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馳浩文部科学大臣記者会見録(平成27年12月21日)

平成27年12月21日(月曜日)
教育

キーワード

教職員定数、幼児教育の振興

馳浩文部科学大臣記者会見映像版

平成27年12月21日(月曜日)に行われた、馳浩文部科学大臣の記者会見の映像です。

平成27年12月21日馳浩文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

馳浩文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 まず、数字も含めて報告をさせていただきます。
 大臣折衝させていただきました。項目は2つであります。
 義務教育費国庫負担金において525人の加配定数の改善を措置いただきました。
 次に、2項目め、幼児教育の振興を図るということで、幼稚園就園奨励費補助、低所得の多子世帯及びひとり親世帯の保護者負担の軽減措置ということで345億円を措置いただきました。
 加えて、私立の幼稚園です。障害のある幼児の受け入れに対する支援を充実するということで57億円を措置いただきました。
 麻生財務大臣からは、今から申し上げる2点を特にコメントいただきました。
 教員定数については、十分にエビデンスを踏まえて、今後とも研究、そして検討いただきたい。この間、財務省と文部科学省においてのやりとりがございましたが、その点を踏まえての一言だと思います。
 2件目は、幼児教育の振興、少子化対策として措置をしたので、引き続き幼児教育の振興、少子化対策、障害のある幼児に対する支援、幼児教育の振興に対する配慮をいただいたものと受けとめております。
以上です。

記者)
 まず、教職員定数につきまして、財務省は以前から加配定数も含めた機械的な削減を求めておりました。それが今回一転して加配増となったわけですけれども、これに対する大臣の受けとめと、幼児教育に関しまして、360万円というところの線引きの1つの理由を教えてください。

大臣)
 1点目は、まさしく都道府県知事や議会、また設置者である市町村の首長や議会、そして教育関係23団体の現場からの声、こういったものを踏まえた上で、特に小学校の専科教員、またいじめや不登校等課題のある児童・生徒に対する支援、さらには外国人で、いわゆる特別な日本語教育等を必要とするお子さんやいじめ、不登校の対応はもちろんもとよりですが、少人数教育の成果、こういったことを踏まえての措置と考えております。そうはいっても、それが毎年のように、こういう財務省と文科省で数字をめぐるやりとりをすることは大事なのですが、一定の理解を求めるためには、どの程度の少人数教育が必要なのかというベースを出していくためのデータを活用したエビデンス、学術的な研究や海外の他国とも比べた評価とか、そういったことを相対的に出し合って議論しなければいけない。
 したがって、常々「戦略的な充実」という言い方をしてきましたが、これからもエビデンスに関しても相対的な調査の上で、この方向性が必要だという、こういう主張をしていくべきだと思いますし、具体的には今ちょうど義家副大臣の下でタスクフォースで検討もいただいております。将来的には義務標準法の改正を視野に入れて、腰を落ちつけて取り組むべきものと考えております。
 2点目の360万円の線引きといったところは、これこそまさしく段階的無償化の一里塚、そういうふうに申しあげた方がよいと思います。

記者)
 先ほど大臣がおっしゃいました教員定数のエビデンスの件ですけれども、何か具体的に大臣のイメージの中でエビデンスを出していくに当たって、どういうことができるか、例えば、全国版みたいな指標になるかもしれませんけれども、その辺何かお考えみたいなのがありましたら教えてください。

大臣)
 たくさんあります。
 例えば、現実的にも少人数教育を都道府県などの単費で対応しておられる都道府県、政令市、市町村はございますので、そういう好事例を報告をいただいて、その経過措置なども含めて研究をして、よりよい効果が上がっているというエビデンスの作り方もあると思います。
 また、大規模校、中規模校、小規模校、教職員の配置と実際の生徒数、そして少人数教育の展開、また小・中連携であったり、幼稚園、保育所と小学校の連携であったり、そんな中で相対的な定数配置、こういったものをビッグデータを活用しながら分析していくというやり方もあるでしょうし、それから、せっかく悉皆で全国学力・学習状況調査をしているわけですから、このデータをいろいろな組み合わせで分析をして、方向性を出すということもあるでしょう。
 最近気になっておりますけれども、定住、外国人集住都市、日本語教育の効果といったものをデータに基づいて見ていかなければいけないと思います。そうすると、社会全体のことを考えれば、外国人子弟に対する日本語教育の充実は、なかんずく保護者に対する支援、そして、その御家庭が地域になじんで、よりよい地域の融和に資する、こういうことにもつながると思っていますので、まさしく一億総活躍社会ですけれども、小・中学校が地域の拠点である、こういう理念において、教職員の配置の戦略的な充実といったものが考えられるべきと思います。
 また、私も大臣を拝命する前に取り組んでおりました不登校対策の問題であります。児童虐待への対応にもつながると思いますし、発達障害児に対する特別な教育という考え方にもつながると思いますが、特別な支援を必要とする児童・生徒に確かに個別の学習指導計画に基づいた教育支援は必要です。それを何らかの形で制度化できないのかなと考えると、今から申し上げる話はちょっとずれますけれども、そうなると、教育の質の向上ですから、教職員に対する支援を考えざるを得ません。それは、養成の段階においても、採用の段階においても、研修の段階においても、免許更新制度においても、この教員の資質向上という観点から横串を刺した底上げを求め、同時に処遇の改善もし、負担軽減とともに、よりレベルの高いプロの教師としての役割を求め、と、この話を申し上げると次に申し上げたいのは、何でもかんでも教職員に役割を押しつけるのではなくて、本来専門的な立場にあるスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、あと部活動の外部指導者や、また事案に応じては地域の警察や司法関係者や福祉関係者との専門的な能力を持った方々との連携も必要になってくると思います。そうすると、チーム学校の考え方で、いわゆる学校教育を補完していく、そういう体制のあり方も必要だと思います。
 そういう総合的な考え方の中から、今後とも義務教育費国庫負担、この教職員定数の課題に総力を挙げて取り組んでいくべきだと思います。
 ちょっと長くなりましたが、総合的に考えていく必要があると思います。

記者)
 教職員定数ですけれども、概算要求では3,040人増というものを掲げていて、今回合理化減、統合減で見かけ上は確かに上がったようになっているのですけれども、自然減を割り込んだ削減になっている。
 現場は単純に言えば増やしてほしいということを望まれているわけですけれども、エビデンスを今後活用して、どのようにしていくかというところで、要は増やしていくのか、いくことはできるのかどうか、加配を基礎に含めるとしても、本当に増えていくのかどうかというのがかなり関心事だと思うのですが、今回の結果の受けとめ、減ったことに対する受けとめと、あと今後どう増やしていくか。

大臣)
 いわゆる機械的な削減ということが財務省の主張としてありましたが、そのことについては、交渉の段階で御理解をいただいて加配定数の増という形で落ちついたと、こういう表現の方がいいと思います。したがって、機械的な削減という考え方については、私も一定の理解はしますけれども、加配の戦略的な充実といったことについては、今後も主張していかなければいけない。
 とするならば、その主張をするには根拠が必要であって、これは教育関係者だけではなく、保護者を含め、国民の皆さんに御理解をいただかなければいけないと思います。
 単純に「増やす」という表現を使うのではなくて、戦略的な充実といったことを求め、その根拠である、いわゆるエビデンス、そのエビデンスも先生を増やしたからいじめの件数が減ったとかという結びつけ方ではなくて、教育の現場が落ちついて、教職員が児童・生徒に向き合うことのできる環境づくりと児童・生徒の生活環境が落ちついているほど学力も向上し、健康状態も、また体力も身につくという方向性を目指したエビデンスの積み上げといったものが必要だと思いますし、そこに投資効果という考え方も、教育関係者や、我々文部科学省も持つ必要があると思います。
 そのエビデンスの出し方については、学者の先生方とか諸外国の事例もいただきながら検討していきたいと思いますし、今まで宝の山だったと思われる学力テストの悉皆調査の総合的な分析といったものは、ビッグデータの分析としてすべきだと私も思います。
 もう一つの観点は、教職員の労務管理であります。多忙感といったことについては、まさしく残業時間の問題です。したがって、教職員の心身の疲労は、本当に極限まで来ているのではないかと言わざるを得ないほど、労務管理については配慮してあげるべきだと思います。
 私も現場の先生方と接する中で、基本的には皆さん真面目なので、その日のうちに成績表の管理とか内申のメモ、書き込みとか、部活動の準備とか、もちろん、授業の準備、これ大変な事務作業を請け負っておられるわけでありまして、もちろん、教職員がしなければ、当然教育の効果を果たせないのは言うまでもありませんが、それがゆえに、7時、8時、9時、10時まで居残り、終わらないので家に持ち帰って、そして、翌日はまた自宅を6時に出て、7時ぐらいには学校に来ているという、ほぼ大方の教職員はそういう生活をしております。
 教職員にも家族や人生があるわけでありますから、そこに対する配慮といったものも、私はエビデンスの積み上げという中で、労務管理の問題については関心を持って取り組んでいかなければいけないと思います。

記者)
 先ほど教職員の関係の中でチーム学校の話が出ました。これについてのきちんとした予算の裏づけをするには、相当同様のエビデンスも含めて必要性の証明が必要かと思うのですけれども、その辺のお考えもありましたら、お聞かせ願います。

大臣)
 ちょうど今日、中教審において提言をいただく予定となっております。専門家の方々から十分な議論をいただいた上で答申をいただく。その答申をしっかりと踏まえた制度改正、また法改正、予算措置、このような順を追って丁寧にやるべきものと思いますので、その質問は、また中教審の答申をいただいた後にしていただくとうれしく思います。よろしいでしょうか。

記者)
 政府として一億総活躍というものを掲げる中での今回の予算措置ということになったわけですけれども、額、あるいは対象を含めて、先ほど一里塚という言い方をされましたが、評価自体はどのようにされているか。

大臣)
 基本的には人の手当ての予算でありますけれども、そして、保護者負担の軽減ということであります。実は今、与党の方で検討いただいている幼児教育振興法、恐らくここに理念が十分に書き込まれるものと思います。というか、私は大臣になる前にその立法チームにおりましたので。
 幼児教育の振興といいましても、これは保育所も幼稚園も認定こども園においても、本来幼児期の教育に対して、どうあるべきか、どう振興すべきか、そのために施設への支援と、また地域における支援といったメニューがあると思います。
 今後の少子化対策を考える上で、ここはきめ細かい配慮のある支援をしていくことが必要であり、与党としても、幼児教育の段階的無償化という方向性については一致しているものと承っておりますし、私も大臣として幼児教育については安定的な財源を確保しながら、段階的な無償化の方向性について、これもその重要性を財務省の皆さんとも心を一つにして、その実現に向けて取り組んでいきたいと思います。そうするためには根拠となる立法であるとか、また実態を踏まえた取組が必要なので、幼児教育に関わるナショナルセンターといいますか、継続的な研究の成果、それを踏まえて予算措置においてもお願いをしていくのが国民に対する責任、そのように思います。
 一言つけ加えれば、幼稚園の先生にしても保育士や認定こども園の保育士や幼稚園教諭、保育教諭にしても、もっとちゃんと研修の時間も差し上げたいし、非常に多忙を極めている中で処遇の改善もすると。
 ある意味では、子供たちが安心した環境の中で、特に幼児期に育つことができるには、施設も設備もそうですが、まずは関わっている教職員の保育士や教職員の皆さん方が安心して取り組むことのできる環境というのは必要だと思います。段階的無償化に向けて、さらに財務省とも協力をして取り組んでいくべきだと思います。
 以上、終わります。どうもありがとうございました。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成27年12月 --