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下村博文文部科学大臣記者会見録(平成25年11月15日)

平成25年11月15日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ

キーワード

教科書改革実行プラン、主な文部科学行政施策(38項目)、北東アジアの共同の歴史教科書、平成23年度の高校における国際交流の状況調査のデータ訂正

下村博文文部科学大臣記者会見映像版

平成25年11月15日(金曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成25年11月15日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

下村博文文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 私の方から冒頭、2件あります。
 まず一つは、「教科書改革実行プラン」についてであります。
 今後の教科書改革に向けた総合的な政策パッケージとして、「教科書改革実行プラン」をまとめましたので、本日発表いたします。
 これはバランスよく記載され、採択権者が責任を持って選んだ教科書で子供たちが学ぶことができるよう、教科書の編集・検定・採択の各段階において必要な制度改善を行おうとするものであり、来年度以降に予定している中学校用教科書の検定、採択から適用することを考えております。
 まず教科書の編集段階においては、検定申請時の提出書類を改善し、申請図書の作成に当たって、教育基本法の目標をどのように具現化したかを明示してもらうことなどによりまして、各教科書発行者がより教育基本法の目標を意識して編集していただけるよう促してまいります。
 次に、教科書の検定段階においては、社会科の教科書検定基準を見直し、一つに、通説的な見解がない事柄を記述する場合や、特定の見解を特別に強調して記述する場合などに、よりバランスのとれた記述にすること。二つ目に、政府の統一的な見解や確定した判例がある場合には、それらに基づいた記述が取り上げられていること。このような具体性の高い内容を新たに盛り込むことによりまして、今後の検定作業の見直しを図ってまいります。
 また、検定関係文書をより具体化した上で、ホームページで常時公開するなど、検定手続の透明化を図ってまいります。
 教科書の採択段階におきましては、一つに、沖縄県八重山採択地区のように、採択地区内で教科書が一本化できない事態の発生を防止するため、構成市町村による協議ルールを法律上明確化するということ。二つ目に、採択権者に責任を持って教科書採択を行ってもらうため、採択の結果・理由など、採択に関する情報の公表を促すことを考えています。このため、次期通常国会に教科書無償措置法の改正案を提出をいたします。
 今後は、教科書改革実行プランの実施に向けて、検定関係については教科用図書検定調査審議会、採択関係については中央教育審議会初等中等教育分科会からも意見を聞いた上で、速やかに改正を行い、平成26年度に行われる中学校用教科書の検定と、平成27年度に行われる中学校用教科書の採択に反映できるよう取り組んでまいりたいと思います。
 それから、お手元にもう一つ配付されていると思いますが、主な文部科学行政施策38項目でありますが、これは前回御質問がありましたので配付をいたしました。
 この資料は、教育再生を掲げている文科省として、当面取り組むべき主要項目を整理したものであります。これを説明していると全部で1時間ぐらいかかってしまいますので、簡単に項目だけ申し上げますが、それぞれの項目で、もし更に深掘りした取材や興味があるということであれば、それぞれ個別具体的に大臣室のところにあります戦略室の方に気軽に来てもらって結構です。今日は簡単に項目だけ申し上げます。
 まず1番の高校無償化の見直し。これはもう説明するまでもなく、今日、衆議院の本会議で通過するものであります。
 それから、2の幼児教育の無償化。来年からその確実な第一歩を進めてまいりますが、詳細は省きます。
 それから、3は今説明したとおりであります。
 それから、4の教育委員会改革は、これは今、中教審で議論していただいている最中ですが、来年通常国会に改正案を提案をいたします。
 それから、5の土曜授業の導入。これは各市町村での実施に向けた学校、教育委員会の支援ということで、国が強制的に法律で必ず行わなければならないということを決めることではなくて、より土曜授業がやりやすくなるための省令改正をしながら、来年度の概算要求で大幅に予算を求めている中で、是非、各団体等にお願いをして、民間から土曜授業の先生を送り出してもらうような、そういうことをしながら、子供たちに豊後高田のような方式をほかの自治体でも是非導入してもらう。そういうことを来年4月からしていきたいと思います。
 また、そのために、文部科学省職員全てが必ず自分の母校や、あるいは自分の子供が通っている学校で、年に何回かは最低土曜授業の講師になってやってもらうということを、これは半強制的にお願いしようと思っていますので、私自身がその先頭に立って、来月12月、地元板橋で、政治的な思わくと誤解されない、例えば算数とか、そういう授業を自ら、土曜授業を第一弾としてやっていきたいと思っています。これは、詳細はまた後で決まったら御報告いたします。
 それから、6の道徳の教科化、「心のノート」の全面改訂版。今、改訂しているところでありまして、素案について私も全部チェックをしましたが、今の「心のノート」よりは十数倍はいい内容になっているのではないかと思っております。「心のノート」という名前も変える予定でありますが、道徳の教科化に向けたスタートを来年の4月から、まず、充実した教材を配布することによって始めていきたいと思います。
 それから、7の大学ガバナンス改革。これは教授会の役割の明確化や理工系人材育成戦略の策定で、公私問わず、大学改革に意欲的な学長・総長がそれをやり遂げることができるような法律改正や、あるいは、あらゆる制度改正を行っていく。また、大学経営・運営について能力のある人がそのポジションにつくことができるような、そういう大学ガバナンス改革を行うことによって、日本の大学が国際社会の中で地盤沈下をしないような、そういう制度改革を行っていきたいと思います。
 次が17、大学入試改革、多面的評価の導入等による入試改革。これは既に教育再生実行会議第4次提言でされたところであり、それに沿って更に詳細な制度設計を中教審で審議していきます。20年以上前からいろいろな提言をされておりましたが、今までほとんどそれが実行に移されなかったという中で、我が国におけるラストチャンスとしてとらえて、今この時期に大学入試改革をしなければ、二度と日本の大学やあるいは日本の教育が、国際社会の中で競争していける、その土俵に立つこともできなくなるではないかという危機感から、大学入試改革については積極的に実現に向けてこれから工程プログラム表を作って対応していきたいと思っております。
 それから、18は学制改革。義務教育年限と柔軟な教育システム等の検討。これは現在、教育再生実行会議で議論に入っていただいているところでありますが、6・3・3・4制をこれからの時代に沿った形で考えた場合にどうなるのかということを改めて議論をしていただくと同時に、義務教育年数が6・3の9年でいいのかどうかということの議論とあわせて、無償化期間、これは必ずしも義務教育年限に連動せず、無償化期間をどのぐらいの期間置くことがふさわしいのかということも含めた学制改革について議論をしていただきたいと、今、教育再生実行会議で着手をしているところであります。
 それから、19が日本人留学生の海外留学支援。これは留学キャンペーン推進等による海外留学者数の倍増でありまして、今特にグローバル化を目指す企業にとっては、人材については非常に憂慮している部分があり、海外にチャレンジするような学生をどんどん送り出して、結果的にそれが企業の人材供給にもつながるということで、官民ファンド、民間からも協力をしていただきたいということで、これも私を先頭に、文部科学省の職員が各企業を回っておりますけれども、反応は非常にいいです。これをもっと国民的な運動に盛り上げることによって、是非、高・大学生に海外に、短期を含め、一度は最低海外に留学に行ってもらうような環境を給付型としてバックアップをしていきたいと思っております。
 それから26番、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会の開催対応、「夢ビジョンJAPAN」(仮称)の策定、スポーツ庁の検討等。これは内閣府で設置されておりますオリ・パラ室にも、私が担当大臣ですから、細かく指示を既にして、着手をしておりますけれども、昨日、今日とIOCの方々が我が国に来られ、会議を西が丘のスポーツセンターでやっているところでありますけれども、是非、今までにないオリンピック・パラリンピックになるような、2020オリンピック・パラリンピック東京大会を目指してやっていきたいと考えております。
 それから30番、研究開発法人の創設等による研究開発力の強化。これは是非、研究開発法人に向けた法律改正案を出すことを踏まえ、研究成果の活用の促進を図り、科学技術イノベーションは安倍内閣のアベノミクス三本目の矢にも連動する大変重要なことであり、それの中心を新たにつくる研究開発法人によって支え、今まで以上の世界でトップレベルの科学技術イノベーションのための環境をつくるということが必要だと思いますし、山本大臣と連動して、これに向けて力を入れていきたいと、今、いろいろやっているところであります。
 それから、時間の関係で最後に38番、教育財源確保策の検討でありまして、今までも何度も申し上げておりましたが、教育というのは未来に対する先行投資だと、そのために今からしっかりとした人、人材に対する公財政支出の見通しをつけなければ、これは絵に描いた餅になってしまうと思いますし、これについては財務省に予算要望をしても、100年たっても変わらないというふうに思いますので、文部科学省が自らこの財源確保のための検討に既に着手をしておりますが、これから有識者の方々にも協力をしてもらいながら、省内において本格的なこれについての組織をつくって、しっかりと国民の皆さんに理解と共感をしていただくような教育財源確保案を早急に取りまとめていきたいと考えているところでございます。
 以上、大ざっぱに申し上げましたが、先ほど申し上げたとおりでありまして、詳しい内容については戦略室を通じて各局が対応できますので、お聞きになっていただきたいと思います。
 私の方からは以上です。

記者)
 ありがとうございました。幹事より2点、お願いします。
 まず1点目、教科書改革プランについてです。政府見解をしっかり教科書に反映させていくということですが、子供たちが歴史や地理において、政府見解についての知識をしっかり身に付けるということは、子供たちの将来にとってどんな面で役立つとお考えでしょうか。
 また、韓国の朴(パク)大統領がソウル市内の講演で北東アジアの共通の歴史教科書作りについて提案しましたが、それについての大臣の御所見をお願いします。
 もう1点は、文部科学省が4月に公表した平成23年度の高校における国際交流の状況について、台湾を訪問した生徒数が中国に合算されていたというミスが分かり、昨日報道発表がありました。文科省の説明では単純なミスだということでしたが、それまでは中国と台湾を分けて集計していたものが、23年度だけ合算されているというのは、国民にとって納得のいかないものだと思います。民主党政権の意向が何かしら反映されたのではないかという疑問を持つ国民もいるのではないかと思いますが、それについて詳細な調査をするかどうかお考えはありますでしょうか。以上、2点についてお伺いします。

大臣)
 まず、政府見解があるものについて、それを取り上げるということについて、今後の日本を担う主権者を育てる学校教育の課程において、様々な事象に対して政府がどのような立場をとっているのかを教えることは必要なことであると考えます。また、政府の見解と異なる見解があることを並記するということまで否定するものではもちろんありません。したがって、教科書で政府見解を取り上げるよう求めるということは、特定の歴史観や政治的立場をとるように押しつけるということではなく、むしろ生徒が自らの見解を形成していく上で必要なことであると考え、そういう意味で教科書会社によっていろいろな見解があるかもしれませんが、政府見解はこのことについてはこうだと、しかしこういう考えもあるということを並立で述べるのは、これは否定しませんし、それはそうですけれども、政府見解がこうだということは明確に、それと違う意見表明が教科書の中で書かれるのであれば、それはそれで政府見解も必ず書いてもらいたいということでございます。
 それから、韓国の朴大統領が日中韓の3か国を念頭に、北東アジアの共同の歴史教科書を編さんする提案をされたということは、これは、私は大歓迎をしたいと思います。必要があれば、関係大臣が日中韓で話し合うということについて、朴大統領がそのように韓国内でも指示をしていただければ、私は是非、それについては積極的に対応すべきだというふうに思います。
 それから、平成23年度の高等学校等における国際交流等の状況調査について、台湾を中国に合算する集計があったという御指摘であります。文部科学省では、昭和61年度から隔年で、高等学校等における国際交流等の状況について調査しており、調査開始時から中国と台湾を国と地域とそれぞれ分けて調査をしていたわけでございます。本年4月に公表した調査において、台湾を中国に含めて集計する事務処理上のミスがあり、木原稔衆議院議員からの指摘を受け再調査を行い、10月に中国と台湾を分けた数字をホームページ上に掲載をいたしました。
 今回の報道を受け、これは初歩的な事務処理上のミスだというふうに私にも報告がありましたが、それでは済まされないことだと私も思っています。今回、改めて調査結果を報道発表したところでありますが、今後、しっかりと中国と台湾を分けて集計はそれぞれ出すように、強く私の方からも指導したところでございます。

記者)
 教科書検定の中で、編集段階でも教育基本法の目標をどのように具現化したか明示してもらうとありますが、これ、狙うところはどういう部分から方針を投じたかということ、具現化して明示してもらうという部分は具体的にどういうことかも御説明をお願いしたい。

大臣)
 教科書にとって、教育基本法の目標に一致しているということは基本的な要件であり、これらに照らして重大な欠陥がある場合は、個々の記述の適否を吟味するまでもなく、検定不合格とすることを明確にすべきだということで、教育基本法の目標等に照らして重大な欠陥がある場合を検定不合格とすることを明記、というようなことも書いたわけでありますが、今出されている教科書が、教育基本法が改正されたにもかかわらず、新しい教育基本法の趣旨にのっとって書かれていないのではないかと思えるようなところもあるのではないか。個別具体的なことは申し上げませんが、そういうことで、改めて教育基本法は変わったと、その変わった教育基本法にのっとった、教科書も変わったということが分かるような形で、是非、編集あるいは作っていただきたいということの意味です。

記者)
 伝統文化の尊重や学友を愛する態度を養うと、そういう部分が一番大臣の中で。

大臣)
 特に具体的にこことここだとか、こういうことだということではなくて、新教育基本法にのっとっていない、前の教育基本法そのままの中、つまり、新教育基本法を全く意識していない、前の教科書のままではないかというのが多いのではないかということです。

記者)
 検定基準の改正についてですけれども、バランスよく教えられるような教科書に見直すということで、通説的な見解がない場合とか、政府見解がある場合というようなことであると思うのですけれども、こういったに内容、自民党の特別部会の議論も踏まえてということだと思いますが、その議論の中で具体的に特に挙げられていたものというのが南京事件の記述であったり、あるいは、いわゆる慰安婦の記述、それから領土問題の記述、そういったところが挙げられていましたけれども、大臣としてそういった現在の南京事件とか慰安婦とか、そういった事項の記述について、どういったところに問題があり、どういうふうにこの基準の見直しについて改正をしていった方がいいというふうなこと、お考えがあれば教えていただきたいのですが。

大臣)
 個人的にはいろいろな、それぞれについての問題意識は持っておりますが、大臣としてという御質問でしたし、大臣会見ですので、まずは教科書改革実行プランにのっとってそれぞれやっていただきたいということで、個別具体的なことについては、現段階ではまだ発言する段階ではないというふうに思います。

記者)
 今の質問にも関連するのですが、よく沖縄戦の集団自決という問題が取り上げられますが、それについて、今の質問と関連して、どう考えているかという、含まれるのかということ。

大臣)
 先ほど申し上げましたように、現段階で個別具体的な事例については、言及することについては控えたいと思います。

記者)
 改正に盛り込むとされている点というのは、従来の検定でもしっかりなされてきた点かと思うのですけれども、あえて基準に盛り込もうとしたのはなぜなのか。それは、従来の検定後に毎回中国や韓国等から領土問題の見解についての批判が出るのですけれども、書き込むことによって、更に反発を招くのではないかという気もするのですが、それでもあえて書き込もうとされるねらいといいますか、思いをお聞かせ願います。

大臣)
 別に中国、韓国から批判されるようなことを殊更大きく書こうということがこの教科書改革実行プランではそもそもないということです。ですから、批判されることを前提とした項目について、それを更に書き込めということではないということを是非、御理解いただきたいと思います。
 ただ、これは自民党の方の教育再生実行本部の特別部会からの提言を受けて、この教科書改革実行プランを今日発表しているわけでありますが、歴史というのはどこの国でも光の部分と、それからやっぱり影の部分があるというふうに思います。それをバランスよく両方教えるということの中で、今までの特に歴史教育について、そのようなバランス感覚の中で教えているのかどうかということについて、改めて、教科書改革実行プランにのっとって提示をさせていただいたということであります。

記者)
 教科書検定の近隣諸国条項を変えるというようなこと、就任当初おっしゃっていたと思うのですけれども、今回の実行プランには書いていないわけですが、その課題はいつどのようにやられるというふうにお考えでしょうか。

大臣)
 近隣諸国条項については、これは政府全体で、ほかの項目等を踏まえて対応していくということになりましたので、このことだけを先に取り上げて、これを対象としてどうするかということを議論するということは、今回の中には入れておりません。

記者)
 文部科学省の大臣として、近隣諸国条項を改正するどうこうということをあきらめたというわけではないんですね。

大臣)
 あきらめたとか、あきらめない、ということではなくて、今回の教科書改革実行プランの中に、近隣諸国条項を排除してつくるということは入っていないと思います。

記者)
 これまで講演などで地教行法を改正すべきだとのお考えを示されていたと思いますが、今回の教科書改革実行プランで、地教行法ではなくて無償措置法の改正を盛り込んだ理由を教えてください。

大臣)
 共同採択を定めた教科書無償措置法第13条第4項は、教科書採択の権限を定めた、地教行法第23条第6項の特定の定めであり、共同採択地区内の市町村教育委員会は無償措置法に従ってその採択権限を行使していただく必要があって、この二つの法律は矛盾するものではないということから、竹富町に対して指導をしたところであります。
 今回はいろいろな制度改革を同時進行でしなければならないということの中で、竹富町のような事例が、つまり、解釈が違うのではないか、というようなことがないような、より明確化をまず図っていこうということの中で、まずは無償措置法の中の共同採択のルール、これを明確化することによって、八重山地区のような問題が発生しないということを最小限にまずしていこうということで、無償措置法の改正をするということにしたものであります。

記者)
 近隣諸国条項の話なのですが、今、大臣は政府全体で対応していくというふうに話されたのですが、現在、官邸、総理も含めた政府全体の検討状況をお願いします。

大臣)
 まだ近隣諸国条項に関係した政府全体の取組については、スタートしておりません。

記者)
 検定基準の改正については、検定審の方に検討してもらうということですが、この改正そのものは、年明けあたりをめどなのか、その辺のスケジュール感はどうですか。

大臣)
 スケジュール感は、一定のスケジュール感はありますが、これは、外交問題や政府全体の政治的な判断にも影響するものでもありますので、官邸や外務省と相談しながら、適切な時期に対応できるようにしていきたいと思います。

記者)
 26年度の条項には間に合うと。

大臣)
 それには間に合わせたいということですね。

記者)
 何点かあるのですけれども、まず、今年4月だったかと思うのですが、安倍総理大臣が愛国心とか郷土愛について、基本法に入れたものが今の教科書に反映されていなくて、見直す必要があるというお考えを示されたことがあったと思うのですが、それが、今回の中ではどういうところで反映されているのかというところが1点。
 それから、検定基準の改正、大臣はその中で社会科というふうにおっしゃったかと思うんですが、社会科に限定する理由を教えていただきたいと思います。

大臣)
 安倍総理の愛国心等ということですが、そういうことも踏まえて、教科書改革実行プランの中で述べられているわけで、今日お手元にペーパーが配付されていますか。配付されているペーパーでは、教科書検定基準等の改正のところの2番目の丸にもちょっと関係しますが、教育基本法の目標等に照らして重大な欠陥がある場合を検定不合格要件として明記とありますが、不合格と即にするわけではありませんが、新しい教育基本法の目標に照らして、それぞれ教科書記述については配慮してもらいたいということでありまして、具体的にこのことが書かれていないから不合格、ということではありませんが、新しい教育基本法の目標に照らしたということを意識して教科書の記述については今後十二分な対応をしてもらいたいと、そういうことであります。
 
記者)
 それは現状でも多少あるかと、編修趣意書等とかに書かせて明確にするということでいいですか。

大臣)
 具体的な内容については、詳細については、どこでどうするかということについては、今、申し上げる段階ではないと思いますが、とりあえず今日の段階では教科書改革実行プランということで、全体的なものを発表させていただくということであります。

記者)
 社会科の部分に関しては。

大臣)
 これは必ずしも社会科とは限りません。教科書については、新しい教育基本法の目標にのっとっているかどうかということで、全ての教科に該当するものでありますけれども、今までどちらかというと社会科に関係した質問も出ていたので、それに沿った話をしましたが、別に社会科だけの話ではなくて、全ての教科書検定基準そのものです。

記者)
 そうなると、かなり通説とか政府見解というものが、学術的に考えても、なかなか定まりにくいのではないかとか、何をもってそうするのかというところで、結局判断が難しく、結果的に教科書会社が萎縮して同一の内容に偏っていくのではないかとか、そういう見方もあるんですが、その辺に関してどうお考えでしょうか。

大臣)
 それは先ほど申し上げましたが、並立して書くことを否定しているわけではないわけです。ですから、政府見解はこうだと、しかしこういう考え方もあるというような教科書記述について、何らそれについて改善を求めるということではなく、通説とか一般的にこう言われているということだけでなくて、必ず政府見解と異なる場合は、政府見解も入れていただきたいということであります。

記者)
 政府見解の定義というか、それはこれからなのでしょうか。

大臣)
 政府見解は既にもう出ているものですから、新たに政府見解をつくるということではなくて、今までの政府見解をきちんと教科書にも書いていただきたいということで、これから、この教科書改革実行プランの中で、新たな政府見解をつくるということでは全くありません。これまでの政府見解もきちんと教科書に書いてくださいねということです。

記者)
 先ほどスケジュール感のところで、外交問題にも影響するのでうんぬんというような言及がありましたが、一方で、改訂について触れられたときに、中国・韓国から批判されることを大きく書こうという目的ではないということなんですが、ちょっと内容が矛盾するような印象を受けたのですけれども、どういった点が外交問題にも影響を受けるというようなことで、スケジュール感、外務省、官邸とも協議ということなのでしょうか。

大臣)
 まず、平成26年度に行われる中学校用教科書の検定と、平成27年度に行われる中学校用教科書の採択の反映、これは変えるつもりはありません。具体的な中身の詳細等の発表については、これはトータル的にほかのいろいろな案件がありますから、それとトータル的に判断する中で、今年の12月の下旬なり、先ほどは来年早々という話が具体的に質問されたものですから、来年早々かどうかというそういう、そんなに変わるわけではありませんけれども、いずれにしてもスケジュール感としては26年度から行われる中学校の教科書の検定に間に合わなければいけませんから、その辺の1~2か月、そういう誤差というのは、これは淡々と文科省が決めたから発表するということではなくて、政府と外務省と相談しながら発表時期については判断をしたいということの問題で、1か月変わるか変わらないかという程度の話だというふうに私は今、思っています。

記者)
 外務省と相談するというのは、改訂の内容が何らか外交問題に影響するという考えがあってのこと。

大臣)
 そうではなくて、発表の時期です。中身は相談しません。時期です。

(了)

お問合せ先

大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成25年11月 --