ここからサイトの主なメニューです

林芳正文部科学大臣記者会見録(平成30年3月16日)

平成30年3月16日(金曜日)
教育、スポーツ

キーワード

第2回日中韓教育大臣会合の開催、平昌パラリンピック、前川前事務次官の公立中学校での講演内容等への問い合わせ

林芳正文部科学大臣記者会見映像版

平成30年3月16日(金曜日)に行われた、林芳正文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成30年3月16日林芳正文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

林芳正文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 私から2件です。3月21日に東京都内におきまして、第2回となる日中韓の教育大臣会合を開催いたします。本会合では、3か国の若い世代の交流の促進や質の保証を伴った高等教育段階の交流の一層の強化の内容を含む成果文書の署名を予定しております。また、同日、二国間会合も併せて行い、二国間の教育交流の一層の促進について意見交換を行う予定であります。今会合の開催によりまして、日中韓3か国の教育交流を発展させて友好関係をより深いものにしたいと考えております。
 もう1件、昨日ですが、アルペンスキー座位の村岡選手が日本選手第一号となる金メダルを獲得いたしました。選手団の旗手でもある村岡選手のメダル4個を獲得する大活躍もあって、昨日までに日本は計7個のメダルを獲得しまして、JPCが目標としていた、前回大会を超えるメダル数を達成しております。夢の舞台で日々の鍛錬を結果に結びつけて、国民の多くの感動と勇気を与えた選手たちに心からお祝いを申し上げるとともに、深く敬意を表したいと思います。アルペン競技の選手を対象とする風洞実験棟を活用した滑走姿勢の分析、現地におけるハイパフォーマンス・サポートセンターの設置など多面的に支援をしてきたところであり、その成果が今大会での選手の活躍につながっているものと認識しております。大会残りあと3日間となりましたが、最後まで、国民の皆様とともに、選手の活躍を応援し続けたいと思っております。

記者)
 先月、名古屋市立の中学校で、文部科学省の前の事務次官だった前川喜平さんが講演なさったことについて、文科省の教育課程課がその内容や講演を実施した狙いなどについて調査をしている点ですが、調査をするということは、中学校が前川氏を呼んで授業をしてもらったということは適切だったとお考えでしょうか。

大臣)
 お尋ねの報道の件につきましては、前文部科学事務次官という文部科学行政の事務方の最高責任者としての地位にあった方が、中学校という公教育の場で授業を行ったという事例だと承知をしております。前次官は、いわゆる天下り問題等に関わって、単に監督責任だけではなく、本人自身の違法行為により停職相当とされた方であるということは、皆様も御承知のとおりでありますが、このような事例につきまして、担当の初等中等教育局において、こうした背景も踏まえて、授業の狙いや内容、前次官を招いた経緯や理由など、今回の件が適切な教育的配慮の下で行われたものであったかどうかについて確認する必要があると考えて、教育委員会に対して質問を行ったと承知をしております。

記者)
 重ねてお尋ねしますが、中学校の取組が今回、不適切だったと判断されたのでしょうか。

大臣)
 現時点で、名古屋市の教育委員会を通じて確認できている情報によれば、今回の名古屋市立中学校で行われた総合的な学習の時間の授業は、明確に何らかの法令に違反するという事実は確認できていないということです。

記者)
 関連の質問ですが、個別の中学校の授業に文科省が調べるということは日常的にあることではないと考えられますが、個別の授業に調査することで、学校現場を委縮させるという指摘もありますが、大臣のお考えをお願いします。

大臣)
 先ほどの、不適切かどうかということに関して申し上げますと、校長先生は、前川氏の先ほど申し上げた事実関係について、御存じなかったということがわかっておりますので、こういうことを十分に調べることなく、学校の授業の講師として招いたことについては、必ずしも適切であったと言えず、もう少し慎重な検討が必要でなかったかと考えておりますが、法令に違反する事実は確認できていないということは先ほども申し上げたとおりでございます。これまでも、個別具体的な例を示すことは差し控えたいと思いますが、保護者や学校関係者からの問合せ、または行動等を契機として、例えば、学校の教育活動が法令に違反している、学習指導要領に違反するような教育内容となっている、特定の児童生徒に不当に不利益が及ぶような扱いがあるという可能性があると認められる場合に、文部科学省から教育委員会に対して個別の学校の教育活動について問合せをするということは、一般的にあることであると考えております。

記者)
 先ほどの話に関連して、今回は、音声データまで提出を求めたということで、これについてはさすがに異例なのではないかという印象を受けますが、大臣としてはどう考えているのでしょうか。

大臣)
 まず一般論として、先ほど申し上げたように、必要に応じて教育委員会等に対して問合せや事実関係の確認等を行うということは通常のことですということを申し上げたところですが、ただ、このような事実関係の確認を行うに当たっては、教育現場において誤解が生じないように十分留意をすべきことは当然でありまして、そのような観点からは今回の書面については、やや誤解を招きかねない面もあったと考えられるために、今回確認を行った担当の初等中等教育局に対しては、こういう事実関係の確認を行う際には表現ぶり等、またその手法について十分に留意する必要がある旨を伝えたところであります。

記者)
 改めてですが、音声データの提出を求めるということについてはどのようにお考えでしょうか。

大臣)
 必要があればその調査、事実確認の一環として、必ずしも否定されるものではないと思いますが、相手に誤解を生じないようにするということが必要であるというふうに注意をしております。

記者)
 もう1点関連して、今後も前事務次官である前川さんが公教育の場で講演などをする際には、事実確認を求めていく方針なのでしょうか。

大臣)
 一般論として、先ほど申し上げたとおりでありますので、必要があれば法令に基づいて事実確認をすることはありますが、どういう場合にどういうふうにするかというのは、個別のケースに応じて判断をされることでございますので、こういう場合にということが今ない段階で、仮定の話について回答は差し控えたいと思います。

記者)
 繰り返しで恐縮ですけれども、文科省が個別の授業について問合せをしたり調査したりするということは異例ではない、通常のことだということでよろしいでしょうか。それが一般的なことだとして、何か根拠法令にそういったものがあるのでしょうか。

大臣)
 授業内容を調査するということは、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第48条というのがございまして、文部科学大臣は都道府県又は市町村に対し、学校の教育課程、学習指導、その他学校運営に関し、指導及び助言を与えることができるとされております。その権限を行うために必要があるときは、同法第53条1項に基づきまして、必要な調査を行うことができるとされております。したがってこういう条文上、個別の授業内容についてもこれらの規定に基づいて国が調査を行うことは可能であると考えております。

記者)
 異例ではないというお考えで。

大臣)
 はい。過去にも先ほど申し上げましたように、個別の例は差し控えますが、こういうことはあったと承知をしております。

記者)
 今の関連で、前川さんについては、名古屋市教育委員会が小学校道徳で採択した教科書について名指しで批判されている方なのですけれども、4月から授業も始まりますし、中学の道徳の採択も今年はやるということで、調査の際にそういったことについては確認はされているのでしょうか。出版社側も大変影響力のある方の発言ということで、お困りになっていると聞いておりますけれども。

大臣)
 特にそのことを明示的に調査をしたということはないわけでございますが、一般論として、内容や背景等は確認をさせていただいたということでございます。

記者)
 先ほど今回の調査の根拠として法のことをあげられましたけれども、確かに教育委員会に対して調査する権限はありますが、一方で、国と学校現場の教育ということの関係でいくと、国は学習指導要領というところで大綱的に定めているところもありますが、基本的には、各個別の教育というのは各学校、教育委員会の判断で行われるべきもので、過去事例があるとおっしゃられましたけれども、一学校が一判断で、教育委員会と相談をしながら決めたことに対して、国がこれだけ内容を確認するというのは行き過ぎていると思うのですけれども、その点はそうではないのでしょうか。

大臣)
 これは、先ほど申し上げたことの繰り返しになってしまうかもしれませんが、各学校において一般論として、どのような方を外部講師として招くかについては、その授業の全体計画とか年間指導計画における位置づけとか、当該講師を招く狙い、その方が講師としてふさわしいか否かなどに配慮しながら、各学校において適切に判断をしていただくものであると思っております。ただ、今回のケースのように前次官であられたわけですから、文部科学行政の事務方の最高責任者としての地位であったというもので、いわゆる天下り問題等に関わって、単に監督責任にとどまらず本人自身の違法行為によって停職相当とされた方が公教育の場で授業を行ったという今回のケースの場合については、事実関係、内容について確認をしたり、必要に応じてその当否を個別に判断することはあり得るというふうに考えております。

記者)
 前川氏は、今は一私人ではあるとは思うのですが、過去に法律違反を犯したのではということを踏まえたと。逆に、その講演の場で何をお話しされることを懸念されていたのでしょうか。つまり、例が良くないかもしれませんけど、過去に法令違反だったり、犯罪を何か犯したした人でも、更生した後に頑張ってお話されるというケースももちろんあります。なぜ彼が法令違反を、国家公務員法違反があったということで確認しなければならなかったのかということが分かりません。それは前提に何かこういうことがあるとまずいとか、先ほど校長が余り経緯を把握していなかったんじゃないかということがありましたけれども、何があることを恐れて確認調査されていらっしゃったのですか。

大臣)
 何か恐れてということではなくて、先ほど申し上げたように、どのような狙いで総合的な学習の時間の講師として招くことになったのか、それから本人が処分を受けているということを承知した上で、総合的な学習の時間の中身に照らして適切かどうだったかと承知した上で招いているのかということについて、事実確認をさせていただいたということであります。

記者)
 承知していなかったら何がまずいのでしょうか。

大臣)
 承知した上で、行われようとしている授業内容と照らして適切であったかという判断をされた上でされていた方が望ましかったということは、先ほど申し上げたとおりであります。

記者)
 元々、何か指導か助言などすることも想定されていたということですか。

大臣)
 それは、確認した内容によってはそういうこともありえたと思いますが、まずは事実確認をいたしませんと、その判断をすることもできませんので、先ほど申し上げた法令上の権限に基づいて、事実の確認をさせていただいたということであります。

記者)
 法令上は確かに調査する権限はありますけれども、繰り返しになりますが、私もこちらの役人の皆さんも、基本的に学校現場に口を出すということはかなり慎重にやってこられたと思いますし、そこだけはすごく守ってきたということは私も教えてもらってきたのですが、今回のは、そういう意味ですごく異例だと思います。法令上、これ、かなりグレーゾーンなのかもしれませんが、教育行政上問題はなかったと言えるのでしょうか。

大臣)
 適切に、先ほど申し上げた法令に基づいて事実確認をしたということでありますが、先ほど私が申し上げたように、その確認の仕方、表現振りにおいて、もう少し慎重にやってもよかったんではないかということを注意をしたと、私からですね、ということでございます。

記者)
 現場の方なども、すごく戸惑っている声も非常に聞こえました。やはり、文部科学省としてじかに出されたわけですから、公文書として、確認する、先ほどその経緯や内容を確認するということで、その質問を見ますと、相当校長との関係であったり、他の授業との比較であったり、若しくは謝礼を出したのかであったり、とても細かく聞かれていたのですけれども、そこまで聞く必要があったのでしょうか。

大臣)
 調査の内容、詳細については、事務方に聞いていただければと思いますが、事実を確認するということは、法令上の権限に基づいて行われたことだというふうに先ほど申し上げたとおりでありますが、その表現振りについて、慎重に検討することがあってもよかったのではないかということで、そういうふうな注意をしたところであります。

記者)
 これは、誰の指示、誰の判断で行われた調査なのでしょうか。

大臣)
 初中局の判断です。

記者)
 それは、どこから情報を得て調査されたのでしょうか。

大臣)
 初中局に聞いていただければと思いますが、私が聞いておりますのは、報道によって承知をしたので、初中局の判断で事実確認をしようという判断をしたというふうに聞いております。

記者)
 外部の特定の誰かから、例えばその案件について問合せがあったり、例えば個別の議員からそういうような問合せがあって、初中局が確認をしなければという形で動いたということはないのでしょうか。

大臣)
 報道もされておりますので、外部から問合せがなかったわけではないわけですが、文科省として判断をして確認をしたということでございます。

記者)
 その調べるきっかけに、例えば、特定の議員が絡んでたりということはないのでしょうか。

大臣)
 外部からの問合せがあったから確認をしたというわけではなくて、あくまで、初中局として確認をする必要があるという判断をして、確認をさせていただいたということです。

記者)
 外部からはどんな問合せがあったのですか。

大臣)
 これは、飽くまで文科省の判断として行ったものでありますので、どういう問合せがあったかについては個々のケースになりますので、私からは差し控えさせていただきたいと思います。

記者)
 内容を確認するべきではないかという問合せはあったということですか。

大臣)
 問合せそのものについては、初中局に聞いていただければというふうに思います。どういう問合せがあったかというのは詳細に報告を受けておりませんので、事務方に確認していただければと思います。

記者)
 確認をさせていただきたいんですが、先ほど大臣は、法令上必要で、権限に基づいて行われたことであるというとおっしゃいました。それでは、今回の問合せは適切であったとお考えになっているということでよろしいのですか。

大臣)
 それは、先ほど冒頭に申し上げたとおりでありまして、確認を行うということは、法令に基づいた行為だったというふうに思っておりますが、その確認の中で、表現振りについてもう少し慎重に検討した方がいいということを注意を促したところであります。

(了)

お問合せ先

大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成30年03月 --