平成25年3月26日(火曜日)
教育、スポーツ、文化
幼児教育無償化に関する関係閣僚・与党実務者連絡会議、道徳教育の充実に充実に関する懇談会設置、全日本柔道連盟のスポーツ振興基金助成金不正受給問題、北里大学補助金問題、大阪産業大学やらせ受験問題、札幌市中学校文書管理・不適切な記載問題、大相撲八百長問題地裁判決
平成25年3月26日(火曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。
平成25年3月26日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
私の方から2点、冒頭報告をいたします。
まず、幼児教育無償化に関する関係閣僚・与党実務者連絡会議でございます。昨日、第1回目の会合が開かれました。幼児教育の無償化については、連立政権合意にも盛り込まれた重要な事項であることから、政府・与党が一体となって検討を進めるため、関係閣僚や部会長等を構成委員とした「幼児教育無償化に関する関係閣僚・与党実務者連絡会議」を開催することとし、昨日、第1回目の会議がございました。今後は、昨日の会議の議論を踏まえて更に検討を深め、5月から6月をめどに連絡会議として何らかの成果を出す予定でありますし、私も関係閣僚として積極的に議論に参加してまいりたいと考えております。
またもう一つ、道徳教育の充実に関する懇談会の設置について報告をいたします。教育再生実行会議の第一次提言では、いじめ問題の本質的な解決に向け、心と体の調和のとれた人間の育成に取り組む観点から、道徳教育の抜本的な充実を図るとともに、新たな枠組みにより教科化することが提言されたところであります。文部科学省としては、今回の提言を受け、道徳教育の更なる充実に向け、本日、有識者会議として「道徳教育の充実に関する懇談会」を設置し、来る4月4日に第1回会議を開催する予定としております。この懇談会では、道徳教育の現状や課題を検証しつつ、まずは、平成24年度補正予算で全小中学生への配付を再開した「心のノート」を授業で一層活用しやすいものに全面改訂をするということと、それから教員の指導力の向上など道徳教育の改善・充実のための方策を検討し、速やかに実施してまいります。さらに、幅広い観点から、丁寧に議論を重ねながら、道徳の特性を踏まえた新たな枠組みによる教科化の具体的な在り方について検討してまいります。以上、私の方から冒頭、発言をいたしました。
記者)
全柔連の関係についてお聞きいたします。全日本柔道連盟の理事が選手への指導実態がないにもかかわらず、指導者を対象にして支給される日本スポーツ振興センターの助成金を受け取っていたという問題が明らかになっていますが、これまでの段階で文部科学省としては把握されている状況と、ちょっと暴力問題があった後に続くことではありますが、今後、文科省としてこの問題にどのように対処して向き合っていかれるかということをお聞かせください。
大臣)
指導者でない者が助成金を受給していたとの報道が事実であれば、これは大変な問題であるというふうに思います。今回の疑惑については、3月22日、日本スポーツ振興センターから連盟に対し、第三者調査委員会により調査を実施するよう要請し、同日、文部科学省からもガバナンスの改善を含めた第三者調査委員会の設置を、連盟に要請いたしました。これを受け、現在、全日本柔道連盟ではスポーツ振興基金助成金の不適切な使用についての調査及びガバナンスの改善について、第三者調査委員会を設置して進める方向で検討しているというふうに聞いております。文部科学省としては、事実関係の詳細が確認され次第、必要な措置をとってまいります。
記者)
研究費の問題なんですが、北里大学の医学部で、厚生労働省での教育の補助金を不正に受給していたという問題が明らかになっていますが、一部報道で文部科学省からの補助金も不正受給ではないかという話もありますが、まず文科省として事実をどのように把握されているかということをお聞かせください。
大臣)
北里大学については大学改革を推進するための補助金等も措置をしておりますが、今のところ、今回の報道にあるような不正使用の報告はまだ受けておりません。しかし、一部補助金については、今回報道された元副学長及び元理学部教授が担当であったということでございますので、その使用状況について現在調査を行っています。調査の結果、不正の事実が認められた場合には、速やかに必要な指導を行うとともに所要の措置を講じてまいります。
記者)
道徳教育の充実に関する懇談会の委員人選の狙いを教えてください。
大臣)
委員は、それぞれ道徳教育について専門的に今までも関わっておられた学者の方々が中心でございます。前回も、教育再生会議で道徳の教科化が提言をされましたが、その後、その方向に進んでいないということもございますので、今回は更に踏み込んだ道徳教育の充実について議論をしていただける方々を選考したつもりでございますので、期待をしたいと思っております。
記者)
先ほどの北里大の不正受給について2点お伺いしたいんですけれども、1点は、報告を受けていないということなんですが、事務方が調べを始めているというふうに聞いているんですが、その辺の整合性、どのように捉えればいいか教えていただけますか。
大臣)
私自身は報告を受けておりませんが、事務方が答えます。
文科省)
所管の補助金につきまして、先ほど大臣からお話がございましたように、元理事・元教授がその該当であったということで、今、調査を行っているという状況でございます。
記者)
大臣の所感として、どのように捉えていらっしゃるか。
大臣)
これは、国民の皆さんから見て、貴重な税金が使われるわけですから、そのようなことがあってはならないわけでありまして、私自身まだ報告を受けておりませんでしたけれども、きちっと報告を受けて、これは国民の皆さんの不信感がなくなるような文部科学省としての対応をしっかりと行ってまいりたいと思います。
記者)
必要な指導、必要な措置とおっしゃったと思うんですけれども、もしそういうことが事実であったならば、必要な指導をするとおっしゃったと思うんですけれども、何らかのペナルティを、もしそういうのが見つかった場合は課せられるのか、補助金の返還を求められるのか、それについての考えをお聞かせください。
大臣)
そもそも私自身が不正使用の報告を受けておりませんので、その結果を受けて、きちっと対処したいと思います。
記者)
閣議の方で、独法などの理事長人事案の報告が出たと思うんですけれども、中でも宇宙航空研究開発機構(JAXA)の理事長の方は了解されたのかということの事実確認と、奥村さんを選ばれた理由と、期待されることなどがあればお聞かせください。
大臣)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、宇宙航空科学技術の水準の向上と学術研究の発展や宇宙の開発利用の促進を図ることを目的として、研究から実用まで幅広い領域を事業の対象としております。このため、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の理事長には、科学技術に関する深い見識と広い事業領域を有する組織を管理運営する経営能力が求められます。今回、任命をした奥村直樹氏ですけれども、産業界での経営者としての実績に加え、総合科学技術会議の議員として国の政策に深く関わった経験があると。また、宇宙を含め科学技術に関する高度な学識経験と経営能力を併せ持つ貴重な人材であるということから、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の理事長として最適任として判断をいたしました。
記者)
報道がありました大阪産業大学の件なんですが、その後、大学がいまだ会見などを開いておらず、あまり説明をする態度がないという、文部科学省の方にも関係者から情報提供があったということなんですが、その後、正式に大学の方から報告が来たかという点と、現在の大学側の対応についてもし御所感があればお願いいたします。
大臣)
今回の報道の件について、引き続き文部科学省として大学に対して事実確認を求めておりますけれども、御指摘のように、現時点において文部科学省の方に報告が来ておりません。大阪産業大学においては第三者委員会を発足し、事実関係の調査を行っているというふうには聞いておりますけども、改めて文部科学省として大学に対し、速やかに全容を報告するよう求めて指導するとともに、その報告の内容に応じて対応してまいりたいと思います。
記者)
柔道の助成金不正受給のことなんですが、その受給のときという話の中で、例えば今のシステムですと助成金が指導者の指導実態がないということを、なかなかチェックする機能というのが難しい、文書だけで難しいと思うんですが、今回のことを受けて、例えば助成金の支給システムとか、在り方というのを再検討するとかですね、そういった考えというのはありますか。
大臣)
事実関係については、第三者調査委員会の設置を連盟に要請したところでありますので、第三者調査委員会の報告を受けて対応していく必要があるというふうに思います。スポーツ振興基金助成金そのものが、改めて他のスポーツ競技団体でも適正に行われているかどうかということも、実態調査として調べる必要があるというふうに思いますので、全ての他競技団体に対しても調査を行った上で、最終的に日本スポーツ振興センターの調査結果を踏まえながら検討していく必要があると思います。
記者)
今の件で重ねてなんですけれども、他の競技団体の調査、これは文科省がやるというふうに受け取ってよろしいんでしょうか。
大臣)
いや、日本スポーツ振興センターでです。
記者)
道徳の懇談会をされるということですけれども、今後、教科書、学習指導要領の改訂というのは2018年、10年ごとに行われるわけですから、そういったスケジュールもあるかと思うんですけれども、大臣のお考えとして、又は文部科学省のお考えとして、いつ頃をめどに教科化する方向で検討されるか、若しくはお考えを持っていらっしゃるか、お聞かせ願えますでしょうか。
大臣)
道徳教育の充実に関する懇談会を4月4日から立ち上げて、これから御議論いただく。その中で、心のノートは小中学生に7月ぐらいには配布されると思いますが、これを全面改訂した教材として来年の4月からは配布をしたいというふうに思っております。そういう中で、全面改訂の御議論も当然この懇談会等でされるというふうに思いますので、できましたらできるだけ早くこの懇談会の結論を得た上で中教審に諮問し、早期に全面改訂の前倒しを行っていきたいというふうに考えています。
記者)
全面改訂の前倒しということは、それは新たな枠組みでの道徳の教科化ということをおっしゃってきていますけれども、リンクしますか。
大臣)
全面改訂というのは、一つは心のノートそのものを全面改訂する。更に道徳の教科化という中で、これは全面改訂の中身にもよるというふうに思いますが、それによっては、場合によっては、学習指導要領改訂の前倒しを早期に行うことによって、より教科化として位置付ける、そういうふうな議論も今後は出てくるであろうというふうに思います。
記者)
確認で、道徳教育の懇談会ですけれども、進め方としてどれぐらいの頻度で開ければという想定があるのかということと、あと、例えば心のノートとかあるいは教員の指導方法とか、テーマごとに今の教育再生実行会議のように、中間報告とかテーマごとに報告を出してもらうような想定にしているのかという進め方についてお伺いしたいのと、あと会長というか座長というか、何か決まっていらっしゃったら教えてください。
大臣)
座長は、互選で選んでいただくことになっておりますので、それを待ちたいというふうに思います。懇談会においては、今年中をめどに結論を出していただいて、その内容等を踏まえて中教審に諮問をしたいというふうに思っております。その辺、どれぐらいまでのうちにということになってくると思いますが、できるだけ中教審に早く諮問して、できるだけ早く教科化に向けた学校現場における指導ができるような体勢を取っていきたいと思っておりますが、これは懇談会がスタートした段階で懇談会メンバーの方々にお願いしていきたいと思っています。
記者)
個別具体の案件で恐縮なんですが、札幌の公立中学校でクラス替えの参考にするために教師が作った資料が生徒の手に渡ってしまうという事態が起こっていまして、その文章中の表現に、生徒を「障害」というふうに分類したりとか、不適切と思われる表現がありまして、生徒・保護者の間に動揺が広がっています。大臣として公立学校における文書の管理ということについて、いろいろ情報の流出とかが問題になりますが、そういったことについてお考えがあればお伺いしたいです。
大臣)
文章の管理の問題もありますし、表現も教育現場としてちょっと常識を逸脱した人権問題にも関わるような表現であったのではないかというふうに思います。札幌市の教育委員会に確認したところ、学級編成に係る個人情報を含んだ内部資料が文書管理の不徹底により流出したと。当該資料の中に、不適切な表現が含まれていたというのは事実だということで、大変、本当に遺憾なことだと思います。今回の事案を受けて、札幌市の教育委員会においては、文書管理の徹底、当該学年の全保護者に対しての説明及び謝罪などの対応を行うよう当該中学校に対して指導をし、現在、当該校において保護者への対応を行っているということであるそうであります。公立学校における個人情報保護については、各自治体が定める個人情報保護条例に基づき適切に行われるものと認識しておりますが、札幌市教育委員会からの報告を聞いた上で、文部科学省として改めて必要があれば指導してまいりたいと思います。また、文書中に不適切な表現があったことについては、学校教育は教員と児童生徒との人格的ふれあいによってなされるものであり、教員と児童生徒との信頼関係が重要であることに鑑み、札幌市教育委員会において、これについても適切に対応していただきたいと要請をしているところであります。
記者)
昨日、大相撲の八百長裁判で、八百長をしているとして逮捕された元幕内力士の訴えが認められまして、日本相撲協会が敗訴になったんですが、文科省としても今までこの問題に関しては、ガバナンスに関していろいろ指導してきたと思うんですが、昨日の判決についてどのように受け止められて、相撲協会に対してどういった改善を望むのか、何かございましたらお伺いしたいんですけれども。
大臣)
八百長、相撲問題の際に解雇処分を受けた元幕内力士の蒼国来について、昨日、東京地裁において解雇無効判決が出たということは承知しておりますが、まだ判決が確定していないためにコメントは差し控えたいと思います。ただ、相撲協会は今までいろんな一連の問題点がありました。それは国民が不信感を抱く在り方等が、八百長相撲だけでなく相撲協会の対応にもあったというふうに思いますし、文部科学省は今後も相撲協会に対してはきちっとした指導をしていくことが、一般論ですけれども、必要であろうと思いす。
(了)
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