平成25年3月29日(金曜日)
教育、科学技術・学術
教育資金一括贈与税、はやぶさ2、東北出張、堀越学園(群馬)解散命令、教科書検定、八重山地区教科書問題、立川断層調査、大学入試評価、法科大学院
平成25年3月29日(金曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。
平成25年3月29日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
私の方から3点、冒頭、お話を申し上げます。
まず、一つは、教育資金一括贈与に係る贈与税の非課税措置の創設についてです。本日の国会で税制改正法案が成立した場合、新年度より、祖父母から子や孫への教育資金の一括贈与の非課税措置が始まることとなります。本制度を要望してきた文部科学省としては、新制度を通じ、高齢世代の保有する豊富な金融資金の若年世代への移転が促進され、子どもの教育資金が早期に確保されることにより、教育費の確保に苦心する子育て世代の支援や、多様で層の厚い人材育成に資することを期待したいと思います。
それからもう一つは、小惑星探査機「はやぶさ2」に載せるメッセージ募集キャンペーンの実施についてです。平成26年度打ち上げ予定の小惑星探査機「はやぶさ2」に載せる氏名やメッセージを一般の方々から募集する旨、本日発表するとの連絡が宇宙航空研究開発機構(JAXA)からありました。募集期間は、本年4月10日から7月16日と聞いており、このような取組は、青少年の科学技術への関心を喚起するとともに、夢を与えられるものであり、文部科学省としても、是非、多くの方々からの応募があることを期待をしています。ちなみに前回は88万の応募があったということで、大変に国民的にも関心が高いということであります。応募については今日、午後宇宙航空研究開発機構(JAXA)から発表がされるということでありますので、詳細は宇宙航空研究開発機構(JAXA)に尋ねていただきたいと思います。
また、今晩から出発をして、明日、宮城県に視察に行ってまいります。一昨年、3.11直後、3週間後ぐらいでしたけれども、気仙沼に行ってまいりました。今回、2年たって同じ場所、当時も気仙沼の市長や教育長にお会いし、教育長が被災した学校等いろいろと案内をしていただいたり、避難所等に激励に行きましたが、同じ小学校、中学校を視察してまいります。また同時にOECD東北スクールのイベントが行われておりますので、そこに行って、子どもたち、生徒等との意見交換あるいはそのイベント行事も視察をする予定でございます。その後、女川の方に行ってまいりまして、やはり女川の学校現場や女川で行われている補習授業の在り方等、視察をしてくる予定でございます。私の方からは以上です。
記者)
昨日、群馬県高崎市の学校法人堀越学園に対しまして、学校経営に必要な財産を持っていないなど、法律違反があるということで、文部科学省が解散命令を出しました。前政権では、大学の設置認可ともリンクする話ではありましたけれども、まずこのことについての大臣の受け止めをお願いいたします。
大臣)
学校法人堀越学園において、自主的な改善が図られることなく、解散命令をしなければいけない事態に至ったというのは、極めて遺憾であります。生徒が在籍しているところで、この解散命令をしたというのは今回初めてということであります。その結果、大学、専門学校及び幼稚園の在学生等は、卒業や転学等によりほぼ必要な対応がなされたということでございます。それというのも、文部科学省として、昨年、10月25日に大学設置・学校法人審議会から在学する学生等の就学機会確保の観点から可能な限りの措置を講じ、24年度末までに解散を命ずることが適当であるとの答申を頂いておりまして、それを踏まえ、これまで可能なかぎり転学支援を既に行っていたということで、結果的に在学生に迷惑をかけないようなフォローもできたのではないかというふうには思います。今後、文部科学省としては同様の事案が発生することがないよう、各学校法人の適切な経営判断の支援をしていきたいというふうに考えております。
記者)
教科書検定について伺います。今週、来年春から使用される教科書検定が終わりまして、結果が公表されました。東日本大震災ですとか、原発、エネルギー政策などについての記述が多く見られるという特徴がありますけれども、今回の結果についての大臣の受け止め、御所見をお願いいたします。
大臣)
平成24年度は、平成26年度から使用予定の高等学校の主として中学年用の教科書について検定を行い、181点の申請図書のうち、178点が合格をしました。新学習指導要領に基づく、高等学校用の検定済教科書が、現行の学習指導要領における教科書に比べて平均ページ数が全体で15パーセント増加したことについては、学習指導要領改訂により学習内容が充実したことであるというふうに評価したいと思います。今回、検定に合格した教科書は新学習指導要領や最近の事実を踏まえ、領土や東日本大震災などの記述が充実しており、これから新しい教科書を用いて、各学校においても創意工夫のより充実した教育を行っていただきたいと思います。
記者)
教科書採択の問題なんですけれども、沖縄の八重山地方の協議会で竹富町教育委員会は今度の春からもやはり東京書籍版を使うという意向のようですけれども、是正要求など、今後、大臣どういうふうに対応していかれるお考えでしょうか。
大臣)
一昨日、3月27日、竹富町教育委員会が開催され、3月1日に行われた義家文科大臣政務官の指導と面談に対して、今後の対応について会議を行ってきたが、現在のところまだ協議中である。現段階では、公民の教科書は現在使用している東京書籍を準備しているとの結論があったと沖縄県教育委員会を通じて、連絡がありました。沖縄県教育委員会は、竹富町教育委員会に対し、引き続き、指導を継続するものと聞いております。沖縄県教育委員会からの報告を踏まえて、今後の対応について判断をしていきたいと思います。
記者)
展開は、多分このままではないかと予想されるんですけれども、是正要求など、お考えでしょうか。
大臣)
今後も、沖縄県の教育委員会が竹富町に対して指導していくということを言われておりますので、まずは県教委の今後の竹富町教育委員会に対する、あるいは竹富町教育委員会が最終的にどう判断するかということを見極めて判断したいと思います。
記者)
文部科学省の立川断層帯の調査で、東京大のチームが活断層を誤認するという事案がありました。それに対する大臣の受け止めと、今後の活断層調査の在り方であるとか、あと成果の公表が非常に社会的に影響があるものだと思うんですけれども、こうした成果の公表の在り方について大臣のお考えをお聞かせください。
大臣)
地震調査研究推進本部では、社会的に大きな被害を及ぼし得る断層を選定し、重点的な調査を進めており、立川断層については平成24年度から3年間調査を行うこととしていたことであります。事業主体である東大地震研究所が、立川断層の形状等を調べるために断層の直上付近で溝を掘るトレンチ調査を行ったところ、断層のずれに痕跡が認められ、本年2月にその旨一般に公表されたところであると。しかし、その後の調査で、更に深く掘削したところ痕跡でないことを確認したことから発表内容を修正したものであるというふうに承知しています。関係者のコンセンサスが完全に得られない状態で、断層の痕跡であることを確定したかのような情報を提供し、社会の混乱を招いたことは事実であり、遺憾であるというふうに思います。これが個人の学者の判断ミスによるのか、組織的な結果的判断ミスなのかということはまだ判明をしておりませんし、文部科学省としては関係者に事実関係を聴取した上で再発防止策を講じるなど改善策を講じてまいりたいと思います。
記者)
昨日、大学の認証評価などで、大阪産業大学については適確というふうな形での判断がありました。入試での不正の疑惑が上がっている中で、なかなか自己申告の制度としてはそういうところを見抜いていくっていうのは難しいのかなっていうふうに思いますけれども、堀越学園の件も含め私大のところにどうやって教育の質を担保していくのかというところ、大臣お考え何かございますでしょうか。
大臣)
大阪産業大学の入学試験における問題と、大学そのものの問題というのは別に分けて考える必要があると思います。入学試験の問題については、大学側もまだ連絡が、文部科学省からすると報告が遅いという思いはいたしますが、一応大学側もそれはそれで誠意に文部科学省の要請に対して対応しているということですので、それはそれできちっと報告を受けて判断する必要があるというふうに思います。大学のこの設置基準の見直しが、前の田中文科大臣の下で行われた中で、新規参入だけでなく、既存の大学についても、よりこれは助成金を出しているわけですから、その後の運営や教育がよりきちんと行われているかどうかということについてはきちっと評価すべきではないかという報告もされているわけでありますし、今後も既存の大学に対してそういう視点から文部科学省もきちっとチェックをするような仕組みについては考える必要があると思います。
記者)
法科大学院で司法合格者3,000人撤回の試案が出されましたけれども、それで法科大学院の統廃合を進めるために、大学によっては司法試験の受験資格代替などの案も出されていますが、それについての大臣の受け止めをお願いいたします。
大臣)
今後、法曹養成制度検討会議の下で議論をされることであるというふうに思いますが、文部科学省として余り強制的に法科大学院に対して統廃合等を含めた指導をするというのはいかがなものかと。まずは、法科大学院の自主的な取組を見守りながら対応を考える必要があるというふうに思いますので、今後、関係省庁と議論しながらあるべき法科大学院の在り方については、強制的ということではない形で文部科学省としては判断をしていくべきことだというふうに思います。
(了)
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