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下村博文文部科学大臣記者会見録(平成27年4月7日)

平成27年4月7日(火曜日)
教育

キーワード

福島県立ふたば未来学園、教科用図書検定結果

下村博文文部科学大臣記者会見映像版

平成27年4月7日(火曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成27年4月7日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

下村博文文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、発言が1件あります。
 明日4月8日に、福島県広野町に、これまで文部科学省が支援を継続してきた、「福島県立ふたば未来学園高等学校」が開校することとなりました。
 「福島県立ふたば未来学園高等学校」は、復興の象徴であるとともに、子供たちが地域の抱える課題と向き合い、ふるさとのために何ができるのか、仲間とともに探求する場となっております。
 残念ながら、明日の開校式・入学式に是非出席したいと、直接新入生に話をしたいと思っておりましたが、国会日程の都合で参加できなくなるため、私からビデオメッセージを送ることとなりました。
 今後、国会や他の公務との調整が必要ですが、できるだけ早い時期に訪問したいと思っております。
 文科省としては、この学校が我が国の教育をリードする学校となるよう、文科省職員の南郷を副校長として送り出しました。人と財政両面からしっかり支援をすることによって、教育によって福島の復興が世界に対してアピールできるような、そのような支援を是非していきたいと考えております。
 以上です。

記者)
 教科書検定を受けまして、韓国外務省が昨日、「歪曲された歴史観と領土観を若い世代に植え付けるのは過去の過ちを繰り返すことだ」と非難する声明を出したほか、駐韓大使が抗議を受けるなど反発が起きています。改めて、これに対する大臣の受け止めを教えてください。

大臣)
 我が国の教科書検定は、教科用図書検定調査審議会における専門的・学術的な審議の結果に基づいて行われているものであります。我が国の領土については、子供たちに正しく理解されるよう、学習指導要領及びその解説を踏まえ、教科書に正確に記載されることが重要であると考えております。
 子供たちが国際社会の中で生きていくためには、自国の領土をはじめ、自分の国のことについて正しく理解を深めた上で、他の国々の人々と交流していくことが必要であると思います。
 そういう観点からでありまして、私も機会があれば、韓国、中国の担当大臣にも説明をしていきたいと思いますし、また、このことが近隣諸国との友好関係にマイナスになるとは思っておりません。特に今年は、日韓国交正常化50周年ということで、教育だけでなくて文化、スポーツも含めてですが、文部科学省所管の民間レベルも含めた交流も積極的にやっていきたいと考えておりますし、中国とも同じような思いを持っておりますので、私の方からも積極的に理解に資するようなことについて必要があればやっていきたいと思っております。

記者)
 昨日の教科書検定で、歴史教科書のうち旧土人保護法の記述については、現行と同じ「アイヌの人々の土地を取り上げて」という表現を使ったものに対し、法律の趣旨に照らすと、生徒が誤解するおそれがあるとして、検定意見が付きました。その結果「アイヌの人々に土地を与えて」という表現になり、合格しました。
 アイヌの方たちの間では、間違った歴史認識を教えるのではという懸念の声が上がっているのですが、大臣の御所見をお願いいたします。

大臣)
 どこが間違っているということですか。

記者)
 「取り上げて」というところが、これまでの歴史的経緯を考えたときに、正確な表現ではないかと捉えていらっしゃる方がいる。

大臣)
 「取り上げる」というのが正確な表現であると。

記者)
 はい。それが誤解するおそれがあるということで、「アイヌの人々に土地を与えて」という表現になって、それが現行の教科書からですけれども、変わって合格したのですね。それについて、懸念の声が上がっているのですけれども、それについて御所見をお願いいたします。

大臣)
 個別具体的な文言がどう変わったかというのは、私自身、今突然お聞きしたので承知しておりません。
 ただ、一般論で申し上げて、今回は新検定基準に基づいて、新検定基準の趣旨を踏まえて、生徒がより正確に様々な事柄を理解することができるよう、教科用図書検定調査審議会において厳正な審査が行われ、従来と同様の記述であっても意見が付され、適切に修正されたものであると考えております。
 これらを通じ、よりバランスのとれた記述となり、教科書の改善が図られたものであると考えております。
 個別具体的な事例は、そういう趣旨で書かれていると思いますが、私も今の御指摘のところについては読んでみたいと思います。

記者)
 大臣は昨日、教科書検定について、「検定基準が変わってバランスがよりとれた教科書になった」ということをおっしゃいましたけれども、ただ、一部の指摘として、国が政府見解を書かせると、これまでは事後チェックだったものがこういう特定のものを書かせるという意見が付いたということに対して、国の関与がより強まったと。つまり国定教科書化への一歩とまで言わないまでにしても、国の関与が強まることに対する懸念も一部では言われているのですけれども、そういった政府見解を書かせる、領土を入れる、そういう政府としての主張を教科書に入れるということについてはどうお考えでしょうか。

大臣)
 まず教科書は何のためにあるのかという本質的な問題だと思うのですが、我が国は検定教科書ですね。国定教科書であれば、まさに国の意思をそのまま子供たちに教えるということになると思いますが、国定教科書ではないということであります。
 検定教科書ですから、それぞれの民間出版社がより良きものを目指して教科書を作ると。しかし、それは検定教科書ですから、それぞれが勝手に作ればいいということではなくて、そこに学習指導要領というのがあることによって、きちっとしたストライクゾーンですね、レベルが高過ぎても低過ぎても、あるいは極端に右であっても左であってもならない、そういう意味でのバランスのとれた学習指導要領の中身の、その基準に合っているかどうかということが「検定」という意味であって、それから逸脱していれば不合格になるということはあり得るわけです。
 ですから、国定教科書のように、国が一つ一つ記述についてチェックするということではもちろん全くないわけで、その教科書検定基準にのっとって、各民間教科書会社が作成されたということが、今回の部分だと思います。
 ただ、特に近現代史において、歴史的事象のうち、通説的な見解がない数字がひとり歩きしている部分が、やはり今まであったと思います。それから、政府の統一的な見解等に基づいた記述がない場合は意見を付すことによって記述が適切なもの、政府の統一見解以外のことが書かれた場合には、このことについては政府の統一見解は一方でこうですよということを、書き換えるということではなくて両方書いてもらうということでありますから、国がより介入を強めるということには当たらないと。
 このことによって、子供たちの視点からバランスよく考える。それから、そもそも検定教科書であっても、それは国によってそれぞれ違うわけですから、中国の歴史教科書、それから韓国の歴史教科書、日本の歴史教科書。日本の歴史教科書ということの中では、国定教科書ではありませんけれども、やはり学習指導要領にのっとった、バランスのとれた、今まで歴史という意味では「光と影」ということも申し上げてきましたが、トータル的に子供たちにとって、より良いバランスのとれた教科書であるということは望ましいと、その枠の中でそれぞれの検定教科書会社が作成されたものであると思いますので、政府が介入するとかいうことは全く当たらないと。逆に言えば、今まで特に通説的な見解がない数字がひとり歩きしたということを含めて、その辺が無責任であった部分もあったのではないかと私は思います。

記者)
 大臣の今の御説明にありました検定合格のストライクゾーンですね、これは今回の検定でもって広がったのか、狭まったのか、あるいは変わらないのか。どうお考えでしょうか。

大臣)
 変わりません。変わりませんが、記述について、より正確な記述について、注意をしていただいたということであって、ストライクゾーンそのものが変わったわけではありません。

記者)
 「バランスのとれた教科書」ということで大臣はおっしゃっていました。実際その教科書を使ってどう教えるかという教師の力量というものがこれから問われると思うのですけれども、教員の研修とか養成とか指導方法とか、その辺の手当てというか、何かお考えがありましたらお聞かせください。

大臣)
 これは、単に今回の教科書検定だけでなく、大学入学試験改革の中で、今までと違う大学入学試験が問われます。そのときに高大接続を含め、高校以下の学習指導要領を改訂していく必要があります。それは今回のような歴史教育的な指導の改訂ということではなくて、例えば、アクティブラーニングとかを含めて、小中高全部にかかわる問題で、旧来のような教師が一方的に黒板で書いて、それをノートに子供たちが写すような一方通行の授業ではない授業が求められますから、今までのような授業のやり方そのものがもう通用しないということで、改めて現職の教員を含めた研修が非常に重要になってくると思います。
 今回の例えば領土教育についても、日本が尖閣・竹島について固有の領土と主張していると。それを確かに一部メディアにも書いてありましたが、中国、韓国がこう言っているということについて、それはなぜそういうふうに、それぞれの国が主張し合っているのか。歴史的な経緯を含めて検証することによって、逆に日本の子供たちが、中国、韓国の子供たちに対してもきちっと議論ができるということが必要だと思いますから、日本の主張は日本の主張だけでいいということではなくて、逆に言えば相手の主張も知ることによって、何がより歴史的に、客観的事実として存在するのかどうかという視点から議論するということになると、今までの一方通行の授業ではなくて、まさにアクティブラーニングというのはこういう歴史教育の中でも求められてくると思いますから、相当教員研修も必要になってくると思います。それも併せて、是非進めていきたいと思います。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成27年04月 --