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下村博文文部科学大臣記者会見録(平成26年1月7日)

平成26年1月7日(火曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ、文化、その他

キーワード

今年の抱負、米国出張、グローバル人材における民間ファンドの創設、日本史必修化、朝鮮学校高校授業料無償化、都知事選

下村博文文部科学大臣記者会見映像版

平成26年1月7日(火曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成26年1月7日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

下村博文文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 明けましておめでとうございます。
 今年最初の記者会見ですので、冒頭、まず今年の抱負を話させていただきたいと思いますが、昨年を振り返って、一昨年12月26日に安倍内閣が発足し、そして1月に入りすぐ、官邸において教育再生実行会議がスタートし、私も文部科学大臣兼教育再生担当大臣として、1年間、仕事をさせていただきました。
 昨年1年間の中で、株価も1.5倍になったと。これからアベノミクスが、いよいよ今年は全ての国民の皆さんに実感として感じられるような、そういう施策をしていかなければならない中で、同時にそれを支えるための人材育成をしていくと。当初から、経済再生と教育再生が内閣の最重要課題だと位置付けて取り組みたいということでしてまいりましたが、1年間活動した中で、それなりの成果、効果が、今、出つつあるのではないかというふうに思っております。
 昨年暮れは、26年度の概算要求等で財務省とも厳しく対峙(たいじ)をいたしましたが、私としては当然不満ではありますけれども、しかし、他省庁と比べても実質的な予算獲得としては、事実上、文科省が最も比率として獲得したということを財務省の方でも言っているということでありまして、是非、今年が名実ともに教育再生国会になるように、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
 特に、それ以外でも昨年は、富士山とか和食の世界遺産登録、それから、2020年のオリンピック・パラリンピックの招致が決定し、私も9月13日からこの五輪の担当大臣も拝命することになっておりますが、また、イプシロンロケットの打上げ成功、あるいは、成人力調査、PIAACの世界1位とか、それから、PISAの事実上、国別では世界で1位とか、日本人のソフトパワーが再評価される、そういう1年であったというふうに思います。これからさらに、教育立国としてこの日本を大きな長期的な視点で見たときには、やはり、人材育成がこの日本の発展には欠かせないものでありますから、そういう観点から、文科省だけではなく霞が関全体で、日本力向上の大きな鍵となる人材力の強化に向けた施策を取り組んでいきたいというふうに思っております。
 今まで、戦後何十年も手付かずになっている教育制度の根幹部分を、今年は具体的に法律案としても国会に提出をしていきたいと考えておりまして、教育委員会制度改革、また、今、教育再生実行会議で議論されております学制改革、大学ガバナンス改革などの改革の準備を進めておりまして、是非それを国民の多くの皆さんが確実に実現できたと評価していただけるような年になるように、今年、更に頑張りたいというふうに思います。
 また、昨年、既に皆さんにはお示しを申し上げていますが、38項目の改革工程表を作成して、課題の可視化と進捗管理をしつつ着実に対応していくということで、グローバル人材の育成、これは今まで文部科学省の中でもなかなかなかったことでありますが、民間企業からもファンドの協力をしてもらう形で、特に高・大学生の海外留学支援とか、グローバル推進校の支援等々を進めていくために、民間にも協力してもらう、官民ファンドの創設等を進めているところであります。
 また、保護者の負担軽減として、これも異例でありましたけれども、昨年の臨時国会で予算関連法案にもかかわらず、法案を通していただきました。そのことによって、着実に今年の4月から高校無償化の見直しが行われ、初めて高校における給付型奨学金の導入、あるいは公私間格差の是正が行われると。さらに、幼児教育無償化の第一歩が今年から始まると、こういう形をとっていきたいと思います。
 教育内容においても、教科書改善、それから道徳の教科化、あるいは土曜授業の推進等を進めていきたいと思っておりますし、昨年暮れには「まず隗(かい)より始めよ」で、私が土曜授業を行いましたが、是非、今年は全ての文部科学省の職員が何らかの形で、自分の子供たちが行っている学校や、あるいは自分の母校等に行って、土曜授業等を自ら体験、授業を教えることによって、より教育における政策責任者としての自覚と、そして自負を持ってもらい、更に各教育委員会において、この土曜授業が今年から推進されるような、そういうフォローの風を、省を挙げてつくっていくようにしていきたいというふうに思っております。
 そのほか、イノベーションの創出として、新たな研究開発法人の創設もすることになりました。このことによって、世界でトップの科学技術、最先端の環境づくりを日本からスタートしていくということを進めていきたいというふうに思います。
 また、原子力の災害者支援の充実を更にしていく必要があるというふうに思いますし、また、東京五輪の開催準備に向けた組織とか予算確保とか施設整備等についても、文部科学省が中心となって更に取り組んでいきたいというふうに思います。
 現在予定されている今年通常国会に向けての法案は、文部科学省提出予算法案が6本、これは、教科書改革とか、教育委員会制度改革とか、私学経営健全化対策、また、文部科学省の関連法案は7本、これは先ほど申し上げました研究開発法人制度改革とか、日本版NIH創設など、合計13本であります。これは、近年の通常国会の中では極めて多い法案でありまして、それだけ意欲的に取り組むという表れでもあるのではないかというふうに思います。
 今日はこの後、文部科学省の幹部300人ぐらいの方々を対象に、改めて年頭の挨拶をしたいと思っておりますが、文部科学省にとっては100年に一度ぐらいのチャンスだと。安倍総理、そして安倍内閣が、これだけ教育について関心を持って進めようということは、今までなかったことであるというふうに思いますし、また我が国の、今、大きなターニングポイントの中で、このときにこそ文部科学省の役人がやりがい、生きがいを持ってしなければ、100年たっても改革ができない、そういう思いを持つことが必要であるというふうに思います。
 昨年から、教育財源確保のための勉強会を、有識者の方々を交えて省内で積極的に行っておりますが、是非、今年には教育財源確保のための施策を省内でつくって、そして、これを政府全体で共有できるような大きな流れを是非つくっていきたいというふうに思っております。日本の教育の発展、また日本社会の発展のための、今が千載一遇のチャンスであるというふうに捉えて、文部科学省一丸で、全力で傾注をしていきたいというふうに思っておりますし、また、2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会という日本再生のきっかけを上手に活用しながら、確実な進捗プログラムをつくることによって、大きなパワーをつくっていくようにしていきたいというふうに思っております。
 2点目でありますが、明日1月8日から11日まで、米国ワシントンD.C.において、米国国務省主催で開催される国際宇宙探査フォーラムに、日本政府代表として出席をするため、出張する予定であります。日本からは、文部科学省のほか、内閣府宇宙戦略室、外務省、JAXAからも出席をいたします。本会合は、将来の国際共同による宇宙探査に向けて、政府レベルでの議論のキックオフの位置付けでありますが、私としても参加各国政府の考え方、これも約15か国の関係政府代表が出席予定だというふうに聞いておりますけれども、今後、この国際宇宙探査に向けて積極的な議論を、私も2回ほどプレゼンをする機会がありますけれども、特に、我が国の得意分野である無人宇宙輸送やロボテックスの分野、それから、日本の宇宙実験棟「きぼう」を通じた宇宙医学、健康管理分野など日本の得意分野において、こういう特徴のある技術とかその強化、それを有人輸送分野などの多国間の協力が特に期待される分野で、我が国は積極的に貢献したい、主体的に関わりたいというプレゼンをしようと考えております。
 私の方から、冒頭、以上です。

記者)
 冒頭の御発言の中にもあった38項目の課題の中で、最初におっしゃっていたグローバル人材の育成について、民間ファンドの創設については昨年来ずっと挙げていらっしゃった取組だと思うのですけれども、文科省としてもチームをつくって、いろいろな企業に対して説明を行っているということだったのですが、現在の企業からの打ち返し、協力状況であったりだとか、今後のスケジュール感はいかがでしょうか。

大臣)
 できたら、これも今までにない規模ですけれども、民間から200億円のファンドを協力してもらいたいと思っております。2020年までに、ですから6年、7年近くの中、トータル的に協力してもらいたいと。そのために、トップ企業で10億レベルから協力してもらいたいということで、いきなり10億円というと、企業はびっくりするところがほとんどなのですが、しかし、それは学生のためだけでなく、海外に雄飛するような意欲、志を持った若い人たちをバックアップするということは、結果的にグローバル化を目指している企業にとっても、優秀な人材を確保するために必要なことであるということで、今、私を含め、文部科学省の職員が営業で回っているところでございます。今月、それから来月、再来月ぐらいまでかかるかもしれませんが、今のところ、アベノミクスの影響で株価も上がっているということもあって、また、この海外留学支援制度への御寄附に係る税制措置についても財務省と協議をしており、今後、企業を回れば回るほど、成果、効果が現れてくるというふうに思っておりますし、このためにも、今までなかった取組でありますが、外部から文部科学省の参与なり、あるいは嘱託的な形で、そういうノウハウを持った人材を何人か採用して一緒に協力をしてもらっておりますので、是非、3月末までのうちには目標に到達できるような成果を上げるように頑張りたいと思っております。

記者)
 学習指導要領の改訂に向けて、一部報道にもありましたけれども、特に高校での日本史の必修化、これが焦点になってくるかと思うのですが、大臣としての必修化に向けたお考え、スケジュール感というのを教えていただけますでしょうか。

大臣)
 グローバル化が進む中で、英語教育等をしっかり小学生から導入する。一方で、日本人としてのアイデンティティを育てるための日本の歴史とか文化に対する教養を備える、そういう人材育成を同時にしていくということが必要であるというふうに思います。高等学校の教育課程で日本史をどのように扱うかについては、次期の学習指導要領改訂の大きな検討課題というふうに位置付けておりますけれども、前向きにこれは検討していくべきことであるというふうに思います。全体的な教育課程の中で、これは前回も説明したかもしれませんが、新教科の「公共」という教科も入れるということも考えておりますので、この高等学校の教育課程全体の中で見直しをしていきたいというふうに思っておりますが、まずは省内で整理・検討して、今年のしかるべき時期に中教審に諮問し、検討を進めていきたいと思っております。

記者)
 必修化すべきかどうか、ここは大臣としてのお考えはいかがでしょうか。

大臣)
 私は、できるだけ東京や神奈川等、実績が出ているということを検証しながら、それを全国の高校生がそのような形に持っていくことが望ましいのではないかというふうに思っておりまして、それも含めて、教育課程全体の中で前向きに検討していきたいと思います。

記者)
 先ほど、この1年間を、就任当初のことから振り返ってお話をされていましたが、最初に大臣がやられたお仕事が、朝鮮学校の高校無償化適用除外について省令を改定するという記者会見をされました。それで、この間、国連の社会権規約委員会とか全国の弁護士会、それから、各市民団体等からも、これは民族の教育権を奪う人権侵害ではないかという議論もありますし、訴訟も起こっています。毎週金曜日には、朝鮮学校の高校生たちとか大学生が文科省前で、民族の歴史や文化、言葉を学ぶ権利を奪わないでほしいというデモンストレーションをやっていますが、そういった行動については、大臣はどの程度御存じなのでしょうか。

大臣)
 まず、朝鮮学校については、朝鮮総連と密接な関係があり、教育内容、それから人事、財政にその影響が及んでいることなどから、「法令に基づく学校の適正な運営」という指定基準に適合するということには当てはまらないということが1点。それから、省令改正により指定の根拠となる規定を削除した。このことによって、昨年2月20日付けで不指定処分を行ったということで、この処分を変更する予定はありません。
 そして、朝鮮高校の高校無償化に関する不指定処分が差別ではないかというお話でありましたが、これは先ほど申し上げたように、朝鮮学校は朝鮮総連と密接な関係にあり、教育内容、人事、財政にその影響を及ぼしているという、そういう意味での法令に基づく学校の適正な運営という指定基準に適合していないというふうに判断したわけであります。そもそも、学校教育法の第1条になる高校を目指す、つまり、それは朝鮮学校が都道府県知事の認可を受けてということでありますから、そうすれば、これはすぐそのまま対象になります。それからまた、北朝鮮との国交が回復すれば、現行制度で審査の対象となり得るわけです。
 ですから、学校教育法第1条に定める学校に自ら転換する、日本の教育制度の下で、しかし、一方で独立性を生かしながら学校運営をするというふうに方向転換してもらえば、これは対象になることでもあるわけでありまして、そうしないということで、自ら今、朝鮮学校が位置付けを行っているということについては、これは我が国の法制度下において、現在、今申し上げたようなことで対象としていないということで、これは差別には全く当てはまらないというふうに申し上げたいと思います。

記者)
 とはいいましても、朝鮮学校は歴史的に1条校ではなく、各種学校という扱いでずっとやってきたということもありますし、そういった外国人学校も、ほかにもあるわけです。やはり今、グローバル化とか、100年に一度という教育のチャンスだというお話がありましたが、朝鮮学校の卒業生が果たした役割は、この間、韓流ブームを含めて非常に大きいと思うのですけれども、今までの過去の評価について、地方自治体の関係も、今、壊れつつあるわけですが、その辺の今の状況について、大臣はどのようにお考えでしょうか。

大臣)
 二つありまして、一つは、朝鮮人の方々の子弟全員が朝鮮学校に行っているかというと、実際は、多分1割近くしか行っていないというふうに思います。一緒に日本社会の中で共生していくという意味で、朝鮮学校ではなくて日本のほかの学校に行っているという事例が圧倒的なわけです。ですから、ほかの民族学校と違って、特に朝鮮学校というのは、非常に朝鮮総連の影響下にある、そういう特殊下にある位置付けであるということが一つあるわけで、これは朝鮮人の方々の子弟が選択の中の一つとして位置付けているということです。
 ですから、そういう政治的な介入ではないかと思われるような位置付けである朝鮮学校というのは、今申し上げたように、日本の学校教育法第1条校には当てはまらない。ですから、例えば韓国系の学校がそのことによって、今、日本の学校教育法第1条校に位置付けた、そういう学校に変わっているところもあります。ですから、そういう選択肢はあり得るのです。
 するかしないかは、朝鮮学校の判断ということになってくるわけですし、また、その中で、もう一つは、国交が正常化すれば、これは、今言われたようなほかの民族学校と同等に扱うということもできるという意味での、我が国と北朝鮮の今における国交が樹立していない、そういう問題点があるわけであって、これは拉致問題等、政治的な問題が解決しない限りは、なかなかそれは解決するということにはつながらないということで、これは外交問題であるし、政治問題に関係することでありますが、少なくとも、日本に生まれた子供たちについて、日本で学びたいという子供に対しては、チャンス、可能性が提供できるような、そういう教育システムであることは事実ですから、差別ということには全く当てはまらないことであるというふうに申し上げたいと思います。

記者)
 東京都知事選の関係ですけれども、昨夜も都連の会合が開かれて、大臣も出席されたと思うのですが、候補者選びがなかなか難航しているようですけれども、その現状と見通しをお聞かせください。

大臣)
 今日夜8時、また会合を開いて、そこで大体の方向を決めるというぎりぎりのタイムリミットだというふうに思います。私も明日から米国に行くというスケジュールになっておりまして、その中で自民党東京都連と、それから党本部が合意できる人物を選ぼうというところまでは、とりあえず昨日の段階で決まっておりますが、具体的な人をまだ出せる段階ではないということでありまして、今日の夜8時の会合が終わった段階で、ある程度、出せる段階までいかなければいけないと、そういうぎりぎりのところで、今、候補者選定をやっている最中だと思います。ですから、今、ちょっと申し上げることはできません。

記者)
 確認ですが、大臣自身が出馬されるということはないということでしょうか。

大臣)
 私は、昨日もいろいろな国会議員から「都知事に出たらどうか」という名誉な話は頂いたのですが、冒頭申し上げましたように、今年はこの教育再生、教育改革においては、是非、この国会を教育再生国会と位置付けたいと思っておりますし、さらに、五輪の担当大臣でもありますので、今の職務を十分に生かすように努力することが私の与えられた仕事であると思って、精進をしていきたいと思っております。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成26年01月 --