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馳浩文部科学大臣記者会見録(平成28年3月11日)

平成28年3月11日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ

キーワード

「一家に1枚 水素」ポスター、東日本大震災、「イノベーションを牽引する国立研究機関ランキングTop25」、広島県府中町の中学生が自殺された事案、国立大学法人運営費交付金、野球賭博、朝鮮学校

馳浩文部科学大臣記者会見映像版

平成28年3月11日(金曜日)に行われた、馳浩文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成28年3月11日馳浩文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

馳浩文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 本日は3月11日であります。東日本大震災の発災から5年目のこの日でありますので、記者会見に当たり、改めて犠牲者の皆様に対し哀悼の誠を捧げたいと思いますし、いまだにふるさとを追われて、離れて生活されている、いわゆる被災者の皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。
 復興に関しては、全ての大臣が我がこととして取り組むようにという、大臣を拝命したときの総理からのお言葉も改めて思い出すところであります。文科省の所管も踏まえ、被災地のことを忘れずに、今後とも仕事にしっかり取り組んでいきたいと思います。
 では最初に、「一家に1枚 水素」ポスターを発表したいと思います。
 一家に1枚です。それにしてはわかりづらいポスターなんですね、これ。もうちょっとインパクトのあるポスターの方がいいと思いますが、デザインをされた方に申し訳ないので、これ以上突っ込みは入れませんが、「一家に1枚 水素」ポスター、津川記者、水素とは何ですか。

記者)
 このポスターを見ればわかるのではないですか。

大臣)
 期待にこたえていただき、ありがとうございます。
 まさしくお子さんたちもそうですが、皆さんも、私たちも、人類にとって、あるいは宇宙にとって、なくてはならない、一番最初に生まれた元素、これが水素です。では水素とは何という、そういうことに答えるために研究者の皆さん方が、いろいろ分かりやすく、イラスト入りで書いていただいております。日頃気が付かない生態系の問題についても、このポスターを通じて御理解いただければありがたいと思いますし、ましてや宇宙の成り立ちにまで思いをいたしていただければ、なおありがたいです。
 「一家に1枚 水素」ポスター、北本記者の職場にも1枚お届けしたいと思いますので、あそこに貼っておいてください。

記者)
 東日本大震災から5年ということで、現時点での東日本大震災から5年たった文部科学省の課題についてはどのようにお考えなのか、お願いいたします。

大臣)
 ちょっとこれは詳しく、きちんと申し上げたいと思います。
 文科省はこれまで学校施設の復旧や就学支援、児童生徒の心のケア、復興を支える人材の育成、大学・研究機関による地域再生などを実施してまいりました。昨年4月には福島県立ふたば未来学園高校が開校し、また復興の特例として昨年8月に医学部設置を認可し、本年4月に東北医科薬科大学医学部が開学する予定であります。
 原子力災害からの復興については、昨年4月に設立した廃炉国際共同研究センターを中心に、国内外の関係機関や大学等と共同して、廃炉に関する研究開発や人材育成を推進しています。
 また、被災者の方への原子力損害賠償については、指針の策定、被災者に寄り添った和解仲介などに取り組んでおります。2019年のラグビーワールドカップは、釜石市で大会を開催することとなりました。被災地の方々を勇気付け、復興を加速することにつながると考えられます。
 2020年東京オリンピック・パラリンピックについては、「復興五輪」として、世界の皆様に対しても、東日本大震災からの復興の後押しとなるように、被災地の復興に向けてオールジャパン体制で取り組んで、より一層の復興の実現、これは地方再生というよりも創生であります、新たなまちづくりを後押ししていけるように取り組みます。
 文科省関係の事柄というのは、まさしく子供たちの教育をはじめ、原発関連施設、廃炉に向けての研究開発などを含めて、大変重要な事案が多うございますので、まさしく生活に寄り添う、そして未来を先取りする、安心をお届けする、またオリンピック等々の関連、ラグビーワールドカップ等の関連において希望をお届けする、そういう取組をしっかりと後押ししていかなければいけないと改めて決意しております。

記者)
 3月9日に、トムソン・ロイターから「イノベーションを牽引する国立研究機関ランキングトップ25」が出ました。そこに日本の研究機関として、3位にJST、7位にAIST、13位に理研、18位にNIMSが入っております。こちらの御感想と、あと今後の科学技術政策について、こういう結果をどう生かしていくかを伺います。

大臣)
 御指摘ありがとうございます。できれば一般紙にも、もっとたくさん書いてほしいと思っていますので、改めて言い直したいと思います。
 トムソン・ロイターより「イノベーションを牽引する国立研究機関ランキングトップ25」が発表されたことは承知しています。世界トップ25の国立研究機関の中に、我が国の国立研究開発法人のうち、科学技術振興機構が3位、理化学研究所が13位、物質・材料研究機構が18位、産業技術総合研究所が7位、この4機関が入ったことは、これらの研究開発機関の取組や成果が高く評価されるとともに、我が国の研究開発機関のポテンシャルが証明されたものと大変喜ばしく思います。
 文科省としては、科学技術イノベーションの創出に向けて、第5期科学技術基本計画や、今国会に提出している特定研究開発法人法案などを通じ、これらの国立研究開発法人の機能強化に向けた取組を、積極的に推進してまいります。
 本音を二つ言えば、国立研究開発機関ですから、この取組を継続して支えて、毎年のようにこうした科学技術の分野でノーベル賞が受賞されるようなレベルの高さを維持したいというのが一つ。
 もう一つの本音は、トップランナー方式と言われるように、これがサービスやビジネスにつながってほしい、スタンダードになってほしい、なかなか実用化の面で、ちょっと苦戦しているのではないかと思われます。iPS細胞の研究開発、この後の創薬に対したり、あるいは治療に対する転換の度合いを見ると、その後の肉食系のところがちょっとまだと思います。検査が遅いのか、あるいはそのつなぎが十分ではないのか、我が国のそういう意味では世界のスタンダードにしていこう、それでしっかり稼いでいこうという、そこの部分がちょっと草食系なのではないかなと。さらに、ここを後押しすることが政府の役割でもあり、そのつなぎ役、ここがやはり大事なところであり、検査機関とか、臨床検査の審査とか、あるいは弁理士の皆さんのこういった知的財産の法務関係、この辺が手厚くないと、いいサービスや商品や、いいGDPの拡大につながっていかないのではないか、本音の部分も二つ申し上げました。

記者)
 広島の中学生の自殺の問題について、昨日大臣は、参議院の文教科学委員会の中でも指導・推薦の在り方、発表の在り方、多々問題があると指摘されておられましたが、こういう問題が指摘されている中で、昨日文部科学省としてもタスクフォースを立ち上げられました。改めて、どう取り組んでいかれるかということなのですが、今週末には卒業式も控えているわけでして、生徒あるいは学校現場に対して、どのようにサポートしていくかということも課題になると思いますが、どうでしょうか。

大臣)
 12日、明日、卒業式が行われます。したがって、この3年間を思い出深い校舎で過ごした生徒諸君を、教職員、保護者、地域の皆さん方が一致して、誇りを持って卒業させていただきたい、これが1点目です。もちろんこの1点目に関して言えば、そのためにも文科省の職員を2名常駐させておりますが、混乱等のないように、報道関係者がたくさん詰めかけることも想定されます。そうすると、やはり一般の方は私と違って、急にマイクを向けられたり、ライトを向けられるとおじけづくんですよ、怖いんです。また、中学生のお子さん方がどうと言われても、思い出させられるという不安な気持ちになるのです。そう考えると、明日の卒業式が厳粛な中で、一人一人の中学生にとって旅立ちの卒業式、思い出の残る卒業式となるようにしっかりと努めていただきたい、このことはまず申し上げなければいけません。
 その上で、昨日も申し上げましたが、時系列で事実関係を丁寧に洗い出していただきたい。その上で問題点を、今、記者さんがおっしゃったとおり、そのことについて、やはり一定の調査を踏まえた分析はなされたほうがよい。そのことを踏まえてのことは、これはちょっと来週以降にしてもらえませんか。卒業式を控えておりますので、これ以上は私も言及いたしません。
 また、担任の教諭も大変心労が重なって、休んでいるようでありますから、また校長も、今般の対応で本当に大変な状況でありますから、これ以上のことについては、できれば来週以降お尋ねいただければありがたいと思います。12日の卒業式を立派に務めさせてあげていただいて、それからです。

記者)
 今のに関連して、広島の件でいろいろな問題が次々報道でも出ていると思うのですが、その中で、誤った記録の部分を担任の先生が本人にだけ確認して、それをもってして万引きの過去があったということを確認したことについて、どう思われるかということと、この学校では毎年その都度推薦の条件であったり、その辺を変えることができたということで、今回の話でも亡くなる1か月前の11月に急遽変えていたということだったのですが、ころころ変わってしまうことについては、どのようにお考えですか。

大臣)
 今ほどお答えしたとおり、明日の卒業式を控えておりますので、これ以上、私は言及しません。ただ、一般論として申し上げたいと思いますが、中学生という年代、思春期であるという一つの状況、また高校受験という、おそらく中学生にとっての人生最大の決断を迫られるイベントです、あるいは大事件です。この受験に対して、子供に対する評価の在り方とか受験の方式は、中学生本人も、教職員も、保護者も、教育委員会も、少なくとも情報を共有していることが望ましいと私は思います。
 この中学校に入った、中学校1年生になりました。3年後受験を控えていると、誰もが分かります。想像しなくても分かる、3年後には受験を控えている。自分がどうやって頑張れば、どう評価されるのかな、どのように記録が残るのかな。高校受験は一発入試だけかな、いやいや、日常的な内申もきちんと評価してもらえるのかな、これは校長を含めて教職員、教育委員会、子供たち、保護者においても、おそらく、私は全部と言っているわけではありません、一定の理解というものが、共通理解があってこそ落ち着いて行われるものだと思います。
 私はあえてもう一言申し上げますが、自分が教員になるときに、養成段階で大学の恩師から、また教壇に立っているときも職場の先輩から、このように指導を受けました。「そんなことをすると内申に響くよ」、絶対に言ってはいけない一言だと。評価がある、ゆえにそんなことをしては駄目だよという言い方は、教師として最低だ、絶対にやってはいけない。
 したがって、これはほぼ全ての教職員は分かっているはずだと思っていますが、評価の在り方、それについての職場の理解、教育委員会との合意、保護者もその情報を共有している、子供たちも分かっている中で、例えば高校受験においても、公平、公正、中立なルールに基づいて選抜される、これが原点です。ちょっと一般論で申し上げて申し訳ないですが、私はそういうものだと思っております。

記者)
 国立大学の運営費交付金について、先日、来年度以降の国立大学の機能強化費の配分額が発表されました。新設学部などをつくった宇都宮大学は約120パーセント増加だったり、大臣の地元である金沢大学はマイナス査定でした。当然明暗が分かれるのは当たり前なのでしょうが、来年度以降の国立大学に期待することをお願いします。

大臣)
 金沢大学が低い評価だったのは私もショックでした。しかし、まさしく第3期中期目標期間に行う構想について、三つの支援の枠組みに基づいてそれぞれ第3期中の計画を出していただきました。今回は、今記者さんがおっしゃったように、機能強化という、いわゆる再配分の評価ということでありますから、したがって再配分の評価でよりポイントを置いたところは、Aという大学、Bという大学、Cという大学、自分たちが立てた目標をちゃんと評価するための、いわゆる政策の評価であるKPI指標をちゃんと設定していますかと、そしてPDCAサイクルを働かせることができますかと、そこの部分が大きなウエートを占めていると私も存じております。当然だと思います。
 もちろん学問分野によっては、それは1年ごとにできるわけないじゃないかという本音の声も聞こえてきますが、そうではなくて、大学が教育・研究の目標を立てた場合に、それを実現していこうと教職員一体となって取り組んでいく、その方針を示すのは学長、また理事会などの役割だと思っております。その指標を自ら出していただいて、全体を見て、自分たちで自分たちをきっちり評価する指標を持っておられるかということが、今回の評価の大きなウエートを占めたと、このように現場からも聞いております。
 したがって、そういう評価でありますから、良い悪いという言葉でランク付けをすることは、ちょっと私は控えてほしいと思います。より良くしていこうとしている中での努力の取組具合、このことをパーセンテージによって評価いたしました。
 私は、こういう評価は今後とも厳格にやっていく必要があると思っています。したがって、平成28年度の評価であります29年度、今回のこの評価を、もちろん私が評価したわけではなくて、きちんとした有識者会議で検討して評価しておりますが、金沢大学も気合いを入れて頑張っていただいて、なるほどそういう指標だとするならば、自らが自らを評価できるKPI指標などの設定を含めて、高く評価された大学のやり方なども見習いながら、学内一体となって平成29年度、この機能強化の予算を今度は上限の120パーセントまで獲得してやろうという気持ちで取り組んでいただければと、私は思います。

記者)
 プロ野球の巨人軍で賭博に関する4人目の選手が明らかになりました。星稜高校の出身ということで、大臣にとっても特別な方だと思うのですが、アマチュアスポーツではなくてプロの世界でありますが、今後、球団なり球界に、どのような究明なり対策を求められますでしょうか。

大臣)
 高木選手は高校生の頃からよく知っておりますし、星稜高校の試合も、夏の大会、県大会など応援に行っておりましたので、そういう観点で言えば大変残念ですし、母校の先輩として非常に申し訳ないような気持ちにもなっています。
 同時に、これはやはりルールでありますから、野球賭博ですよ、野球賭博。野球という言葉と賭博という言葉がくっついてしまっている。ものすごい不愉快な気持ちに私はなります。したがって、まず選手自身、高木選手だけではなく、関わっていた関係者、そして選手全員に、私は厳罰を処していただきたいと思っています。同時に、人間でありますから、その関係者にも人生がありますから、関わっていた度合いによって情状酌量の余地もあるのだろうと私は思っています。それがまず1点目。
 それから2点目、巨人という球団内において本当にこれだけなのか、改めてこれは巨人という球団に対して、本当にこれだけなのでしょうかということは私は問いたいと思います。もちろん私には権限はありませんが、本当にこれだけなのと、そういう疑念をぬぐうことはできません。なぜならば、高木選手も自責の念に駆られて、自分に嘘はつけないということで、最終的に自ら記者会見をしたと聞いております。本当に彼で最後でしょうか、改めて巨人という球団に問いたいと思います。同時に、巨人という球団として、適切な対応を求めたいと思います。
 次に、日本野球機構としても、本当に巨人だけですかと問いたいと思います。その上で、日本野球機構として機構のルールがあると思いますので、そのルールに従った対処を求めたいと思います。
 プロとアマチュアは違うとは私は思いません。不正という問題については、これはやはりプロもアマチュアも、概念的には差があってはいけないと思っています。これはアンチドーピングの問題においてもそうですが、やはり不正を行ってはいけない。スポーツはなぜ多くの国民にスポーツをする、見る、支えるというスポーツ権を持って理解されているのか。これはやはりルールに基づいて、同じルールの下で競い合うという性質を持っているわけでありますから、ましてや賭博の対象にしていた、選手自らが関わっていた、その土壌があった、このことが今回事実として明らかになったわけです。改めてしっかりと対処していただきたいと思います。

記者)
 朝鮮学校のことで伺います。
 この間の一部の自民党議員の発言や報道によって、地方自治体の補助金停止の動きがもう既に出始めています。朝鮮学校に対する民族差別的なデモなども行われています。
 今までに国連の複数の条約の委員会からは、朝鮮学校の就学支援金制度からの排除とか補助金停止の動きに対して繰り返し是正勧告が出ていますし、UNESCOの教育差別禁止条約への加入も求めています。
 大臣御自身のブログの永田町通信で、御自身の見解として、政府が民族教育を認める、当たり前の姿勢をとることが、本当の先進国、国粋主義的なことは恥ずかしいと述べていらっしゃいます。できれば、大臣御自身が先頭に立って、政治的外交上の理由で朝鮮学校を制度的に差別してはいけないという姿勢を毅然と示すべきではないかと思うのですが、大臣のお考えをお聞かせください。よろしくお願いします。

大臣)
 まず基本的に、朝鮮学校は各種学校として補助金の支給の権限を持っているのは都道府県であります。まずこのことを押さえていただき、都道府県のそれぞれの判断に、基本的には責任を委ねることが大事なことです。
 それから、自民党内に様々な御意見があるということは、承知をしております。その上で、民族差別が行われるようなことがあってはならない、このことをまず申し上げたいと思います。
 そして、朝鮮学校に対しては、私が国会の文部科学委員会で明確に発言していると思いますが、高校就学支援金については、二つの条件のいずれかをクリアすれば大丈夫なのですかと。一つは国交を正常化すること、もう一つは我が国の学習指導要領に準拠して教育が行われること。なぜならば、やはり公的資金が使われるということでありますから、このことをおそらく野党時代に私が自民党の国会議員として質問した記憶がありますので、これは議事録をチェックしていただければと思います。
 もう一点は、ガバナンスの問題であります。朝鮮高校と朝鮮総連という組織の関係性であります。このことが明確に日本国民あるいは自治体の皆さんに理解されないといけないのではないか、このように思います。
 その上で、改めて最初のお話に戻りますが、各種学校に対する補助金の交付についての責任は地方自治体にあります。このような表現で終わりたいと思います。

記者)
 今の点で、国連の勧告についてはどのように、今それに回答する義務が日本政府にあるわけですが、この間は外務省などと協議などもいろいろあるかなと思うのですが、是正勧告が今の状況を踏まえて相次いでいるわけですが、それに対してはどのようにするおつもりでしょうか。

大臣)
 国連の勧告については、実は私が申し上げたことも含めて、国連の勧告に対しての一つの私の姿勢だと御理解いただきたいと思います。朝鮮総連という組織と朝鮮学校との関係性がどのようになっているのか、このことはやはり国民に対しても明確になっていなければいけないのではないでしょうか。なぜならば、公的資金が補助金として使われるということを踏まえて、やはり丁寧な対応が必要だと私は思っています。国連の勧告に対しての正式な回答ということになれば、これは一義的には外務省の方にも御確認いただきたいと思います。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成28年03月 --