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下村博文文部科学大臣記者会見録(平成25年2月5日)

平成25年2月5日(火曜日)
教育、スポーツ

キーワード

スポーツ指導における暴力根絶へ向けて~文部科学大臣メッセージ~、就学援助

下村博文文部科学大臣記者会見映像版

平成25年2月5日(火曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成25年2月5日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

下村博文文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 まず、私から、今般の女子柔道における問題に関し、スポーツ指導における暴力根絶に向けてというメッセージ、これを発表させていただきます。
 日本のスポーツの良さは、チームワークであり、自他共栄の心です。どんなときにも切磋琢磨(せっさたくま)し合いながら、お互いを尊重して助け合い、励まし合いつつ、共に高め合うのがその姿です。
 しかし、今般、柔道女子日本代表チームをはじめ、スポーツ指導において暴力を行使する事案が明るみに出ました。
 こうしたことはあってはならないことであり、大変遺憾であります。
 私は、今般の事態を日本のスポーツ史上最大の危機と捉えています。選手一人たりとも見捨てることなく、全ての選手がその志を全うすることができる環境をスポーツ界の皆様とともに作ることこそが焦眉(しょうび)の急と考え、国民の皆様、全てのスポーツ関係者・選手に向けてメッセージを送ります。
 そもそもスポーツは、スポーツ基本法にうたわれているとおり、心身の健全な発達、健康及び体力の保持増進、精神の涵養(かんよう)などのために行われるものであり、世界共通の人類の文化であって、暴力とは相いれません。
 オリンピック憲章においても、スポーツにおけるいかなる形の暴力も否定されており、コーチや選手によるフェアプレーと非暴力の精神の尊重が定められています。
 私は、こうした問題が選手の立場に立って速やかに解決できるよう、「スポーツ指導から暴力を一掃する」という基本原則に立ち戻り、スポーツ界を挙げて取り組む必要があると考えます。
 このため、柔道のみならず他の競技種目も含めて実態を調査し、スポーツ指導の名の下に暴力を見過ごしてこなかったか、改めて現実を直視すべきです。
 その上で、スポーツ指導者に対し暴力根絶の指導を徹底するとともに、スポーツ指導者が暴力によるのではなく、コーチング技術やスポーツ医・科学に立脚して後進をしっかり指導できる能力を体得していくために、スポーツ指導者の養成・研修の在り方を改善することが大切だと考えます。
 また、各競技団体に、相談・通報窓口の設置等ガバナンス・コンプライアンスの確立を進めることも求められます。
 さらに、問題が生じたときでも、選手が練習に専念して自己の能力を最大限伸ばす環境を確保できるよう、中立的な第三者が相談を受けることのできる仕組みを整えることが重要です。
 このような様々な仕組みをスポーツ界一丸となって早急に整えることで、《新しい時代にふさわしいスポーツの指導法》が確立されるよう、全力を尽くす所存です。
 こうした改革と併せて、スポーツ指導者一人ひとりが、その大切な使命と重責を改めて十分自覚し、率先してスポーツにおける暴力の根絶に努めていただきたいと考えます。日本人らしい信頼と絆(きずな)で結ばれる真の『強いスポーツ』をつくるために、いかなる形の暴力も許さないという覚悟の下、国民の皆様、スポーツに関わる全ての皆様一人ひとりの御協力をお願い申し上げます。
 それからもう一つ、生活扶助基準見直しに伴う影響及び対応について説明をいたします。先ほどの閣僚懇段階において、厚生労働大臣より発言があり、生活扶助基準見直しに伴う諸制度への影響に係る政府の対応方針について、確認がございました。今回の見直しに伴い、就学援助をはじめ、当省の所掌する施策についても、対象者の範囲等に影響が及ぶことが考えられます。文部科学省としては、経済的理由により、子どもたちの教育を受ける機会が妨げられることがないようにすることが、何より重要であると考えます。このため、本対応方針を十分に踏まえながら、就学援助などの教育関係施策について、生活扶助の見直しによる影響を極力生じさせないよう、適切に対応してまいりたいと、閣議懇の中で申し上げたところでございます。以上、私の方から報告をいたします。

記者)
 冒頭のスポーツ指導におけるメッセージの中でも触れていらっしゃいましたが、中立的な第三者が相談を受けることができる場所ということでありましたけれども、認識として、スポーツ振興議員連盟が先日話していた、そのスポーツ振興センターに新設する選手の告発とか事実関係の調査を行う第三者機関という位置付けの御発言というふうに受け取っても、それは間違いないでしょうか。その件を含めて御説明をともう少しいただければ。

大臣)
 昨日、議員連盟の幹部の方々と打合せをいたしました。今後については、この議員連盟の方々の、さらに法案に取り組む対応についてはまだ確定はしておりませんので、その議連の動向を踏まえつつ、また併せてJOC等の関係機関と協議の上、適切な対応ができるように検討していきたいと思います。

記者)
 今回、このようなメッセージを発せられたということは、冒頭で女子柔道の件におけるとあったんですが、大阪の体罰の問題など、暴力がスポーツの中に伴う、その全般を受けての発言でよろしいのかということが1点。それから、オリンピック東京招致のテーマもありますけれど、これの普及として、大臣の中で国民に向けて出したいというような思いがあったのでしょうか。

大臣)
 既に、海外でこのことについては報道されている中で、日本が自浄作用をもってスポーツにおける暴力は一掃したということを、国内外に明確に示す時期に日本は来ているというふうに思いますし、こういったときに明確に打ち出すことによって、2020年の東京オリンピック・パラリンピック招致について、全く支障を来すようなことがないということを明確にするということでの、メッセージでございます。また、学校現場における体罰等については、これとはまた別の次元で、改めて明確な、指導者に対する線引き等をつくっていきたいと思います。

記者)
 このメッセージなんですが、この場で今読み上げられて、我々も報道すれば伝わると思うんですけれども、それ以外に、例えば配布したいところとか、そういったお考えっていうのはあるんでしょうか。

大臣)
 今日は、総理に直接お渡しし、説明をいたしました。総理からも、是非、しっかり対応してほしいという話がありました。これは文部科学省のホームページにも掲載いたしますが、是非、政府としてもこういう形で一体となって対応するということを総理にもお願いしておりますし、ありとあらゆる形で、このようなメッセージを発信する場を、是非、まず自ら私自身つくって、これから更にしてまいりたいと思います。

記者)
 先ほど、第三者機関の話でお伺いしたいんですが、今日の自民党の合同部会でも、意見の中で、できれば2月中には法案提出を目指すという意見もあります。その際にスポーツ振興センター、ということは文科省所管ということで、文科省の事務方もかなり急がなければいけないということなんですが、具体的に省内で、どのようなタスクが動き始めて、もちろん議員連盟の動きを見てなんですが、動き始めているんでしょうか。

大臣)
 はい、対応するようにしたいと準備しています。

記者)
 やはり、それはスポーツ振興センターにぶら下げるような形の第三者機関というイメージでよろしいんでしょうか。

大臣)
 これは議員立法で対応することが、スピーディーだということで、我々もそのように連動して対応できればというふうに思っておりますし、それに資するいろんな資料等は提供していきたいというふうに思っておりますが、文部科学省として独自にというよりは、まず超党派の議連として対応していただきたいと思いますし、それに合わせて文科省も連動するというスタンスで臨みたいと。

記者)
 一つ目はメッセージの件ですが、こうしたメッセージを発せられると同時に、今後、東京招致への懸念を払拭するためにも、文科省としてどういった対応をしていかれるのかということを伺いたいのと、もう一つは、生活扶助の就学援助の関係なんですが、先日の会見でも、子どもたちの学習には影響出ないようにということでおっしゃっていましたが、対応というか具体的な施策というのは、これから制度設計で仕組みを考えるという理解でいいのか、あるいは何か影響を及ぼさないために決まっていることがありましたら教えていただけますでしょうか。

大臣)
 まず、生活扶助については、生活保護基準が下がる、しかし教育関係における基準は下げない。つまり、現状どおりにするということが前提でございますので、その中で、現状どおりする中で、幾つか今後課題が出てくることについては、関係機関、総務省とか、地方自治体にも関係するということでもありますし、厚労省と相談をしながらやっていきたいと思いますが、基本的スタンスというのは現状維持で対応するということですので、それで何らかのいろんな制度設計に変えなければいけない部分が出てくる分については、そのことそのことでそれぞれ対応するようにしたいと思います。
 メッセージについては、これは必ずしも招致ということにこだわっているわけではないんですけれども、スポーツにおける体罰は、我が国の、ここでもう根絶をするということが必要だというふうに思います。やはり、その連鎖が連鎖を生んでいると、暴力が暴力を生んでいるという部分もあるというふうに思います。文部科学省においても、今後、スポーツ庁の設置というのが一つの大きなテーマで、よりスポーツ指導について、新しい時代に合わせた新たな指導というスタンスから対応していく必要があるというふうに思いますし、そういうスポーツ指導のあるべき形について、文部科学省としてもしっかりこれから取り組んでいく必要があると思います。現場の今の対応については、JOCに対して、主体的に自主的に取り組むようにお願いをしたところでございますので、これはJOCの方で早急に、現状のいろんな問題・課題については2月中に、是非、整理をして報告をしていただきたいというふうに思っています。

記者)
 生活扶助の対応ですが、この資料では、就学援助に関しては自治体において判断するよう依頼するというふうにあるんですけれども、とりあえず文科省としては各自治体に現状維持というのをしてもらうように、まず依頼文を出すとか、そういったことになるんでしょうか。

大臣)
 これは閣僚懇で、文部科学省だけでなく、政府一体として生活扶助の、今回の基準変更に合わせた制度設計等、政府としての方針として、教育における経済的なマイナスが生じないようにするということも決めていただいたところでございますので、政府一体となって対応すると、もちろん文科省として必要なところについては、総務省と一体となって、自治体に対しては対応をお願いしたいと思っております。

記者)
 準要保護の関係で、直接、文科省じゃないかもしれないですけれど、地方にお願いするには財政的な措置も必要かと思われるんですけれども、そういうことも改めて考えられるんでしょうか。

大臣)
 これは総務省とよく相談して、できるだけ負担だけが地方自治体にお仕着せになることがないような配慮を、総務省にも是非、我々もお願いしたいと思います。

記者)
 生活扶助の関係なんですが、現状維持の期間というのは、一時的激変緩和的な意味合いなのか、それとも教育に関する給付というのは今の水準を維持していくのかという、どちらのお考えなんでしょうか。

大臣)
 それは生活保護基準が前に戻るまでは対応します。

(了)

お問合せ先

大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成25年02月 --