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下村博文文部科学大臣記者会見録(平成27年9月18日)

平成27年9月18日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ、その他

キーワード

「こうのとり」5号機に搭載した超小型衛星(千葉工大、ブラジル)の放出、H-ⅡAロケット29号機によるカナダ・テレサット社の通信放送衛星の打ち上げ、新国立競技場、安全保障関連法案、児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査、ラグビーワールドカップ、OECDが公表したICTの活用と学力の関係の調査報告

下村博文文部科学大臣記者会見映像版

平成27年9月18日(金曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成27年9月18日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

下村博文文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭発言が2件あります。
 一つは、「こうのとり」5号機に搭載した超小型衛星の放出についてであります。
 昨日、午後9時頃に油井宇宙飛行士らにより、千葉工業大学とブラジルの超小型衛星について、国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟から宇宙空間への放出に成功したとの報告を受けました。
 これらの超小型衛星は、先月打ち上げた「こうのとり」5号機によってISSに運ばれたものであります。このうち千葉工業大学は、米国の物資輸送機の打ち上げ失敗により、関連プロジェクトの観測カメラを二度にわたり喪失する不運に見舞われており、今回の成功に向け期待が高まっておりました。
 また、ブラジルの超小型衛星の放出に関する協力については、昨年8月に安倍総理がブラジルを訪問された際の共同声明に盛り込まれたものであります。これは、我が国の「きぼう」のみが有する超小型衛星の放出能力が、国際的な協力関係を進展させる大きなツールの一つとなることを示す成果であると考えます。
 このほかにも油井宇宙飛行士は、「きぼう」の能力向上に向けた実験・観測装置の設置等のミッションを順調に進めていると聞いており、非常に喜ばしく思っております。
 今後とも、「きぼう」を活用した外交、産業振興、科学技術力の向上などに資する取組を着実に進めてまいりたいと考えます。
 2点目は、同じくH-ⅡAロケット29号機によるカナダ・テレサット社の通信放送衛星の打ち上げについてであります。
 我が国初の商業衛星の打ち上げとして、H-ⅡAロケット29号機によるカナダ・テレサット社の通信放送衛星の打ち上げについて、11月24日15時23分から17時7分としたのでお知らせをいたします。詳しくは本日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から発表がある予定であります。
 本件は、打ち上げサービスを担う三菱重工が、2013年9月に受注したものでありますが、エンジンの着火回数の増加などにより静止衛星に対する打ち上げ能力を増強するJAXAの研究開発成果を活用しております。確実な打ち上げによる高い信頼性と高度化開発によったH-ⅡAロケットの優れた能力により、商業衛星の受注が可能となりました。
 文部科学省としては、今後とも我が国の基幹ロケットが国際市場において活躍できるよう、ロケット技術の高度化や信頼性の向上等にしっかり取り組んでまいります。
 以上です。

記者)
 新国立競技場の設計申し込みの締め切りが今日までとなっておりますけれども、建設・設計が一体化されて応募するため、参加者を制限しているですとか選択肢が狭まるというような指摘もあります。
 こうした参加表明を情報公開する必要もあるのではないかと思うのですけれども、大臣の所見をお願いします。

大臣)
 そのような報道があることは承知しておりますが、受注者である日本スポーツ振興センター(JSC)において、応募状況など公募に関する秘密を教示することは、入札談合等関与行為防止法等に基づき厳しく禁じられているところであります。
 いずれにしても、現在、JSCにおいて業者の公募を行っているところでありますが、メインスタジアムにふさわしい競技場とするために、業者からよいアイデアが提案されることについて、期待をしているところであります。

記者)
 今の点に関連して、実際価格の上限は決まっていて、前回のときも公平性は非常に問題になって、選考過程は後から出てきました。今回も同じような轍を踏むのではないかという批判がありますけれども、その点についてどうお考えですか。
 要するに、談合に対しては、価格はもうそれ以上、上がらないはずです。そうすると、談合や、競争性の公平性を確保できるかということで応募状況を出せないというJSCの説明は、ちょっと理論的に余り合わない、道理が合っていないと思うのです。

大臣)
 それはもう談合ありきという前提の話のようにも聞こえますけれども、それはJSCが今まで以上に情報公開をしながら、是非適切に国民に開示をしていく必要があると考えますから、それはJSCの方できちっと対処すべきことだと思います。

記者)
 今日の時点では、どこが申請、応募してきたかとか何社が事前に申請してきたかということは、秘密の原理からすると言えないということになるのですか。

大臣)
 そうです。

記者)
 あともう一点、結局、今のところ、応募者数が限定するのではないかと言われていて、新計画を作ったときにアスリートファーストとか日本らしさとかを決めて、みんなでできるだけ多くの業者に応募してもらおうとしたと思うのですけれども、そうなるかどうかは分かりませんが、受け止めをお願いします。

大臣)
 アスリートファーストというのと、できるだけ多くの業者に応募してもらうというのは必ずしもつながる話ではなくて、アスリートファーストを含めた多くの国民の声を聞きながら、遠藤担当大臣の下で新国立競技場整備計画を作って、そのスキームの中で、今回はコンペをお願いしているわけであります。
 2020年の春という期限の中で、相当これは大変な話だということで、前回のようなデザインコンペと別々にするということではなくて、全部一体的にプロポーザル方式でするということを決めたわけでありまして、その条件は、おのずと全て関連の建設関係が全部入札可能かというと、おっしゃるとおりの部分があると思いますが、その範囲内の中で条件に合うところは、しっかり組んでもらって、できるだけ応募していただければと私自身は思います。

記者)
 きのう安保関連法案が強行採決されましたけれども、その受け止めをお聞かせください。

大臣)
 これはまだ途中ですので、これから参議院の本会議あるいは衆議院の本会議も開かれる予定ですので、成立した後、改めてコメントを申し上げたいと思います。

記者)
 もう一度だけ、H-ⅡAロケット29号機打ち上げの日時を、もう一度だけ教えていただけませんか。

大臣)
 29号機については、11月24日火曜日15時23分から17時7分といたしました。詳しくはJAXAの方に、今日発表があるので聞いていただきたいと思います。

記者)
 もう1点、超小型衛星の放出ですけれども、JAXAと国連が協定を結んで無償で放出する機会を提供するということも以前ありました。今回も安倍総理が行ったときの共同声明の中にありました。国際外交の中で、「きぼう」の超小型衛星の放出機会というのを諸外国に提供することの意義について改めてございますでしょうか。

大臣)
 例えば第1回国際宇宙探査フォーラムがワシントンで昨年1月に開催をされ、35か国が参加をいたしました。
 第2回目は、今度は日本で開くことになっているのですけれども、以前の宇宙開発というのは、ややもすると各国の軍事競争の一環の中での宇宙開発というような位置付けがあったのではないかと思いますが、これからはそういうステージを超えて、宇宙開発そのものが人類の発展と平和に資するような、科学技術も共有する、そういうステージに移ってきているのではないかと思います。
 しかし、実際に独自に人工衛星等を含めて能力を持って打ち上げる国がそうあるわけではありませんし、衛星も独自に持っているわけではありませんから、特にそういう発展途上国等で、それぞれの国の衛星がそれぞれの国の環境や、あるいは気象や、また科学技術に資するようなものについては、日本としても協力をすべきであると思います。
 そういう視点から、これは国連との協調の部分ももちろんありますけれども、特にそういう、なかなかまだ力のない発展途上国に対する支援ということも含めた政策の一つであります。

記者)
 中国が独自で宇宙ステーションを造るという計画があったりしていて、ややもすれば米国と一緒に中国を牽制している狙いもあるのかなと思うのですが、その点はいかがですか。

大臣)
 基本的に、この宇宙開発は、それぞれの軍事利用に資するような国と国との競争を、なくすべきステージに来ていると思うのです。ですから、中国にも是非参加してもらう必要があると思いますし、実際、第1回の国際宇宙探査フォーラムも中国は参加していました。
 ですから、そういうスキームを作ることによって、それぞれの国が、軍事的な目的のために独自に宇宙開発を力を入れるということではなくて、国際共同の形に持っていくことが大変重要なことだと思います。

記者)
 新国立競技場の先ほどの公募の件について、一般感覚的には、固有名詞は出せないとしても、その数がどのぐらいあったのかということについても出せないというのは、なかなかすんなり落ちないところで違和感があるのですけれども、改めて大臣の御所感はございますでしょうか。

大臣)
 これは入札談合等関与行為防止法という法律にのっとって、すべきことだと思います。その法律に逸脱しない範囲内で、しかし国民への情報提供という問題が、今まで不足していたのではないかという経緯もやはりあるわけでありますから、そういうことを考えながら、この防止法を逸脱しない範囲内で、できるだけ随時情報公開をしていくことは必要なことだと思います。

記者)
 あくまで今回数を出すことも、この防止法の行為、逆に言うと逸脱しているという考え方でよろしいでしょうか。

大臣)
 法律上どうかということは詳細に分かりませんが、逸脱していなければ、それはできるだけ情報公開した方がいいと思います。

記者)
 JSCに事前に問い合わせたところ、数も出せないということで、今の法律の話まではなかったのですが、通常の公共工事でも出していないので、競争性確保とか談合のおそれがあるので出せないという御説明があったのですけれども、ただ実際にそれまでに全く検討がされていなかったかというと、取材しているとそうではなかったようで、出すか出さないかの御検討は、文科省内部でもあったのでしょうか。

大臣)
 法律に逸脱しなければ出します。逸脱するのであれは出せないということです。逸脱するのかどうかについては、今、分かりますか。

事務方)
 1社であるという状態も、また競争性を阻害すると考えておりますので、何社が応募してきたかという状況については、出すべきではないと考えております。

記者)
 今の御説明からすると、法律に逸脱することは問題だと思うのですけれども、法律に逸脱しなければ数を出すということが、極めて透明性というか情報公開につながると思います。その法律というものが、あくまで根拠になるべきだと思うのですが、いかがでしょうか。

事務方)
 今後、技術提案ということでJSC側と応募者の方でいろいろなやりとりを予定しておるわけでございます。そのプロセスに影響を与えないようにすることが必要不可欠だと考えておりますので、何社応募してきたかということについての公開は、極めて慎重に行うべきだと考えております。

大臣)
 それがその法律上どういうルールでそうなのか、その法律の中でのことなのか、逸脱するということになるのかについては、恣意的ではなくて、こういう事実関係で出せる、出せないというのが分かるように後で出してください。

事務方)
 はい。

記者)
 このたび問題行動調査で、小学校の暴力行為が増えていることが明らかになりました。対教師暴力が増えております。この実態について、どのように受け止めておられますでしょうか。

大臣)
 御指摘の児童生徒の問題行動の調査結果でありますけれども、平成26年度の調査結果としては、小学校の暴力行為の件数が過去最多となりました。昨年度の過去最多を更に更新したということであります。
 それから、小中学校における不登校児童生徒が、昨年度から2年連続で増加しました。小学校においては、在籍者に占める不登校の割合が過去最多ということが明らかになりました。
 問題行動全般として減少傾向にあるものの、依然として一定数が計上されており、小学校においては暴力行為や不登校の割合が過去最多となるなど、教育上大きな課題であると認識しております。
 文科省としては、問題行動等への対応については、組織的・計画的な対応、未然防止、早期発見・早期対応の取組、家庭、地域、関係機関との連携などの取組が一層促進されるように支援をしていきたいと思います。
 今回、特になぜ小学校の暴力行為が過去最高になったのかという分析の中で、増加した要因について教育委員会に聞いたところ、一つには感情のコントロールがうまくできない児童やコミュニケーションがとれない児童が増え、ささいなことで暴力をふるう事案が増えた。それから、同じ児童が複数回、暴力行為に及ぶケースが増えている。これが対子供であったり対教師であっても同じようなことがやはり増えているということだと思います。
 それから、いじめ防止対策推進法の施行により、子供の問題行動を積極的に認知するなど教師の意識が向上した、小中連携が促進され教職員の交流が進んだことで、小学校においても積極的に問題行動を把握するようになったということによって、逆に顕在化したのではないかという分析もあります。
 いずれにしても、暴力行為は教育上の大きな課題であり、問題行動の兆候をいち早く把握し、家庭や地域、警察などの関係機関と連携しつつ、児童生徒に対して毅然とした指導を行うことが重要であります。
 また、暴力行為を起こした背景を把握し、必要に応じた支援を行うことも必要であり、文科省としては、こうした取組を推進し、児童生徒の暴力行為の解決に向けた取組について、しっかり先頭に立って進めてまいりたいと思います。

記者)
 安保法案の話に戻るのですけれども、野党側は成立阻止に向けて問責決議案を次々出すなどしていますけれども、こういった野党側の数日の一連の動きについて、どうごらんになっているでしょうか。もし感想があれば。

大臣)
 いろいろ申し上げたいことはありますけれども、まだ法案が成立していないので、法案の審議に影響を与えかねないことについては、担当大臣ではありませんので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

記者)
 2019年のラグビーワールドカップの会場問題について、味の素スタジアムの使用が国際競技団体の大筋の了解を得られたという報道もあるのですけれども、何か現地から情報が入っていましたら、進捗状況の方をお伺いできますでしょうか。

大臣)
 ちょっと今時点では……。

事務方)
 承知しておりません。確認します。

大臣)
 本来、私は今晩から英国に行く予定だったのですが、国会がこのような状況なので、鈴木補佐官に代わりに行ってもらうことになりました。
 現地で日本の嶋津事務総長と一緒に、ラパセワールドラグビー会長とお会いして、その辺きちっと詰める予定であります。
 事前に幾つか報告的なものはありますが、まだはっきり決まっていませんので、これからお会いして、日本の状況について、ラパセ会長に理解を得るという段取りを予定しています。

記者)
 H-ⅡAの29号機の打ち上げの関係で、今回初めて商業の衛星を打ち上げます。マーケットの中で通信放送衛星は一番大きいところだと思いますので、今回それを打ち上げることの意義をもう一度、一言いただけるでしょうか。

大臣)
 ちなみに打ち上げ産業の今の状況は、2000年以降の世界のロケット打ち上げ実績は、年間平均67機です。2011年の打ち上げ産業の売上高は、約5,800億円になります。静止商業衛星については、今後、年間20機程度の需要が予測されるということで、この分野においては、日本は最も高度な技術力を持って信頼されていますので、一つの市場としてもこれから開拓をできる分野であると位置付けて、国としてもバックアップをしていきたいと思います。

記者)
 今日の閣議の後に、大臣は一人残られたとお聞きしているのですけれども、どなたとどういうお話をされていたか、差し支えなければ。

大臣)
 安倍総理に、教育再生実行会議について、第八次提言を受けて、これまでの教育再生実行会議は、今度フォローアップに衣替えするということで、教育再生実行会議のメンバーにそのまま残っていただいて、第一次から第八次までがどれぐらい確実に進められているのか、何が問題なのか、PDCAサイクルを含めたフォローアップに衣替えをします。
 一方、10月から新たに第二次といってもいいと思うのですが、教育再生実行会議をスタートしたいという中で、今度のテーマというのは、これまでの画一・均一的な産業社会、近代工業化社会で必要とした人材から情報化社会に移る中で、ダイバーシティー、多様性というコンセプトが教育の中でも求められるのではないか。多様性、ダイバーシティーというのは、例えば不登校の子供とか発達障害とか知的障害とか、障害を持った子供に対して、それから外国人の子弟等々、今までの教育の中でこぼれ落ちてしまった子とか、あるいはものすごく優秀過ぎてなじまない子とか、そういう一人一人に視点を置いた能力を更に伸ばすための教育はどうあるべきかということにテーマを絞って、それで10月から第二次教育再生実行会議をスタートしたいということでの報告と、それから構成メンバーについての相談をしてまいりました。

記者)
 大体10月のいつ頃かというめどはございますでしょうか。

大臣)
 日程はまだ決まっていませんが、10月からスタートするということであります。

記者)
 最近、OECDが発表した調査結果によりますと、学校のパソコンを増やした国は、PISAという国際的な学習到達度調査の成績が下がったと言われていますが、大臣の御感想がありましたらお願いします。

大臣)
 今月15日にOECDからPISA2012の調査結果等を基に、ICTの活用と学力の関係などを分析した報告書が公表されました。
 御指摘のICT環境の整備と学力の関係について、今回の分析結果では、生徒一人当たりのコンピューター台数が比較的多い国・地域において、2003年時の成績より低下した国があるとしておりますが、コンピューター台数が増えると成績が低下するという因果関係を示したものではないと認識しております。
 また、我が国の傾向として、デジタル読解力調査において、生徒の平均得点が2009年調査から2012年調査にかけて、逆に26点高くなっております。これは、我が国が取り組んでいる情報活用能力の育成などについて、一定の成果が表れているものではないかと考えます。
 文科省としては、ICTを活用した教育を推進する上で、ICT環境整備などハード面の取組と、それから同時に教員のICT活用指導力の向上など、ソフト面の取組の両側面から進める必要があると考えておりまして、必ずしも、ICTのコンピューター台数が増加すると成績が下がるというのは、そういう関連での指摘ではないと考えます。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成27年09月 --