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下村博文文部科学大臣記者会見録(平成26年1月28日)

平成26年1月28日(火曜日)
教育、スポーツ

キーワード

学習指導要領解説の改訂、ソチ五輪、五輪組織委員会人事

下村博文文部科学大臣記者会見映像版

平成26年1月28日(火曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成26年1月28日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

下村博文文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私の方から1点、学習指導要領解説の改訂について報告をいたします。
 このたび、我が国の領土に関する教育や自然災害における関係機関の役割等に関する教育の一層の充実を図るため、中学校及び高等学校の学習指導要領解説を本日付けで改訂しましたので公表いたします。
 まず、我が国の領土に関する教育については、日本人としてのアイデンティティを備え、グローバルに活躍できる人材を育成していくことが求められる中で、我が国の将来を担う子供たちに、自国の領土を正しく理解できるようすることは極めて重要なことであります。これまでも、各学校において領土に関する教育が行われてきたところでありますが、その一層の推進を図るため、中学校及び高等学校の「地理」、「歴史」、「公民」の学習指導要領解説のそれぞれにおいて、特に竹島、尖閣諸島について、より明確に記述することといたしました。
 具体的には、例えば竹島について、我が国の固有の領土であることなどについて明確化します。また、尖閣諸島については、従来、学習指導要領解説に記述がありませんでしたが、今回、我が国の固有の領土であり、解決すべき領有権の問題は存在していないことなどを記述することにいたしました。あわせて、近年の我が国における自然災害の状況に鑑み、防災や災害復旧の重要性についての理解を図るため、中学校及び高等学校の「地理」の学習指導要領解説を改訂し、我が国は東日本大震災などの大規模な地震や台風など自然災害の発生しやすい地域が多く、災害時においては消防、警察、海上保安庁、自衛隊などの諸機関などが連携して対応していることなどについて記述をするということにしたところであります。
 今回の学習指導要領解説の改訂により、領土や自然災害における関係機関の役割等に関する学校現場での指導や、教科書の記述の充実が図られるものと考えております。特に教科書との関連では、今回改訂された学習指導要領解説を参照して作成された教科書が教科書検定を経て、中学校では平成28年度から、高等学校では平成29年度から使用されることになります。文部科学省としては、今後、各学校における指導の充実が図られるよう、今回の改訂の趣旨の周知等に努めてまいりたいと考えております。
 私の方からは以上です。

記者)
 今、お言葉にありました指導要領解説の改訂についてですが、特に領土の関係でいえば、中国、韓国からの強い反発というのも予想されます。中国、韓国の両国とは、首脳会談も開けない状況が続いている中ですが、そういった中で今回の改訂に踏み切る際に、両国との関係というのをどういった形で配慮、あるいは判断されたのか教えていただけますか。

大臣)
 今回の改訂は、あくまでも教育的観点から、自国の固有の領土を子供たちに正しく教えることは、国家として当然のことであり、当然のことを当然のこととして、記述を明らかにするということにしたわけであります。
 今回の改訂の考え方について、近隣諸国については外務省と協力しつつ、しかるべき説明を行っていきたいと思いますし、私もそういう機会があれば、近隣諸国に対して丁寧に我が国の立場を説明していきたいと考えております。

記者)
 今、このタイミングでというのは、どういう判断だったのでしょうか。

大臣)
 これは、あくまでも教育的な観点ですから、タイミングうんぬんということを念頭に置いているわけではありません。

記者)
 先ほど、今後について、外務省とかと協力した上で説明をしていくというようなお話があったのですが、とはいえ、中・韓からは間違いなく反発も予想されると思うのですが、その中・韓の反発についてはどのような御理解ですか。それは当然という理解なのか、それとも、それは反発されるものではないはずだという理解なのか、その反発についてはどのようにお考えでしょうか。

大臣)
 そもそも日本国内における教科書において、我が国の領土について、国家ですから、その国家としての領土の範囲内がどこまでかということをきちんと教えていなかったという今までに問題がある。ですから、これは日本の国内の問題であるので、これは独立国家として、国家を構成する要素の一つとして領土というのがあるわけですから、それをきちんと正しく教えるというのは当然のことであるというふうに思います。
 ただ、一方で、竹島や尖閣等、特に尖閣は、これは他国との領土問題はないというのが今までの政府の立場でありましたけれども、固有の領土だということについては子供たちに教える一方で、近隣諸国がそれぞれ主張しているということについては、それは外交ルートを通じて、我が国のこれまでの立場について丁寧に主張を説明するということをしていきたいと思います。

記者)
 先ほど、教科書の記述にも影響があるというお話でしたけれども、先日、検定基準も変えられて、具体的に大臣自身、国会で自虐史観の問題等も触れられていると思うのですが、この解説書の改訂によりどういう記述になることを期待しているかということと、基本的に竹島や尖閣については、全ての教科書で記述をしてほしいということなのでしょうか。その2点について教えてください。

大臣)
 まず一つは、これは自虐史観うんぬんとは関係ありません。自虐史観と関係なく、独立国家として我が国の領土がどこまでなのかということを、きちんと教育の中で伝えると。例えば、今後、中国、韓国等の子供たち同士が、例えば高校生同士とか中学生同士が、こういう問題で議論することもあるかもしれません。そのときに、私は改めて中国、それから韓国のそれぞれの関係する領土の記述について調べてみましたが、相当詳細に書かれております。
 一方で、我が国の固有の領土については、これは日本の子供たちにも我が国の領土については、同様にとは言いませんけれども、しかし、日本の領土だということについては、きちんと書くべきことであるというふうに思います。その上で、議論等をしながら、違いは違いとしてある中で、しかし、これから近隣諸国とどう協調性をとっていくかということは別次元で、これは友好関係を更に強化するための努力をすることは必要でありますけれども、しかし、だからといって我が国の領土について一切記述をしないということ自体が、これは問題があるというふうに思っておりますので、自虐史観とは全く関係ない問題です。
 当然これは、このように学習指導要領解説で明らかにするわけですから、全ての教科書において、この新たな解説の内容に沿った記述をしていただきたいと思います。

記者)
 自民党内から、解説書のみならず指導要領本体に書き込んでほしいという要望が、かなり声が大きいかと思うのですけれども、次の指導要領改訂に向けて、指導要領そのものに竹島、尖閣を書き込み、更に「固有の領土」というふうに明記する大臣のお考えはありますでしょうか。
 それともう一つ、検定の近隣諸国条項、こちらの方の改訂についてはどのようにお考えでしょうか。

大臣)
 まず、この教科書検定における申請図書の調査や教科書図書検定調査審議会における調査審議において、学習指導要領の解説は学習指導要領の記述の意味や解釈など詳細を説明した資料として活用されていきますので、今後の検定においても同様に活用されることになると考えます。
 それから、近隣諸国条項については、今までも申し上げておりますが、これは政府全体で、ほかのことも考えて対応すべきことであるというふうに思っておりますので、これだけを特出しして、これについて変更を、現段階においては考えておりません。

記者)
 今回の解説書の領土の考え方について、教科書に正しく書き込んでいないケースがあった場合、重大な欠陥に当たるかどうかというのはどうお考えかお聞かせいただきたいのですけれども。
 もし、今回の解説書は領土について書かれましたけれども、こういうものを正しく記述しない教科書があった場合、いわゆる重大な欠陥に当たるものかどうか、もし御見解があればお聞かせいただきたいのですが。

大臣)
 基本的には、学習指導要領解説の中で、このような領土の問題とか自然災害における関係機関の役割について、改めて改訂するわけでありますから、当然、改訂にのっとった教科書にしていただきたいと思います。
 ただ、それが欠陥なのかどうかは、個々の具体的な記述を見なければわかりませんので、今の段階でどの記述が欠陥であるとか欠陥でないということは、申し上げることはできません。

記者)
 今回の学習指導要領解説書の改訂で、日本の領土教育についてはそのようになるというふうに思っておりますけれども、一方で、中国、韓国にしても、自分たちの領土であるというふうな教育をそれぞれの国でやっております。そのことについてはどのように思われますか。

大臣)
 我が国の固有の領土について、それぞれの国がそれぞれの立場で主張しているということについては、教科書記述も見ましたので承知をしております。それぞれの国が、同じところをそれぞれの領土だということで争っているということは、非常に残念なことであるというふうに思います。
 ただ、これは歴史的に見ても、また客観的場面、経緯から見ても、竹島、それから尖閣については我が国の固有の領土であるという我が国の立場、これは揺るぎないものであるし、客観的事実だと思っておりますが、これは今後、政府間で解決なり、あるいは、我が国の立場を両国に対して丁寧に説明して、納得してもらうような努力をしていかなければならないと思いますが、一方で、教科書記述については、これは先ほどから申し上げていますが、我が国の領土ですから、それを子供たちにきちんと教えるということは、必要なことであるというふうに考えています。

記者)
 重要な点なので繰り返しになって恐縮ですが、確認させてください。
 先ほど、学習指導要領本体についても、今回と同様の領土について改訂を行うかどうか、大臣のお考えはあるかという質問がありましたが、それについては今後に反映されていくべきだというお考えでよろしいのですか。

大臣)
 そうですね、はい。

記者)
 ソチ五輪に行かれるかどうか、予定をお聞かせ願いたいのと、それから大会組織委員会の人事、まだ一部固まっていないものがあるのですけれども、その辺はいつまでに固められるのかということについて、もう一度、確認させてください。

大臣)
 ソチ五輪は、是非、担当大臣として出席したいと思っております。ただ、国会日程がまだ固まっておりませんので、いつ行けるかどうかわからない状況であります。できたら開会式に出たいと思っておりますが、行けるかどうかは国会次第というところであります。
 それから、組織委員会は、これは森会長、それから武藤事務総長の下に、今、進めてもらっているわけでありますが、進めるところは粛々として進めると。ただ、2月9日に新都知事が誕生して、東京都の意向もあるでしょうから、東京都の意向の部分については、そこまでは全て決定できない部分も当然あると思います。

記者)
 もう一回、確認させてください。
 近隣諸国条項については、今、特に廃止とかを決めているわけではない、慎重に今後、検討していくという理解でよろしいのでしょうか。

大臣)
 現段階において、これを特出しして見直しをするという予定はありません。

記者)
 今回改訂をすると、将来的にはやはり近隣諸国条項もいじるのだろうなという、将来的な布石に見えるのですけれども、わざわざこういうことを、解説とはいえ書き込むということをしていくということは、今の日・中・韓の首脳会談も開かれていない、こういう緊張関係が少しずつ出ている中、あえてされるということの影響というのはどう判断されて、それはもう仕方がないことだ、それよりも我が国の領土はここだというのを明示する必要があるという考えから実施されたのか、なぜこの時期なのかというのを、もう一回、教えてもらってもいいですか。

大臣)
 まず、近隣諸国に対しては、今後も丁寧に説明しながら、私としてもできるだけ友好関係を保つような努力は最大限にしてまいりたいと思います。韓国からも、朴大統領が共同歴史研究という提案をされているわけですけれども、直接はまだされていませんが、もしされれば、できるだけ土俵に乗って、どのレベルでどういう段階で、かつても共同研究をしていましたから、そういうことについても前向きに、我が国としても対応すべきことであるというふうに思います。
 近隣諸国に対して、それぞれ丁寧に、あるいは友好関係を保つということと、それから今回のこの学習指導要領解説は、これは別次元の問題であって、だからといって、我が国の固有の領土を子供たちにきちんと教えていかないということ、これが友好関係を保つということにはならないと思います。やはり、それぞれの独立国家として厳然として存在しているわけですから、日本は日本として、日本の領土は領土としての明確な教育を子供たちにしていくということと、近隣諸国と友好関係を保つということについては、何ら矛盾することではないと思っております。
 ですから、これはタイミング、なぜこのときにということを図ることではないと思います。逆に言えば、今までなぜこういうことを、きちんと領土教育ということで教えてこなかったのかという、これは民主党政権だけではなく、これまでの自民党政権まで含めて、これまでが問題であったのではないかというふうに思っているぐらいですから、第2次安倍内閣として、これはタイミングは関係なく、粛々と子供たちに教えるべきものは教えるということを判断したということで、これは官邸、それから官房長官、それから外務大臣とも事前に打合せした上で、今日、このような形で発表することを決めたという政府としてのタイミングも理解していただいて、私として、この学習指導要領解説について改訂を今日発表したということであります。

記者)
 近隣諸国には、丁寧に説明をして理解が得られるという見通しは。

大臣)
 理解が得られるかどうかわかりませんが、丁寧に説明をしていきたいと思います。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成26年01月 --