたということが伝わっていると私承っております。本当に繰り返しになりますけれども、関係の皆様方に対しましては、本当に厳しい調整をしていただいたと思います。改めて感謝を申し上げますし、引き続きハイレベルの協議をですね、国と地方でよく連携をしながら進めていきたいと考えております。

記者)
 金沢医科大学で地方に残る医師を確保するために地元出身者に加点をしておりました。大学側は地域に残りやすい人材というのを確保するためにどうすればいいのか文部科学省と相談したいという発言もしておりますし、この点についてどうお考えでしょうか。

大臣)
 今、御説明をされたとおりですね、金沢医大の大学入試における不正というのは、AO入試において、同窓生子女や北陸三県高校の出身者、また現役・一浪生に対して加点を行っていたということでありました。やはり大学の入試は公正であるべきということで大変遺憾ではあるんですけれども、今お話しがあったとおり、地域における医師不足の問題を考えていたということでございます。以前も会見で申しましたけれども、地域特別枠についてはあらかじめしっかりと明示をした形で受験生に選んでいただくというのが筋であるというように思います。結果としてそれ以外の方々に妨害の不利益を与えてしまうということになります。ただ、今お話しがあったとおり今後の地域の医師不足の問題については厚生労働省にもまたがる問題ではありますけれども、今後の対応についてはしっかりと協議をしていきたいというように考えております。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成30年12月 --