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馳浩文部科学大臣記者会見録(平成28年3月25日)

平成28年3月25日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ

キーワード

組体操等による事故の防止、もんじゅ、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会、大学の在り方

馳浩文部科学大臣記者会見映像版

平成28年3月25日(金曜日)に行われた、馳浩文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成28年3月25日馳浩文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

馳浩文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、組体操などによる事故の防止についての報告をさせていただきます。
 各学校においては、児童生徒の安全を確保するため、必要な措置を講ずることが求められているところです。特に組体操については、年間8,000件を超える負傷者が発生し、社会的な関心を集めているところであり、事故防止に向けた措置をしっかりと講じていただく必要があると考えています。
 このため文科省としては、本日、各都道府県教育委員会に対し、組体操などによる事故防止の徹底を求める文書を発出したところです。
 各教育委員会等におかれましては、本文書も踏まえ、組体操等の事故防止に向けて、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 以上です。

記者)
 組体操の件で、通知を拝読いたしますと、どちらにとればいいのか、つまり全体として中止というか、規制をするのを見送ったととるべきなのか、それとも小学校については特に慎重に選択することと、危険な技についてとしているので、やはり通知としての枠組みでできる限界で一番厳しい文書としたのか、どちらととればよろしいのでしょうか。

大臣)
 今更法律を持ち出すまでもありませんが、学校保健安全法だったと思います。学校には、特に学校長には、お子さんを預かっている以上は、安全配慮義務という、義務という厳しい言葉が課されています。そういう責任が大きくある中で、毎年年間8,000件を超える事故の報告があり、2,000件を超える骨折事案が報告されています。こういうことを十分に踏まえた上で、現場において判断をいただきたいと、とっていただいたらよいと思います。

記者)
 改めて、小学校について危険な技は特に慎重に選択するということですが、この意味するところをもう一度確認いたします。

大臣)
 小学校の発達段階、特に中学年から高学年、成長の顕著な途上にあると思います。そのときに十分な予備的な練習もなしに、筋力のまちまちな子供たちが集団でこういう体操をすることについては、やはり特段の配慮が必要だと、このように受け取っていただければと思います。
 何度も言いますが、一律に禁止をというものではもちろんありませんし、同時に、十分な配慮の下に行われるべきであります。私も何度も申し上げておりますが、朝、元気に学校に行った子供が、組体操の練習や運動会のお披露目で崩れて骨を折って家に帰ってくる時の保護者のつらい思い、それ以上に子供自身が痛い思いをするわけですから、子供自身が自ら望んで痛い思いをするのとは、やはり教育的な意味合いが違うと思います。このようなことの配慮も持ちながら、指導者の皆さんには配慮を求めたいということです。

記者)
 高速増殖原型炉「もんじゅ」の件ですが、先日のもんじゅの在り方検討会の終わった後に有馬座長が、この検討会については5月末をめどにひとつまとめたいという趣旨の発言をされました。
 大臣はこれまで夏頃というめどを出されていましたが、この夏頃までという大臣の発言と、今回の有馬座長の5月末までという、この時期の問題はどのように受け取ればよろしいでしょうか。

大臣)
 私に解説をということでしょうか。

記者)
 大臣は夏までとおっしゃられていましたが、座長は5月末という言葉をかなりはっきりおっしゃられましたので。

大臣)
 三つの論点で解説をしたいと思います。
 まず、昨年勧告をいただいた原子力規制庁から、半年をめどにとなっております、これが1点です。あれから半年というと、まさしく5月頃というのが一つのめどと考えるのが当然だと思います。私は昨年夏頃と表現をして、夏とはどういう意味ですかと再質問をされて、4月でも30度近い暑い日もあれば、8月を秋とは言いませんよねという発言をしたと思います。ここはまさしく検討会の座長としては、勧告文にあるように半年という意味では、5月の末を意識して、めどとして表現されることは、私はそれでよいと思います。
 同時に、私の立場は、いわゆる「もんじゅ」に対する責任を持っている立場からすれば、まさしく運営主体を具体的に選定する作業が私に与えられているわけですから、夏をめどにという、ちょっと幅のある表現をさせていただいた、こういうことであります。以上解説しました。

記者)
 2020年東京オリンピック・パラリンピック大会の施設について、一応従来の仕分けとしては、仮設改修については組織委員会が、そして新規恒久施設については東京都が、そして新国立競技場については国が、という一応の仕分けがあったと思いますが、先日の森会長の御発言の中で、この仕分けについて、このままでいいのかという趣旨の御発言がありました。これについてはどのようにお考えですか。

大臣)
 その発言をするには、森会長なりの背景があると思われますので、見直ししろと、組織委員会の会長としておっしゃるのであるならば、やはりどういう思い、あるいはどういう見通しでおっしゃっているのかを、まず確認をした上で、私も協力したいと思います。

記者)
 協力と申しましても、組織委員会と違いまして、東京都あるいは国ということになりますと、概ね税金が投入されることになると思いますが、その部分の決断はどのようにされますか。

大臣)
 協力というのは、話を伺うのも協力の一つです。話を伺ってアドバイスを申し上げるのも協力の一つです。そのほかにも、協力の在り方は様々あろうかと思いますが、そのことを私は申し上げるよりも前に、どういう意図、どういう狙い、どういう実情でそのような発言をされたのかをお聞きしたり確認した上でないと、軽々に発言はできません。特に心配をされている税金を使うことになるというのは、まさしく私の立場で言えば当然の話でありますから、森会長の御発言の意図を踏まえた上で、私も協力したいと思います。

記者)
 組体操の関連で、去年の10月の段階で下村前大臣が組体操について、どういう教育的効果、成果があるのかに関して、子供のときからずっとやってきて、いまだに見いだせないでいるとおっしゃっていたのですが、今回この通知を受けて、各都道府県が判断されることになると思います。大臣御自身は組体操にどういう教育効果があって、それを例えば、ほかの種目で同じような効果を補うことはできないのか併せてお伺いします。

大臣)
 組体操は、学習指導要領に具体的に書いてあるわけではありませんので、改めて大臣として問われているのか、馳大臣として問われているのかという意図を斟酌しながらお答えしたいと思います。
 組体操は一人ではできません。したがって、クラスなのか、あるいは一定の集団において、協力し合うことを教育効果として求めていると思われます。同時に、ピラミッドなどの場合には、土台になる人には筋力が必要ですし、その上に乗る人にはバランス感覚が必要です。万が一のために支える人にとっては注意力が必要であります。このような全体の調和といったことも、相手のことを思いやる、そのために自分を犠牲にする、そのような教育的効果もあると思われます。
 その上で、このような教育効果を発揮するために運動会の種目とすることについて、学習指導要領にはありませんが、私は一つの非常に高い教育的な価値は求められると高く評価したいと思っています。が、実態は、先般来申し上げているとおり、年間8,000件を超える事故の報告があり、また2,000件を超える骨折の報告があり、その中には頸椎やひじやひざや腰、腰椎と言ったらいいのかな、やはりお子さんの日常生活にも差し障るような重大な事案も見受けられます。やはりここを私は重大な問題として、国民全体が考えていただかなければいけないと思って、これまでも取り組んできました。今日、通知も出し、方針もお示ししました。
 代わる種目があるやなしや。記者さんは私が今申し上げた教育的効果に、これならどうかなと思うものは何かありますか。

記者)
 私はサッカーをやっていましたので、サッカーが同じような効果を得られるかどうか分かりませんが、ほとんど類似した効果は得られるのではないかと思います。

大臣)
 なるほど、サッカーもいいですよね。ただ、運動会のために大体1か月ぐらい準備をしますので、準備をしてサッカーを披露するというのは、ちょっと微妙ですよね。空手とか相撲とか柔道みたいに型があって、型を披露するというのならば分からないでもありません。しかし、組体操に代わるとあえて言われれば、例えば集団行動、日本体育大学の集団行動というのは時々テレビで拝見しておりますが、大学生であそこまでできるとしたら、私は小学生や中学生でも、あそこまではいかなくても一定程度練習すれば、十分に同様の教育効果を発揮することはできると思います。
 何度も申し上げますが、やはり子供たちがけがをしてしまう怖さ、危険性、学校はそもそも安全配慮義務があるということを踏まえて、組体操を行う場合には、より周到な練習期間、計画、配置、こういうことを踏まえてされた方がいいと思います。

記者)
 来年度から国立大学で第3期中期計画に入りますが、これから18歳人口が減っていく中で、国公立に限らず、大学の在り方といいますか、統廃合など大学の数を含めて、大臣のお考えをお願いします。

大臣)
 まさしく18歳人口が減少という時代が現実の中で、一つには大いに国公私立を含めて競争していただきたいと思います。義務教育ではありませんので、そういう意味では競争、学長をはじめ理事の皆さん、また教職員、教授の皆さん方、我こそはと、この大学こそはと魅力を発揮し、同時に授業・講義だけではなく、研究だけではなく、日常の学生との関わりの中からキャリア教育が表現されると思います。同時に就職の面倒を見る、なかんずく日常的に地元の商工会議所や商工会や企業の皆さん方との交流、そのようなプログラムの学生に対する提供、そのことは十分に配慮しながら、学生の教育と研究環境の整備に取り組んでいただくことが、第一義的に重要なことと思います。
 産学連携、実は私自身は産学官金と申し上げておりますが、地元の自治体、それから金融機関等とも連携しながら、それぞれの先生方がお持ちのイノベーションのシーズを実りあるものにしていくという弾力性も必要だと思います。そのような中で地域社会に受け入れられる高等教育機関として、とりわけ地方創生において、地方の高等教育機関の役割は極めて大きいと思いますので、そのような中から、私は統廃合の問題も考えられてしかるべきだと思います。
 それは、つぶすということだけにフォーカスを是非当てないでいただきたいと思います。むしろ統合することによって、リソースを大きくして、よりよい、より特化した教育や研究活動を学生に提供できるし、いわゆるボリューム感を持って企業や自治体や、あるいは地域活性化に参加することができると捉えていただければ、物理的に18歳人口が減少していく中で、大学力を高めるためにも統廃合というのは現実的な選択肢として、私はやむを得ないのかなと思います。同時に、何回も言いますが、地方の高等教育機関は、小さくてもきらりと光るものは必要だと思っていますので、そのような小規模であってもきらりと光る大学教育は、これはやはり支援してあげたいと思っています。

記者)
 一昨日の「もんじゅ」の検討会で、福井県知事と敦賀市長が来ていろいろお話をされました。地元の首長のお考えや訴えを聞いて、どのようなことを思われましたか。

大臣)
 大変厳しい御指摘と私は受けとめました。福井県としても、敦賀市としても、国の核燃料サイクル事業に協力するからには、やはり安全については担保してほしいという当然の話だと思います。にもかかわらず、累次にわたる保守点検、安全に対する疑念を抱かせるような事態になっていることについて、当然今、もんじゅ自身は安全な状況にもちろんありますが、原子力規制委員会から御指摘をいただいているということ、その指摘を受けて検討会を開いているということ自体が、やはり不安感と不信感を地元自治体の長に与えており、また議会においても、様々な議論があるという報告をいただいています。
 大変申し訳ないと思っていると同時に、有馬座長の下で行っている検討会、これを踏まえて、原子力規制委員会からいただいている勧告にお答えできるようにしっかり取り組んでいかなければいけない、そのように自覚をしています。

記者)
 敦賀市の渕上市長が予算の問題を指摘されていて、あの指摘は非常に重要だと思いました。過去にも安全上重要な設備、たしか屋外の排気ダクトだったと思いますが、点検が手が回らなくて穴が開いてしまい、運転再開のスケジュールも大幅に遅れたことがありまして、予算の問題、要求してもなかなかそれが通らないとか、通るかどうか分からないという話をするのであれば、やはり独立行政法人であるとか国立研究開発法人の形態がいいのかという議論になるかなと思うのですが、大臣はどのように思われますか。

大臣)
 非常に踏み込んだ御指摘、御質問だったと思います。今即答するのは、私は控えておきたいと思います。なぜかといえば、今現在、勧告をいただいて、対応しているところですので、とはいうものの、今いただいた御指摘は重要な御指摘だという認識を持っているということは、お伝えしたいと思います。

記者)
 組体操の件で、通知の中に安全、確実にという言葉がありますが、この意味するところと、通知の内容を読むと、例えば段数制限、そういうことを禁止するというところではないですが、あれを読むと、やはりやめておこうかなという自治体が増えていくと私は読み取れるのですが、改めて、そういう狙いがあるのかどうかを、改めてお伺いします。

大臣)
 一言で申し上げた方がいいと思います。組体操をやるのであるならば、より緊張感を持って対応していただかなければいけない、という思いを込めたつもりです。

記者)
 ほぼ同様の質問になるのですが、地方の中にはやはり、絶対とか確実と言われると、組体操を萎縮してやめてしまおうというところもあると思います。そうすると教育効果の面からは、逆効果になってしまうと思いますが、その辺りを改めて一言お願いします。

大臣)
 繰り返しになりますが、お子さんの大事な体を預かっている緊張感を持って取り組んでいただかなければいけないと私は思っています。したがって、安全とか確実ということは、重要なキーワードだと思っています。
 あえて申し上げれば、私は現場で国語の教員でしたが、部活動でお子さんを預かっているときに、やはり毎日のように気をつけて声がけをしていたのは、けがをしないこと、させないこと、けがが生まれてしまうようなだらけた空気にならないこと、けれどもけがは起きてしまうこともある。そういう意味では、校長であったり設置者の教育長には、学習指導要領に明記されていないがゆえに、より一層の緊張感を持って取り組んでいただかないと、子供たちに対してもそうですが、安心して預けていただいている保護者に対して、万が一のことが起きたときに、どういう責任をあなた自身はとれるのですかと、私は申し上げたいと思います。

記者)
 それでは組体操を禁止ではなく、確実を目指して緊張感を持ってやってほしいという激励の意味ということで受け取ってよろしいですか。

大臣)
 そういう言い方もできますね。何度も申し上げるように、禁止を伝えるための通知ではありません。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成28年03月 --