平成25年3月1日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ、文化
オリンピック・パラリンピック東京招致閣僚会議、総合科学技術会議、教育再生実行会議「第一次提言」、沖縄の竹富町教科書採択、道徳教科化、長崎県の仏像問題、法務省「人権侵犯の状況」
平成25年3月1日(金曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。
平成25年3月1日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
冒頭、3件について報告します。
まず、第32回オリンピック競技大会及び第16回パラリンピック競技大会の東京招致に関する閣僚会議が開かれました。今月4日から7日に予定されている国際オリンピック委員会(IOC)評価委員会の訪問をはじめ、オリンピック・パラリンピック競技大会の東京招致に万全を期すため、本日の閣議において「第32回オリンピック競技大会第16回パラリンピック競技大会の東京招致に関する閣僚会議」の設置について了解をいただくとともに、閣議後に、第1回会議を開催いたしました。会議においては、総理より、東京招致を実現するために、政府全体で積極的に協力を行う旨の指示がありました。私より、国内の招致活動の更なる協力を求めるとともに、IOC評価委員会訪問の際の政府対応について支援・協力の依頼を行いました。引き続き、東京招致の実現に向けて、招致委員会や東京都と連携しつつ、招致活動を全力で支援していきたいというふうに思います。なお、来週4日から始まるIOC評価委員会でも私自身が出席を致しまして、直接、東京招致にかけるプレゼンテーションを行いたいというふうに思っております。
次に、第107回総合科学技術会議の開催について報告をいたします。本日、安倍内閣発足後初めての開催となりました総合科学技術会議へ出席をいたしました。会議では、山本大臣からの科学技術イノベーション政策の現状と課題に関する説明などがございました。私からは、総合科学技術会議が、今後、科学技術政策の司令塔として再活性化されることを期待する旨申し上げました。昨日の施政方針演説において、安倍総理が「世界で最もイノベーションに適した国を、創り上げます」というふうに述べておりましたように、科学技術イノベーションは安倍内閣の最重要課題であり、文部科学省としても、総合科学技術会議が策定する戦略に基づき、国の競争力強化のための研究開発に取り組んでまいりたいと思います。
もう1点、教育再生実行会議でございますが、本日の閣議において、私の方から、先般まとめられた教育再生実行会議の第一次提言について報告をしました。私からは、本提言の実行に全力を挙げて取り組んでいくことを述べ、関係閣僚の協力をお願いしたところであります。総理からも御発言があり、「いじめ・体罰の問題は喫緊の課題であることから、私(下村大臣)を中心として、関係閣僚の連携の下、スピード感をもって提言の実行に取り組むように」指示がございました。教育再生は内閣の最重要課題の一つであり、引き続き、文部科学大臣兼教育再生担当大臣として、内閣を挙げた取組の推進に力を尽くしてまいりたいと思います。今回、このような形で、閣議報告をしたということは初めてのことでございます。それだけ、これは関係閣僚も含め、政府全体として取り組むという姿勢でございます。以上でございます。
記者)
今日、義家政務官が、沖縄県八重山地区の教科書採択問題に絡んで現地に行かれていますけれども、どのようなことを求めていくのか、この問題に関する大臣の現状認識も含めてお聞かせください。
大臣)
義務教育諸学校における教科書については、無償措置法第13条4項に基づき、同一採択地区内の市町村の教育委員会は協議して種目ごとに同一のものを採択しなければならない、ということとなっております。八重山採択地区では、八重山採択地区協議会の規約に従ってまとめられた結果が無償措置法第13条第4項の規定による協議の結果に当たるものでありますけれども、中学校社会科公民分野においては、竹富町教育委員会はそれにのっとった採択を行っておらず、国が教科書を無償給付できない状態となっております。しかし、現在においてもその解決が図られていない状況であり、その解決を図るべく竹富町教育委員会に指導するよう政務官に指示したところであります。あわせて、沖縄県教育委員会に対し、この問題の解決のために適切な指導を行うよう指導に行くこととなっておりまして、文部科学省として丁寧に対応しようということで、政務官を派遣したところでございます。
記者)
民主党政権の頃は、国としては無償給与はできないが、採択の結果は採択として、使用自体は、教科書の使用を認めていたと思うんですが、今回は採択の結果を見直すように求めるということでよろしいでしょうか。
大臣)
そもそも無償措置法に基づく無償給付が行われるということが原則であるわけです。この無償措置法にのっとった採択を行っていただく必要があるわけです。しかしながら、現在においてもこの無償措置法にのっとった採択が行われていない、その解決が図られていない、こういう状況の中で一刻も早く解決を図る必要があるということで、竹富町の教育委員会、沖縄県の教育委員会に対して指導するために政務官を派遣したところであります。
記者)
関連で、採択制度そのものなんですが、市町村ごとに採択できるような、仮にそういう仕組みであれば、こうした問題が起きなかったわけですけれども、制度改正の必要性についてどのようにお考えでしょうか。
大臣)
竹富町の問題は現行制度の中で、ルールにのっとった対応をしてもらいたいと思います。その上で今回のことがあった中で、そのような問題も、これは自民党が野党のときから議論されたことでございますので、この竹富町の問題というのは別の次元で、改めて法制度の在り方について、この教科書採択の問題、地区の問題とそれから無償措置法の問題、より整合性を持った法改正等、検討もしていく必要があると思いますが、それはこの問題とは別に切り分けて、今後の課題だというふうに思います。
記者)
五輪の閣僚会議の関係で2点質問なんですけれども、今日、その会議の場で、総理ないし大臣から、個別の大臣に対して、こういうことをしてくれみたいなお願いみたいなことがあったのかということと、猪瀬都知事の都議会での発言なんですが、4日からのIOCへのプレゼンは総理が自ら行うということなのか、それについての発言はございましたか。
大臣)
まず1番目の質問については、今後、大臣、副大臣、政務官が海外に国際会議等で行く場合には、積極的にその国におけるIOCメンバー等がいれば、併せて東京オリンピック招致については是非PRをしていただきたいということが、官房長官、そして私、また総理からもお願いがありました。それから、総理のプレゼンテーションについては、特に今日は話はありませんでした。
記者)
八重山のことなんですけれども、来年度から竹富町教育委員会が同じように東京書籍を使うと、そういうつもりで報告をしたりしているようですけれども、今日の指導でなかなか従ってもらえない場合というのは、是正要求のような形で一段踏み込んだ指導をやっていかれるつもりがあるんでしょうか。
大臣)
一応今日は義家政務官が、現地の方々との意見交換の中でお願いするということでございます。それに沿って、今後、竹富町教育委員会が適切な判断をする、あるいは沖縄県の教育委員会が竹富町の教育委員会に対して、適切な指導をまずはしていただけるのではないかと期待をしながら様子を見守りたいと思います。その後の状況は、その後の状況の中でまた判断をしたいと思います。
記者)
先ほど、教育再生実行会議について、第一次政権のときに、閣議報告されたのは初めてだというようなことをおっしゃったんですけれども、初めてというのはどういう。
大臣)
初めてというのは、教育再生会議と教育再生実行会議がある中で、その中で初めてということで、かつて臨教審等では、閣議で。
記者)
25年前に何か。
大臣)
閣議で発表されたことはあるそうですが、教育再生会議と教育再生実行会議の中では初めてと。
記者)
第一次安倍内閣、福田内閣、麻生内閣、プラス今回の第二次安倍内閣でという。
大臣)
そうですね。
記者)
道徳教育に関する有識者会議の件なんですけれども、今日からということで、例えばその第1回開催の歩みだとかメンバーの選考について、大臣はどのようにお考えなのか。
大臣)
これは国民的な関心の高いことでありますので、有識者について、改めて、今より適切な人を選考をお願いしている最中でございますので、まだ全員が固まっておりません。そういうことなものですから、第1回の会議もいつやるかは、まだ決まっておりませんが、しかし、できるだけ早くスタートしたいというふうに思っております。
記者)
人数とかは、どれぐらいの規模になるというふうにお考えなんでしょうか。
大臣)
人数はですね、余り数が多いと、なかなかまとめていくのが大変ですので、かなり限定した人数で、それほど多くない数でやっていきたいと思っておりますが、正確な数は、今お願いしている最中でございますので、まだはっきり申し上げられる段階ではありません。
記者)
民間の団体から、子どもの貧困の対策法を制定するように求める声が挙がっているんですが、大臣も従前、制定に向けて取り組まれていた時期があると思うんですが、法制化の必要性と、あと議員立法の案件にはなると思いますが、政府与党として今後どのように取り組んでいくのが望ましいのか、その辺についても大臣のお考えをお願いできますか。
大臣)
御指摘のように、これは議員立法が望ましいと思っておりますので、民主党の方から、そういう話が間接的に私のところにありましたので、私の方で自民党でこの法案作成に向けた受皿をつくってもらうように馳議員にお願いをしております。馳議員の方から、これは厚生労働省マターでもありますので、文科と厚労のそれぞれ専門の実務的な方を選んでいただいて、今後、超党派で議員立法については議論していただけるものであるというふうに期待をしております。その結果、当然政府の方で協力できる部分については、最大限協力をしていきたいというふうに思っております。
記者)
それの対応で、こういう法制定の必要性について何かお考えでしょうか。
大臣)
これはOECD諸国の中で、我が国の子ども貧困率というのは本当に下位なんですね。ですから貧困の連鎖が、子どもの更なる将来における可能性を閉ざしてしまうことがあってはならないというふうに思いますから、できるだけ子どもにとっては経済的なハンディキャップを乗り越えて教育環境も整えていく必要があるというふうに思いますし、ただそれは数値目標で出すというような民主党のたたき台もちょっと報道等で承知しておりますけれども、政府全体として、より受け入れやすいものも考えてもらわないと、なかなか全会派で賛同が得られないということになりかねないと思いますが、しかし、1日も早く子どもの貧困については、自己責任ではありませんから、できるだけハンディキャップをなくす中で、文部科学省の立場で言えば、教育的なハンディキャップがその貧困によってマイナスにならないような、そういうフォローアップは当然していく必要があると思います。
記者)
先般、韓国で、長崎県の対馬市の寺から盗まれた仏像が見つかったと。その韓国の裁判所が、日本の返還を差し止める仮処分を決定しましたが、それについて大臣としての所見を伺えるでしょうか。
大臣)
今、外交ルートを通じて、我が国から盗難された文化財の返還要求を韓国側に対して行っているところであります。報道にある、韓国の裁判所による仮処分については、その内容を確認しているところでありますので、詳しいことは分かりませんが、しかし、盗難された仏像が我が国に早期に返還されるよう求めるのは当然のことでありまして、引き続き、外交ルートを通じて強く働きかけてまいりたいと思います。
記者)
関連なんですが、過去にも、18年ぐらい前ですか。壱岐の方で同じく重要文化財のものが盗まれたという事件が発生して、その後、翌年ぐらいに韓国で非常に良く似たものが見つかって、それが、しかも国宝指定されたというような事案がありました。それについて、日本の方で同一かどうか確認をさせてくれとかいう依頼もしたけれども、それが今だに実現しておらず、同一かどうかの確定も取れないまま、また、更に返還もされていないという事案があると思うんですが、今回も重文がまた韓国で、これについても確定的にそのものが見つかったという形になりましたけれども、こういった事案がありますけれども、その前回の事案についてはどのようにお考えでしょうか。
大臣)
前回の事案は、詳しくは承知しておりませんけれども、しかし、我が国の文化財、それが盗難されたということであれば、返還要求するのは当然のことであって、これは国際法上のルールからのっとっていますので、当たり前のことだというふうに思うんですね。ですからこれは引き続き返還要求を、外交ルートを通じてしていくということは、当然すべきことだと思います。
記者)
いじめの関係でお伺いしたいんですけれど、これは法務省の方でも調査をして、いじめ観察件数というのが発表されていまして、全国の法務局で出したところ、いじめも体罰も13年以降、過去最高になったということのようなんですが、調査の仕方が文科省とは別だと思うんですけれども、何か法務省の方からこのような話、何か受けてらっしゃるかということと、改めて別の調書ではありますが、より件数としては過去最多ということになったことにつきまして、御所見をお伺いできればと思います。
大臣)
私のところにはまだ報告が来ていません。まだ、文科省の方にも報告が来ていないようですので、今後、法務省から報告を求めたいというふうに思います。何か大きな事件が起きると、いじめに関連した事件が起きると、その次の調査でぐっと増えるというのが過去の調査結果の事例としてあります。特に、昨年からいじめについてのいろんな事件がありましたから、そういうこともあるかもしれませんが、しかし本質的に、いじめ対策がきちっとされていない。あるいは、相談体制も含めてフォローアップが実行されていないというところから、いじめ件数が増えているという要因もやっぱりあるというふうに思います。これについては、教育再生実行会議で提言されました。その提言にのっとって、それぞれで、できるだけ早くスピード感をもって実現することによって、いじめ件数が減るような努力を是非していきたいと思います。
記者)
昨日の総理の演説で、沖縄の地に世界一のイノベーション拠点を創るという発言の、何か総理から指示があれば。
大臣)
既に、総理の昨日の施政方針演説というのは、沖縄に既に総合科学技術大学院でしたっけ。正式な名前があって、そこでの成果、効果のお話であったと思いますし、その大学院について、是非、今後ともバックアップをしていきたいというふうに思います。
記者)
先ほどのIOCのプレゼン関係なんですけれども、総理自身の提言は、大臣としては必要だとお考えになりますか。
大臣)
それはもちろん、是非、やっていただきたいですね。
(了)
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