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林芳正文部科学大臣記者会見録(平成29年8月29日)

平成29年8月29日(火曜日)
教育、科学技術・学術、文化

キーワード

平成30年度開設の大学等の認可、第9回日中韓文化大臣会合、国立教員養成大学・学部・大学院・附属学校の改革に関する有識者会議、北朝鮮のミサイル発射、今後の有人宇宙政策、海洋科学技術、全国学力・学習状況調査

林芳正文部科学大臣記者会見映像版

平成29年8月29日(火曜日)に行われた、林芳正文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成29年8月29日林芳正文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

林芳正文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 おはようございます。冒頭、私から2件ございます。まず、平成30年度開設の大学等につきましてでございますが、昨年11月及び本年4月に大学設置・学校法人審議会に諮問をいたしまして、学問的、専門的な観点からの審査を行っていただきました。審査は、300人以上の専門家に参画いただき、3段階のプロセスを経るなど、慎重、かつ、公正・公平に行っていただきまして、その結果、8月25日に同審議会より答申を頂きました。私としては、専門家にしっかり審査していただいた結果である答申を尊重いたしまして、可の認可を頂いた大学新設7件、学部や大学院の設置51件について、本日付けで認可を行いました。従前より、答申後には申請の具体的な内容や最終的な審査意見が公表されていますが、審議会において、審査の透明性が重要であるとの御判断があり、今年度から新たに、審査過程において申請者に指摘した審査意見についても公表することをお決めいただいております。なお、これまでの審査では、判断に至らず保留とされた案件が10件ありました。これらについては、今後も審査が継続されて、10月下旬頃に改めて答申がなされる予定となっておりますので、静かな環境でしっかりと審査を行っていただきたい、こういうふうに考えております。
 それから、もう一つは、第9回の日中韓文化大臣会合についてでございます。8月25日金曜日、26日土曜日2日間にわたりまして、第9回日中韓文化大臣会合が京都市で行われて、中国の雒樹剛(ルオ・シュガン)文化部長、韓国の都鍾煥(ト・ジョンファン)文化体育観光部長官とお会いして意見交換をいたしました。この日中韓文化大臣会合は、原則、毎年開催をしておりまして、東アジア文化都市などの文化交流事業を推進してまいりました。今回も中国、韓国の文化担当大臣との間で文化交流の推進のための具体策を話し合い、3国の国民間の相互理解を深め、未来志向の日中韓関係を構築することの大切さについて共通認識を持つことができました。具体的な成果としましては、2018年東アジア文化都市について、我が国からは金沢市が決定されました。また、今回取りまとめられた「2017京都宣言」には、東アジア文化都市事業の充実方策を検討するための有識者会議を設置すること、それから平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック・パラリンピックでの日中韓共同文化プログラムの実施に取り組むこと等が盛り込まれました。これらの成果を踏まえて、日中韓3国の文化交流・協力を着実に進めていきたいというふうに考えております。私からは以上ですので、お願いいたします。

記者)
 まず、先ほどお話された大学設置について、加計学園の獣医学部については認可を保留するということが公表されましたが、まずその受け止めと、あと、前川前事務次官が設置認可の前に改めて諮問会議で検証すべきだというようなコメントを発表されていますが、そのような考えはありますでしょうか。

大臣)
 この30年度の開設の大学は、先ほど申し上げたとおりでございまして、保留になりましたものについては、先ほど申し上げたようなスケジュールで行うことになっております。前川前次官のコメントにつきまして、この今回の獣医学部の新設については、4条件が満たされているかの判断も含めて、これまで国家戦略特区を所管する内閣府を中心に段階的に進められてきたわけでございます。この国家戦略特区のプロセスの中で、加計学園の獣医学部設置の構想が、先端ライフサイエンス研究の推進や地域の水際対策といった新しいニーズに対応するものであるということが、すでに確認をされてきておるということでございます。文科省としては大学設置・学校法人審議会において、そういう確認を踏まえて行われた設置認可申請について、学問的・専門的な観点から静かな環境で審査を行っていただきたいと考えておるところでございます。

記者)
 今、冒頭発言の中で、今年度から新たな審査過程の意見を公表すると、それは加計学園の問題を受けてのものなのでしょうか。

大臣)
 審査の透明性については、審査期間中は、やっている途中で審議内容等を公表いたしますと、外部から途中の段階で様々な意見が審査されておられる委員の皆様方に寄せられるということが当然想定をされますので、審議会において、公正・公平な審査に影響を及ぼす恐れがあるということで、審査内容、審査状況については審議会としてお決めになっていることは、全て非公開ということでされておるところでございます。従前より、答申後には申請の具体的な内容や最終的な審査意見が公表されてきておりますが、審査の透明性がやはり更に重要であるという御判断、これは審議会においてされましたので、今年度から新たに審査過程において、先ほど申し上げましたように、申請者に指摘した審査意見についても公表するということをお決めになったということでございます。

記者)
 本日、国立大附属校で入学者を抽選で選ぶなどして、いわば脱エリートを求めるような提言を盛り込んだ報告書が、今日、専門家よりまとまる見通しですが、これについて大臣のお考えをお聞かせください。

大臣)
 「国立教員養成大学・学部、大学院、附属学校の改革に関する有識者会議」、この最終回が本日午後に開催される予定でございます。その報告書案の中に、今お話のありました国立大学附属学校に関して、いわゆるエリート校と呼ばれる学校についても、附属学校の本来の使命・役割に立ち返り、多様な入学者選抜の方法を実施すべきであると、こういうことが書かれておりまして、その例え、例示として、学力テスト等を課さず、抽選等で選考する方法等も検討されるべきこと等が盛り込まれているということでございます。附属学校の入学者選考で学力テスト等をやっちゃいかんと言っているわけではないわけですが、やはりこの附属学校の教育研究の成果、最も効果的に実施する観点から、選考をまずして、そして教育研究の方法、それから成果の還元方法と、これが有機的につながっていくところを明確化してもらいたいと、こういうことを求めたものだと、こういうふうに認識をしております。したがって、この報告書を正式にこちらでお受けした際には、各附属学校がそれぞれその存在意義、役割、特色等を明確化していただいて、公立学校のモデルということで高く評価をされるような学校となるように、その方向で支援をしてまいりたい、そういうふうに思っております。

記者)
 今朝、北朝鮮が日本の上空を越えて弾道ミサイルを発射しました。それに対する文科省の対応と、学校現場での影響などが出ていたら教えてください。

大臣)
 本事案については、既に官房長官が記者会見されております通りでございますが、まずは我が国として、このように繰り返される北朝鮮による度を越した挑発行動を断じて容認することはできないわけでございまして、北朝鮮に対して厳重に抗議を行い、最も強い表現で断固として非難したところでございます。文部科学省としても、総理指示の下で関係省庁と一体となって対応を進めて参ります。学校に対する影響でございますが、文教施設部で10時半現在で把握したところでございますが、まず休校が4校、小学校が1校、それから高等学校が3校でございます。それから、登校時間の変更をされたところが34校で、小学校が17校、中学校が7校、高等学校が8校、特別支援学校が2校というふうに承知をしているところでございます。

記者)
 関連して、今おっしゃられたのは、全て道内の学校という認識でよろしいでしょうか。

大臣)
 県別の内訳は、休校4校のうち、北海道は1校でございます。ちなみに、青森、宮城、福島でそれぞれ1校ずつでございまして、小学校は福島が1校、残りの高等学校3校が北海道、青森、宮城ということでございます。それから登校時間の変更につきましては、北海道は小学校が6校、それから中学校が3校、高等学校が4校、特別支援学校が1校、計14校というふうに承知をしております。

記者)
 関連して、現実に上空を通過したということで、今後の学校への指導体制の方針を伺いたいのですけれども。

大臣)
 引き続き、10時半現在でございますので、まずは先ほど申し上げましたように、文教施設部において現状を把握をいたしまして、しっかりと政府全体でやっております対応の下で、安全の確認等々、必要なことを文科省として学校に対してはお願いをすることがあればするということですが、今のところは総理の指示もありますように、情報収集、分析を徹底するということ、また落下物等による被害がないことを速やかに確認するということでございまして、現段階においては、そういう被害というのは確認されていない状況でございますので、引き続き、緊張感を持って対応するということではないかというふうに思っております。

記者)
 宇宙関係でお聞きしたいのですけども、今、金井宇宙飛行士が日本に帰国しているということですけれども、今後の日本の有人宇宙政策というものに関して、大臣はどのようにお考えかというのをお聞きしたいのですが。

大臣)
 就任の会見のときに少しあるいはお話しをしたかもしれませんが、既に何人かの宇宙飛行士の方が有人で飛ばれているわけですが、いずれも国際協力のプロジェクトと言いますか、そういうことでやっておられます。今後、この宇宙政策を展開していく上で、こういう経験を持たれた方が先ほどお話しのあった方も含めておられますので、そういう知見を活かしながら、いろんな予算上の問題等々あると思いますので、しっかりと我々としてできることを、何ができるのかということも含めて、JAXA等々一緒になって考えていかなければいけない問題だというふうに思っております。

記者)
 昨日、海洋機構の方を視察されたと思うのですが、研究船とか大学の練習船とか最先端の科学技術を支える重要なファシリティだと思うのですが、毎年運営費交付金が減らされている中で運航費の捻出はとても大変だということで、現状聞いております。日本は科学技術立国であって、なおかつ海洋国家でありますが、この現状を大臣はどうお考えでしょうか。

大臣)
 JAMSTEC、その後、理研へも参りましたが、訪問させていただきました。四方を海に我が国は囲まれておりますので、海洋科学技術というのは産学競争力の強化や経済・社会的課題の対応ということに加えて、我が国の存立基盤を確固たるものとするという意味でも、大変大事な科学技術だと思っておりますし、EEZの面積は世界でベスト10に入るということですし、深い所もありますので、体積も随分あるということでございまして、JAMSTECが我が国の海洋科学技術の中核機関として、大変大事な役割を担っておりますし、研究船や探査機は研究開発の基盤であるということを改めて確認させていただきました。一方、やはり運営費交付金が削減されておりますので、例えば、研究船が老朽化をして補修や修繕費がたくさん増えてしまっているとかいうことでございまして、やはりこの研究船をしっかり活用していくためにも、例えば「なつしま」と「かいよう」を今度「かいめい」という新しい船に替えて運航体制を見直したりとか、外部資金、外国も含めて活用するということで対応してきたところでございますが、今後も予算の確保も含めまして必要な体制の整備をしっかりとやっていきたいと、こういうふうに改めて思っているところでございます。

記者)
 冒頭ありました日中韓文化大臣会合の中で、京都宣言の中に、日本が提案した東アジア文化都市充実のための有識者会議が盛り込まれました。詳細はこれから調整だと思うのですけれども、今後のある程度の設置のめどや、どういったことを議題にしていくのか、有識者にどういうメンバーを考えているのか、大臣の方でお考えがあればお聞かせください。

大臣)
 日中韓文化大臣会合、何回かやりまして、東アジア文化都市もそれぞれの国に複数出てまいりましたので、今回も実はサミットもやらせていただいたわけですが、それを更にネットワークを活発にすることも含めてやっていこうということで、有識者会議の3か国での設置が合意をされましたので、メンバーや今後のスケジュールは中国、韓国とも協議をしなくてはなりませんが、私としてはできるだけ、来年、中国で会議がございますので、ここで何らかの報告をできるスケジュールが望ましいだろうと思っておりますので、そういう前提で、中国、韓国とも事務レベルで協議をしていきたいと思っております。

記者)
 昨日公表された学力テストについて、昨年、文科省では行き過ぎたテスト対策として、指導の改善に活かす本来の趣旨を確認する通知を出しています。現場では過度な対策が行われているという指摘もあります。何らかの、本来の趣旨を改めて確認する上でも、対策が必要ではないかと考えるのですが、改めて、大臣のお考えをお聞かせください。

大臣)
 学力調査の中で、今回、各都道府県間の正答率のばらつきが縮小されたという傾向にあるというのが出ました。これがあることによって、各県が地方都市間の競争になっているということが指摘をされておりましたので、これは相対的な差が縮まっているというのが一つ、改善の方向に向かっているというのではないかと思っております。しかし、PDCAを回すためにやっているわけであって、競争するためにやっているということではございません。したがって、単に数値データが上がっていけばいいということが関心事にならないように、調査結果を、課題を把握・分析・検証して、どういうふうに教育政策や指導の改善につなげていくか、本来の趣旨・目的について、更に教育委員会や学校の現場で理解を深めていただくような取組をこれまでにも増して推進していきたいと思っております。

記者)
 関連して、全国学力調査のことですけれども、今回は10回目の結果の公表になって、10回積み重ねたことによって、成果について、大臣はどうお考えでしょうか。

大臣)
 これまで10回やってまいりまして、いろんなことがわかってきましたし、先ほど申し上げましたように、相対的な格差が縮まってきているという傾向が出てきております。例えば、部活動との関連ということにおいて、学力テストとの関係も言われておりまして、今回、初めて部活動の時間別の生徒数の割合と、部活動の時間別に教科の平均正答率を比較するということも行ってきております。必ずしも、数字は一日一回1時間から2時間やっているところが平均正答率が高くなっているというのがあったのですが、じゃあ、2時間弱部活動すれば学力が上がるかといえば、そうではないところもありますので、いろんなことをPDCAを回しながら、他の要因も比べながら今後も続けていく中で、冒頭、最初の質問で申しましたように、課題を把握・分析・検証して、どうやって改善を図っていくかということを深めていければと思います。

記者)
 部活動の時間について、今回初めて調査をやったということですが、先ほど大臣もおっしゃったとおり、学力との関係がよくわからないというのが、現状となってしまっていると思うのですけれども、結果を公表していただく前に、有識者の方を巻き込んで詳しく分析するなど、そういったもう少し丁寧な方法もあったのではないかと思うのですが、どうでしょうか。

大臣)
 これは難しいことで、学力調査をやって、通常の期間で公表の前にやりますと、それだけ公表が遅くなってしまいますので、早く公表することと、いろんな分析をやることとのバランスがあるかもしれませんが、部活動の問題で言いますと、部活動の時間がある方は一日のタイムスケジュールがきちっと管理ができているとか、いろんな例が想定されると思いますので、短期間に専門家の意見を聞いて、すぐにこうですという分析がなかなか出しにくいところがあるのかなと思いますので、繰り返しやっていくところを活用して、次の学力調査に向けて、必要な分析をしっかりやっていくと。それから、今回、部活動を新たに追加したように、質問項目についても、学力調査と調査との間にいろんなことをやることによって、更に本来の目的に資するような質問項目の設定につなげていくことではないかと考えております。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成29年08月 --