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下村博文文部科学大臣記者会見録(平成26年12月26日)

平成26年12月26日(金曜日)
教育、科学技術・学術

キーワード

第4回まち・ひと・しごと創生会議、フリースクール・不登校に関する検討、理研STAP細胞論文調査結果、東京大学旧加藤研究室論文不正最終調査報告、幼児教育無償化、小中学校統廃合基準変更報道、地方大学を活用した雇用創出・若者定着プラン

下村博文文部科学大臣記者会見映像版

平成26年12月26日(金曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成26年12月26日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

下村博文文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、2件あります。
 まず一つは、「第4回まち・ひと・しごと創生会議」についてであります。
 今日、まち・ひと・しごと創生会議が開催され、長期ビジョンや総合戦略の案などについて議論が行われました。総合戦略案では、4つの基本目標が立てられており、それぞれに対応した政策パッケージが作られております。当該戦略案におきまして、教育、文化、スポーツ、科学技術に関して様々な内容が盛り込まれております。
 具体的には、「地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする」という項目で、「地域イノベーションの推進や地域の歴史・町並み・文化・芸術・スポーツ等による地域活性化」など、科学技術、文化、スポーツを活用した地域産業の活性化が盛り込まれております。
 「地方への新しいひとの流れをつくる」という項目におきましては、地方の若い世代が大学等の進学時や就職時に東京圏へ流出している状況に対し、総務省と連携をして、地域産業の担い手となる学生に対して、日本学生支援機構が無利子奨学金の優先枠、地方創生枠(仮称)を設けるなど一定の優遇措置を講ずるとともに、地方公共団体と地元産業界が、奨学金の返還を支援するための基金を造成する取組の支援(特別交付税措置)を行うこと。また、大学等と地方公共団体が連携して雇用創出・若者定着に当たる取組を促進するために、両省が支援策を講じることなどが盛り込まれております。
 さらに、「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」という項目では、幼児教育の無償化に向けた取組を段階的に実施するなど、教育費負担の軽減が掲げられております。
 また、「時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守るとともに、地域と地域を連携する」という項目では、「公立小・中学校の適正規模化、小規模校の活性化、休校した学校の再開支援」といった内容が盛り込まれており、今後、市町村が地域の核となる魅力ある学校作りを主体的に検討する上で参考となる手引きを策定するとともに、必要な予算措置を講じることとしております。
 今後、まち・ひと・しごと創生総合戦略を踏まえて、文科省としても地方創生にしっかりと取り組んでまいります。
 それから二つ目でありますけれども、フリースクール等及び不登校施策の今後の検討についてであります。
 今回の大臣再任に当たっては、総理より、引き続きフリースクールなど多様な場で子供たちが自信を持って学べる環境を整えるよう指示がありました。これまで、フリースクール等・不登校それぞれフォーラムを開催し、「関連施策の具体化に期待する」「フリースクールの多様性を尊重してほしい」などの様々な意見を伺うことができました。
 これらを踏まえて、年明けには省内検討チームで論点を取りまとめて公表し、1月中をめどにフリースクール等・不登校それぞれ有識者会議を立ち上げ、そこで更に議論を進めていただきたいと考えております。
 有識者会議におきましては、来年5月から6月には中間取りまとめを行って、来年度末までに最終まとめができるよう、スピーディに検討を進める予定であります。
 その際、子供たちの学びの視点に立った支援策が実現できるよう、保護者、フリースクール、学校・教育委員会などの関係者の御意見を十分に伺いながら、検討を進めてまいります。
 私の方からは以上です。

記者)
 STAP細胞関連でお願いいたします。
 理研の調査において、STAP細胞は、そもそも最初から存在しないもので、ES細胞の可能性が高いという結論になりました。その一方で、混入の経緯等々は不明なままだったり、全てが解明されたわけではありません。
 今回の理研の調査結果に対する御所感、今回の調査結果が国民の疑問に答え、また理研の信頼を回復するものになっているかなど、どのようにお考えでしょうか。

大臣)
 STAP細胞論文の疑義の調査について、理研において外部有識者による調査委員会を設置し、これまで調査を進めてきたところで、今日10時からの会見で、その調査結果を公表、現在もしている最中ですかね、していると聞いております。
 調査の結果、STAP現象はES細胞の混入である可能性が非常に高いことが明らかになるとともに、論文において新たに2点の研究不正行為が認められたと聞いております。このような調査結果となったことについては、大変遺憾であります。
 先般、結果が発表された検証実験を含め、理研としてはSTAP現象を巡る一連の問題の解決にできる限り取り組んで、その責任を果たしつつあるとは認識しておりますが、文科省としては、理研において引き続きアクションプランを実施することになっていますから、これを確実に実施しているかどうか、信頼回復に向けての改革が更に進められるかどうかということについて適切に指導しながら、来年通常国会で新たな特定国立研究開発法人としての法案が出せるのかどうかということについては、今後の理研のガバナンス状況を見ながら、関係省庁と検討して最終的に判断したいと思います。

記者)
 STAPの関連ですけれども、今回の行った調査は、つまりES細胞が混ざったものである可能性が高いというような極めて重要な結果だと思うのですけれども、当初、理研はこの調査を行うことに、はっきり言って消極的だったと思います。
 外部からの指摘もあってこの調査を開始したわけですが、そういった理研の対応の遅れが問題を長引かせ、拡大させたという批判もありますけれども、大臣としてはいかがお考えでしょうか。

大臣)
 そういう指摘はあると思います。それから、犯人捜しということではなくて、特定のこの人が混入したとかしなかったというよりは、やはりチームとしての責任は問われると思うのですね。
 しかし、外部調査委員会が適切に出した結果でありますから、これを受け止めて、理研として、理研そのものの組織改革も相当進めておりますが、更にこの外部委員会の調査結果を受けて、理研として、このアクションプランの中でどんな対応をするかどうか、それが問われると思います。

記者)
 関連して、今日は、東京大の分子生物研の加藤研究室の不正についての最終報告が同日発表されているわけですけれども、東大も数多くの不正が指摘された論文になりますが、その点について御所感と、今年1年を通じて研究不正がかなり指摘された年でもあったと思いますが、改めて大臣としてお考えをお聞かせください。

大臣)
 東京大学分子細胞生物学研究所の加藤茂明(かとう しげあき)元教授の研究室における研究活動における不正行為について、東京大学において外部の有識者を含む調査委員会を設け徹底した調査を行い、最終的に、これまで不正行為が認定された4名に加え、7名の不正行為を認定し、これら11名のうち6名に対する懲戒処分を求める旨の報告書をまとめたと承知しております。
 このように、多数の論文、多数の研究者による不正行為が認定されたことは、科学技術・学術への国民の信頼を揺るがすゆゆしき事態でありまして、極めて遺憾なことだと思います。
 文科省としては、東大に対して再発防止策を確実に講じるよう指示するとともに、最終報告が提出された際には、その内容を精査し、不正行為との関係が認められた研究費について返還を求めるとともに、不正行為を行った研究者等に対して、競争的資金への応募資格制限等の措置を取ることを考えております。
 また、文科省として、本年8月に研究活動の不正行為への対応のガイドラインの見直しを行ったところでありまして、このガイドラインの来年度からの施行に向けて、研究機関に対し、規定・体制の整備は研究倫理教育の実践徹底等を求めることにより、公正な研究活動を推進していきたいと思います。
 これまで国民のイメージとしても、大学の先生だから人間的にも立派な先生であろうという、そういう前提があったと思うのですが、これだけ今年翻っても、いろいろな研究不正等があったということを考えると、どんな研究開発法人あるいはどんな大学であっても、やはり人としての倫理教育なり研究不正をしてはならないという当たり前の話なのですが、そういうことについての徹底した、それぞれの組織における対応をしないと対処できないのではないかと。残念ながら、そう思わざるを得ないということで、ガイドラインの見直しも行ったところであり、各研究機関や大学において、全ての関係者に対する適切な教育指導をしてもらいたいと思います。

記者)
 来年の予算編成に向けてですけれども、幼児教育の無償化についてどのように主張されていくのか、改めてお聞かせください。

大臣)
 幼児教育の無償化は、自民党、公明党、与党の選挙公約に入っていることでありますし、また、今年も軽減策に対して対応しているところでありますし、これからの日本の未来を考えた場合に、幼児教育の無償化に向けた対応をするということは大変重要な政策だと思っておりますので、これについては、文科省の担当者に、一歩も譲ることなく、しっかり財務省と対峙(たいじ)するようにということを強く求めておりまして、今そういう段階です。

記者)
 現段階では360万円未満のラインは維持というか、その方向で考えていらっしゃるということですか。

大臣)
 いろいろな軽減策については、いろいろなメニューを用意をしながら、厚労省それから内閣府とも関連しますので、連携しながら、保護者負担を検討、他方子ども・子育て支援新制度もありますので、この中で幼児教育関係の直接・、間接的な軽減策が図れるようトータル的な中で、今進めている最中です。

記者)
 今日、一部報道でありました小・中学校の統廃合促進の記事についてですけれども、これについて大臣のお考えと、今後のスケジュールの見通しを教えていただければと思います。

大臣)
 一部報道にあった一部小学校の適正化については、これはきちっとした報道でないと思います。
 文科省として、今「骨太の方針2014」や教育再生実行会議の第5次提言等も踏まえ、有識者の協力も得ながら、学校規模の在り方に関する手引きを来年1月中に策定すべく検討している最中であります。
 今後、少子化等の更なる進展による学校の小規模化に伴い、児童生徒が集団の中で切磋琢磨(せっさたくま)しながら学んだり、社会性を高めていくための教育が難しくなるなどの課題の顕在化が懸念されており、教育的な視点で学校規模の適正化を進めていくことは必要であると考えておりますが、その際、学校が地域コミュニティの核としての役割を果たしているという観点から、学校統合により魅力ある学校作りを行い地域の活性化を図ることを選択する場合もあると思いますし、またもう一つは、地域の実情に応じて小規模校のデメリットの克服を図りつつ、学校の存続を選択する場合、こういうような複数の選択肢も実際あると思います。市町村のいずれの選択も尊重されるようなことをすべきだと思っておりますので、一律に何学級以下だったらとか何人以下だったら自動的に統廃合ということを決めているというわけでは全くありません。
 現在、この手引きの内容の詳細は調整中でありますが、今申し上げたように、学校の統合を検討する際の基本的方向性と小規模校の課題の解決策を含め、各市町村が地域の核となる魅力ある学校作りを主体的に検討する上で参考になるようなものを1月中旬ぐらいまでに作りたいと考えています。

記者)
 STAP細胞の関係については、この研究論文が出たときに、国内外の科学者だけではなくて多くの子供たちも将来に対して夢を持った、非常に大きな発表だったと思うのですが、それが、その現象がなかったという今回のこういった結論になったことについて、その影響の重さと事の問題の大きさを大臣はどのようにお考えか、改めてコメントをよろしいでしょうか。

大臣)
 小保方さんという人が、非常にメディアが注目を浴びる、国民が関心を持つ、若い、美しい女性だったということもあって、より当時、脚光を浴びたという中での暗転といいますか反転でしたから、非常に大ダメージであることは事実だと思いますね、子供たちのイメージ、科学技術に対して。
 これは、小保方さん本人のそういうパーソナリティー的な要素ではなくて、なぜそうなったかというのは理化学研究所は学問的な観点から、これは一人だけの問題ではないですから、チームとしてのSTAP細胞に取り組んできた中で、ほかの研究者もやはり同様の不正をしていたのか、あるいは見過ごしていたのかを含めた、一人だけの問題で捉えることではありませんから、なぜそうなってしまったのかということについては、これまでも理研が調査をしていますけれども、改めて、一通り終わった後、国民の皆さんに検証の結果について、理研として今後そのようなことが起きないような体制整備がこういう形で行われたと、今後は大丈夫ですというようなことも含めた説明責任は問われると思うのですね。
 それは理研だけの問題でなく、先ほどの東大もそうでしたけれども、ほかの大学や研究機関でも同様のことがあり得るかもしれませんから、同様のことが起きないためにどうしたらいいかということについて、文部科学省も含めてしっかりと精査した上で、今後これを一つの糧として、このようなことが我が国において二度と起きないような対応策については、文部科学省もしっかり検討していきたいと思います。

記者)
 先ほど発表された「地方大学を活用した雇用創出・若者定着プラン」ですけれども、改めてこの意義、必要性をお聞かせいただけますでしょうか。

大臣)
 意欲と能力のある若者が地域に残り活躍する環境を作っていくためには、地方大学を一層活性化させ、都市部の大学以上に若者にとって魅力ある存在となることが重要だと思います。
 文科省では、地域の課題解決や地域が必要とする人材の育成等に積極的に貢献しようとする大学を、平成25年度から「地(知)の拠点整備事業」により支援をすることによって、地域の活性化に関する大学の取組を支援しているところでありますが、更にしてまいりたいと思います。
 今日、まち・ひと・しごと創生会議で議論された「まち・ひと・しごと創生総合会議」においても、地方大学の活性化については、一つは、大学による地域貢献の推進。二つ目に、学生の地元定着の取組の促進。三つ目に、地域の未来を担う人材育成の強化について記載されておりまして、文科省としても平成27年度概算要求におきまして「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業」等を要求しておりまして、地方大学の取組への支援を更に強化をしていきたいと考えております。
 地域で活躍する人材育成、大学を核とした地域産業の活性化、地方における若者定着等の観点から、地方大学の役割に極(きわ)めて大きな期待が寄せられているところでありまして、地方創生の中核を担う地方大学の活性化は、文科省としても取り組んでいきたいと思いますし、これまで以上にそういう地方大学に対して、地方自治体や地域の産業界あるいは地域の方々との、より緊密な連携、接点を取る大学に対するサポートや情報提供をしていきたいと思います。

記者)
 先ほど大臣がお答えになったSTAPの関係の理研の説明責任という話で、理研の会見はこれまで何回かありましたが、何回かある一方で、まだちゃんと答えていないというような批判の声もあったりしましたけれども、大臣として、これまでの理研の広報的な対応、この問題に関しての説明責任というのは、理研として十分に果たしていたと思われるでしょうか。それともまだ足りない部分があって、改善も必要だとお感じになるでしょうか。

大臣)
 10時からで、もう2時間ぐらいですからね。ですから、説明はしていると思いますよ。
 これまでも、私は誠実に理研としては説明はしていると思います。ただ、誠実にしているけれども、国民から見てそれが理解されるような説明の仕方なのかということについては幾つかの課題があるでしょうけれども、理研としては別に隠すつもりは全くないでしょうし、また、当事者としては一生懸命に国民の理解が得るようにされるということは事実だと思います。
 ただ、改めて文部科学省の立場から、理研は理研として誠実にしているけれども国民目線から見たときにどんなことが足りないのか、あるいは、どういうところにもっと配慮する必要があったのかというのは、文部科学省として不正に応じて検証して、それが理研の説明責任の感覚と国民から見てずれる部分があれば、文部科学省として適切に指導していきたいと思います。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成26年12月 --