林芳正文部科学大臣記者会見録(平成30年6月12日):文部科学省
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林芳正文部科学大臣記者会見録(平成30年6月12日)

平成30年6月12日(火曜日)
教育、科学技術・学術、文化、その他

キーワード

平成29年度科学技術の振興に関する年次報告(科学技術白書)、「文部科学省設置法の一部を改正する法律案」の成立、千葉大学病院の診断ミス、加計学園の獣医学部新設をめぐって愛媛県文書に記載のあるアンケート等の文部科学省における確認結果

林芳正文部科学大臣記者会見映像版

平成30年6月12日(火曜日)に行われた、林芳正文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成30月6月12日林芳正文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

林芳正文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 おはようございます。それでは私から2件ございます。本日、「平成29年度科学技術の振興に関する年次報告」、いわゆる科学技術白書が閣議決定をされました。科学技術イノベーションは我が国が将来にわたって成長と繁栄を遂げるための「要」となるものであり、政府が一丸となって実現する「生産性革命」の中核を担うものであります。このような中で、本年の白書では科学技術イノベーションの基盤的な力について「人材力」、「知の基盤」、「研究資金」に注目して、現状と課題を分析し、今後の取組の方向性について示しています。本白書が国民の皆様に科学技術の現状を知っていただく一助となることを期待をしております。文部科学省としては、我が国から科学技術イノベーションが次々と創出をされるよう、関係府省・機関と連携をしつつ、科学技術の振興に全力で取り組んでまいります。
 もう一つ、今国会に提出しておりました「文部科学省設置法の一部を改正する法律案」が、本年5月29日の衆議院本会議に続きまして、6月8日の参議院本会議においても賛成多数により可決され、成立をいたしました。本法律は、昨年6月に成立した文化芸術基本法を踏まえるとともに、文化庁の京都への全面的な移転に向けて、新たな文化庁に相応しい組織改革・機能強化を図り、文化に関する施策を総合的に推進するための体制を整備するものであります。今後、国会での御審議の内容も踏まえつつ、文化行政の一層の充実が図られるよう、10月1日の法施行に向けて、しっかり準備に務めてまいります。私からは以上です。

記者)
 千葉大学附属病院でCT検査の画像診断の見落としがありまして、患者の方が亡くなった事案がありました。大臣の受け止めと、こうした見落としの問題が各地でも見受けられるという指摘もありますので、文科省としての対応方針をお聞かせ願います。

大臣)
 千葉大学医学部附属病院におきまして、患者2名の方が死亡した事案につきまして、亡くなった患者の方に対し哀悼の意を表しますとともに、御遺族に対しお悔やみを申し上げます。本件については、同病院におきまして、CT検査の画像診断に関する確認不足等で診断が遅れた例が本年2月までに合計9名判明しておりまして、そのうち2名が死亡をしたものでございます。第三者による外部調査委員会での議論を経まして、新たに画像診断センターを設置し、放射線診断専門医を増員し、診断体制の充実を図る、診療科の医師が画像診断結果を確実に確認をするように意識改革を促す全職員参加の教育研修セミナーを実施などの再発防止策を講じることとしている旨、担当課宛てに報告を受けているところでございます。文部科学省としては、千葉大学医学部附属病院に対し、今後このような事態が二度と生じないよう、再発防止策の徹底に万全を期すように指導をしたところでございます。この事案を踏まえて、文部科学省としては、附属病院を有する全大学に対しまして、厚生労働省が発出をいたしました「画像診断報告書等の確認不足に関する医療安全対策について」という事務連絡で示されている内容、それから日本医療機能評価機構が発出した「画像診断報告書の確認不足」等を踏まえまして、改めて自大学の画像診断にかかる体制について再点検を行うなどについて注意喚起をする予定にしております。今後、こうした事態が生じないよう、厚生労働省とともに連携を図りながら、引き続き徹底してまいりたいと考えております。

記者)
 科学技術白書に関して質問なんですが。学術論文の読稿などに、非常に日本の相対的地位、世界的な相対的地位が下がっているかと思います。こうした現状について大臣どのようにお考えかというのが1点と、もう1点、そういう科学技術力の低下に大きく要因として、多分若手研究者の問題があるんじゃないかと思います。大学院の博士課程の進学者数が非常に減っているとか、今後、いわゆる次世代を担う若手研究者がなかなか出てこないということを考えて、非常に日本の研究力の今後の雲行きがあやしいのではないかと考えております。この2点について大臣の考えをお聞かせください。

大臣)
 我が国の科学技術の現状については、文部科学省の調査においても論文数、それから注目度の高い論文における国際的な順位の後退というのが把握をされております。こうした背景には、新たな研究分野への挑戦や、今お話をしていただいたように若手研究者の研究環境、産学連携の規模等に課題があると、こういうふうに認識をしておりまして、このため文部科学省としては、第5期の科学技術基本計画に掲げられていますが、政府研究開発投資対GDP比1パーセントの目標達成を目指すとともに、研究者の自由かつ大胆な挑戦への支援の充実、それから優れた若手研究者が安定かつ自立して研究できる環境の実現、こういうものに取り組んでまいっておりまして、これを更に強化をしていかなければいけないと思っております。それから、産学連携についても今まではどちらかというと大学の中の研究室と企業の一部局というパターンがあったわけですが、これからは大学全体と企業全体、いわば「組織」対「組織」の本格的な産学連携を実現するため、組織のマネージメント力の強化を図っていかなければならないと思っております。こうした様々な施策を更に強化、推進していくことによって、また関係省庁との連携しながらしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

記者)
 ちなみに様々な施策があったと思うんですけれども、結局行きつくところは財源確保ができないと、各国、中国なんかは非常に出していますし、欧州各国も非常に出していると、そうした中で財源はずっと言われ続けているんですが、どのように財源を確保していくか、そういった道筋は何かありますか。

大臣)
 これは先ほど申し上げたように第5期で対GDP比1パーセント、26兆円と、この大きな目標があるわけでございますが、一方で今の財政状況の中で来年は今年の倍になると、そういう状況は中々想定し難いということでございますので、やはりメリハリ、選択と集中ということが言われるわけでございますが、やはり基盤的な研究と応用研究、どちらも重要であって、どちらかに完全に軸足を置くと、こういうことは中々難しいであろうと思っております。国際的な比較でアメリカ、また最近伸びている中国という話がありますが、私はちょっと注目しておりますのはヨーロッパでありまして、やっぱり日本よりも人口が少ない、予算規模も我々よりも小規模であるイギリスやドイツ、いろんな仕組みの工夫によって論文等の成果が出ているということで、量と質の両方という意味では論文とか被引用回数の生産性というものにも着目して、現在、科学技術のタスクフォースも始まっておりますが、更に知恵を絞っていかなければいけない、そういうふうに考えております。

記者)
 加計学園の獣医学部新設を巡って、文科省が専門家委員に対して2015年3月に照会を行った際の経緯をまとめた文書が国会に提出されたという報道がありますが、事実関係についてお願いいたします。

大臣)
 愛媛県が参議院の予算委員会に提出した文書に記載のありました「アンケート」等に関して、参議院文教科学委員会及び参議院予算委員会等において理事会の協議事項になったことを踏まえまして、文部科学省において該当する文書の確認を行いました。その結果として、まず、愛媛県文書にある「アンケート形式の資料」及びその結果についての資料は確認ができませんでした。一方、これまで国会でも答弁しているとおり、平成27年3月当時、愛媛県及び今治市から獣医学部新設について構造改革特区の提案が行われておりまして、文部科学省として提案に対する対応方針を検討していた中、愛媛県から提供を受けたと考えられる資料をもとに、「獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」の委員等の有識者に対して、専門的見地からの意見を個別に伺っておりました。また、その結果を取りまとめた資料、これは存在をいたしましたが、当該資料は構造改革特区提案への対応方針を文部科学省内で検討する際に使用するため担当者が作成していた資料であって、当時、内閣官房に出向していた職員を含めて、当該資料を他省庁等の職員に示した事実は確認ができませんでした。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成30年06月 --