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下村博文文部科学大臣記者会見録(平成25年4月2日)

平成25年4月2日(火曜日)
教育、文化

キーワード

日本経済再生本部(産業競争力会議)、3月30日(土曜日)の宮城県視察、国民栄誉賞候補 長島茂雄氏 松井秀喜氏、自民党教育提言(TOEFL活用等)、気仙沼「遺構」、竹富町教育委員会公民教科書採択問題、就職活動の解禁時期を4年生4月に検討、留学生支援

下村博文文部科学大臣記者会見映像版

平成25年4月2日(火曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成25年4月2日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

下村博文文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 2点、冒頭、まず報告いたします。
 第6回日本経済再生本部について、先ほど開かれまして、安倍総理から人材育成、健康長寿社会の実現などに関し、具体的方策を早急に取りまとめるよう、直接、指示がございました。
 人材育成については、学生の海外留学を大幅に増やすための奨学金等の経済的支援の抜本的な拡充や、大学の徹底した国際化、抜本的な機能強化のための国立大学改革などについて、産業競争力会議や教育再生実行会議と対話を重ねながら、具体的方策を検討してまいります。また、健康長寿については、イノベーションを加速するため、研究と臨床の橋渡し、研究費の一元的配分、様々な研究活動・臨床研究の司令塔機能を創設するための具体的な方策について、内閣官房や関係省と連携しながら検討を進めてまいります。
 それから3月30日、先週、宮城県に視察に行ってまいりました。宮城県の気仙沼、そして女川を視察して、子どもたちや教育関係者と懇談してまいりました。
 具体的に、気仙沼市が復興教育と一体化したESD(持続発展教育)として取り組んでいる鹿折(ししおり)小学校の子どもたちの合唱、「津波に負けず、亡くなった方々の分も、毎日を大切に生きて」町を復興させたい、そういう、6年生全員で合唱してもらいましたが、非常に感銘いたしました。
 また、東北を世界にアピールする取組を進めているOECD東北スクールの生徒、2014年にパリでイベントを開きたいということで、今、準備をしております。
 さらに、寄付を募って震災記憶を伝える石碑を建てようとしている女川の生徒とも懇談しました。4月18日に修学旅行で東京に来るということを聞きましたので、募金箱を持って文部科学省に来るようにという話をしましたので、来られるというふうに思います。彼らが、自分たちだけでなく、周りの人や世界の役に立ちたいという前向きな思いを持って取り組んでいるということに感銘をいたしました。子どもたちが、つらい経験を乗り越え、創造性、リーダーシップ、コミュニケーション能力等、これからの社会で求められる力を身に付けているなということを頼もしく思いました。
 また、気仙沼では、「遺構」と言いますけれども、海岸から1キロぐらい離れたところに、大きな船がそのまま置いてありました。これは、それを解体すべきであるとか、残すべきであるとか、いろいろな賛否両論は地元であるようですが、気仙沼市長が、できたら国がバックアップして、3.11の記憶を忘れない象徴的なものとして、「遺構」、広島の原爆ドームのような形で、それぞれの市町村が、そういうものをそれぞれ抱えている部分があると。これを、国がフォローしてもらえないかという話がありましたが、これについては地元の要望を踏まえ検討していきたいというふうにお答えしましたし、また、できたらそのような形で、何らかの形で、地元の方々の賛同の上で、残せるような形ができないか検討してまいりたいと思います。
 以上が冒頭発言です。

記者)
 昨日、巨人軍の終身名誉監督の長嶋さんと松井秀喜さんに、国民栄誉賞の同時授与が決まりました。この件について、大臣の感想、お考えをお聞かせください。

大臣)
 国民栄誉賞は、王貞治さんから始まって、「巨人、大鵬、玉子焼き」と言われるように、大鵬、お亡くなりになった後だったことで残念でしたけれども、先日、国民栄誉賞を受賞という対象になったわけで、当然、「なぜ長嶋さんが対象にならないのか」という多くの国民の声もあったと思います。
 そういう中で、今回、長年にわたりプロ野球界で活躍され、そして国民的スポーツにまで高めるプロ野球、野球の貢献をされた長嶋茂雄さん、タイミングだったと思いますが、松井秀喜さんが日米を通じてプロ野球選手として活躍し、国内での成績は御承知のとおりですけれども、アメリカにおいてもワールドシリーズで最優秀選手を獲得するなど、日米両国で輝かしい成績を残したと。その松井選手と一緒に、長嶋茂雄氏に対して国民栄誉賞を受賞対象にするということに対して、安倍総理が判断されたものであり、これからスポーツの振興という観点からも大変有意義なことであるというふうに思いますし、すばらしいことであるというふうに思います。

記者)
 自民党の中の教育再生実行本部で、TOEFLを入試に活用する等の案が出されて、ただ、私大を含めて全ての大学は、なかなか難しいのではないか等のいろいろな意見が、今、出ている状況ですけれども、大臣としてそういった方向性について、お考えがありましたらお聞かせください。

大臣)
 自民党の中の議論については、詳しい報告は聞いておりませんのでちょっと分かりませんが、ただ、目指すべき方向は、産業競争力会議で民間の方々も提案をされ、また、人事院の総裁も、今後、TOEFLを活用するというふうに発言をしているように、やはり今までの我が国の受験英語がそのまま実用的に十分対応できていなかった部分があったということを考えると、今後、大学入学試験等でTOEFLを、既に活用している大学も結構あるのですけれども、これを一般入試等で更に活用するというのは、今後、グローバル社会、国際化、そして留学生を促進するという視点からも望ましい方向であるというふうに思いますし、是非、それを促進する方向で文部科学省も検討しているところでもございますし、今後、教育再生実行会議の中で、大学の質・量ともにどう高めていくかという議論の中で、当然、この話も出てくるかと思いますが、更に推進する立場で対応を考えていきたいと思っています。

記者)
 冒頭の国民栄誉賞の関係なのですけれども、お二人、非常に功績を残されて、記録も記憶も国民にとっては大きいと思うのですが、大臣、タイミングということをおっしゃいましたけれども、大リーグだと、ほかにも活躍している選手もいるのではないかと、なぜ今このタイミングでこのお二人にという意見も一部ではありますけれども、やはりそれを補っても余りあるというか、それだけの選手だと大臣は思われるか、もう少しこの栄誉賞について、御所見をお伺いできればと思うのですが。

大臣)
 今回は二人ということで、やはりお一人、長嶋茂雄氏に対しては、誰が考えても、「国民栄誉賞をなぜまだ出さないんだ」と思っている国民が多いぐらい、やはり長い間、現在もそうですが、ヒーローでもあるというふうに思うのです。しかし、これはタイミングということがある中、長嶋監督のときのまな弟子である松井秀喜氏が引退する。また、近々に引退試合を日本でするということを聞いております。そういうことも併せて、最終的に官邸の方で判断されたことだというふうに思いますし、ほかの、もちろん大リーグを含めて活躍をしている、しかし現在進行形の選手については、これは御本人もまだまだ活躍したいと思っておられるでしょうし、また、いろいろな人材がいるでしょうから、今後、国民栄誉賞の対象になり得る人は、私もいろいろとおられるというふうに思いますが、今回は長嶋さんと松井さんのそういうタイミングの中で、官邸が最終的に判断されたということだというふうに思います。

記者)
 新年度が始まるに当たりまして、大津でいじめ防止条例が施行されましたが、大事な点などをお聞かせください。

大臣)
 今、いじめで、新学期になってもいじめに遭って悩んだり、苦しんだり、あるいは自殺も考えたことがあるという子どもも、全国にたくさんいるのではないかというふうに思うのです。そのために、大人がやるべきことをきちっとやるということは大変重要なことですし、国会においても、今国会でいじめ対策防止基本法を、今、与野党の中で実務者が議論してもらっているというふうに聞いておりますが、国会でも是非成立をしてもらいたいと思います。
 その中で、大津は特にそういう自殺者を出したというところでもありますから、いち早く条例化したということについては評価したいと思います。ほかの自治体でも、幾つか既に条例化したところもございますけれども、これは国が法制化をしたら、ほかの自治体においても、それぞれの自治体において、いじめを根絶するための対応については、是非、地方自治体でも考えていただきたいと思いますし、大津はその取組として、是非、それが実効性のあるものとして、これから機能していくようにお願いしたいと思いますし、また評価したいと思います。

記者)
 沖縄県の竹富町の教科書問題ですけれども、竹富町が政府の方針、国の方針に従わなかった場合、今後、法的手続などをとって最終的に従わせるということも検討していますでしょうか。

大臣)
 竹富町については、今、沖縄県の教育委員会が、新学期が始まるまで、沖縄では入学式が4月8日、始業式が4月9日から始まりますが、始まるまでにこの違法状態を是正すべく、竹富町教育委員会に対し、引き続き指導しているというふうに承知をしております。沖縄県の教育委員会が、今、努力を鋭意されておられますので、この沖縄県の教育委員会の報告を受けて、今後の対応について判断してまいりたいと思います。まずは、沖縄県教育委員会の努力について見守りながら、また、その努力そのものも、評価を今時点でもう既にしておりますが、更にこれから対応については努力していただきたいと思います。

記者)
 大臣は冒頭で、学生の海外留学を増やすための経済的な支援を検討されるというふうにおっしゃいましたが、何か今、具体的に方向性としてこのような形でというようなもので、検討しているものはございますでしょうか。

大臣)
 具体的に、個別的にはいろいろ検討している部分がありまして、例えば大学で秋入学をスタートする。高校卒業は3月ですから、その半年間のギャップタームの中で、できるだけ給付型のような形で、もっと海外に留学生を増やすための支援ができないか。1学年10パーセントぐらいの、今後、高校を卒業する対象の学生をはじめとして、留学支援ができないかというような形を含めて、いろいろ考えているところでございます。これは、先ほどもちょっと触れましたが、教育再生実行会議の中の、大学改革の中の一環としても、大きな目玉の一つとして考えていきたいことだというふうに思っておりますし、今、産業競争力会議、それから今申し上げた教育再生実行会議、それから文科省の中でもこの留学生の数を、更に国内外、受入れも、それから送り出すことも含めて、大幅に留学生を増やそうということで、今しておりますので、トータル的な留学生の数、あるいは具体的な資金等については、今、検討している最中でございますけれども、いろいろなレベルで積極的な留学生対策を今考えて、対応を検討しているところであります。

記者)
 企業の採用活動を5か月ほど現行よりも後にずらせないかということを、経団連に政府として要望することを検討している、あるいは方針を固めたという話が報道されていましたけれども、今現在、この件について、大臣はどのようなお考えをお持ちでしょうか。お考えをお聞かせいただきたいと思います。

大臣)
 先月15日に開催された第2回若者・女性活躍推進フォーラム、それから第4回産業競争力会議において、大学生の就職活動、特に就職活動時期について、様々な意見が出されておりました。文部科学省では、それに更に先行して、2月から谷川副大臣を座長として、就職活動の早期化に関する省内検討会を設置し、検討をスタートしているところでございます。
 現在の就職活動のルールは、経団連の定める倫理憲章に基づいておりますけれども、大学や日本貿易会、経済同友会などからは、学生の修学時間、留学等の多様な経験確保の観点から、時期の後ろ倒し、これは具体的に4年生の8月以降に採用選考活動、それから広報活動は4年生の4月開始ということを求めているところでもございます。今後、大学や学生、経済界等から具体的な意見を踏まえて、経済界に対して協力を要請していきたいと。これは、文科省だけではなく、政府全体でコンセンサスをとって要請をしていきたいというふうに考えております。

記者)
 気仙沼の件で、地元で、やはり賛否がありまして、その中で、やはりそれを見るのがつらいという意見もあるのですけれども、そういった地元の心情に対して、大臣はどういう見解をお持ちでしょうか。

大臣)
 それは、気仙沼に行ったときにも、私はお聞きしました。やはり、当事者からすると、3.11のときの記憶がよみがえって、それが「遺構」としてずっとあるということは、つらい、苦しい思いを忘れられない、そういうこともあるというふうに思います。ですから、それを無視しても「遺構」としてそのまま残すということについて、国が積極的にすべきことではないというふうに思います。
 ただ、やはり地元からコンセンサスが得られて、やはりここは「遺構」として残してもらいたいということがあったとしても、例えば南三陸の防災センターのように、そのまま放っておいたら老朽化して、そして、それほど長くたたないうちに建物そのものが崩壊してしまうということもあるわけですので、地元から要請があれば、それは国が何らかの形で積極的に「遺構」を残せるような経済的な支援を含めたことも、一方でフォローアップとして考えていく必要があるというふうに思いますので、地元の意見をお聞きしながら、対応できる部分について対応していきたいというふうに思っています。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成25年04月 --