林芳正文部科学大臣記者会見録(平成30年6月8日):文部科学省
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林芳正文部科学大臣記者会見録(平成30年6月8日)

平成30年6月8日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ、その他

キーワード

平成30年度コミュニティ・スクール導入状況、高等教育負担軽減、南海トラフ地震の被害推計、葛飾区 自殺、葛飾区立中学校の自殺事案について葛飾区がいじめに該当するという見解を公表した件、日本版NCAA、幼児教育無償化、是枝監督への祝意

林芳正文部科学大臣記者会見映像版

平成30年6月8日(金曜日)に行われた、林芳正文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成30年6月8日林芳正文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

林芳正文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 私から一点ございます。今般、平成30年度のコミュニティ・スクール導入状況調査の結果が取りまとまりましたので報告をいたします。調査の結果、前年度比でのコミュニティ・スクールの増加数は過去最大の1,832校となり、その総数は、5,432校となりました。昨年3月に地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正されまして、学校運営協議会の設置が努力義務化されて1年経ち、コミュニティ・スクールは1.5倍に増えております。特に高等学校への設置の増加が著しくて、前年の65校から382校に増えておりまして、域内全ての学校への計画的な導入に向けての取組もみられるようになっております。今後、コミュニティ・スクールを活かした地域との連携・協働体制による学校経営が進むことが期待されますが、一方で、依然としてコミュニティ・スクールの導入校数がゼロに留まる自治体もありまして、自治体間で大きな差が生じているという課題も認識しているところでございます。このため、文部科学省としては、全ての公立学校がコミュニティ・スクールとなることを目指して、引き続き各教育委員会に対して法改正の趣旨を周知・徹底するとともに、支援に取り組んでまいりたいと思っております。

記者)
 大学無償化のことで1点お伺いします。先日、「骨太の方針」の原案が出たことによって、制度の大枠が固まったかと思うんですけれども、こちらの御所感と、一方では、中間所得層について、アクセスの機会均等について検討継続という表現になっているんですけれども、現時点で大臣としては支援策も含めて検討されるお考えがあるかどうかをお聞かせ願います

大臣)
 6月5日の経済財政諮問会議で示されました「骨太の方針」の原案では、無償化の対象範囲や支援対象者の要件、支援措置の対象となる大学等の要件など、高等教育の負担軽減方策の骨格部分について盛り込まれております。昨年の12月に閣議決定されました「新しい経済政策パッケージ」におきましては、意欲さえあれば大学等に進学できる社会へと改革するため、低所得世帯について授業料減免に加えて、給付型奨学金の支給額を大幅に増やすこととしておりまして、文科省ではその詳細について、専門家会議を設置して検討を進めてきたところでございます。その検討状況については6月1日の第8回の人生100年時代構想会議において御報告したところでありまして、それを踏まえて原案に記載されたものと、そういうふうに承知をしております。真に支援が必要な子どもたちに対して、十分な支援が届くように、引き続き、専門家会議における御意見も踏まえながら検討を進めてまいりたいと思っております。この授業料減免および給付型奨学金の拡充は、低所得世帯層の進学を支援して所得の増加を図って、格差の固定化を解消することが少子化対策になる、そういう観点から支援対象ですね、低所得世帯に限定することとしております。また「骨太の方針」の原案においては、こうした低所得世帯に対する支援措置を併せて、今お話しのありました中間所得層におけるアクセス機会均等についても検討を継続するということも盛り込まれておりますので、文科省としては、低所得世帯に対する支援措置の制度詳細の検討を着実に進めながら、与党での御議論を注視しながら、中間所得層に対する支援のあり方についても検討を行う必要があると考えております。

記者)
 地震の関係で伺いたいんですけど。昨日、土木学会が南海トラフ地震が起きた場合の長期的な経済被害として、20年間、1,410兆円を超えるという試算を出しました。国には公共インフラの対策を求めているわけですけれども、インフラ面ということでは国交省が所管とは思いますが、地震防災研究を所管する文部科学省として、例えば大臣自身、今後どのようなことができるかお考えがあればお聞かせください。

大臣)
 地震調査研究推進本部の地震調査委員会において、今後30年以内に地震が発生する確率についての長期評価を実施しております。今年2月には、南海トラフ沿いにおけるマグニチュード8~9クラスの地震については、「70パーセントから80パーセント」、首都直下地震に関して、相模トラフで発生するマグニチュード7程度の地震について、「70パーセント程度」であると評価・公表しております。今回の土木学会の推計においても、これらの地震で大きな被害が生じるとされておりまして、我々としても防災・減災に貢献するための調査研究を推進するということは非常に重要であるというふうに認識をしております。文部科学省としては、関係機関とも連携しながら、地震の被害の軽減に貢献するために、地震・津波観測網の運用、それから官民連携による防災ビッグデータの整備、利活用の手法の開発など、今後も着実に地震調査研究を推進してまいりたいと思っております。

記者)
 東京都葛飾区で男子中学生が自殺をした問題についてです。今年3月には区の第三者委員会は社会通念上のいじめとは認められないとしましたが、昨日、区長はいじめに該当する行為はあり、自殺への影響の可能性も否定できないと判断を一転させました。一連の経緯を受けての大臣としての御見解をお願いします。

大臣)
 葛飾区が設置した調査委員会の報告書では、当該生徒の自殺について社会通念上のいじめには該当せず、いじめによる自殺とは認められないとされておったところですが、今般、葛飾区としてはいじめ防止対策推進法に基づいて、いじめに該当するという見解を公表したということは葛飾区からの報告を受けて把握をしておるところでございます。葛飾区において改めて法に基づきいじめに該当するか否かの判断をしたことは適切であると考えておりまして、引き続き法に基づく対応がなされるように必要な指導助言を行ってまいりたいと、そういうふうに考えています。

記者)
 アメフトを含めた一連のスポーツの不祥事を受けて、インテグリティに対応できるような機関をスポーツ庁なりJSPOなりに設置すべきというような意見が出ています。一方でスポーツのそういった行為は、スポーツの自主・自立を奪うんではないかという反対意見もあるんですが、大臣としての御見解があればお願いします。

大臣)
 日本大学のアメフト部の件に端を発して、そういう議論があるということは承知をしておるところでございます。このことが起こる前から日本版NCAAの議論というのはしてまいって、今年度中には創設をしようということを目指しておるわけでございますので、スポーツ庁としては、この組織による学生の学業環境の充実や安全・安心の確保等を目指しておりまして、こうした機能が果たされることによって、各大学とか各競技団体が単独では取り組むことが困難な課題に対応できる組織を目指していきたいと、そういうふうに考えております。今年の夏頃には大学や競技団体からなる準備委員会、これを発足させまして、日本版NCAAのより具体的な姿の検討、これを加速させていきたいと思っております。

記者)
 質問が日本版NCAAではなく、第三者機関を作るような動きというか意見が出ているということについてどう思うかというのと、日本版NCAAはあくまで民間組織なので国がどうこうというのはまた次元が違う話だと思うので、そのことについて。

大臣)
 NCAAはスポーツ庁としても学生の学業環境の充実等に資するためにということで、指導者の意識向上とか暴力に対する相談対応の構築等を掲げておりまして、こうした取組みを通じて安全な大学スポーツ環境の整備を進めてまいりたいと我々は考えておりますので、今お話のあったようなこれと別の第三者委員会的なものを検討するということについては検討課題だというふうに認識をしております。従って、詳細は事務方に聞いていただければというふうに思います。

記者)
 コミュニティ・スクールのことなんですけれども、これまでも国としてコミュニティ・スクールの実施を支援していたと思うんですが、改めてコミュニティ・スクールの意義と、今回、高校で大きく増えたということですけれども、それについての受け止めを教えてください。

大臣)
 先ほどちょっと申し上げましたように、昨年の3月に地教行法の法律の改正というのがありまして、努力義務とするという制度改正が去年の3月に行われておると、これが一つあって取組が加速したのではないのかなという受け止めをしております。我々としては引き続きそれぞれに教育委員会に対して周知を図っていくとともに支援策の一層の充実、これに努めてまいりたいというふうに思っております。

記者)
 幼児教育と保育の無償化の関係でお尋ねしたいんですが、先日の衆院厚生労働委員会の話ですけれども、野党の議員が独自の試算を示されていると、今回の無償化策についてなんですけれども、充てられるお金が高所得層の方が手厚くなるのではないかという指摘をされています。去年の衆院選の段階からこの施策がどちらかというと中所得以上の人にとってメリットが大きくなるのではないかと、それで逆に塾ですとか習い事にお金を使えるようになって更に格差が広がってしまうのではないかという懸念を示されていたようですが、こういった懸念に対してどのように答えられるか大臣のお考えをお願いいたします。

大臣)
 そういう議論が厚労委員会中心だと思いますけれども国会でなされているということは承知をしております。幼児教育の無償化というのは今までもいろんな議論がございましたけれども、生涯にわたる人格形成とかその後の義務教育の基礎を培うということで、やはり全ての子どもに質の高い幼児教育の機会を保障するということが大変重要であると、こういう認識からスタートしております。調査によると20代、30代の若い世代が、理想の持ちたいと思う子ども数が持てない理由は、やはり「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」という理由になっておりますので、「新しい経済政策パッケージ」を去年決めましたけれどもここで所得制限を設けることなく、3歳から5歳までの全ての子供たちの幼稚園等の利用の無償化ということを進めることになったところでございます。高所得者も無償化の対象になるという御指摘については、これまでも幼児教育の無償化の実現に向けて財源を確保しながら段階的に取り組んできておりますので、段階的にやっていくということは、どうしても低所得者層から始まる、取り組んでいくということになりますので、低所得者層について既に相当程度軽減してきたこと、こういうことも要素しては考慮する必要があるのではないかというふうに考えております。

記者)
 昨日の参議院の委員会で是枝監督をお呼びしてお祝いをという発言がありましたけれども、具体的に何か動き、お声掛けをされたりはありましたでしょうか。

大臣)
 まだ昨日の今日でございますので具体的に呼び掛けたということはまだ報告を聞いておりませんが、私としてはお呼び掛けをしてもし先方がそれならということになればということですが、お会いして祝意を申し上げたいという気持ちは持っております。

記者)
 呼び掛けの指示はもうされているということですか。

大臣)
 昨日しております。

記者)
 今の質問に関連するんですけれども、是枝監督が昨日ご自身のホームページの中で大臣がそのような発言をされたことに関して文章を書かれておりまして、こういった祝意のお話が有り難いことではあるんだけれども、そのまま読みますと、「公権力とは潔く距離を保つというのが正しい振る舞いなのではないかと考えています」という一節があるんですが、ここはあえて祝意を大臣として示すということは見送るということも考えていいのではないかと思うんですがいかがでしょうか。

大臣)
 私としては昨日の国会において祝意を表したつもりでございますので、ただ委員会の先生のお話として直接お会いしてというニュアンスでございましたので、今申し上げたように先方がもし受け入れていただけるならということでございますので、改めて事務的にそういう趣旨を伝えて先方がもしお会いしていただけるということであれば直接あって祝意は述べたいと思っております。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成30年06月 --