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下村博文文部科学大臣記者会見録(平成25年11月29日)

平成25年11月29日(金曜日)
教育

キーワード

高校無償化所得制限、東北地方への医学部新設、土曜授業、学力調査の公表

下村博文文部科学大臣記者会見映像版

平成25年11月29日(金曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成25年11月29日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

下村博文文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 今日は、冒頭発言4件あります。
 まず一つは、公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律の一部を改正する法律案については、27日に参議院で可決され、成立をいたしました。
 この法律は、低所得世帯の生徒に対する一層の支援と公私間の教育費格差の是正を図る目的の下、その財源を捻出するために、高等学校等就学支援金の支給に所得制限を設けるということであります。
 なお、平成26年4月から新制度を実施することについて、受験生や保護者に対して速やかに周知する必要があるため、文部科学省においては、早速、リーフレットを作成し、本日、ホームページに掲載するとともに、しっかりと周知が図られるよう、都道府県に対してもお願いをしていく予定であります。
 新制度の実施に当たっては、現場に混乱のないよう、引き続き丁寧な対応に努めてまいりたいと思います。
 2点目は、東北地方への医学部の新設についてであります。
 総理から検討指示を受け具体的な検討を進めてまいりました。その結果、震災からの復興、東北地方の医師不足、原子力事故からの再生といった要請を踏まえ、特例として、東北地方に1校に限り、医学部新設を可能とするための所要の手続きを進めることとし、基本的考え方を取りまとめました。
 その内容は、「東北地方における医学部設置認可に関する基本方針について」として、本日お配りをしているというふうに思います。
 なお、この方針については、関係省庁と相談の上、関係大臣合意による基本方針として位置付けたいと思います。また、近々取りまとめられる予定の政府の経済対策における復興施策の一つとしても位置付けていく予定であります。
 概略を申し上げると、手続きの進め方としては、新設の趣旨や条件に適合した医学部を1校選ぶため、通常の設置認可審査の前に、「新設構想」を受け付け、最も趣旨にかない実現性の高い1校を採択し、その後の設置審査の対象とすることといたしました。
 また、設置に当たっての留意点として、通常の基準に加え、更に教員等の確保に際し、地域医療に支障を来さないような方策を講じること、卒業生が東北地方に残り、地域の医師不足の解消に寄与する方策を講ずること等を示しました。
 さらに、附属病院の病床数や医師数等の基準については、過去の例を参照しつつ、実情を踏まえ弾力的に対応することにいたしました。
 なお、スケジュールについては、最短で27年4月開学に間に合うような手続きをするようにして準備をしたいと思いますが、関係自治体や各大学等の対応が難しいようであれば、その準備状況を伺いながら、申請時期等は弾力的に対応していきたいと考えております。
 詳しいことは、この後、事務方から説明を予定しておりますので、そちらで確認していただきたいと思います。
 次に、土曜授業でありますが、子供たちの土曜日の豊かな教育環境の実現に向けて、文部科学省では、地域や企業の協力を得て、「土曜日の教育活動推進プロジェクト」を進めていきたいと考えております。
 このプロジェクトのうち、まず、土曜授業の実施に係る学校教育法施行規則の改正については、設置者の判断により、土曜授業を行うことが可能であることをより明確にするため、本日、公布・施行したところであります。
 また、官民連携による「土曜日教育ボランティア運動」を推進していくため、多様な賛同企業・団体の協力による応援団を組織していき、出前授業等の推進を図るとともに、省内にも推進本部を設置し、職員のボランティア参画も促すこととしております。
 私もその先頭に立つということで、12月の中旬、土曜日に都内の小学校で私自ら算数を教えたいと考えております。
 さらに、土曜日の教育活動を円滑に実施していくため、学校と企業等のマッチングに関する指導・助言を行うアドバイザーの委嘱や、ホームページの新規開設も行っていきたいと考えております。
 文部科学省としては、これらを通じて、土曜日の教育活動が全国各地で活発に行われるよう、積極的に取り組んでまいりたいと思います。
 もう一点、最後ですが、平成26年度全国学力・学習状況調査に関する実施要領について、本日、決定をしました。
 本調査は、貴重な予算を使って教育改善のために実施しており、保護者や地域住民に対して説明責任を果たすことは、重要であると考えております。
 一方、序列化や過度な競争による弊害が生じることがないようにするなどの教育上の効果や影響等に十分配慮することも重要であります。
 平成26年度の実施要領においては、双方の観点を踏まえ、調査結果の公表の取扱いについて見直しを行いました。
 具体的には、市町村教育委員会は、学校の結果の公表を行うことができる。都道府県教育委員会は、市町村教育委員会の同意を得た上で、市町村や学校の結果の公表を行うことができる、というふうにした点であります。
 学校の結果の公表については、学校の設置管理者かつ調査の参加主体であり、学校の結果に最終的な責任と域内の教育の状況に関する説明責任を有している市町村教育委員会が、基本的に判断することが適当と考えたものであります。
 また、結果の公表が、教育施策や指導の改善につながるものとなるよう、公表に当たっての配慮事項として、分析結果や改善方策を公表することなどを定めました。
 今回の見直しを踏まえて、学校名を明らかにした公表を行う場合は、例えば、単に当該年度の平均正答率のみを公表するのではなく、これまでの調査結果から分かった課題を踏まえ、学校ごとに今後取り組むべき目標を決めるなどして、経年での改善の状況、改善に向けた具体的な取組の状況、教育委員会としての学校への支援策を公表するなど、確かな学力の育成に向けた学校の積極的な取組を評価し、また、その取組を支援するものとして対応していただきたいと思います。
 文科省においても、本調査結果を活用した、各教育委員会や学校における教育施策や指導方法の改善・充実を促してまいりたいと考えております。
 以上です。

記者)
 学力状況調査の関連ですが、十分配慮するとのことですが、序列化が懸念されています。そのリスクを負ってもなお、校名の公表を可能にすることによって得られる教育的効果というのは、どういうことなのでしょうか。

大臣)
 個々の学校名を明らかにした公表を行うかどうかは、市町村教育委員会の判断に委ねるというふうにしましたが、教育委員会が今回の見直しを活用することにより、その設置管理する各学校の状況や今後の改善方策について、保護者や地域住民に対して、より積極的に説明責任を果たすことが可能となるわけでありますし、また、説明責任を果たすべき役割もあるというふうに思います。
 また、これによりまして、保護者や地域住民の理解と協力の下に、より教育の改善に取り組みやすくなるということが出てくるのではないかと期待をしたいと思います。
 さらに、学校名を明らかにして、優れた改善を行う好事例が公表されることで、他の学校へのよい取組の普及が一層推進されることが期待できるのではないかと思います。
 各教育委員会においては、地域の実情に応じながら、教育施策や教育指導の改善につながる公表を行っていただきたいと考えております。

記者)
 医学部の新設に絡んでですが、これまで医学部の新設を禁じた文科省の告示というものがあったのですが、その扱いはどうなるのでしょうかということが1点と、もし、この新設を禁じた告示を変えるのであれば、一般の関心の向きとしては、一般の、今回の東北以外の大学に、どれだけ医学部新設の門戸を開くのかというところが関心が高いと思うのですが、それについて大臣のお考えをお聞かせください。

大臣)
 告示を変えます。変える内容としては、「東北被災地の実情に鑑み、例外的に」というような文言を入れることによって、これは例外であるということで、今後ほかのどこの地域においても、医学部新設が可能ということではないと、限定的な告示にいたします。

記者)
 閣議決定等は伴うものなのでしょうか。

大臣)
 伴いません。
 ただ、閣議決定では、これ自体閣議決定ではないのですが、平成25年度の補正予算の中での経済対策の中の項目の一つとして、関連で入れるようにしたいと思いますので、閣議の中の決定の中の一つの項目として入りますが、これだけの閣議決定ということではありません。

記者)
 予算規模としては、どのぐらいを考えられておられますか。

大臣)
 それは私が発表する立場ではありませんが、報道で書かれているような額ではないかと推測しております。

記者)
 学力状況調査ですけれども、今回、配慮事項は示しましたが、これまで実施要領に違反する自治体が出てきた経緯もあり、今後もそういう事態が出るおそれというのがあるということと、それから、一覧とか順位付けをしなくても学校名が明らかになれば、それをもとに順位を、その資料を基に付けるというのは可能だと思うのですけれども、そういう批判があったときの対応であるとか、あるいは、配慮事項が十分かどうかということについて、大臣はどうお考えでしょうか。

大臣)
 基本的に批判はあり得ないと思うのですね。それは各教育委員会の判断で公表することを可能としたということですから、別に公表を義務付けているわけではないということです。ですから、地域事情によって、公表しない方がいいと判断した教育委員会は、現状のようにしていただいても結構ですということであります。
 ただ、公表するということを決めた教育委員会においては、いたずらな競争をあおるような、各学校の平均点を学校ランク別といいますか、順位別に一覧表で提示するとかいうようなことではなくて、経年、何年間か全国学力・学習状況調査をしてきた中で、その学校がどれぐらい伸びてきたのかとかというふうな、個々の教育における成果・効果は各学校がどう取り組むことによってあらわれているのかとか、そういう努力についての公表の仕方と工夫をしていただきたいということをお願いをしたいと思います。

記者)
 医学部の方に戻りますが、一つはスケジュール感として、大臣告示の改正であったり基準、こうしたものはどれくらいをめどに行うおつもりなのか。
 さらに、有識者会議を念頭に、その構想をまとめてもらうとか。これはいつごろというふうに考えていらっしゃるか。
 もう一点は、有識者会議なりで一つに、ここがふさわしいというのを選んでいくと、これはなかなか難しい選定作業になるかと思いますが、どういうふうに現時点で見通しで考えていらっしゃるか。

大臣)
 時間の関係で詳しくは後で、また事務方から説明があると思いますので簡単に申し上げたいと思うのですが、この被災地の復興支援のための特例としての医学部の新設ですので、できるだけ早く、私は設置ができるようにした方がいいと思っていますので、27年4月から開学が可能のような準備の前提で、それに間に合うようなスケジュール感を今、考えているところであります。
 一つに絞るということについては、客観的ないろいろなデータで、当事者だけでなく、広く国民から見ても理解が得られるような、そういう基準を設けることによって、一つに絞り込むということをしていく必要があるというふうに思います。

記者)
 学力テストの方に戻るのですけれども、事前に行っているアンケートでは、各学校ですとか教育委員会によっては、公表だと参加をためらうような意見もありましたが、今回そういった御懸念はないのかというのと、来年以降についてはどういうふうに考えておられますか。

大臣)
 懸念のある教育委員会は、別に公表する必要はないのですね。あくまでも、それぞれの教育委員会によって公表するかどうかは判断していただいて結構ですということを今回決めたわけですから、懸念があれば、それはしばらくは様子見と、つまり公表しないということで結構だと思います。

記者)
 来年以降については。

大臣)
 それは26年度からそうなるわけですね、今回。

記者)
 その次です。

大臣)
 26年度から、これはそういうふうに該当させるということですね。

記者)
 教育委員会に委ねたというお話ですけれども、基本的に、首長の意向で、教育委員会の判断よりも首長の意向が強くて、やはり出そうという場合に、教育委員会での判断が、ちゃんと最後まで通るのかということについての担保がなされていないと思うのですけれども、それについてはどうお考えでしょうか。

大臣)
 これは来年、通常国会で、教育委員会制度そのものの抜本改革案を提案をしてまいります。そのときに、教育委員会がどう位置付けられるかということにもつながる話でありますが、現段階においては、それは教育委員会の判断・意向ということについては、首長はそれを尊重しなければならないというのは、当然のことだと思います。

記者)
 現段階はそうですけれども、今後見直されていった場合、教育委員会の立場が変わっていった場合には、また実施要領を見直していくということになるのですか。

大臣)
 いや、実施要領そのものは見直すつもりはありません。どういう状況であろうと、これは、つまり教育委員会制度がどういう形になろうと、この全国学力・学習状況調査の基本的な公開について、教育委員会が判断できるということについては、これは何ら変わるものではありません。

記者)
 平均正答率ということを公表することが、説明責任を果たすことになるというつながりが、ちょっと理解しかねるのですけれども、もうちょっと補足して。

大臣)
 平均点を、学校がただ序列的に使うということは、これは控えていただきたいと。だから、「平均点を公表してください」とは一言も言っていません。
 今までの、各学校における全国学力・学習状況調査をしたことによって、どういうふうな成果・効果があらわれているのかということを公表することによって、更に教育現場の励みとなるような、そういう公表の仕方について、教育委員会は配慮して考えていただきたいということであります。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成25年11月 --