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下村博文文部科学大臣記者会見録(平成27年7月10日)

平成27年7月10日(金曜日)
教育、スポーツ

キーワード

教育再生実行会議第八次提言について、岩手県矢巾町教育委員会への担当職員派遣について、新国立競技場、全国学力・学習状況調査

下村博文文部科学大臣記者会見映像版

平成27年7月10日(金曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成27年7月10日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

下村博文文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 今日は2点冒頭発言があります。
 まず1点は、教育再生実行会議第八次提言についてであります。
 本日の閣議におきまして、8日に取りまとめられました教育再生実行会議の「教育立国実現のための教育投資・教育財源の在り方について(第八次提言)」を報告いたしました。
 今回の提言は、今後求められる教育投資を具体的な金額とともに示した上で、消費税を含む財源確保策にも大胆に踏み込んだ提言となっております。
 総理から、私を中心的として関係閣僚の協力の下、幅広い国民の理解の醸成にもしっかり取り組み、提言の実行を図るよう指示がありました。
 今後、提言に記載されている施策について、できるものから平成28年度概算要求に盛り込むとともに、教育投資の効果や必要性について国民の皆様方に丁寧に説明し、理解の醸成に取り組んでいきたいと考えております。
 2つ目は、文部科学省職員の岩手県矢巾町(やはばちょう)への派遣についてであります。
 7月5日に岩田県矢巾町立中学校2年生の男子生徒が列車に飛び込み亡くなった事案について、亡くなられた生徒に対し御冥福(ごめいふく)をお祈り申し上げますとともに、御遺族に対しお悔やみを申し上げます。
 本事案について、矢巾町教育委員会は、御遺族の意向も踏まえ調査を進めていく考えであると聞いております。文科省としても、本日、職員2名を既に矢巾町教育委員会に派遣をしておりますが、対応の現状について直接報告を受けるとともに、いじめの訴えを受けた学校の対応等について徹底した調査を行うよう求めることとしたいと思います。
 文科省としては、引き続き岩手県及び矢巾町教育委員会と連携を密にし、いじめ防止対策推進法にのっとり、適切に対応するよう指導・助言をしてまいります。
 以上です。

記者)
 いじめの件について、これから調査ということですが、これまでの報道等で、この男子生徒が担任にノートでいじめを訴えていながら、学校で共有されていなかった可能性も浮上していますが、その辺も含めて大臣の受け止めを改めてお願いします。

大臣)
 報道によれば、子供と担任の教師との間で、それぞれ文書によってやりとりがあったということの中で、担任教師が適切に捉えていなかったのではないかと、結果的には思えるようなこともあるような印象が、報道ではありました。
 事実関係を含めて、これは担任だけで対応することもできたこともあるでしょうし、できなかったこともあるでしょうから、今回学校そのものを含めて、自殺を防止するために子供の状況をどう把握すべきかということについて、きちんと取り組んでいたのかどうか、いじめ防止対策推進法にのっとって、学校そのものがどのような対処をしていたのかどうかという意味で、学校が亡くなった子供のメッセージをしっかり受け止めることができなかったとしたら、また、そのことによって子供の命を救うことができなかったとしたら、これはやはり非常に問題だと思います。そういう視点から検証を行っていく必要があると思います。
 文部科学省としても、これまで24時間子供SOSダイヤルの設置とか、スクールカウンセラーの配置充実など教育相談体制の充実に努めてきたところでありますから、矢巾町教育委員会だけで対処できないとしたら、岩手県や国が更にどんなことをしていく必要があるのかどうかを含めて、矢巾町教育委員会と連携をしながら、いじめ防止対策推進法にのっとった適切な検証を行い、必要に応じた指導・助言もし、またフォローアップもしてまいりたいと思います。

記者)
 関連で、まだ事実関係はつまびらかになっていませんが、今後とり得る方策として、恐らくいじめ防止対策推進法にのっとれば、矢巾町は第三者委員会などを立ち上げて調査をされるんだと思いますけれども、その進捗状況を見ながら何か協力をしていくということなのか、もしくは今後の再発防止のために踏み込んで、何か例えば必要な制度改革とかいうものがあるのか、現段階でのお考えをお聞かせください。

大臣)
 先ほど申し上げましたように、文科省の職員を現地に派遣しておりますから、その派遣した職員から現地の情報を収集する中で、まずは第三者委員会を立ち上げて客観的に検証し、事実関係について把握をしながら、子供が自ら命を絶ってしまった原因が何だったのか、また、それを防ぐためにどういうことをしなければならなかったのかについて検証し、その結果を踏まえて必要な対応をする必要があると思いますが、まずはきちんと文部科学省も一体となってフォローアップや把握をしながら、それを踏まえて考えていきたいと思います。

記者)
 関連で、まだこれからいろいろなことが分かってくるとは思いますが、今回の矢巾町の状況を見ていると、ちゃんと法律に沿って、学校でも組織を作ることとか教員が一人で抱え込まないことを、学校も基本としてはちゃんと形は作っていたけれども、今回防ぐことができなかったことを考えると、全国の自治体を文科省が調べたところ、9割以上が確か形は作っていると言っていますけれども、必ずしも形を作ったからといって、それでいいというわけではないと理解しましたが。

大臣)
 それはおっしゃるとおりです。ただ、実際に文部科学省の職員も2人、現地にもう向かっておりますので、その形がどういう形なのか、それからどの程度機能することができていたのかということです。これはそれぞれの学校によっても相当温度差があるかも知れませんし、力の入れ具合も違うところがあるかもしれませんから、形だけ作って、それで即こういう自殺予防ができるわけではもちろんないわけで、しかし、まずは作るということは大切なことであります。その辺の実態を実証的に調査をする、また指導もして、文部科学省としても把握をしたいと思います。

記者)
 関連して、今回子供の一番身近にいた教師が、子供からの明確なSOSをキャッチできなかったということが一つあったのではないかと思われるんですけれども、教師の意識について、どのように高めていけばいいのか、大臣のお考えをお聞かせください。

大臣)
 なかなか個別具体的な人間関係というのは、ちょっと一般論で言えない部分があると思います。確かに一般論で言えば、子供がSOSを明らかに発しているわけですから、それに対して結果的に、深刻に、真剣に聞かねばならなかったと。直接会話するとか、呼び出して相談に応じるということをすればよかったというのは、一般論としてはそうだと思います。ところが、もしかしたら、教員はそれなりの信頼関係ができているから、子供はある意味では教員に対する、そこまで深刻的なメッセージとして言っていなかったのではないかと受け止めていることもあったかもしれないので、一般論で言えば、担任教師の対応の仕方は甘かったということですけれども、それはもうちょっと検証してみないと、批判だけしても、そこで何も生まれるわけではありませんから、人間関係を含めた事実関係をよくまず把握して、それから分析する必要があると思います。

記者)
 国立競技場の件ですけれども、7日の有識者会議で、デザインの審査委員長を務めた安藤忠雄さんが来られなかったことについて御感想をいただきたいのと、デザインを選んだ過程というか、手続等において、何か問題があったのかなかったのかについても、お感じになることをお伺いできればと思います。

大臣)
 当時、安藤さんが有識者会議でデザインを選ぶ座長、責任者となって、最終的にザハ・ハディド氏の案を推薦し、それで決まったと聞いておりますから、これは自信を持って選んだわけだと思いますので、当日はお忙しかったのかも、先約が入っていたのかもわかりませんが、是非何らかの形で、堂々と、自信を持って、なぜザハ・ハディド氏の案を選んだのか、そして、これが今後21世紀においてどのように世界に対して、国内に対してもメッセージを持って重要なのかということを、是非何らかの形で発言を、選んだ理由を含めてしていただきたいと私は思います。
 その後の問題というのは、具体的にどういうことですか。

記者)
 例えば、1,300億円というような見通しの中でコンクールが進んで、あの案が選ばれたと思いますが、当時本当にあれが1,300億円でできるのかどうかという検討がどこまでなされていたのか疑問に思うところがあるのですが、どうお考えですか。

大臣)
 それは検証する必要があると思います。デザインコンクールですからデザインですけれども、1,300億円というのはザハ・ハディド氏の方もどの程度認識していたのかどうか。それから、1,300億ということが、デザイン公募の中でどの程度デザインをする人たちに対してきちんと伝わっていたのかどうか。値段は値段、デザインはデザインで別々にしていたとしたら、やはりずさんだったということになるでしょうから、そういう検証はすべきだと思います。

記者)
 大阪府教育委員会の学力テストの関係ですけれども、先日文科省の有識者会議では、ふさわしくないというような結論、意見がまとまったと聞いていますけれども、これを踏まえて文科省として今後の対応をどのようにお考えか教えてください。

大臣)
 御指摘のように7月7日に開催した全国的な学力調査に関する専門家会議におきまして、大阪府教育委員会における結果の取扱について、学力調査の結果を入試に使用すべきではないとの意見が大多数であった、使用を容認する意見は全くなかったと聞いております。
 文科省としては、これは専門家の方々の意見でありますから、この意見を尊重する方向で検討していきたいと思います。
 ただ、大阪府教育委員会からは、今年度の使用については、文部科学省と協議を望んでいると。これまでの経緯や学校現場における混乱を防ぐ観点という点から、これは文科省と大阪府教育委員会がそれぞれ主張が違うということで、結果的に学校現場がマイナスになるということについては、文科省も、それから大阪府教育委員会も望んでいないでしょうから、学校現場の混乱を防ぐための観点から、協議には応じたいと思います。

記者)
 今の御発言からは、来年度以降については実施要領の改定を念頭に置いていらっしゃるけれども、今年度については現場の混乱を考慮すればというような方向で今御検討中という受け止めになるかと。

大臣)
 基本的には、この専門家会議において、そのような結論がほぼ全員の意見から出ていたということですから、文科省としては当然専門家会議の意見を尊重したいと思います。ですから、今年度も学校現場の混乱が大阪府で起きないということであれば、徹底してもらいたい。それについては、どの程度かというのは把握していませんので、大阪府教育委員会から要請があれば、協議に応じたいということであります。

記者)
 岩手県のいじめの件で、今回の文科省職員派遣というのはあくまで矢巾町教委からの聞き取りのみの派遣ということなのでしょうか。大津市のときはかなり長期間にわたって、文科省の職員が大津市教委の方に行かれたと思うんですけれども、今後そういうことは考えていらっしゃいますでしょうか。

大臣)
 そもそも大津市のときは、自殺してから相当たっていて、それが今回の教育委員会制度改革のスタートになっている部分もあるんですが、十二分に教育委員会が機能していなかったというところから、文部科学省が教育委員会に対して相当な指導をする必要があるということで、長期間行きながら、第三者委員会をどう立ち上げるかというところまできめ細かく相談してきたという経緯があります。
 今回は、その後の対応をサボタージュする、そういうことではないと思いますから、まずは的確な対応を迅速にしていくために、第三者委員会を外部の人からどのように入れながらやっていく必要があるのかどうかについて、必要に応じたサポートをしていきたいと思います。まずは文部科学省として情報収集をするということで、今日はとりあえず戻ってまいりますが、その後の要望があれば丁寧に対応していきたいと思います。ですから、その後要望があれば、大津市のような対応をすることもあり得ると思います。

記者)
 関連で、今おっしゃられたように、大津市の事件からきっかけになって、いじめ対策については随分力を入れてこられたと思うんですが、これだけいろいろ形としていじめ防止対策推進法というのを作ったわけですけれども、それでも今回のような事案は防げなかった。この根本的な原因はどこにあると大臣はお考えでしょうか。

大臣)
 なかなかこれは一概に言えない部分はあるのではないかと思います。必ずしも担当教師の責任だけにするべきことではなくて、社会全体の問題として捉える必要があると思います。また、自殺した子だけの問題ではありませんが、一般論で言えば、昔に比べて子供たちの生きる力といいますか、たくましく、どんな困難でもめげないで立ち向かっていこうということが、社会的には弱くなっているのではないかということはよく指摘をされていて、これは中学生だけではなく大人も含めて、エリートであってもちょっとしたことですぐ心が折れてしまってというような話を大人でも聞く時代であると思います。
 ですから、そういう意味では、やはり学校教育を含めた生きる力を育むような環境を、社会全体で子供たちに対してどう作っていくかということが求められておりますし、それから、やはり子供の命というのは大変大切なものなので、ましてや自ら命を絶つなんていう不幸は、これはあってはならないことでありますから、そのために、過保護ということではありませんけれども、社会全体のスキームとして、子供が自殺をしなくても済むような条件整備を更に努力するということも必要だと思いますし、個別具体的な事情によって、それぞれ家庭環境などいろいろな事情がありますから、一般論で申し上げることは漠然としていて詳細にできませんけれども、しかしこういう一つ一つの事例を積みながら、何が問題だったのか、どう改善するのかということについては、きちんと検証しながら、こういう事故が起きないような対応について考えていく、そして対処していくということが必要だと思います。

記者)
 関連で、先ほど形ができていながら、実際に機能していたかどうかについて、把握したいということでしたけれども、全国的なそういう調査をする考えはあるのかというのが1つ。
 やはりどうしても、ちゃんとやっていますかという調査だけでは、本当に機能しているか、なかなか把握しづらいと思いますけれども、どのような形で調べていく必要性があると思っていますでしょうか。

大臣)
 おっしゃるとおりです。できていますかというアンケートで、できていますというのがほとんどのところで実際上がってきていますから、だからといって子供の自殺がゼロになるかというと、そうでない現状があるわけです。
 ですから、まずは今回のことを実証的にきちんと検証して、そしてやはり何が問題だったのかを含めて把握していく必要があると思います。その中でトータル的に教員研修のあり方とか、それから今文部科学省でもチーム学校ということで、教員だけでなく、周りの体制をどう拡充、充実させるかということも、来年度の概算要求を含めて入れていきたいと考えておりますけれども、トータル的な施策については一つ一つの検証の中で、どこが足らなかったのか、何が問題だったのか、何が形だけだったのかということを文部科学省も実証的に把握をしていく必要があると思いますので、今回の事例を現地に行った二人によく調べてもらった結果を捉えて、必要に応じてそのことによって普遍的にどうこれから文科省として政策として反映させるかということは検討していきたいと思います。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成27年07月 --