平成25年1月29日(火曜日)
教育、科学技術・学術、その他
H-ⅡAロケット打上げ成功、就学援助、いじめ防止対策基本法、教科書「近隣諸国条項」
平成25年1月29日(火曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。
平成25年1月29日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
まず、H-ⅡAロケット22号機の打上げ成功について御報告いたします。
1月27日午後1時40分、H-ⅡAロケット22号機による情報収集衛星レーダ4号機等の打上げに成功いたしました。現在、衛星は順調に所定の軌道上を飛行していると承知しております。今回の成功により、H-ⅡAロケットとしては、16機連続の打上げ成功を達成し、成功率は95.5パーセントとなりました。このことは、我が国のロケット技術の着実な向上と世界最高水準の信頼性の証しとして、私としても大変喜ばしく思っております。今後、我が国の基幹ロケットが、国民生活の向上や国際貢献などに向けた宇宙開発利用を支え、国際市場で活躍していくことを期待して、それらの実現に向けて文部科学省としても取り組んでまいりたいと思います。
それからもう一つ、生活保護の基準額が引き下げられたことについて発言をいたします。平成25年度予算案は、社会保障審議会の検証結果等を踏まえ、生活保護基準の見直しが行われることになりました。見直しに伴い、就学支援の対象となる児童生徒の範囲などにも影響が出ることが考えられます。このため、文部科学省としては、平成25年度において、就学援助などについては、支給水準が引き下がることがないような仕組みを考えていきたいと思います。いずれにしても文部科学省の政策については更に精査を行った上で、全体として同じ程度の支援、これまでと同様の支援が可能となるような、必要な対策を採ってまいります。以上、私の方からの報告です。
記者)
今朝の自民党の文部科学部会で、「いじめ防止対策基本法」の骨子案について話し合われました。報道でも報じられていますが、その中で教師の体罰についてもいじめとして認定するというような内容にとれる文言が散見されますが、実際に今後これを認定するのかということも踏まえた上で、この骨子案に対する大臣としての所見をお願いします。
大臣)
体罰については、学校教育法により明確に禁止されているところであるわけで、児童生徒間におけるいじめと教員による体罰とでは、その対策も異なってくるというふうには考えております。その上で、いじめ防止対策基本法の対象範囲をどのように考え、どのような法制上の整理をされるかについては、今後、十分に議論をしていく中で、整理をしていく必要があるというふうに思います。
記者)
今回の、全体への所見については、対策として十分かどうかを含めてお願いいただけますか。
大臣)
今日1回だけではなくて、今後、何回か自民党でも議論されるということでありますし、既に教育再生実行会議の方で、いじめ体罰については議論をスタートしておりますが、これについては是非国会で、今国会で法案成立をお願いしたいということから、それに資する提言をできるだけ早めに出していただいて、その提言もこれから、これも議員立法で、是非、今国会で成立をお願いしたいと思っておりますので、自民党だけではなく、各党でそれぞれ議論をする中で、また、今後、超党派の「いじめ対策防止基本法」に向けた実務者協議なり、あるいは議員間での議論が始まってくるのではないかというふうに思いますし、是非、今国会で成立をする前提で、それに資する材料等を文部科学省としても提供していきたいと思います。
記者)
先ほどの就学援助の話なんですけれども、文科省としては、支給基準が引き下がらないようにというのは、その引下げで生活保護の範囲からこぼれる人についても文科省でカバーできるようなことを考えるということなのか、そこがもう少し具体的なところが分かれば教えていただきたいのですが。
大臣)
生活保護の基準が下がるということによって、具体的に、これは生活保護と、この就学援助の関係で、生活保護と、それから就学支援を必要とする要保護、この中で生活保護については、教育扶助から支給するところと、それから生活扶助から支給しているところと、それから就学支援を必要とする要保護の階層と分けて就学支援をしているわけでありますけれども、就学支援についてというよりは、その生活保護層がその分逆に言うと厳しくなるということによって就学援助になるところが出てくるわけですね。それについて、今後、生活保護からこぼれてしまう層が出てくる可能性があると。そこについて、要保護世帯と同じような就学支援体制をとりながら、なおかつその生活保護のときの状況と同じような教育的な支援体制がとれるように、文部科学省としてしていきたいということでございます。今後について、厚労省とよく相談しながら、役所間の実務的な協議をしながら、実質的に、とにかく教育関係においてはレベルダウンをさせないということを大前提として進めていきたいと思います。
記者)
いじめの基本法案の骨子について、教師と子どもを一緒に扱っている部分の内容で、体罰はもちろんいけないんですけれども、言葉による指導、それを心理的圧力として捉えてしまう、そして法の禁止対象になってしまうんではないかという現場の懸念、現場が委縮するんではないかという懸念がありますが、それについて大臣はどう受け止められていますか。
大臣)
いじめと体罰は違うと思います。ただ、体罰も広義の意味で言えば、広義的に解釈すれば、いじめに分類できるというふうに言えるかもしれませんが、しかし、いわゆる今までの中でのいじめと、それから体罰というのは、明らかに違うというふうに思いますし、その中で体罰の位置付けを、いじめ対策防止基本法の中に入れるのであれば、その辺の法的な整理はきちっとしておく必要があるというふうに思いますので、その辺は文部科学省としても、法律的な整備に資するような提供をこれからしていきたいと思います。
記者)
一部、教科書の近隣諸国条項について、具体的な見直しを進める方針を固めたというような話もあったんですが、その事実関係と、この話は、政権公約にも掲げていらっしゃいましたので、今後、何かこういうふうに進めていくという検討がありましたら。
大臣)
近隣諸国条項含めて、歴史認識、ほかのこともいろいろありますが、これは政府全体として取り組むということに、今回なりました。ですから、文部科学省だけ、先に近隣諸国条項について検討するということではありません。政府一体の中で、トータル的に、今後、議論をしていくテーマの一つですが、今すぐ具体的なスケジュールが明確に定まっているわけではありません。
記者)
先ほどの就学援助のことですが、今後取り得る対策としては、例えばその自治体に要保護世帯も生活保護世帯並みの対応をするようにという要請をするのか、そういうような対応、対策については考えられていますか。
大臣)
これは、できるだけ自治体にも、過剰な負担がないようなことも配慮する必要があると思いますので、厚生労働省、この件については田村大臣も了解をしていると言いますか、当然、それは教育関係については連動させて引き下げるべきではないというのが、厚労省の田村大臣の見解でもありますので、厚労省と、その辺は連動しながら、あまり地方に負担増にならない形で、対応をこれから検討したいと思います。
(了)
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