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松野博一文部科学大臣記者会見録(平成28年11月8日)

平成28年11月8日(火曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ

キーワード

アンチ・ドーピング体制の構築・強化に向けたタスクフォース最終報告、H-ⅡAロケット31号機によるひまわり9号打ち上げ、教職員定数、広島県府中町で中学生が自殺した事案、東大で論文不正の報道、大学入学希望者学力評価テスト、科学技術予算

松野博一文部科学大臣記者会見映像版

平成28年11月8日(火曜日)に行われた、松野博一文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成28年11月8日松野博一文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

松野博一文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 まず私からは、アンチ・ドーピング体制の構築強化についてです。文部科学副大臣の下に設置したアンチ・ドーピングのタスクフォースの最終報告を取りまとめました。2020年東京大会や2019年ラグビーワールドカップ等の大規模国際競技大会に対応するためには、人材育成、教育・研修及び研究開発の推進、情報共有体制の整備等、国内アンチ・ドーピング体制をより一層強化する必要があるとの結論に至りました。法整備の必要性を含め、具体的施策の実現に向けて、関係省庁や関係機関との協議を行い、世界に誇る体制を構築していきたいと思います。
 2つ目が、H-ⅡAロケットの打ち上げです。11月2日水曜日にH-ⅡAロケット31号機より、静止気象衛星「ひまわり9号」の打ち上げが成功したことについて、本日の閣議で報告しました。今回の打ち上げ成功で、我が国のロケットとしては31機連続の成功、成功率は97.3%となりました。「ひまわり」による宇宙からの気象観測は、自然災害による被害の軽減等に重要です。今後の「ひまわり9号」の活躍にも期待しています。文部科学省としては、今後とも我が国の基幹ロケットが安全性・信頼性の確保にしっかり取り組み、宇宙を活用した国民の安全・安心の確保に貢献をしていきたいと考えています。
 私からは以上です。

記者)
 平成29年度の予算編成ですが、4日の財政制度審議会で財務省から示された試算では、教職員定数を10年間で5万人削減できると示されていますが、大臣のお考えをお聞かせください。

大臣)
 財務省の試算では、学級あたりの加配定数の割合を維持して、現在の教育環境を継続させた場合でも約4.9万人減らすことができるとされていますが、これは教育現場を十分に理解をしていない意見であると考えています。この試算には、発達障害などの障害のある児童生徒の増加や、外国人児童生徒など日本語指導が必要な児童生徒の増加などが全く加味されていません。現在の教育環境を継続させた場合の試算とは言えないと考えています。
 現在、教育再生実行会議でも教員の働き方改革について議論しているところですが、教職員を機械的に削減しても現在の教育環境を継続できるとの主張は、学校現場の実態を無視した全くエビデンスのない議論であり、政府の教育再生に向けた動きに反するものだと考えています。文部科学省としては、資料を精査した上で反論すべきところはしっかりと反論し、学校指導体制の充実に向けて全力を尽くしてまいります。

記者)
 広島県府中町の中学校で、誤った万引き記録に基づく進路指導があり生徒が自殺した問題で、先週、町教委の第三者委員会が報告書を提出しました。推薦基準の変更がきっかけであり、生徒と教員の間の信頼関係の欠如などが指摘されています。どのように受けとめられたかと、今後の文部科学省としての対応をお願いいたします。

大臣)
 今回の事案発生に関しましては、極めて遺憾であります。今月3日に町に対して報告された第三者調査委員会の調査報告においては、生徒の自死の背景として、学校の推薦等の基準の運用変更により、生徒が志望する高校の受験が認められなかったことが要因の一つであるとあります。また、情報管理、生徒指導や進路指導における教育的姿勢等の問題が指摘されています。学校の組織的な運営体制の確立、教育委員会の指導・助言、支援体制の構築等、再発防止策が提言されています。本年7月に、本事案の課題を踏まえた生徒指導・進路指導上の改善事項・留意事項を周知をしたところであり、引き続き、各学校現場において再発防止に向けた取組がなされるよう、文科省としても努力をしてまいります。

記者)
 文部科学省の本件のタスクフォースは、今後どのように対応される予定でしょうか。対策を話されていると思うのですが。

大臣)
 11月9日に、義家副大臣を主査とする府中町における自殺事案に関するタスクフォースの開催を予定しています。今後の議論ですが、先ほど申し上げた生徒指導・進路指導上の改善事項・留意事項の周知をはじめ、本案件を更に精査をし、また町に対して報告された第三者調査委員会の内容も含め検討して、再発防止に向けての対応を打ち出していきたいと考えています。

記者)
 東京大学の研究所などで論文不正を指摘する告発があって、4日付けで本調査に入ったことと、9月にも同様に、今後22本の論文について別の教授の6人に対する不正があるかどうかを確かめる本調査が始まるということがありましたが、これについて大臣の受けとめと、東京大学に求めることがあればお願いします。

大臣)
 研究活動における不正行為は、国民の科学に対する信頼を揺るがし、科学の発展を妨げるものであって、あってはならないことは当然であります。東京大学の調査委員会において、不正の有無について調査が行われるものと承知をしております。その調査の報告を受けながら、今後しっかりと対応してまいりたいと考えております。

記者)
 今回まだ真偽の程を確かめている段階だと思いますが、しっかりと再発防止に向けて情報を公開していくべきだと思いますが、この点について大臣のお考えは。

大臣)
 現状においては、東京大学の調査委員会が、これから調査をしっかりとするということですので、その調査報告を待ちたいと思っています。

記者)
 先日、国立大学協会の総会で、新しい記述式の問題案が示されました。内容別に2種類の問題を提示して、それぞれ使う大学、使わない大学があるといった内容だったと思うのですが、大臣としてのその案に対する受けとめと、今後どのように進められていくか、スケジュール感みたいなものを教えてください。

大臣)
 文部科学省としては、大学入学希望者学力評価テストの実施時期や記述式の採点方法について、今年の8月末に複数案を示したところです。このうち、各大学が共通テストの記述式の採点を行う案、いわゆる第3案ですが、これに関し、大学からの御意見も踏まえ、より深く受験生の力が図れるパターン1と、より多くの大学に利用いただけるパターン2の2種類の問題の提示し、先週、国立大学協会に提示をしたところです。大学入学希望者学力評価テスト、仮称でありますが、この在り方については、今後更に大学や高校などの関係団体の意見を聞くとともに、実現可能性を見極めながら、具体的な制度設計について検討を進めていきたいと考えています。目安としては、来年度初頭を考えています。

記者)
 4日に行われた財政制度分科会の関連ですが、運営費交付金について現在で十分ではないかということと、科学技術予算についても、振興費は過去20年にわたって社会保障関係以上のペースで拡充されているという意見が財務省から出ましたが、文科省としては、今後どういう対策をとっていきたいと思っていますでしょうか。

大臣)
 科学研究費全体に関しては、文科省だけでなく各省の予算にまたがりますけれども、総額26兆円ということで科学技術基本計画が示されていますので、まずこの目標をしっかりと達成していくというのが文部科学省の姿勢です。科研費も含め、運営費交付金も含め、これは潤沢であれば越したことはないと思いますが、全体の財政状況を鑑みながら、効果的に文科省としても配分を考えなければいけないと思いますし、研究現場においても、その効率的な運営に心がけていただきたいと思います。併せて、産学連携等の在り方についても、各大学が積極的に取り組まれつつありますが、その動きもあわせて、文科省としてもしっかりサポートしていきたいと考えております。

記者)
 アンチ・ドーピングの報告書についてお伺いします。刑罰化についての更なる協議が必要だとしていますが、法的に難しい論点が多々あるという見通しを示しています。今後、スポーツ議員連盟で協議されるということですが、大臣の受けとめと今後の協議についてのお考えをお聞かせください。

大臣)
 刑罰化については、タスクフォースの下に法律家等の有識者を集めて作業部会を設置して、更に詳細に検討をしています。その結果、既にスポーツ制裁が存在する中で、刑罰化の必要性、その対象の特定など、法実務的な観点からドーピング行為を刑罰化するためには課題が存在するため、更なる協議及び検討が必要であるという結論でありますが、多くの課題というのが、この議論の中においては立法事実が少ないということや構成要件、特に対象者に対する構成要件をどう限定していくか等の問題があって、現状において更なる協議・検討が必要という結論に至ったということです。

記者)
 今の中で、導入すべきではないという結論もあったのかなと受けとめるのですが、そのあたりはいかがでしょうか。

大臣)
 現状において、先ほど申し上げたとおり、立法事実が少ないということや構成要件の問題等、難しい課題があるという現状において、刑罰化の対象とするという結論にならないということです。しかし、今後様々な状況変化があるかもしれません。これは文科省だけの判断だけでは進められない部分もありますが、そういう意味で広く、今後とも協議・検討はするということであります。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成28年11月 --