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下村博文文部科学大臣記者会見録(平成26年1月14日)

平成26年1月14日(火曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ、文化

キーワード

国際宇宙探査フォーラム、夢ビジョン2020、学習指導要領解説、竹富町への教科書採択に係る是正要求

下村博文文部科学大臣記者会見映像版

平成26年1月14日(火曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成26年1月14日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

下村博文文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、2件、発言があります。
 まず、米国出張であります。
 1月8日から11日まで米国に出張し、各国から関係閣僚や宇宙機関長等が出席した米国国務省主催の国際宇宙探査フォーラム、ISEF(アイセフ)に日本政府代表として出席をし、宇宙探査の意義、重要性や、今後の宇宙探査に向けた考え方等についての意見交換を行いました。
 私からは、開会式において、我が国において今後の国際宇宙探査の枠組みづくりに積極的にかかわるとともに、我が国が得意とする技術や独自技術を生かして、宇宙探査の実現に向けて主体的に貢献したい旨を述べたほか、次回会合を我が国において主催したい旨を表明いたしました。
 米国からは、ホルドレン大統領補佐官より、米国政府としてISSについて、少なくとも2024年まで運用を継続したいとの意向が初めて説明されたことをはじめ、各国からは、今後の宇宙探査については平和目的の下に、幅広い各国の協力により行われることが重要であること、また、ISSについては、宇宙探査に向けた協力の枠組みづくりや、技術開発の基礎基盤として貢献するとともに、医療の分野等において国民生活向上や産業振興に成果をもたらすことが期待される等の意見が述べられ、私としては、各国とも目的地や技術的アプローチ、これは有人なのかロボティクスなのかという、そういう優先順位の違いはあるが、基本的には、ISSの次の大型国際プロジェクトとして国際宇宙探査を位置付け、平和目的の国際協力として進めていくことについて共通認識を持っているという感想を持ちました。
 今回、事実上1回目の国際宇宙探査フォーラムで35か国が参加したということは、宇宙探査が各国のこれまで軍事中心の目的から、平和利用に向けた大きな第一歩として位置付けられ、大変有意義な会合であったというふうに認識をしております。また、参加各国から、2016年か2017年でありますけれども、次回のISEFを日本で実施することを歓迎していただきました。
 なお、ISEF会場において、同会合に出席したバーンズ米国国務副長官や各国関係閣僚、宇宙機関長と、国際宇宙ステーションや今後の宇宙探査における協力についての意見交換を行いました。このほか、ワシントン滞在中に、ホルドレン大統領補佐官、ボールデンNASA長官、モニーツ米国エネルギー長官等の米国科学技術関係者と、宇宙分野を含む米国の科学技術協力全般等について意見交換を行いました。また、米国の高等教育関係者等とグローバル人材育成等に関する意見交換も行いました。
 それから、もう一つの発言であります。
 これは、お手元に「夢ビジョン2020」を配布させていただいていると思います。昨年9月に東京オリンピック・パラリンピック担当大臣を拝命した際、私より、2020年を単に五輪開催の年とするのではなくて、新たな成長に向かうターゲットイヤーとして位置付け、東京だけでなく日本社会を元気にするための取組、日本全体を元気にする取組としての「夢ビジョン」として打ち出し、社会総掛かりで実現していくべきであると表明をいたしました。これを受け、他府省庁に先駆けて、文部科学省内の中堅・若手職員が中心となって検討を進め、文科省版の夢ビジョンとしての取りまとめをしたものがお手元に配布されている資料であります。
 このビジョンは、「オリンピック・パラリンピックの成功は、日本人・日本社会の転換の上に成り立つ」との考えに立って、省内職員からの約350件に上る提案のほか、市民とのワークショップや各界との集中的な意見交換から出てきたアイデアを、一つは、ワクワク・カッコいいといった「感動」、二つ目に、国や世代を超えた「対話」、三つ目に、快適性や安全・安心などを生み出す「成熟」というふうに整理をしながら、「オリンピックの感動に触れる。私が変わる。社会が変わる。」、このコンセプトを導いております。具体的には、過去最多のメダルの獲得を目指す。また、オリンピックツーリズムの促進を図る。また、誰でも・いつでも・どこでもスポーツ環境の整備を行う。小学生からおもてなしのできる外国語コミュニケーションの強化支援を行う。上野にある美術館・博物館を世界規模のミュージアムとする構想。また、社会を変革する夢のある研究開発の促進など、様々な方策を提案しております。
 文科省としては、このビジョンを基に、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会推進室や、今後設置される組織委員会等とも連携をしながら、更なる具体化・実現に向けて検討を進めていきたいと考えております。また、このような日本社会を元気にするための取組の検討を、文科省にとどまらず、政府全体、さらには、日本全国に広げ、「夢ビジョンJAPAN」としてオールジャパンで実現を目指していく、その最初のアプローチとして積極的に使っていきたいと思っております。
 私の方からは以上です。

記者)
 今の冒頭にもありましたオリンピックの関連ですけれども、週末から各種報道が出ていますが、森元総理へのオリンピック組織委員会の会長就任の打診を行い、内諾を得たという報道があったと思うのですけれども、下村大臣が直接打診をされたということなのですが、改めてその経緯と、今後のスケジュールについて教えていただけますでしょうか。

大臣)
 御指摘のように、12日に私が森元総理にお会いをしまして、組織委員会の会長に御就任いただくことについて、森元総理から前向きの返事を頂きました。
 森元総理は、国内のスポーツ界、財界だけでなく、国際的にも広いネットワークを持っておられ、大会の成功に向けて、まさにオールジャパン体制で取り組むに当たっては、会長として最もふさわしい方であると考え、お願いをいたしました。組織委員会の体制については、東京都とJOCとともに、森元総理の会長就任及び組織の構成や人事などについて、今日2時から、竹田JOC会長、それから東京都からは秋山副知事とお会いをして、正式決定をしていきたいと思っております。
 いずれにしても、6年後に最高の大会が開催できるよう、それにふさわしい組織にしたいと考えておりますし、政府としても、関係省庁が一丸となって最大限の支援を行っていきたいと思います。

記者)
 こちらも報道等で出ておりますが、中学校と高校の教科書で、学習指導要領の解説書に尖閣諸島と竹島について、「我が国固有の領土」と明記する方針を固めたとありますが、その事実関係と、そこに向けた大臣の所見をお願いしてもよろしいでしょうか。

大臣)
 我が国の将来を担う子供たちが、日本の領土を正しく理解するということは、極めて重要なことであるというふうに考えております。このため、竹島、尖閣諸島を含めた我が国の固有の領土に関する学習指導要領解説の記述をより明確なものとすることについて、現在検討を行っております。具体的な記述内容や改訂時期等については、現時点では未定であります。

記者)
 今の解説書の検討についてですが、報道を受けて中国と韓国の方で、方針に抗議するなどの動きが既に出ていますけれども、そういったところへの影響について、大臣はどう考えられますでしょうか。

大臣)
 まず、抗議は全く当たらないことですね。これは我が国の、北方領土、尖閣、竹島は固有の領土ですから、固有の領土を子供たちに正しく領土教育として教えるということは、国家として当然なことであります。
 ただ、もし改訂をしたときには、外交ルートを通じて、より丁寧に詳しく近隣諸国に説明はしていきたいと思っています。

記者)
 竹富町の教科書問題で改めてお聞きしたいのですけれども、明日、沖縄県の教育委員会が開かれて、また対応を協議するようですけれども、大臣の竹富町に対する御見解を改めてということと、竹富町に是正要求を行うことも、今後の対応として考えていらっしゃるか、御見解をお願いします。

大臣)
 まずは、沖縄県の教育委員会が主体的にきちんとした結論を出すことを期待したいと思います。その上で、判断をしていきたいと思っています。

記者)
 竹富町への是正要求ということも、視野に入れていらっしゃるということですか。

大臣)
 県教委がどんな判断をするかをまずは見守って、それから判断したいと思います。

記者)
 学習指導要領の解説書の件ですが、今、中・韓の反発がある状況の中で、政府、文科省としては方針どおり、これは進めていくというお考えに変わりはないのか、その辺についてはいかがでしょうか。

大臣)
 これは、先ほど申し上げたように、我が国の固有の領土を領土教育の視点から子供たちにきちんと教えるということは、独立国家として当然のことだと思います。当然のことを当然のこととして、粛々と進めていきます。

記者)
 これは、今まではなぜ解説書になかったのか、それをこのタイミングで今度盛り込むことになったというのは、どういう経緯があるのでしょうか。

大臣)
 今まで解説書等に明確にされていなかったこと自体が、やはり反省すべきことだというふうに思います。これから、特にグローバル社会の中で真の国際人、グローバル人材になるためには、一方で、真の日本人としてのアイデンティティ、これは、歴史や伝統や文化を学ぶということを両方きちんと教えるということが、グローバル社会の中で真に活躍する人材になってくるというふうに思います。領土教育というのは、そういう一環の中でのことでありますし、それを当たり前のこととして当たり前に教えるということについては、これはタイミングうんぬんの問題ではないと思っていますので、粛々と進めるべきことであって、今まで逆にそれを教えていなかった、北方領土は書いてありましたけれども、尖閣、竹島について明確に書いていなかったということが、例えば、中国や韓国の学生たちと日本の学生たちが議論しても、議論にもならない。つまり、日本の学生たちは全くそういうことについて知りませんから、それは正しい教育の在り方ではないと思いますので、違いは違いとして、それぞれ主張は主張として議論し合いながら、その中で外交交流をどうするかということこそが問われるのであって、我が国固有の領土であっても、それを書かないことによって自己主張もできないということが、真の国際交流につながるということにはならないというふうに思います。

記者)
 解説書の件ですけれども、今回、検定基準を変えるタイミングで解説書を変えるということが、一番タイミングとしてはふさわしいのかなというふうに思うのですけれども、それもあって、今後として、指導要領そのものに尖閣、竹島を書き込んでいくというお考えはありますでしょうか。

大臣)
 現段階では、解説書の改訂を考えています。

記者)
 夢ビジョンについてですけれども、これは、今後どういうふうに生かすものなのでしょうか。2015年度以降の予算要求に向けて、事業として具体化するという性質のものでよいのかという質問と、あと、ほかの省庁でも全部でつくるという夢ビジョンに関して、これはどういうスケジュールでつくるものなのか。それから、今日2時からの竹田さん、秋山さんとの会合は、場所はどちらでしょうか。

大臣)
 まず、今日2時からの会合の場所は、エクセル東急で行います。
 それから、夢ビジョン2020については、まず文部科学省の中で中堅・若手を中心にこのようなビジョンをつくってもらいました。これは、文部科学省として積極的に更に深掘りをしながら、必要に応じて更に予算の中に反映するように、今後していきたいというふうに思っております。また、これは内閣府のオリパラ室の方に、既に説明を担当者の人たちからしてもらっておりますので、オリパラ室を含め政府全体の共有の考え方として取り上げてもらって、そして先ほど申し上げましたように、近々つくる予定の組織委員会等でも、この夢ビジョン2020についてはよく説明をし、そこで共有できることによって政府全体、ほかの省庁でも若手・中堅を中心に、それぞれの省庁の中で夢ビジョン2020について、是非考えてもらいたいというふうに思っております。また、それを民間にも働きかけて、国民全体が同じような形で共有できるような、そういうムーブメントを起こすようなきっかけにしていきたいと思っています。具体的なそのことについてのスケジューリングについては、今後、検討していきたいと思います。

記者)
 この夢ビジョンを今後具体化していくということですけれども、例えば具体化していく方向性というか、例えば、有識者会議をつくったりとか、アスリートの関係者とか、多分、メディア関係者、文化の関係者の方々等の意見をもらいながら具体化されていくのかなというふうな感じなのですけれども、何か有識者会議で有名な方をして立ち上げたりとかというようなお考えはございませんか。

大臣)
 既に、この夢ビジョンは、資料の中にもあると思いますが、関係の、有名といいますか、日本の第一線で活躍をされている方々の意見を聞きながらまとめたところもあります。これは、文科省の中での夢ビジョン2020ですので、スポーツ、科学技術、文化、それから教育、この4分野においてそれぞれ取りまとめを行っております。この中で一括してということよりは、それぞれ、4分野ごとに有識者会議なり、あるいは、何らかの民間の方々に入ってもらうというような形でのそういう会議も、これから是非進めていきたいと思います。

記者)
 大臣の意中の方みたいな方もいらっしゃるのですか。

大臣)
 具体的に、特に文化関係では、既に文化庁等で名簿のリストアップだけでも50人ぐらいしてもらっていますので、そこから絞り込んで、各界の第一線で国内外で活躍している、必ずしも日本人だけではありませんが、そういう方々にお願いして、是非この夢ビジョン2020を、そういう方々にも有識者会議として協力してもらいたいと思っています。

記者)
 国際宇宙探査フォーラムについてですが、先ほどアメリカ側から2024年までのISSの運用の延長というのが発表されたということなのですけれども、一方で、政府の宇宙基本計画の方ですと、2016年以降の経費の圧縮というのが盛り込まれていると思うのですが、今後、政府としてISSへのかかわり方というか、日本がどういうふうな立ち位置でいくべきか、大臣はどのようにお考えでしょうか。

大臣)
 御指摘のような視点があることは、そのとおりだというふうに思うのです。
 まず、2016年から2020年の間において、我が国がどのように参加していくかということでありますけれども、これまで成果が上がっている医療分野などの日本の実験棟「きぼう」での実験、それから研究を一層進めること等で、ISSに参加する成果が実際の社会に貢献していくことを明確にするということが、関係省庁や国民から見て、しっかり提示していくことが必要だと思います。
 具体的に、ISEFで私の方でも述べたものとして、日本の優れたものとして、例えば水の浄化装置、ISSの中では水は全てもう一度再利用すると。尾籠(びろう)な件ですけれども、例えば、おしっこなんかもまた飲めるようにすると。これが、既に水の浄化装置として発展途上国で活用されている、清潔な飲料水の確保として使われているという事例が出ておりますし、また、今、若田飛行士が自ら自分の体を使って実験をしておりますが、骨粗しょう症治療薬の研究にも資する。あるいは、筋ジストロフィー治療薬の開発にもつながっている。ですから、宇宙の、ISSのこのことが、実社会においてもプラスなのだという成果・効果をどう上げていくことによって、ただの無駄な投資ではないのだということを理解してもらうという努力は必要だと思います。
 また、「こうのとり」による無人輸送技術やロボティクス技術等、これまでのISSへの参加で培ってきた我が国の特徴ある優れた技術、これは、ほかの国よりも日本がはるかに進んでおりますので、これが将来の国際宇宙探査に我が国が主体的に参加していく上でどう生かされるかということをしながら、私としては、これは2024年までのアメリカからの提案のあった延長というのは、積極的に、前向きに検討すべきことであるというふうに思っております。
 2016年か2017年のどちらかに、日本で第2回のこの会合を開くということがもう決まっていますから、それまでに関係省庁と連携して、政府全体で決めることでありますが、2024年までISSに参加するということについて、前向きに検討すべきことであるということを、私の方からも関係省庁に話をしていきたいと思っております。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成26年01月 --