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松野博一文部科学大臣記者会見録(平成29年8月3日)

平成29年8月3日(木曜日)
教育、その他

キーワード

大臣在職期間の振り返り、加計学園の獣医学部新設、人づくり改革

松野博一文部科学大臣記者会見映像版

平成29年8月3日(木曜日)に行われた、松野博一文部科学大臣の記者会見の映像です。

平成29年8月3日松野博一文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

松野博一文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 先ほどの閣議におきまして辞表を提出、各国務大臣として辞表をお預けするということがありました。1年間を振り返れば、あっという間の1年間だったなという考えがございますが、まず教育行政といたしましては、今後の10年間の方向性を決める、学習指導要領の公示ができましたし、給付型奨学金が日本で初めて形になったということは、大変いいことだなと思います。また、教育現場の基礎を担保していくための、これは16年ぶりになりますが、計画的な教職員定数の改善ができました。これらのことが確実に形になったということは、大変いい結果であったかと思います。そして、私自身が教育問題の今現状における大きなテーマだと考えておりました、教師の長時間労働の是正の問題、これは、日本の教育の持続可能性に関わる重大な問題であると認識をしておりますけれども、中教審の皆様方に、今、諮問をしているところでございますが、このことも議論として、今後しっかりと進めていただきたいというふうに思います。あわせて、高等教育の在り方というのは、教育政策を超えて社会政策として、また経済政策としても、これは日本にとって重要な要因になるものでありますから、この高等教育改革についても議論の方向性は打ち出せたのかなと思いますので、更に、この高等教育改革についても議論を進めて形を作っていっていただきたいというふうに考えております。
 もう一つ自分自身のテーマとして考えてきましたのが、特別支援教育の生涯学習化ということでございます。これは特別支援学校の現場等を訪問したときの保護者の方々から、一番の不安は特別支援学校を卒業した後、自分の子供たちがどういったサポートを得られ、それぞれの個性を発揮できる環境が整っていけるのかということに関して、多く不安の声を寄せられました。特別支援教育こそ一生涯を通じて支援をしていく生涯学習化が必要だというふうに考えておりましたので、この生涯学習推進課の中にその担当を設けて、地域と連携しながら進めていく体制が、まず整いましたので、このことを、これはまずは、地方自治体が窓口になっていただかなければなりませんけれども、自治体と連携をして進んで参りたいというふうに思います。
 あと、文化庁移転に関して、これは先般の会議におきまして、京都への移転の大きな概要について、方向性を京都府、京都市とも話し合いながらまとめられましたので、京都に移る文化庁移転というのも、スケジュールにのっとって進めて参りたいというふうに思います。こういった点から見ると、自分が就任前から考えていた教育政策の方向性について、この1年間の中で打ち出すことができたかなというふうに思いますし、併せて文部科学省の担当であります、文化政策、そして2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会に向けてのスポーツ振興、オリンピック準備の問題、そして科学技術の問題、それぞれに教育政策、科学技術政策というのは、今までも党の中においても、長く自分自身として取り組んできた課題でありますから、大臣としての方向性を打ち出すことができ、また、実施段階に入ることができたということは、一定の仕事ができたかなというふうに考えております。
 あわせて、今回1年間を振り返りますと、再就職等規制違反の問題を含めて、文部科学省の信用を著しく失墜するような出来事もありました。それに対して対応をしてきたということでございますが、これは、省をあげてこの問題に関しては反省をし、報告書もまとめさせていただきました。また、有識者からなる第三者委員会も設置をして、その有識者会議においても、今後の再発防止に関わる様々な施策を御提言いただきました。既に新しい再就職のチェック体制の機関については、設置をさせていただきましたけれども、こういった文科省の信用を国民の皆さんから失ったことに関して、再生を期して全省で取り組んでいかなければなりません。正に、これからが目標に向けてのスタートだと思います。その体制の中において、是非今後とも、私は省外の立場になりますけれども、私自身にとっても、できることはしっかりと応援をしていきたいというふうに考えております。以上、ざっとでありますが、1年間を思い返せばということであれば、そういうことでございます。

記者)
 先ほど、ちょっと官邸を出るのが遅くなりまして、総理がそれぞれの閣僚の皆さん一人ずつ、声をかけられたと伺いました。松野大臣には、総理からはどのような言葉があったのでしょうか。

大臣)
 1年間御苦労様でしたという点と、今後、党にあって、また積極的に活動していってほしいという趣旨のお話を頂きました。

記者)
 もう1点、後任に求められること、まだまだ課題といいますか、加計学園に関しては、これから委員会もございますし、先ほどおっしゃった働き方改革、大学入試改革とか様々な課題がありますけれども、後任の林大臣に望まれることというのをお願いします。

大臣)
 これはもうですね、林先生は、今、政界きっての政策通でありますし、今までも様々な閣僚経験も積まれた方でありますから、もう私からどうこう申し上げるべきことはないと思います。先ほど申し上げましたとおり、これから正に文部科学省は再生を期していかなければ、みんなが省をあげて努力をしていかなければいけない時期でありますが、その時期に、林先生のような見識が高く、実力のある方が大臣職についていただけるということは、文部科学省にとっても、大変これはすばらしいことだというふうに考えております。

記者)
 改めて、加計学園の問題をいろいろ対応を強いられたということがあるかと思います。振り返られて、現在進行中かもしれませんが、振り返られていかがでしょうか。

大臣)
 加計学園の一連の問題、国家戦略特区に関する問題に関しては、その都度、真摯に対応させていただいたというふうに考えております。設置認可に関しましては、これは今、設置審の方で専門的な審査をしていただいているところでございますから、この設置審というのは、大変権威ある機関でございますから、公平な審査をしていただけるものと考えております。

記者)
 今、正に、設置審のお話をされたのですけれども、関連して、前も少しお聞きしたかもしれませんが、設置審はやっていて、8月末に答申が出るようですが、設置審というのは、あくまで中身であって、学園の方、法人の方が修正かけたり、補正かけたものが結果、その特区の4条件、特区の条件にあっているのかどうか、そこはまた大臣なりの判断になると思うのですが、今これまでの省内での過程では、その問題は例えば内閣府に諮るとか有識者に諮るとか、設置審とは別にプロセスをかけるというようなお話は、今までございましたか。

大臣)
 もちろん、これも新しく大臣にお就きになる方の判断でございますので、私が言及すべきことではないかと思いますが、今までの議論の中においては、設置審で御議論をいただいた上で、これは最終的には、文部科学大臣の判断でありますから、その判断に当たっては、内閣府も含めて、もし、その時点で大臣が大きな状況が変化があって、必要があるというふうに考えれば、いろいろとこれは相談をするということは必要であるのかなというような議論はありました。ありましたが、今、正に設置審で厳正な審査がされているところでありますから、今、その答申に関して文科大臣、次の文科大臣がどう対応されるかに関しては、私がお話をするのは差し控えたいと思います。

記者)
 もう1点だけお願いします。先ほど、天下りの問題では信用失墜もあったというようなお話がありましたけれども、やっぱりこれは天下りだけではなくて、多分、加計学園獣医学部の話でも、やっぱり省内の文書の話であったり、記録の話であったり、大分国民から色んな不信を招いたところがあったと思うんです。特に、取材していて学校現場から、小学校、中学校の先生から文科省のことは今信用ができない、嘘をついているのではないか、隠ぺいじゃないかという声を、私自身も聞いたりしました。教育をつかさどる省庁でそういった声が出てしまうというのは、これから役所として施策を進めていく上でも支障になってしまうところもあると思うのですが、そういった声が出てしまったということについては、大臣としてはどのようにお考えでしょうか。

大臣)
 国家戦略特区の一連の流れに関しては、よく行政がゆがめられたかどうかという議論もありましたが、私自身として、その過程において文部科学行政がゆがめられたということはないと、なかったというふうに認識をしております。しかし、そのことにおいて省内に混乱があったというのは事実でありますし、これは学校現場をはじめ、皆さん方から文部科学省に関して不信感を持たれる、信用を失墜するという事態に、このことも、この文部科学省の混乱があったことも原因の一つであるというふうに認識はしております。そのことは真摯に反省をして、先ほど申し上げましたとおり、信用を再びしっかりと得ながら、教育・文化・スポーツ・科学技術の現場の皆さんをしっかりとサポートできるような文部科学省を期していくということが、今後の一番重要なテーマであるというふうに考えております。

記者)
 天下り問題であったり、加計学園の問題であったり、文部科学省の中のことが国民の不信を招くということがあったと思うのですけれども、1年間大臣をやってみて、文部科学省の問題点はどういうところにあって、どういう省になってもらいたいという思いがありますか。

大臣)
 あまり私がここで、大臣を辞する立場で、問題点はここだとかそこだとかいうようなお話をすることは適当であるかどうか分かりませんが、非常に文部科学省の一人一人は、真面目に自分の担当分野に関して、一生懸命対応しているんだろうというふうに思います。その中において、今後更に望まれることといえば、教育の問題というのが、これも先ほど申し上げましたが、単に教育分野だけにとどまることではなくて、今後の社会の変化においては大きな社会政策でもあり、経済政策でもあり、今後の日本が迎える変化に対応する上にあって、最も重要な資源の一つが文部科学省が所管している分野であろうかというふうに思います。そういう意識を持って、より大きな視野、高い視野から、それぞれ自分の所管している事業というのを考えるということは必要なんだろうなというふうに思います。

記者)
 先ほど省内の混乱という話が出ましたが、前川さんが5月に記者会見をして内部告発するという事態もありました。なかなかこういうこともなく、前代未聞であるかなと思うのですが、当時大臣として、前川さんの行為についてはどのような思いで見守られていたのでしょうか。

大臣)
 その当時もお話をさせていただきましたが、前川氏が在職当時、この国家戦略特区の案件に関して私に報告、相談というものがなかったものですから、前川氏自身が、御自分としてはそういうような考え方をお持ちだったということは、あの時点で初めて私は知りましたので、そういう意味においては、驚いたというのが正直なところでございます。

記者)
 直接文科省と関係ないかも、関係はしているんですけれども、人づくり革命という政策を、今後政府として進めていくことについて、所見を伺いたいのですけれども、革命という言葉ですが、何をイメージされているのかちょっと分かりにくいのですが、革命という言葉は、そもそも現状のものを根本から変化させるといいますか、そういう趣旨がありますので、あまり行政府として使うのには、あまり適切ではない言葉ではないかと私は思ってしまうのですが、大臣のそのあたりの見解をお願いします。

大臣)
 人づくり革命という言葉、また、そのコンセプト枠に私参加をしておりませんので、それは所管の方に、よくその内容についてはお聞きをいただければというふうに思いますが、恐らく推察するに、先ほどらいこれも申し上げているところですが、今後、大きな社会的、経済的変化がある中において、人づくり、教育が柱になると思いますけれども、その人づくりが、今までのラインを大きく踏み込んで前進をさせていきたいというような意図の表れが、革命という表現になったのかなと、個人的に推察をするということであります。

記者)
 大臣は、いろいろと政策に関して方向性を打ち出せて、達成感もそれなりにお持ちだというお話だったのですけども、振り返ってみますと、最初はもんじゅの廃炉の問題があって、一息ついて年明けから天下りがあって、その後、加計問題があってということで、御自身がある種、非常に力を入れてやろうと思ってらっしゃった教員の長時間労働問題について、もうちょっとやっぱり腰を据えて時間が欲しかったというような、そういう後悔というか悔いみたいなものはないでしょうか。

大臣)
 これはもう行政職でありますから、ルーティンで対応しなきゃいけないことと、中長期に合わせて設定をして進める仕事、また例外的突発的に起こる事案に関しての対応というのは、どの立場でも進めていかなければいけないということであります。そういった意味においては、並行して進めていけたんではないかなというふうに考えているところです。

記者)
 別に、もうちょっと時間が欲しかったとか、もうちょっと具体化したかったとか、そういう思いはないでしょうか。

大臣)
 これは1年間という期間を考えると、例えば、教師の長時間労働是正に関しても、当然これは実施に向けては審議会の審議ということを経なければいけないものでありますから、この1年間においては中教審に諮問できたという段階において、この期間としては、やれるところまではきたのではないかなというふうに判断をしておりますし、文科省の所管している4分野というのは、すぐ効果が出る、目に見えた効果で変わるという分野でもありませんし、それぞれ現場を抱えている行政分野でありますから、これすぐに、じゃあ明日から方向性を変えましょうという種の政策の分野でもありません。そういった中においては、よく現場の声を聞きながら、その声に基づいて前進的に進めていくということは必要なことなのだろうと思います。

記者)
 これまでのおっしゃっていた中で、学習指導要領や一定の成果を出したということをおっしゃって、天下りについても、加計問題についても一定の審議をしてきた、大臣としてのお仕事を振り返って、点数を付けるとしたらどういう評価でしょうか。

大臣)
 自分なりに一生懸命やってきましたけれども、評価というのは、それは外部の方、第三者の方がされることですから、その評価にお任せをするという考えです。

記者)
 先ほどお答えいただいたことと、若干かぶってしまうかもしれないのですけども、この1年間の中で、文科省の現場で働いていらっしゃる職員の方も大変不安に思うことですとか、異常に思うことですとか、とりわけ多い一年になってしまったのではないかと思うのですが、今後も現場で働き続ける職員の方に激励のメッセージを、大臣として何か。

大臣)
 これは、常に職員の皆さんには申し上げていることですが、今の文部科学省が、国民の皆さんの信頼を失墜をしているという状況の中にあって、再生を期していかなければいけないわけでありますけれども、再生を期す、努力の過程において、やはり文部科学省というのは、日本の未来担当省だと、そういう気概を持って進んでいっていただきたということでございます。
 記者クラブの皆さんにも、1年間いろいろとご指摘、質問いただきまして、私なりに大変勉強になりました。ありがとうございました。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成29年08月 --