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下村博文文部科学大臣記者会見録(平成26年1月17日)

平成26年1月17日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ、文化、その他

キーワード

1月17日付け幹部人事、教科書検定基準一部改正、ダボス会議、竹富町への教科書採択に係る是正要求、教育再生実行会議、もんじゅ点検計画、五輪組織委員会人事、産業革命遺産、都知事選

下村博文文部科学大臣記者会見映像版

平成26年1月17日(金曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成26年1月17日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

下村博文文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 私の方から、冒頭、3件、発言があります。
 まず一つは、文部科学省の幹部人事についてであります。
 本日の閣議において、平成26年1月17日、本日付の幹部人事についての内閣の了承を得ました。その内容は既に配布している資料のとおりであります。
 次期通常国会を控え、教育再生、イノベーション創出など、重要性を増す文部科学行政に全力で取り組むため、新たな陣容を整えることといたしました。適材適所を基本として人事を行ったところであり、とりわけ、安倍内閣の最重要課題として掲げられている教育再生への対応に、引き続き万全の体制で当たることといたしました。
 次期通常国会は、正に「教育再生実行国会」になるものと考えておりまして、新たな布陣で丁寧かつ大胆な改革を進めてまいりたいと考えております。
 二つ目が、教科書検定基準の一部を改正する告示についてであります。
 本日、教科書検定基準の一部を改正する告示を行いました。これは昨年11月15日に、今後の教科書改革に向けた総合的な政策パッケージとして公表した「教科書改革実行プラン」に基づき、新しい教育基本法にのっとって、バランスよく記載された教科書で子供たちが学ぶことができるよう、検定基準を改正するものであります。
 改正後の検定基準は、平成26年度に行う中学校用教科書の検定から適用することになります。
 次に、3点目ですが、ダボス会議への出席についてであります。
 来週火曜日、21日から23日までの予定で、スイス・ダボスで行われるダボス会議に出席をいたします。
 ダボス会議は、世界各国の政府関係者や国際機関、経済界、有力大学の学長をはじめとする有識者等が集い、毎年1月にスイスのダボスで行われている国際会議であります。
 経済問題だけでなく、世界が直面する様々な課題の解決に向け、公式・非公式に意見交換を行い、自国の取組を世界に向けて発信する場というふうに承知をしております。
 今回の出張では、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けたスポーツ交流や文化交流の促進、日本の教育再生の取組や科学技術による日本の成長戦略について発信するとともに、有力大学の学長等による世界学長会議に参加をし、持続可能な未来を実現するための高等教育改革や研究開発等について、意見交換を行う予定であります。
 特に、今回は最大のメインセッションで、安倍総理がアベノミクスについて発信するというのは、日本の総理大臣として初めてのことでありますし、世界が注目を、日本に対して更にしてもらえるようなダボス会議になるのではないかと思っておりますし、また、その中で2017年のスポーツ・文化ダボス会議についても触れていただきたいと思っております。
 私の方からは以上です。

記者)
 沖縄県の竹富町の教科書問題についてですが、沖縄県教委が文科省に対して質問状を出すことを決めて、その内容をまとめました。
 その内容としては、是正要求を出した場合に、現場での混乱が想定されることなどから、その是正要求は不必要なのではないかという認識の下、昨年発表された「教科書改革実行プラン」内では、教科書採択地区の設定単位を市町村単位に柔軟化するというようなことが盛り込まれていることから、それに反しているのではないかと。その上で、だから、その構想を先取りして、この問題に適用できないかなどといった趣旨の質問を盛り込まれているということです。
 内容については、メールなどでも文科省には送付済みということなのですが、文科省としての受け止めであったりとか、今後の対応のスケジュール感など頂いてもよろしいでしょうか。

大臣)
 沖縄県教育委員会においては、竹富町に対して是正の要求を行う法律上の義務を負っており、昨年11月には、上野政務官が直接沖縄県の教育長に文部科学省の考え方を伝えたにもかかわらず、いまだに是正の要求が行われていないことは、大変遺憾だと思っております。
 質問に対しては、真摯に回答したいと考えておりますが、既に新しい教科書が配られる来年度が差し迫ってきており、沖縄県教育委員会においては、法律上の義務に従って、速やかに是正の要求を行っていただきたいと考えております。

記者)
 今後、例えばその対応であったりとか、スケジュール感的な、何かお考えとかはあったりしますか。

大臣)
 照会に対しては、丁寧に答えたいと思います。しかし、沖縄県教委もきちっとした仕事はしていただきたいと思います。

記者)
 今の質問に関連するのですが、質問の中で、今の八重山採択地区の中から竹富町だけ分離できないかというような話もあったと思うのですが、それに対する大臣の考え方は。

大臣)
 「教科書改革実行プラン」において、その地域の見直しについては、近年の市町村合併の進行により、1郡1町村の地域が増えたりとか、町村が飛び地になっている郡が生じるというようなことで、郡という行政区画を採択地区の設定単位とする意義が失われつつあるということから、郡の区域にかかわらず柔軟に採択地区を設定できるようにするという、そういうものであります。
 したがって、この共同採択制度の趣旨を一切変更するということではなくて、共同採択の協議が難航した場合に採択地区を分割できる、例えば八重山地区のようなところを該当させるということでは、目的としてありません。
 都道府県教育委員会は、無償措置法が共同採択制度を採用している趣旨を十分に踏まえ、設定しようとする採択地区において、十分な教科書の調査研究が可能であるかなどについて、慎重に検討した上で採択地区を設定することが必要であると思います。
 八重山採択地区については、地理的・社会的条件や関係自治体の規模などから、一つの共同採択地区として設定すべきものであると考えます。

記者)
 今回の検定基準の告示に際しまして、改めて現状の教科書にどのような問題があって、今回の改正でどのような効果が期待されるかについて、お考えをお聞かせください。

大臣)
 今回の検定教科書基準は、一つは、新教育基本法にのっとった適切な教科書記述ということを求めているということであります。その中の一つとして、例えば、政府の統一見解がある場合には、それも記述をすることを求めたいというふうに思います。
 しかし、これは一般的に、批判の代表として言われる政府による歴史観や政治的立場の押しつけということではなくて、政府がどのような立場をとっているか、子供たちに教えるということは必要だというふうに思います。
 一方で、政府と異なる見解がある場合であっても、これは併記するということについては否定するわけではありません。
 したがって、この教科書に政府の統一的な見解に基づいた記述を求めるということは、特定の歴史観や政治的立場をとるように押しつけるということではなくて、むしろ生徒が自らの見解を形成していく上で必要なことであるというふうに思いますし、そういう観点から、今回、教科書検定基準の改正を行うというものであります。

記者)
 昨日も開催されましたが、教育再生実行会議がスタートして大体1年で、この間16回会議が開かれて、四つの提言を出しというような成果を出されていると思いますが、この間の成果だったり、あるいは課題だったりということを振り返られていかがお考えでしょうか。

大臣)
 これまでも、随分前から、この教育再生、教育改革に向けた取組、臨教審とか、あるいは第一次安倍内閣における教育再生会議等、随分提言がされていて、今回の教育再生実行会議も、全く新たな機軸というよりは、これまで議論されていたことを更にまとめたという部分があるのではないかというふうに思います。
 会議の名前も「教育再生実行会議」というふうに「実行」という言葉が入っているように、提言された内容をいかに着実に、なおかつ国民の理解を得ながら、改革に向けて取り組んでいくかという、これは文部科学省の姿勢が問われることだというふうに思います。
 そういう意味で、教育再生実行会議が提言をされたことについて、それを受けて、必要な部分は中教審で諮問をしながら、着実に実行に移す、そういうことを一方でスピード感を持って行うというのが、昨年1年間であったというふうに思いますし、法律改正については、それが今年になっていろいろな教育委員会制度改革案、それから教授会、法律案改正等々、引き続きの案件として継続をしておりますけれども、是非、教育再生実行会議で出された提言が着実に実行されるように、しっかりと対応していきたいと思います。

記者)
 そのスピード感とか着実な実行具合といいますか、その進捗状況としては予想どおりに進んでいるというお考えでしょうか。

大臣)
 そうですね、はい。

記者)
 「もんじゅ」の件で伺いたいのですけれども、この間、「もんじゅ」の点検計画見直しについて、確認中にもかかわらず見直しを完了したと規制委に報告したということが明らかになりましたけれども、直接的には規制委の方かもしれませんが、大臣として、所管官庁として受け止めと、あと、省内でも「もんじゅ改革推進本部」を設置しておりますけれども、そちらへの影響などありましたら、お考えをお聞かせください。

大臣)
 1月15日の原子力規制委員会において、「もんじゅ」に対する措置命令への対応状況について議論がなされ、原子力機構が点検計画を原子力規制委員会に報告した後に修正していたこと等が指摘され、今後も引き続き確認作業を進めることとされたということについては、承知をしております。
 点検計画は、そもそも、自主的な改善活動の中で日々改善を実施すべきものであるというふうに聞いておりますが、一方で、原子力規制庁に報告を行った後に多くの記載ミスが判明したことは、これは深く反省すべきものであるというふうに考えております。
 文科省としては、来週早々にも、櫻田副大臣を本部長とする「もんじゅ改革推進本部」を開催し、原子力機構より、事実関係や発生原因、今後の対応方策等について聴取する予定であります。
 原子力機構については、昨年10月より1年間の集中改革期間の中で、トップマネジメントの強化などの改革を進めてきたわけでありますが、本件のようなことがあったということは、まことに遺憾なことであって、これは国民の不信感が更に増長しかねないことでありますから、文部科学省が前面に立って、原子力機構に対して厳しく対処しなければならないのではないかということを改めて感じております。

記者)
 例えばその報告の内容いかんによっては、見直しプランについて、更にもっと見直すように、そういった指示というのでしょうか、指導することはあり得るということでしょうか。

大臣)
 これだけ注目をされていて、いろいろな問題が出ているにもかかわらず、引き続き単純ミスと言っても国民から見たら単純ミスでは通らないような段階ではないかというふうに思いますので、内容によっては、文部科学省がこれまで以上に厳しく対応を考えていく必要があるのではないかと思います。

記者)
 都知事選の関係ですけれども、細川護煕元首相がインタビューを受けて、東京五輪について返上するような、いわゆる返上論が出ているのですけれども、この点について、大臣の返上論についてのお考えというのは、どうお考えでしょうか。

大臣)
 20年間、俗世界から離れた、仙人のような発言だというふうに思いますね。
 オリンピック・パラリンピック担当大臣として、オリンピック・パラリンピックというのは、国民に夢を提供する最大の、これはある意味では人類の祭典であるというふうに思います。そのために3.11東日本大震災から早く復旧・復興して、次の日本を目指そうという、そういう思いで、これは本当にオールジャパンで獲得できたことだと思いますから、我々も2020年夢ビジョンJAPANというのをつくって、東京だけの競技、スポーツ祭典でなくて、もう日本全国を巻き込んだ、日本そのものを文化芸術立国として、新たな2020年以降の日本をつくっていく、オリンピック・パラリンピックの活用を考えている中で、細川さんのような考え方であったら、この国を衰退化させるとしか思えない発言であるというふうに思います。

記者)
 静岡県の小中学校で、児童生徒の集団感染による食中毒とみられるような集団感染で欠席が起こっていますけれども、ノロウイルスとかインフルエンザウイルスは今ちょうど流行(りゅうこう)の時期だと思いますが、注意喚起などの言葉がありましたら、大臣の方からお願いいたします。

大臣)
 関係者の大変な被害があったということで、今の状況では、1月16日、静岡県浜松市の複数の小学校において、多数の児童に嘔吐(おうと)・下痢症状等によっての欠席が見られ、市内15校の小学校において928名の欠席者が、これは昨日の夜18時30分現在ですが、出ているという報告を受けております。
 浜松市では、当該小学校に対し、学校閉鎖・学級閉鎖の措置をとるよう指示するとともに、市内の小・中学校等に対し、手洗い指導の徹底や健康観察等について通知し、症状がある場合には医療機関を受診するよう依頼した旨の報告を受けております。
 現在、浜松市保健所において原因を調査中とのことでありますが、学校給食については、引き続き、会議や講習会等を通じて、衛生管理に関する周知徹底を図るなど、学校給食における適切な衛生管理に努めてまいりたいと思います。

記者)
 五輪組織委の関係ですけれども、14日に森さんがいらっしゃったときに、下村大臣は事務総長などの人事面のスケジュールに関して、「20日にボードメンバーでもう一度会うことになったので、それぐらいに決まればいいし、少なくとも今月中には決める」というふうにおっしゃったのですが、来週月曜はもう20日になるのですけれども、それまでに事務総長の人事はある程度固まりそうでしょうか。

大臣)
 わかりません。人事なので相手の立場もありますし、今、森会長を中心に進めているところであります。
 ただ、24日に組織委員会を発足するための討議を行うということですから、そのときには、事務総長を決めておく必要があると思いますし、20日に4人、ボードメンバー予定者による会議を開く予定ですので、そこで決められれば、是非決めるべきではないかと、タイムスケジュール的に、そういうふうに思っています。

記者)
 正確には大臣の所管ではないのですが、明治日本の産業革命遺産を世界遺産に登録する、正式に推薦を決めまして、文化財行政を司(つかさど)る立場として、まず推薦に関する御所見と、それからすみません、依然として韓国が強制徴用の場であるとして反対の意向を表明しております。それに対して、どのように説明していくおつもりなのか、改めてお聞かせ願えますでしょうか。

大臣)
 本日の閣議では、「明治日本の産業革命遺産 九州・山口との関連地域」に関して、本件の推薦書正式版を本年1月31日までにユネスコ世界遺産センターに提出すること及び政府が資産の保全に責任を持って取り組むことについての閣議了解がありました。
 「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」については、構成資産23件のうち、文化財保護法により保全される資産が17件あり、これらに対しては、文部科学省として、着実に技術的・財政的支援を進めていきたいと考えております。
 また、今後行われるイコモスによる現地調査等に際しては、文部科学省の専門的・技術的な知見を生かしながら、自治体や内閣官房と連携しつつ、政府として着実に取り組んでいきたいというふうに思います。
 また、このことに対して、韓国から「朝鮮半島出身の民間徴用者」が強制動員された歴史があり、韓国にとっては痛みを伴う資産であると。韓国のそのような候補を推薦するのは不適切であり、推薦を行うべきではないというような意見があるということでの御質問であるというふうに思います。
 本件は、これは幕末から明治期、つまり1850年代から1910年にかけて成し遂げられた、日本の急速かつ自立的な近代化を支えた貴重な産業遺産であり、世界史的に顕著な普遍的価値があるものと考えられるため、世界遺産として推薦しようとしたものであります。
 今回の推薦は、あくまでも、この1910年までの産業遺産としての顕著な普遍的価値に着目をするということであり、韓国の言っている民間徴用者の問題、これは実際は、日本国が徴用したのは昭和19年9月以降の話、つまり1944年以降の話で、これはこの対象とする時代とか、それから歴史的な位置付け、また、その背景を異にする別個の問題であるということで、韓国に理解していただく必要があると思います。
 本来であれば、当初ダボス会議で、韓国の文化大臣が出席予定だというふうに聞いておりましたから、ここでこれを説明をしようと思っておりましたが、出席ではなくなったというふうに聞いておりますが、私の方から機会があれば、丁寧に韓国側に、このことについて説明をしていきたいと思っております。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成26年01月 --