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下村博文文部科学大臣記者会見録(平成25年6月14日)

平成25年6月14日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ

キーワード

教育振興基本計画、秋入学・ギャップターム、国際リニアコライダー、日本野球機構統一球問題

下村博文文部科学大臣記者会見映像版

平成25年6月14日(金曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成25年6月14日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

下村博文文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私の方から3つ報告をしたいと思います。
 まず一つは、教育振興基本計画についてですけれども、本日の閣議におきまして、第2期の教育振興基本計画が決定されました。教育振興基本計画は、改正教育基本法に基づき、政府として策定する総合的な計画であり、極めて重要な意義を有するものであります。
 安倍内閣の最重要課題は、教育再生と経済再生であります。本日の閣議では、教育再生の戦略である教育振興基本計画、経済再生の戦略である日本再興戦略、そして今後の経済財政運営と改革の戦略である骨太の方針、3つの戦略を同時に閣議決定いたしました。
 第2期教育振興基本計画の概要について簡単に説明をします。
 まず、第2期計画では、今後の社会の方向性として、自立・協働・創造の3つの理念を掲げ、これを実現するため、社会を生き抜く力の養成など、4つの教育の方向性を示しました。その上で、教育成果の実現を図る観点から、方向性ごとに成果目標・指標、具体的方策を整理しております。
 第2期計画の特徴としては、第1に、第1期計画が学校段階等の縦割りで施策等を整理していたということに対して、第2期計画では各学校間や、学校教育と職業生活等との円滑な接続を重視し、社会を生き抜く力の養成など、生涯の各段階を貫く教育の方向性を掲げたことがあります。
 そして、第2に、検証改善サイクルの実現に向けて、第1期計画では必ずしも十分とは言えなかった成果目標・指標をできるだけ明確に掲げるということに留意をいたしました。
 第3に、少子化・高齢化、グローバル化など、我が国が直面する危機的な状況を踏まえ、将来の社会のあるべき姿を描きつつ、その実現に必要な施策を体系的に整理したというところが第2期の特徴です。
 また、今後の教育投資の方向性については、OECD諸国などの状況を参考とし、質の高い教育を可能とする環境の構築や、家計における教育費負担の軽減などの3点を中心に、各成果目標の達成や基本施策の実施に必要な投資を確保するということにいたしました。答申と表現は異なりますが、「OECD諸国など諸外国の状況を参考の1つとしつつ、必要な予算を確保する」こととした第1期計画よりも、現下の教育再生の重要性に鑑みて、更に踏み込んだものであるというふうに考えております。教育再生を最優先の政策課題と掲げる安倍内閣として、教育再生に向けた具体的な道筋を示す計画を策定できたと考えており、本計画に基づき、内閣を挙げて取り組んでいきたいと、今日も閣議でお願いをいたしました。
 次に、骨太の方針と成長戦略についてであります。
 本日、教育振興基本計画の改定と併せ、経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる骨太の方針、そして日本再興戦略、いわゆる成長戦略が、同時に閣議決定をされました。骨太の方針では、教育再生をはじめ文化芸術・スポーツの振興、科学技術イノベーションの促進等が項目として、柱立てされるとともに、「教育再生実行会議の提言を踏まえつつ、第2期教育振興基本計画等に基づき、教育再生を実行する」との記述や、「科学技術イノベーション総合戦略を着実に推進する」ことが盛り込まれております。成長戦略でも、人材力の強化や科学技術イノベーションの推進などの項目が設けられ、大学改革、グローバル人材力強化、社会人の学び直し、総合科学技術会議の司令塔機能強化、日本版NIHの創設など、文部科学省関係の事項が幅広く盛り込まれております。
 教育再生は、経済再生と並ぶ安倍内閣の最重要課題であり、また、科学技術イノベーションは、経済成長の原動力であります。今後、骨太の方針や成長戦略を踏まえ、予算要求等を通じ、スピード感を持って、教育再生等の実現に向けて取り組んでまいりたいと思います。
 最後に、秋入学・ギャップターム推進のための検討会議の設置についてであります。
 秋入学の推進やギャップタームの活用については、教育再生実行会議の第3次提言や成長戦略などにおいて、改めて提言されており、今般、文部科学省に秋入学・ギャップターム推進のための検討会議、仮称ですが、これを設置することといたしました。この検討会議は、産業界、大学、関係府省、ギャップターム等に詳しい有識者や、ギャップターム活動の支援団体の代表者などから構成することとし、秋入学・ギャップターム推進のための環境整備について、具体的な検討を行うものであります。
 秋入学やギャップタームを推進していくために、例えば、採用時期の多様化や採用時におけるギャップターム活動の評価の在り方など、企業による支援や理解、また、各大学における秋入学の推進や、学生が行うギャップターム活動に対する支援、そして、公務員の採用や公的資格試験の在り方の検討など、関係府省による協力、文部科学省における高大接続や大学の修業年限の在り方等の検討など、産学官をはじめ社会全体で考えていくことが必要であります。今後、早急に具体的な人選を進め、今年の夏までに第1回の会議を開催することとしたいと思います。今後、必要に応じ、提言等を随時取りまとめ、社会に発信してまいります。
 以上です。

記者)
 国際リニアコライダー(ILC)の関係ですけれども、政府の方で誘致の方針を固めた、という報道も一部にありましたけれども、今日から日本学術会議の審議も始まりますが、ILC誘致についての立場を、もう一度、改めてお伺いしたいのですけれども。

大臣)
 国際リニアコライダーの計画については、これまでも研究者レベルの検討が進められてきており、一昨日も設計報告書の完成報告会が行われたと聞いておりますが、政府として誘致する方針を固めたという事実はありません。この計画の実現には、巨額の経費を要するものであり、今後、米国、欧州における大型実験計画などの国際的動向、また、我が国の科学技術・学術コミュニティ全体での議論等を見定めながら、政府としての対応方針についてこれから検討していくという状況です。

記者)
 振興計画ですが、答申段階では表現上「目指す」とされていたところが、今回は「参考」とされて、前回、第1期計画よりはやや前進ではあるかなと思うのですけれども、答申と比べると、やはり勢いがちょっと落ちたのかなという感じもするのですけれども、それについてはどうでしょうか。

大臣)
 率直に言って、OECD並みにすること、つまり、10兆円予算を増やすということについて、この第2期教育振興基本計画という5か年間の中で行うということについては、財務省の抵抗が相当ありました。我々も、教育再生を考えれば、予算措置を行うということは当然であると思いますが、ただ、5年間で10兆円増やすということについては、なかなかまだ社会全体、政府全体の理解も十二分に得られない部分があるのではないかという中で、これは着実に実現に向けてやってまいりますが、5年後にプラス10兆円ということではなくて、省内の中でも、前もちょっとお話ししたことがありますが、その財源については、自ら考えていく必要があると思いますし、そういう中でぎりぎりの調整を行ったというところでございます。ただ、第1期教育振興基本計画よりは前進しておりますし、当然、それは、財務省も理解をした中での調整ということでありますから、更に加速度的な、なおかつ異次元の教育改革に向けて取り組んでいくと、そういう担保はとれたというふうに思っております。

記者)
 冒頭の御発言のありましたギャップタームの検討会議のことでもう少しお伺いしたいのですが、これまでも大臣のお考えとして、ギャップタームを利用した留学希望者への奨学金創設とか、いろいろな取組をされていましたが、このタイミングであえて検討会議を、しかも外部の方を入れて設置されることの意義についてお伺いしたいのと、あと、夏までに会議ということですが、いつごろというのがもし念頭にあればということ、あと、人選で、もし具体的に決まっていらっしゃる方がいれば教えていただけますでしょうか。

大臣)
 人選はまだ決まっていませんが、既に、このギャップタームに関係して、給付型の奨学金等、官民ファンドで、できるだけ民間の方々に御協力をしていただきながらファンドをつくっていこうということの中で、既に、非公式ですが2回ほど、そういう民間の方々に参加していただいて会議をしているところでもあります。これは、そういう意味でできるだけ早く進めたいということと、東大をはじめ幾つかの大学でもう着手しておりますから、その着手に対して背中を押すような政策を国の方が促進をする、バックアップするという意味で、早めに立ち上げてやっていこうということであります。
 ただ、今日から都議会議員選挙や、あるいは来月から参議院選挙がありますので、参議院選挙が終わってから1回目を開催したいと思っています。

記者)
 そのギャップタームの検討会ですけれども、夏までに開かれるということで、東大の総長が秋入学を打ち上げた後で、今年の上半期までに結論を出すとしています。その結論が出た後に開かれるのか、その前に開かれることを考えていらっしゃるのか。また、有識者の中に、秋入学を検討している大学があったと思いますけれども、その大学関係者の方は招かれる御予定があるのか教えてください。

大臣)
 東大は夏をめどと聞いておりますが、それ以上詳しく承知しておりませんので、必ずしも、東大のタイミングに合う、合わない、ということで検討しているわけではないということであります。
 この検討会議は、大学、そういうふうに秋入学を推進しようとしている大学も何校か、それから産業界、これは秋入学やギャップタームに積極的な経済団体、そして政府は文科省を中心に、資格試験や公務員採用など関係する省庁にオブザーバーに入ってもらう。また、有識者としては、外国の事情やギャップタームなどに詳しい研究者や、NPO法人関係者、既に進めているNPO法人も幾つもあります。こういう方々に入っていただいて、進めていきたいというふうに思っています。

記者)
 基本計画についてですけれども、大臣の思い入れが強かった給付型奨学金について明記されているのですけれども、答申段階でははっきりと明記がなかったと思うのですが、この盛り込まれた経緯と受け止めをお願いします。

大臣)
 これは、大臣就任のときから表明しておりますけれども、高校授業料の無償化を見直すということの中で、公私間格差を是正する、それから低所得者層に対する更に厚い手当を検討するという中で、財源についてはなかなか、ほかのところから持ってくるのは非常に厳しい状況の中で、所得制限を設けて、そこから財源を確保するということを考えている、ということを当初申し上げましたが、その延長線上の中で、給付型奨学金というのを入れ込んだということであります。

記者)
 プロ野球の統一球を飛びやすくしながら公表しなかった件ですが、柔道に加えて今度は野球からという、こういったスポーツ界の不正が明るみに出ておりますが、大臣からの御見解をお願いします。

大臣)
 今頃になって、これが実はボールが変更されていたというのは、やはり国民の不信感だけでなく、選手も含め関係者から見て一体何だったのかということを、やはり私は問われると思います。当初から、今年からボールを変更したということが、なぜ説明がなかったのか。それから、今頃になってなぜ説明をせざるを得なかったのかということについては、もうちょっと国民に分かる形で説明責任を果たす必要があると思います。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成25年06月 --