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馳浩文部科学大臣記者会見録(平成28年2月26日)

平成28年2月26日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ、文化

キーワード

国立大学法人法の一部を改正する法律案、文化庁長官人事、文化庁の移転、特定国立研究開発法人による研究開発等の促進に関する特別措置法案、新国立競技場、岐阜大学長が式典で国歌斉唱をしない方針を示したこと、工芸館の移転、組体操

馳浩文部科学大臣記者会見映像版

平成28年2月26日(金曜日)に行われた、馳浩文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成28年2月26日馳浩文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

馳浩文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、2点報告をいたします。
 今朝、閣議決定をいたしました国立大学法人法の一部改正法律案の説明と、文化庁の長官人事についてであります。
 まず、閣議決定の法律の方です。国立大学法人法の一部を改正する法律案、この法案は大きく2点の措置を定めるものであります。
 1点目は、昨年6月に閣議決定された日本再興戦略において特定研究大学(仮称)制度を創設する旨が明記されたことを受け、これを指定国立大学法人制度として、国立大学法人法上に位置づけるものであります。
 2点目は、国立大学法人などの資産の有効活用を図るための措置を講じるものでありまして、所有する土地等の貸付け、また寄附金等の自己収入の運用に関して規制緩和を行うことで、各大学の経営力の強化のための自己努力を後押しすることになっています。今後、国会において御審議をいただき、速やかに成立をさせていただきたいですし、努力をいたします。
 次、文化庁長官人事についてあります。本日の閣議で、4月1日付で任命する文化庁の長官人事について、内閣の承認を得ました。
 既に資料として配布していますとおり、文化庁長官には宮田亮平氏、東京芸術大学学長を、任期2年で起用することといたしました。
 以上です。

記者)
 文化庁の京都移転について、全面移転ということが報道されております。
 そこで、全面移転が意味するところ、それと、一部ではなくて全面を移転することによる効果、機能強化について、大臣のお考えをお聞かせください。

大臣)
 報道は私も拝見いたしましたが、まだ何も決まっておりません。
 
記者)
 とはいえ、かねてから、ここでも御説明ありましたけれども、もう少し、一歩進んだところをお聞かせいただければと思っております。

大臣)
 報道は私も承知をしておりますが、まだ何も決まっていません。

記者)
 決まっていないということは承りましたが、全面移転というお考えはもともと持ちで、おっしゃっていました。全面移転ということ、大臣かねてからおっしゃっていたと思いますが、そこにかける思いをお聞かせください。

大臣)
 もともと中央省庁の移転、また独法などの、あるいは研究機関の移転等については、私は基本的に移転をすることに前提に作業をしてくださいと、かねてから申し上げてまいりました。
 とりわけ文化庁については、私もこの場で申し上げてきたとおり、文化庁が京都にあった方がよいという根源的な問題について、私はあった方がよいと、かねてから思っておりましたし、またそのことについては、当然、地元、京都府知事、市長、経済界の皆さん方をはじめ情熱を感じておりました。つまり、我が国の文化行政に京都として貢献をしたいという熱意とともに、具体的な移転に関する経費、庁舎や職員の宿舎の問題等、非常に前向きな提言等もいただいておりました。
 これらのことを踏まえて、石破大臣と、また官邸とも調整を進めているのが現状であり、最終的にまだ何も決まっておりません。こういうことであります。

記者)
 一部ではなくて全部、根本から移すのかというところへの思い、どうしてなのか伺います。

大臣)
 まだ何も決まっておりませんので、決まったときにきちんと申し上げます。
 なぜならば、組織というのはその機能も含めて存在意義や価値があるものであります。
 それが移転をするとなったときに、やはり抜本的な意義の見直し、機能の見直し、私はそのことが必要だと思っています。だから、決まっていない段階で中途半端なことを申し上げると、文化行政に対してやはり不安感を与えてしまうことになりますので、こういう不安感を関係者に与えることのないように詰める必要があると思っています。そのことは私も石破大臣も重々承知しておるつもりでありますので、組織の規模や、また機能の強化について、このことを抜本的に見直すという中で、最終的に決まる前に、あまりこれ以上のことは言わない方がいいと思っています。

記者)
 本日、特定国立研究開発法人の制度創設の法案が閣議決定されました。
 対象となっている3法人のうちの理化学研究所と物質・材料研究機構は文部科学省の所管ですが、もともとは理化学研究所のSTAP細胞論文不正問題があったので、2年前に出すはずだった法案が、今ようやく決定されたということになると思います。
 まずは、この2年かかってここまで来たということをどう思われますか。

大臣)
 率直にようやくと思っています。
 この間、御心配をかけた国民の皆さんや、また理研の関係者の皆さんには、大変御心労をおかけしました。また、御協力もいただいて、今回提出、閣議決定に至りましたので、御協力いただいた皆さんに感謝申し上げます。

記者)
 その上で、先送りの理由になった研究不正の再発防止の状況などについて、理研の改善というのは十分であるという認識なのかということと、理研がそうやって特定法人とされるに足る法人なのかについて、意見をお聞かせください。

大臣)
 今日は記者会見なので、長くは申し上げることはできませんが、私は改善、改革、あのときと比べてと、こういう表現をした方がいいと思いますが、松本理事長に代わったこともありますし、当然、STAP細胞論文の騒動という言い方をした方がいいと思いますが、この騒動を通じて、組織の見直しにつながったと思います。
 研究員の皆さんはじめ、ひとごととは思わなかったと思っています。それぞれの自覚の下で、二度とあのようなことが行われてはいけませんし、同時に、あの騒動を通じて多くの方が傷つきましたし、また組織に対する信頼も失墜をしたと思っております。
 その自覚を持って、今後二度と起こさないという決意を、研究者の皆さんも、また理研の組織を管理する幹部の皆さんにも、改めて持っていただきたいと思いますし、これはまさしくリスクマネジメントの問題だと思いますので、どの組織にも当てはまる課題として、背負っていかなければいけないと思います。

記者)
 文化庁の長官人事でお伺いします。青柳長官は、任期を3か月残しての退任ですが、任期を早めて退任された理由を、大臣がお聞きであれば、教えていただきたいのと、宮田さんを起用された理由についても教えていただければと思います。

大臣)
 かねてから研究に専念したい、やめたいという言い方ではないのですが、早くやめたいと皆さんには言っていたかもしれませんが、そういうことではなくて、やはり研究により一層専念したいということは、かねがね私も承っておりましたということであります。
 そして、まさしく宮田さんではありますが、東京芸大の学長であります。学長の選考会議の問題もあります、という東京芸大の人事の問題もありますので、青柳さんが任期は3か月を残してとなりましたのは、後任の方を人選する中で宮田さんに白羽の矢が立ったわけでありますけれども、宮田さんの立場を考えると、日程調整はする必要があると判断をいたしまして、こうなりました。
 当然、人事院や内閣人事局の審査を踏まえて、今日の発表になったものであります。

記者)
 もう一点ですけれども、宮田さんはオリンピック組織委員会のエンブレム選定委員会の委員長をされていますが、まだエンブレムが決まっていない状況ですが、委員長は続けられることになるのか、おやめになるのか、そういった話はお聞きになっていますか。

大臣)
 まず今日これを閣議決定しました。今日決まったということで、4月1日付正式就任と、まずここを確認した上で、当然、閣議決定しました。4月1日の時点で、多分、これは公務員になるわけですね。特別国家公務員です。

事務方)
 一般職です。スポーツ庁長官と同じです。

大臣)
 そこを確認しなくてはいけなかったのですが、したがって、一般職の国家公務員として兼任をする場合には、当然規定があって届けをしなければいけない。その規定には、一つ一つ、今、兼任されている仕事について相談をしながら決定します。こういうことであります。

記者)
 今の段階でまだ、相談の上、それは宮田さんが判断されるということになるのですか。

大臣)
 もう一回言います。規定があるのです、国家公務員には兼職規定。
 したがって、今されているエンブレムの委員長とか、NHKの経営委員とか、また人事、東京芸大の学長候補とかという職と文化庁長官と、兼任できるのかできないのか、一つ一つについて規定に従って判断をする。その判断材料は、NHK側とも話が必要でしょうし、組織委員会とも話が必要でしょうし、また東京芸大とも当然話が必要ですし、その規定に従って対応をする。宮田さんが判断される中には、御本人がやる、やらないと言えるものではないということです。

記者)
 その規定に従って協議をしての判断になるということですか。

大臣)
はい。

記者)
 特定国立研究開発法人について、ようやく2年たって、閣議決定されて法案が決定されますが、今後、施行された後に、研究開発の現場がどういう影響、今後どんな期待をできるのかということの受けとめをお願いします。

大臣)
 この特定という指定を受けることの重要性、ある意味で言えば規制緩和です。
 クロスアポイントメント制度は、今でも人事として採用されていますが、今後、研究開発を進めていくにあたって、やはり世界的な、また卓越した、これを期待しているわけですから、その期待に応えることができるようなマネジメント能力を私は発揮してほしいと思っています。それが期待するところであります。

記者)
 いわゆる日本が最先端をいくような研究開発をすることを期待しているということですか。

大臣)
 期待しています。せっかくの人材を海外にとられないように、逆に海外からどんどんスカウトしてくるような、そのための制度、システムとして使っていただきたいと思いますし、ある意味では、これが日本再興戦略においても期待されたポイントだと認識しております。

記者)
 国立大学法人法の改正で、期待感を教えていただきたいと思うのですが、今回の法改正によって、大学の自己収入を増やす取組がやりやすくなるということがあると思います。国際的に卓越する大学をどうやって生み出していくかという中での法改正だと思いますが、そのあたりのお話を伺います。

大臣)
 ちょっと具体的なことを、私なりに、失礼のないように申し上げたいのですが、中村修二先生とか、あるいは東大でがんワクチンの研究をされて、今シカゴ大学に行かれた中村祐輔先生、やはり日本の国立大学で研究していては研究に専念できないとか、自分の希望を果たす環境ではないという意味で、残念ながら、より希望や期待の大きい、研究に専念できる海外の大学にスカウトされたわけですし、自ら望んで行かれたわけであります。
 私は、当時は大臣ではありませんでしたが、日本人としてもったいないなと。我が国の大学、研究機関で、基礎研究から応用研究、実用化へという流れが定着するには、国立大学のガバナンスは、やはりスペシャルなものはスペシャルとして認めて、それを支援する経営感覚を、国立大学の学長はじめ、経営者側が気持ちよく支えてあげることのできる体制が必要だなと当時から思っておりました。
 今おっしゃったように、やはり期待するのは、これはすごいと、この研究ユニット、チームは、日本の大学で残して、そこに世界中から研究者も集めて、どんどん論文も発表してもらって、その上で実用化に向けてもトップランナーとして活躍できる。とりわけ、がんのワクチン開発は、日本人、国民の中に多くの患者さん方、家族の皆さんが望んでおられるにもかかわらず、研究の拠点がシカゴ大学に移ってしまったということは、私は大きな損失だったと思っています。
 こういうことがないように、国立大学の学長はじめ、役員の皆さんにも、この指定国立大学法人制度を活用してやっていただきたいし、今回は二つの方針が出ていますから、指定するのはおそらく数大学に最初はなると思います。しかし、一般にも国立大学法人が資産運用などの面において、経営の柔軟性を発揮できる項目も整えておりますので、今回の法改正を積極的に活用していただくことを期待しています。

記者)
 新国立競技場の椅子に関して、自民党が遠藤大臣に、客席の椅子を木製にするよう申し入れ、数十億円かかるやに聞いていますが、大臣として受けとめをお願いします。

大臣)
 あまりこれは私が口を挟まない方がいいと思います。デザインの隈研吾さん、また、実際には責任者として遠藤大臣が取り組んでおられますので、私はそういう意味では、いいものができることを願っております。
 隈さんの建築はよく承知しておりますが、自然との調和をとっておられますし、国会の方からも与党、野党問わず、木材といった材質を、部材をどんどん使ってほしい、日本の良さを使ってほしいという声もあります。
 同時に、財源と建設費の縛りもありますので、難しいところだと思います。
 したがって、遠藤大臣の判断にお任せしたいと思います。

記者)
 この間からこだわって申し訳ないのですが、国立大学の国旗国歌の件で、前回大臣がおっしゃった、御自身が学長であれば国旗掲揚、国歌斉唱されたいということだったのですが、そういった立場を表明されることによって、ましてや運営費交付金が入っていることも併せておっしゃった上で、そういった立場を表明されることは、本来自由な判断であるべき学長の判断に、何か影響を与えてしまうという御懸念はないのかということと、与えてしまうとすれば、大臣としてはどうお考えになるのか、この2点お願いします。

大臣)
 私の発言によって、各大学に、運営費交付金の評価に何ら影響を与えることは、まずありません。
 それから、国立大学の国旗国歌の問題につきましては、既に下村前大臣が国会答弁、記者会見などで申し上げたとおりであります。また根本的に、特に学習指導要領には規定されておりません。国立大学の教育活動について、私が命令とか中止とか、そういった類いの、いわゆるくちばしを挟むものでもありません。したがって、私が申し上げたのは、私だったらこう思うという意思表示と受け取っていただければいいと思います。また、その発言については、何回も繰り返さない方がよいと思います。

記者)
 それでは、学長はそれぞれ判断されるものであって、何らそれに対してプラスもマイナスもおっしゃらないということでしょうか。

大臣)
 何度も申し上げますが、各国立大学の管理運営等については、学長をはじめ、学長のリーダーシップの下に役員の皆さん方でお決めになる問題であります。

記者)
 文化庁移転の絡みで一つお聞きします。工芸館の方は、現在どのような検討状況でしょうか。

大臣)
 これは何度もやりとりが実はあるのです。
 一番最初に御指摘いただいたように、移転を前提に、しかしその課題は何かということを洗い出してくださいというのが、私、各地方自治体から要請のあった研究機関や独法、あるいは中央省庁、文化庁への対応についてお願いをした点であります。
 工芸館については何度かやりとりがあると伺っております。実際には、東京国立近代美術館の分館のような形で工芸館がありますが、そもそも保管庫が足りないのです。実際には4,000平米ぐらい必要なのに、今2,000平米ぐらいしかない。
 皆さんも視察に行かれればいいと思います。私も一回見に行ってみようと思うのですが、結構、廊下とか建物のあちこちに保管というか、置いたままになっているのです。それを全部移す場合には、石川県でも4,000平米が必要だと、そういう趣旨です。
 そうすると、いやいや、石川県側からすれば、そもそも2,000平米しかないのに4,000も用意しろとは、そんな御無体なと、こういう話になっています。そんなけんかをしてもしようがないから、兼六園の周辺の文化ゾーンというのは私も承知しておりますが、石川県の伝統工芸館もあるのです。石川県立美術館もあるのです。あるいは四高記念館もあって、周辺一帯で保管庫も含めて受皿となるものがあるのではないですかと。
 文化庁側もいきなり4,000平米のものを用意しろというのは、これは地方自治体に対して上から目線ではないですかと。そこは当事者同士で協議して、工芸館がそもそも何で石川県に必要なのかという根源的な問題は、まさしく富山も福井も石川も、やはり伝統工芸もそうですし、現代もそうですし、実用化も含めて、いわゆる伝産という観点からも非常に有数の工芸品、また金沢は更に言えば金沢美大がありますし、人材育成について市民、県民を挙げて取り組んでおられますし、産業としても非常に期待の大きい分野であります。実績もあります。
 そうすると、北陸3県一体で、我々のものづくりの職人技と工芸というもの、これを産業として結びつけていくという観点、新たな価値観を生み出せて、単に工芸品を置いておいて、来て見てよかったねだけではなくて、技術も含めて、今後大きなやはり我が国の工芸政策に対する、大きな新たな機能も含めて期待が持てるという観点から考えれば、兼六園の周辺文化ゾーンとして考えたり、お隣の富山や福井にも有名なすばらしい作家がたくさんいらっしゃいます。
 連携していろいろなイベントもできるでしょうし、後継の人材を育てる金沢美大もありますし、金沢市は卯辰山工芸工房といって、美大を卒業した有能な若手を、市がお金を出して2年間か3年間育てているのです。こういう土壌があるので、そういうところに工芸館があった方が、より本来の機能が発揮されるのではないですか、そういうコミュニケーションをしながら、とは言いつつ、やはり行革の観点がありますから肥大化しないように、移転経費をどうするか、金沢市や石川県はどの程度御協力をいただけるのかというのを、やはり真摯に話合いをしたらどうですかということを、私は申し上げておりまして、それについての報告はいろいろいただいておりますが、まだこうして記者会見で発表できるような段階ではありません。こういう状況経過です。

記者)
 組体操問題についてお聞きします。
 一昨日、議員連盟が大臣に4点の申入れをされました。この申出を文部科学省としてお出しになる指針に、どの程度反映していこうとお考えでしょうか。

大臣)
 4点申入れを踏まえて、文部科学省として適切に対応いたします。いずれも重要な課題ばかりですので、この4点を踏まえるということを軸にして対応したいと思います。

記者)
 全面的に採用されるという受けとめでよろしいでしょうか。

大臣)
 そう受け取っていただいても結構ですが、ただ、何度も申し上げておりますが、まだ学校体育学会、校長会、都道府県教育委員会、市町村教育委員会の関係者の方々からのヒアリングは終えていませんので、したがって、軸にしてと、全面的にいうとちょっと、まだヒアリングする前に失礼ですから、あの申入れを軸にして対応いたします。そういうことです。

記者)
 さっき、宮田次期文化庁長官への期待感だけおっしゃっていなかったのですが、期待するところ  、一言だけお願いします。

大臣)
 文化庁長官として、私は京都移転を前提に考えていますが、新たな我が国の文化に息吹を吹き込んでくださるマネジメント能力のある方だと確信しております。

記者)
 ありがとうございました。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成28年02月 --