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下村博文文部科学大臣記者会見録(平成25年1月11日)

平成25年1月11日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ、その他

キーワード

緊急経済対策、福島の学校等訪問、2020年オリンピック・パラリンピック招致、大阪市立桜宮高校の体罰問題、教育再生実行会議、国際リニアコライダー

下村博文文部科学大臣記者会見映像版

平成25年1月11日(金曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成25年1月11日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

下村博文文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 本日、緊急経済対策について閣議決定がなされました。文部科学省関係の対策としては、「復興・防災対策」として、学校施設の耐震化・老朽化対策や防災・減災研究の推進、「成長による富の創出」として、実用化に向けた官民共同の研究開発やiPS細胞研究の推進、教育資金一括贈与に係る贈与税の非課税措置の創設、「暮らしの安心・地域活性化」としてスクールカウンセラー等の派遣や地域資源等を活用したイノベーションの推進などを盛り込んでおります。今後、本経済対策を踏まえた補正予算編成と税制改正に対応し、日本経済の再生に向けてしっかりと取り組んでいきたいと思います。
 一昨日、福島県いわき市を訪れました。双葉郡からの生徒を多数受け入れている中学校や、いわき明星大学内に設置されている楢葉町の仮設校舎及びサテライト高校を視察とともに、子どもたちや教育関係者との懇談を行いました。中学生と一緒に給食を食べて懇談いたしましたけれど、子どもたちが「将来は世界のために貢献したい」と語るなど、困難の中にあっても大変たくましく育っていると感じました。その中学生は10人ほどで、生徒会活動をやっている子どもたちばかりでしたから、特にそういうリーダーシップの意識が強いのかもしれませんが、そのうち半分ぐらいの子が、涙を流しながら決意を語っていたので、感銘をしました。象徴的な一つの事例として、自分も被災地、避難所とボランティアのお手伝に行ったと、その時にあるお医者さんに出会ったと。そのお医者さんは単身で家族と離れて、寝る間も惜しんで、被災地の方々に対する献身的な支援をしているのを目の当たりにして感動して、自分も是非医者になりたいと決意したということを涙ながらに語りながら、さらに立派だと思ったのは、その医者というのも、今回の福島の問題で、日本国内だけでなく、世界中の人たちから支援をしていただいた、その方々に対する恩返しとして、世界で通用する、世界で活躍するような、そういう医者になりたいというのも言っておりました。10人の中学生のうち、そういう意味で地域のためとか福島のためとかいうことだけでなく、世界で活躍したい、世界のために貢献したいということが、福島の子どもたちは困難を逆にそれを大きなばねとして、将来に対する大きな志・思いを持っているということを、本当に感動して私も聞きました。このようにですね、福島の子どもたちが正常な形で教育が受けられる環境をつくることによって、それぞれの夢が、将来に対しての思いが実現できるように、国としても全力で支援したいということを子どもたちに伝えました。また、サテライト高校の校長先生との懇談会で、大学に被災地の高校からの指定推薦枠を設けることについての要望を受けました。現在、実施されている平成25年度入試における現状を確認したところ、国立2大学、公立4大学、私立16大学の計22大学が、被災した受験生を対象とする特別入試を既に実施しております。震災から2年近く経過している現時点でも、避難生活を余儀なくされている高校生等に対しては、経済的な支援を含めて特段の配慮をするように、取組を改めて各大学に対して促してもらいたいと思いますし、この現在の大学においても、これからの一般入試でも、対応できるところがあるということでございますので、そのような形でさらに文部科学省として、各大学に対して被災地の高校生の特別枠について、お願いをしていきたいというふうに思っています。
 それから、2020年オリンピック・パラリンピック競技大会の東京招致について、御報告いたします。先日7日、2020年オリンピック・パラリンピック競技大会において、招致委員会及び東京都が大会の詳細な開会計画を記載した立候補ファイルを、国際オリンピック委員会(IOC)に提出をいたしました。翌日8日には、日本オリンピック委員会が総理へ表敬訪問し、総理からも招致への強い思いが示されました。また、8日には、東京都庁におきまして記者会見、私も出席をし、政府からの支援について説明し、オリンピック・パラリンピックの東京招致への強い思いを述べたところであります。今回の立候補ファイル提出を機に、国際プロモーションが解禁となりましたので、昨日10日にイギリス・ロンドンにおいても記者会見がございました。この会見には、福井文科副大臣も出席をしていただきまして、新政権の招致への意気込みを示すなど、海外へ向けて東京招致についてアピールしたところでございます。立候補都市である東京都はもちろん、スポーツ界、経済界などが一体となって国民的な運動に高めることができるよう、文科省そして政府を挙げて全力で支援をしていきたいというふうに思っているところでございます。以上、私の方から冒頭お話をさせていただきました。

記者)
 大阪市の桜宮高校の男子生徒が、体罰を受けた後自殺した問題が起きております。大臣として、そもそも体罰について大臣はどのようにお考えなのか、かつ今回の問題をめぐっては、学校側が体罰を黙認していたり、隠蔽していたとの報道も出ております。この一連の問題について、学校・教育委員会の対応について、どのように大臣として受け止め、お考えをお持ちなのかをお聞かせ願えますでしょうか。

大臣)
 体罰についてですが、教員などが児童生徒への指導に当たり、いかなる場合にも体罰を行ってはならないものであると思います。また、部活動において試合に勝つことや強くするために体罰を厳しい指導として正当化するようなことは、これは誤った認識であり、ましてや体罰により子どもが命を落とすようなことはあってはならない、子どもの命を預かる学校として、これは正に犯罪であるというふうに思います。体罰の問題は、それ自体が違法であるのみならず、更に深刻な事態を引き起こしかねないものであり、改めて教育関係者の方々にはこの認識を新たにしてほしいと思います。今回の事案については、学校における体罰への対応について事実関係を徹底的に調査するよう、大阪市教育委員会を指導していく必要があるというふうに思います。既に文部科学省は、大阪市の教育委員会にについて、私どもの方でも指示をして当たっているところでありますが、さらに来週15日火曜日には、義家政務官を大阪市教育委員会に派遣をし、徹底した事実解明と文科省への報告を直接指導する予定でございます。また、国を挙げて全国的な体罰の状況を把握する必要が改めてあるのではないかというふうに考えておりまして、文科省は各都道府県に対し、主体的に体罰の調査を行い、文部科学省への報告を求めるよう事務方に指示したところでございます。文科省としては、このような取組を通じて、いかなる場合も体罰は許されないものであるということの徹底に努めてまいりたいと思います。

記者)
 今の御発言の確認なんですけれども、都道府県についてというのは、県内の体罰の件数等を調べて報告してほしいということなんでしょうか。

大臣)
 今日の報道で、東京都の教育委員会が、改めて各学校で体罰の実態があるかどうかということの状況把握をするということでございましたので、それぞれの都道府県が統一的な調査ではなくて、独自にきちっと調査をしてもらいたいと思いますし、それを同時に文部科学省の方に報告をしてもらいたいということを改めてお願いしたいと思います。

記者)
 調査の方法等というのは全国一律の調査ということになるのか、それとも飽くまで自主的にやってもらいたいということなのか、その点を教えていただきたいのですが。

大臣)
 是非ですね、47都道府県すべてでやっていただきたいと思いますが、基本的には、文部科学省が既存のアンケート用紙等をお渡ししてというものではなくて、独自に調査をしていただいて、その結果を文科省の方に報告してもらいたいと思います。

記者)
 今の点ですけれども、体罰、学校現場での隠蔽というふうに問題になっておりますが、生徒への聞き取りですね、子どもへの聞き取り、アンケートのようなことを要求されていくお考えはあるんでしょうか。

大臣)
 各都道府県。

記者)
 そうですね、今回の調査に当たって。教員に体罰をしていませんかと聞くことはもちろんだと思うんですが、隠蔽の可能性を防ぐためにですね、子どもにも聞く必要があるのではないかと思うんですが、それについて。

大臣)
 まず、大方の問題は、これは15日に義家政務官に行っていただきますので、その辺は現場の事実関係含めて、詳細によく聞いてもらって報告を受けて考えたいと思います。その上で、都道府県に対してどんな形でやるかということについては、基本的にまず東京都が自主的にすぐやるということでもありましたから、その結果を見て、今の御指摘の点も踏まえて、不十分であるような都道府県教育委員会の調査であれば、改めてより詳細に、文科省としても都道府県にお願いすることになるかもしれませんが、特別に決められたフォーマットを作って、都道府県に対してお願いをするという状況ではありませんので、まずは都道府県教育委員会のそういう内容を含めた自主的な取組をまずは見ながら、判断したいと思います。

記者)
 昨日、教育再生実行会議の有識者のメンバーを内定したという発表がありました。この顔ぶれ、どういう視点で委員をお願いすることを決められたのか、大臣のお考えを。それと座長に鎌田早大総長がおられますが、これも決めた理由とか何かもし伺えましたら。

大臣)
 世界トップレベルの学力、そして規範意識、また歴史・文化を尊重する態度を育むために、「教育再生」を実現するための諸施策の推進、これは安倍内閣の最重要課題の一つであり、安倍総理から就任時に指示されているところでございます。このため、安倍総理の意向を踏まえつつ、教育再生の実現のための会議の開催を実現し、そういう視点から人選をしたところでございます。今回は、教育界だけではなく、経済界、それから地方自治体など幅広い分野の方々から人選を行ってお願いしたところでございます。早稲田大学の鎌田総長を座長としてお願いをすることにいたしました。これは鎌田先生が、人格高潔で、高い見識と豊かな経験をお持ちであること、また大学行政をはじめとした教育全般に精通していること、それから全体の議論を取りまとめる力に長けていること、このような理由で鎌田先生に座長を依頼したところでございます。

記者)
 今後の発足が正式にいつ頃になるのか、そういったところで何か進展とかは。

大臣)
 23日、24日、どちらかで第1回を開催したいということで今調整をしているところでございます。

記者)
 国際リニアコライダーについてお伺いしたいんですけれど、先日、岩手県知事が要請でお越しになりましたけれども、大臣自身はリニアコライダーの建設と日本への誘致についてどのようにお考えですか。

大臣)
 これは被災地の復興支援と、それから岩手のあの地域が、適切な場所である候補地の一つということですね。地元の知事の御要望等、できるだけ踏まえながら検討していく必要があると思います。ただ、総額1兆円と大変大きな事業ですし、我が国単独でできるところではなくて、他の国との共同研究をしていくということですし、それから日本国内でも、もう1か所誘致を希望しているところもありますから、トータル的に判断をしていくということになってくるかと思いますが、できるだけそれぞれのニーズに的確に対応できるように、早めに対処していくことが必要ではないかと思います。

記者)
 福島の関係で、推薦枠とかの確保について、各大学にお願いをしていくということなんですが、何か具体的に通知を出してこういう検討を進めてくれとか、具体的なお願いの仕方、文科省としての要請の仕方みたいなものを検討されていることがありましたら。

大臣)
 担当局長から改めて、各大学に対してお願いをしながら、またそのような会合の中で、このことについて役所のそれぞれの責任者が、対応をするように指示をしているところでございます。

記者)
 教育再生実行会議の方なんですけれども、前回も教育再生会議の最終提言をまとめていて、それをまず土台というか、そこがスタートラインになるのかということと、最終提言を出したんだけれども実現していないこと、例えば徳育の教科化がありますけれども、そういったことは今後どうされていくのかについて教えてください。

大臣)
 まず、教育再生実行会議の中で議論をしていただきたいと思っていることは、これも早急に一定の結論を出していただきたいと思っていますが、一つはいじめの問題です。今回の体罰の問題もありましたから、そのことも含めて、今悩んでいる、苦しんでいる子どもたちをすぐ救済するためのいじめ対策。それから、次の通常国会で、是非このいじめ対策防止基本法、議員立法でできたら作ってもらいたいということを各党にお願いしたいと思っていますが、それの材料になるようなたたき台として、教育再生実行会議の中で作っていただきたいと思っております。それからもう一つはやはりこれも関係しますが、教育委員会の在り方、これも早めに一定の結論を出してもらって、これは中教審の中でも引き続きそれを受けて議論してもらって、できたら来年度、26年度の通常国会に、教育委員会に関係する法律改正を出したいと思っておりますので、その作業を急いでやると。それからもう一つは、田中大臣の時からの大学の在り方、大学についても、昨年から大きな議論になっていますから、大学教育の在り方、グローバル教育の在り方も含めて、これをまず再生会議の中で議論をしていただいて、その後改めてそれに関係する、もちろんかつての教育再生会議の内容については引き続き深堀をしてもらっていくことになると思いますが、まず当面、半年間は今申し上げたようなテーマを中心として、議論していただければと思っています。

記者)
 大臣、冒頭でオリンピックの招致に向けて御発言されましたが、他の立候補地も、非常に有力だと言われておりますが、その差別化、その価値を、文科省として、大臣の意気込みを改めてお聞かせください。

大臣)
 まず一つは、2020年、震災から復旧・復興したというところを、世界の人たちに見ていただきたい。前回の50年前、1964年の東京オリンピックは、これは戦争からその後、壊滅的なダメージを被った我が国が、1964年の東京オリンピックをきっかけに大きく成長発展したというきっかけにもなったと思うんですが、今度は震災から復興して、そして大都市の中で一人ひとりの命と財産を守るための防災都市としての東京、そしてもう一つはオリンピック、スポーツというのは本当に多くの国民に勇気と感動を与えてくれる、大変な、これはただのスポーツだけではなくて、日本の結束力と、そしてそれぞれに自分も頑張ろうと思ってもらえるような、そういう効果もあると思いますね。ですから、3.11の後、前政権が後手後手でなかなか復旧・復興が進んでいない部分がありますけれども、我々としては安倍政権になって、まずはこの震災からの復旧・復興が一番の課題ですけれども、それを確実に乗り越えて、そして諸外国から危惧されているような放射線量の問題とか、それから電力の問題とか、こういうものを完全にクリアして、そしてこの地震は日本だけではなくて、世界どこでも起きる可能性はあるわけですけれども、こういうことを乗り越えて、日本がよみがえったと、これは都市として今後どこの国に対してもモデルになるというふうに思いますし、そういう日本が困難を克服して、そして結果的にそれが世界最先端の都市づくりにつながっているということを、オリンピックをきっかけに発信できれば、これは東京都だけではなくて日本全体にとっても、非常に国民としても大きなステップアップのきっかけとして、前向きなイベントとして位置付けられるのではないかと思います。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成25年01月 --