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下村博文文部科学大臣記者会見録(平成24年12月27日)

平成24年12月27日(木曜日)
教育、科学技術・学術、文化

キーワード

高校無償化、幼児教育無償化、教育政策の進め方、大学設置認可、いじめ対策、医学部の増設、教科書検定、少人数学級、道徳の教科化、科学イノベーション、もんじゅ、文化立国

下村博文文部科学大臣記者会見映像版

平成24年12月27日(木曜日)に行われた、下村博文文部科学大臣の記者会見の映像です。

平成24年12月27日下村博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

下村博文文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 このたび文部科学大臣、そして教育再生担当大臣に就任させていただきました下村博文でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。私は、自民党の教育再生実行本部長をしていたということもございまして、今回、教育再生担当を同時に兼務をするということになりましたので、官邸や、あるいは内閣府の方にこの教育再生本部を置くということではなくて、文部科学省の中で文部行政、そして教育再生、一緒に行うということでございます。ただ、その中で必要な部分があれば他の省庁の大臣と連携をしながら、安倍内閣の中で今回この教育再生は大変重要なテーマというふうに位置付けておりまして、それについて行うということで、これから進めさせていただきたいと思います。冒頭、安倍総理から私に対して五つのことについての特に具体的な指示がございましたので、これについて申し上げさせていただきたいと思います。まず1点目は、世界トップレベルの学力、規範意識、そして歴史や文化を尊重する態度を育むため、前政権で放置されてきた「教育再生」を実現するための諸施策を推進すること。二つ目に、特に、「いじめは絶対に許されない」との意識を日本全体で共有し、子どもを「加害者にも、被害者にも、傍観者にもしない」教育を実現する。道徳教育の徹底など今すぐできる対策を断行するとともに、総合的ないじめ対策を行うこと。そして三つ目に、関係大臣と協力して、「科学技術・イノベーション推進」の国づくりに取り組むため、内閣府特命担当大臣(科学技術政策)に協力し、科学技術基盤を根本から徹底強化すること。四つ目に、原子力損害賠償紛争審査会による和解仲介など、東京電力福島原子力発電所事故による損害の迅速な賠償が講じられるよう、引き続き関係大臣と協力して対応すること。五つ目に、スポーツ庁の創設を含め、「スポーツ立国」を実現するための諸施策を推進するとともに、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの実現に取り組むこと。この五つが具体的な提示でございまして、これも含め、今後、文科行政の中で進めていきたいと思っております。冒頭、私の方からは以上でございます。あとは、御質問があればお受けさせていただきたいと思います。

記者)
 先ほどの官邸の記者会見でも出てましたけれども、高校無償化についてなんですが、自民党の政権公約の中で所得制限を設けると、それで報道では、所得制限の対象、世帯年収700万以下というような報道もされているわけですが、その所得制限の線をどこで引くかも含めて、今後どのように対応していくのかをお聞かせください。

大臣)
 この高校授業料の無償化については、自民党は選挙公約において所得制限を設けて、給付型奨学金の創設や公私間格差解消の財源とすることを約束をいたしました。既に民主党政権になって、この高校授業料無償化は実施されている中で、これを我が党としても、あるいは安倍政権としても廃止するということではなく、この財源を4,000億円という中で、より低所得者、それから公私間格差解消のために使うということで、所得制限をし、その所得制限の財源の中で、そこに更に厚い対応をしていこうということを考えているところでございます。この法律については、施行から3年後の見直し規定がございますので、できる限り早く速やかに制度の在り方について検証を行い、公約を踏まえて新制度の検討を行いたいというふうに思います。ただ、今の中学3年生については、現行制度を前提に進路選択を考えているということもございますので、もう年末ですから、生徒、保護者、学校、自治体に混乱が生じないよう、この新制度については平成26年度以降に実施したいというふうに考えております。所得制限の具体的な額については、とりあえず、以前、野党の時に作っていた自民党の一つの目安として、年収700万以上を基準に設けるべきということを申し上げてまいりましたが、具体的な基準額については、今後、高校生の就学支援の在り方の総合的な検討、先ほど申し上げましたように、トータル的な財源が4,000億、その中でより公私間格差を是正し、それから低所得者に対して給付型奨学金をやるというパックの中で、年収総額が幾らかというのは、今の経済状況によっても基準が変動しておりますので、その辺を精査しながら決定をしていきたいというふうに考えておるところでございます。

記者)
 これも政権公約の中で触れられていた件ですけれども、幼児教育の無償化についてどのようにお考えでしょうか。

大臣)
 この幼児教育の無償化についても、これは自民党が、政権公約の中でというよりは、以前から主張してきたところでもございます。特に幼児期というのは、生涯にわたる人格形成の基礎を培う大切な時期であり、この時期に質の高い教育を保証することが極めて重要であるというふうに考えております。幼稚園に通う幼児を持つ保護者の経済的負担の軽減等については、市町村が保育料等を軽減する場合に、その経費の一部を補助する「幼稚園就園奨励費補助金」の充実が図られてきたところであり、低所得世帯を中心に保護者の負担はある程度軽減されてきたというところはございます。しかし、自民党としては、更にこの幼児教育の無償化について徹底していきたいということの中で、これは公明党との連立政権の中でのそれぞれの両党間の公約としても、これを更に掲げているところでもございます。現在は、子ども・子育て支援新制度の実施に向けて準備を進めているところであり、こうした状況の中で、財源の問題、それから国・地方の役割分担を踏まえ、更に十分な検討が必要なこともございますので、これは田村厚労大臣とも既に話を今日してまいりました。厚労省、それから今回、内閣府も関係してまいりますが、また自民党に対しての、あるいは公明党さんに対しても、与党に対しても一体となって議論しながら決めていくということが必要で、文科省だけでなかなか決められることではございませんので、政府と与党が一体となって、できるだけ早く幼児教育の無償化に向けて進めるようにしていきたいというふうに考えていきたいと思います。

記者)
 公約では、教育含めて危機的な状況にあるという表現を使っていますけれども、この民主党の3年3か月間の政権で、文科省の教育施策はどういうところで具体的に失敗していた、後退したというふうに認識されているんでしょうか。

大臣)
 危機的状況というのは、この3年3か月だけで生まれてきたことではない、戦後教育そのものが、トータル的な意味で、今、危機的な状況であるというふうに認識しておりますが、特に3年3か月の民主党政権の中では、例えば高校授業料無償化というのを目玉の一つとして民主党政権が導入したわけでありますが、これについてはトータル4,000億を投入して、実際に民主党の、例えば今回の衆議院選挙の一つの大きな成果の目玉として、高校中退者が減ったということを言っておりましたが、実際のところは1,500人程度であって、4,000億円を投入して1,500人を減らすということが、税金をそれだけ投入する、どの程度の効果・意味があるのかとか、そもそも高校中途退学者が5万5,000人を超えている中で、我々としてはそれだけのことで全てよしと判断できるような状況ではないのではないかと思っています。そもそも、それだけの4,000億円を投入するのであれば、より高等教育における教育の質的なレベルアップ、教育の中身の問題ですけれども、それが4,000億円を投入することによってどう上げるべきか、また高等教育の理念を更にどんなふうに考えていくかということについては、導入する当初からそれについて追求し、また、民主党政府から答弁を求めてきたところでありますが、結果的にはただのばら撒きであって、教育成果・効果が伴うような理念がなかったのではないかというふうに思っておりますし、それが一つは3年3か月のですね、一つの事例ですけれども、そこに新たな教育における理念・哲学というのがなかったのでは。危機的状況というのは、もっとトータル的な意味で、今の子どもたちの置かれている状況、これは毎年、毎年、日本とそれから中国と韓国とアメリカの青少年の意識調査をしておりまして、この中で、自分は駄目な人間だと思うというアンケートに対して、日本の高校生は66パーセントの子が、自分は駄目な人間だと思うと。中国の高校生は14パーセント。アメリカの高校生が22パーセント。韓国の高校生が45パーセントで、他の国に比べて圧倒的に日本の子どもが自己否定的なんですね。ですから、これは民主党政権だけではなく、それ以前の自民党政権における戦後教育の在り方も含めて問題だと思いますが、そういうふうに中学生の時よりも高校生の方が自分は駄目な人間だと思う率が増えているんですね。つまり、上に行けば行くほど自己否定型の教育の結果、子どもたちがそういうふうに思ってしまうという、そもそもの教育の在り方が問題だと思いますし、66パーセントの子どもが自分は駄目な人間だと思うような教育というのは、正に危機的な教育だというふうに思いますから、是非、政権奪回した現在、私自身、文部科学の担当大臣になった中で、一人一人の子どもがどんな子どもであっても、志とそして能力さえあれば頑張れるんだと、自分は駄目な人間ではなくて、自分にも素晴らしいところがたくさんあると、いろんなチャンス・可能性がこの国にはあるんだと。そういうような教育環境をつくっていくということが、今、一番求められていることだと思いますし、教育的な危機というのはそういう面からも言えるのではないかというふうに思っています。

記者)
 田中前大臣が推進しました、大学設置認可の見直しについてなんですけれども、明日、引き継ぎを受けるかと思うんですけれど、これについて下村大臣のお考えを、どのように踏襲していくのかについてお伺いできますでしょうか。

大臣)
 自民党の教育再生実行本部の中でも五つの分科会をつくって、その中の一つが大学教育の強化ということでしたけれども、この大学力というのは国力そのものであり、高度人材の育成、国際競争力を備えた研究の両面から、大学の質の充実と、それから強化を図っていくということは、極めて重要な課題であるというふうに思っていますので、我々は大学の質と量を両方強化すべきだというふうに思います。そのために、この大学設置認可について、例えば設置の必要性や経営面の見通しといった観点についてもしっかりと判断することも必要であることは事実だと思います。このようなことも含め、現在、田中大臣が大学設置認可の在り方の見直しに関する検討会を設置されて、その検討会の中で、大学の質を高める観点から、大学設置認可の在り方の見直しについて検討が行われているというふうに承知をしております。その検討状況をお聞きした上で、必要な見直しを行っていきたいというふうに思っております。詳しくは、明日、田中前大臣と引継ぎをいたしますので、それをお聞きして、その中で必要なことがあるのであれば、それは継承しながら、より発展的に生かしていきたいというふうに思います。

記者)
 田中大臣の理念というか、哲学、考え方というのは、入り口を絞るという考え方、教育に規制緩和は駄目だという話なんですけれど、自民党はどっちかというと、後でしっかりと審査をするという考え方だと思うんですが、下村大臣もやはり今の自民党の考えるような、ベーシックに考えるようなことだと。経済も、市場原則にしたがってつくるものはつくる、ただし、淘汰(とうた)されるべきは自然淘汰されるんだから、後でしっかりとすれば自然淘汰されていくであろうという考え方なんでしょうか。

大臣)
 基本的に、既に800近くの大学があり、そしてほぼ希望すれば全員が大学に入れるという全入の時代の中で、これから更に新規の大学をつくるということであるわけですから、設置基準というものがある中で、それは具体的に認めるということであるわけですから、当然、それ以降も、その大学が経営としても存立し得るのかということを客観的に、それは地域性の問題であったり、それからその何を教えるかという学部の問題であったりすると思うんですね。それは、第三者の目から見ても、大学設置認可する前提として具体的にそういうきちっとしたニーズに適応されているのかどうかということについては、やはりチェックをする必要があると思います。ですから、絞るというよりは、本当にこれから新たな大学が経営として成り立つのかどうかということについての見方は、きちっとしておく必要があるだろうと。ただ、今までについては、最初については基準を設けているけれども、その後、実際、大学経営がどの程度きちっとされているのかどうかということについての十分なフォローが足らなかったのではないかという部分はあるかもしれませんから、大学設置基準の入り口の部分だけではなくて、それ以降についても別の性格を付加することによって、今後の日本の大学全体について、文部行政としてしっかりとフォローアップをしていくという観点は、必要ではないかというふうに思います。

記者)
 いじめ対策についてお聞きしたいんですが、自民党の教育再生実行本部ではいじめ防止対策基本法案、法案を作成するということが掲げられていますが、今後、その議員立法という形になるのか、それとも閣法という形になるのか、法律で何らかの対策というのは進めるべきとお考えでしょうか。

大臣)
 いじめ対策については、まず、いじめは絶対に許されないという意識を日本全体で今の時代で共有し、子どもたちを加害者にも被害者にも、また傍観者にもしない教育を実現するということが必要だと。これについては、総理からも、今日、このいじめ問題について具体的に着手すべきという提案があったところでございます。その中で、まず、今すぐできることについて着手していくと。特に、犯罪行為として取り扱うべきと認められる場合の、警察への通報。それから、いじめを繰り返す児童・生徒への出席停止制度の活用などの対策を講じるとともに、道徳教育の充実が必要であると。文部科学行政の中で、あるいは教育現場の中で、全ていじめというふうに位置付けていたのを、これは社会的に見たら明らかな犯罪だということであれば、つまりいじめと犯罪の明確な区分というものも教育現場の中で峻別(しゅんべつ)をすべきだというふうに思います。また、今、いじめで苦しんだり悩んでいる子どもたちに対して、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置・拡充等をできるだけ早く図ることによって、教育相談体制の充実を図っていくということを着手していきたいと思いますし、それから、今、御指摘のいじめの防止対策の法制化、これは自民党がいじめ防止対策基本法を作るということを、今回の選挙公約にも入れています。実際、今回の選挙公約は自民党だけでなく、各党でそれぞれこのいじめに対して、何らかの法律を作るべきではないかということを提案をしておりますので、これは是非、各党間で協議をしてもらいながら、どれが一番的確なのかどうか、つまり議員立法にした方が早く取りまとめができるのか、それともなかなか各党間で足並みがそろわないというような状況があるのであれば閣法として作るのかということについては、ちょっと状況を、それぞれの各党、野党に対しても働きかけをしながら、その上で議員立法か閣法かは、最終的に判断していきたいと思っています。いずれにしても、このいじめ防止対策基本法を、できるだけ早めに作るという姿勢で取り組んでいきたいというふうに思っております。

記者)
 総理からの指示もあった科学技術基盤の強化なんですが、大臣としては、現在科学技術やイノベーションを進めるに当たって、どのような課題があって、それに対してどのような対策をお考えなのか。

大臣)
 科学技術については、今、日本が、安倍政権の中の大きなテーマが、経済再生と教育再生ですね。経済再生を実現していくために今すぐ着手すべきこととして、円高・デフレから脱却をすると。そのために、大型の10兆円近くの補正予算を組みながら、まず、喫緊のデフレ・円高から脱却をし、この不況から、一日も早く成長目標を設けながらしていくと。その中で、基本的にそれ以降の日本の経済を発展をさせていくためには、イノベーションが必要だと。経済戦略の鍵というのは、イノベーションであると。このイノベーションにおいては、日本が誇る人材力と、それから技術力と文化力、これを結集をし、社会経済が直面する新しい課題にブレーク・スルーをもたらすような新しい技術、アイデア、想像的な取組によりイノベーションを創出していくという、そういう取組をしていくことが必要であるというふうに思います。新たな産業や雇用を生み出すため、産学連携による、企業だけでは実現できない革新的な科学技術イノベーションの創出に向けた取組、これは国を挙げて一体となってやっていかなければならないのではないか、というふうに考えています。

記者)
 原子力施策について、大臣御自身はどのように考えていらっしゃるか。あと、「もんじゅ」については、廃止も含めてどのようにお考えでしょうか。

大臣)
 原子力政策について、エネルギー資源の乏しい我が国において、このエネルギーの長期安定供給は重要な課題であるというふうに思います。そういう位置付けの中で、これからトータル的に、もちろん限りなく原発依存を少なくしていくということは、取るべき方向性であるというふうに思いますが、同時にそれに代わる新たな再生可能エネルギー、代替エネルギーの確保がなければ日本経済の発展ということは担保することはできないわけでありまして、それをトータル的にどうこれから取り組んでいくかということであると思います。「もんじゅ」については、高速増殖炉は、限られたウラン燃料をできるだけ有効に使い、また放射性廃棄物をより少なくする技術であるため、この「もんじゅ」において研究開発を行ってきたと、そういう位置付けが「もんじゅ」にはあるのではないかと思います。ただ第一に、安全性の確保がやはり必要であろうと。東京電力福島第一原子力発電所の事故があった中で、この安全性の確保のための方策に万全を期すということを、まずは最重点の政策として考えていくと。その上で、このエネルギー政策、原子力政策との整合性を取って、そして関係自治体や国際社会とこれまで構築した環境を重く受け止め、この「もんじゅ」については責任ある対応を執っていくことが必要であるというふうに考えております。

記者)
 医学部増設についてお伺いします。最近、医師不足に悩む自治体を中心に、医学部増設を検討する動きが活発になっています。大臣自身は、医学部新設についてどういうお考えをお持ちでしょうか。

大臣)
 医学部の新設については、大学の関係者、それから医療関係者の間においても、賛成、慎重、様々な意見があるというふうに聞いております。関係者から御意見を伺いつつ、厚生労働省と連係しながら、医療提供体制の見直しの議論等、社会保障改革の動向を踏まえて検討し、適切に対応していくというのが、今の立場でございます。

記者)
 少人数学級について伺いたいんですが、民主党政権では、今後5年間で中学3年生までの35人学級を実現するということで、概算要求も行いました。下村大臣が少人数学級の効果についてどのようにお考えになって、今後どのように進めて行くのか、行かないのか、お考えをお聞かせください。

大臣)
 少人数学級については、これから、我々としては世界最高水準の学力を目指す教育再生基盤として、教職員体制の充実が不可欠であるというふうに思っております。来年度の予算編成で、少人数学級やいじめ問題などの教育課題の対応をきちっと執っていくということが必要であるというふうに思っておりますし、そのために教職員の計画的な定数改善にきちっと取り組むということを明確にし、財務省等へも働きかけをしていきたいというふうに思っております。

記者)
 自民党の政権公約にも掲げられた、教科書検定の基準の抜本的な見直しだったり、併せて近隣諸国条項を見直すという公約を掲げておられますけれども、今後の実現について、どのような取組をしていきたいというふうに現時点でお考えがございましたらお聞かせください。

大臣)
 改正教育基本法や新学習指導要領の趣旨を踏まえた教科書で、子どもたちが学べるようにすることが重要であるというふうに思っております。そのため、まずは教科書検定や採択などの教科書制度について、現状とその課題を整理した上で、その見直しについて検討していきたいというふうに思っております。近隣諸国条項は、昭和57年の官房長官談話を踏まえて検定基準の改正が行われたものであり、今後、政府全体として判断をしていきたいというふうに思っております。

記者)
 教科書検定の現状と課題を検証するというお話だったんですけれども、それをいつぐらいまでに検証を終えて、次のステップにというお考えがございますか。

大臣)
 改正教育基本法、それから新学習指導要領、それが変わったにも関わらず、十二分に教科書が変わっていないのではないかということが、自民党の教育再生本部の中の問題意識として出てきたところでございます。これはいつまでという時間を切るというのは、なかなか難しいことですが、改めて文科省の中で、そういうスタンスで検証したことがこれまでなかったのではないかというふうに、当時、野党の自民党にいた中では思っていることでございます。本日、文科大臣になったということでございますので、改めて文科省の中で、関係者の人たちとこれについては協議しながら、いつまでにということはなかなかこの時点では言えませんが、できるだけ早くそのような視点から、つまり教科書で子どもたちが学べることが重要であるという視点から、その趣旨を踏まえた教科書になっているかどうかということについて、まずきちっと現状を把握をするということから始めたいと思いますが、できるだけ早くやっていきたいと思います。

記者)
 先ほどの会見でも、道徳教育、これはいじめ防止のための道徳教育に力を入れたいとおっしゃっていましたが、第一次安倍政権でも教科化ということが議論として出ていましたが、今後また道徳を教科化するという議論は進むのでしょうか。あるいは、道徳に対する具体的な施策をお持ちでしたらお教えください。

大臣)
 これは第一次安倍政権の時にも教育再生会議の中で、道徳の教科化というのを提案をしました。その後、中教審で議論をしてもらった中で、なかなか教科化は難しいということでありましたが、自民党としては、やはりこの教科化ということを目指すべきであるというふうに考えておりまして、改めて中教審で、このことについて、もう一度審議をしてもらう中で考えていきたいと思っております。

記者)
 文化立国という声が出て、久しいと思います。文化行政について、何かお考えがありましたら。

大臣)
 私は、これから日本が目指すべき方向というのは、当然ですけれど軍事大国ではないと。また、残念ながら経済大国とも、世界で一番の経済大国とも言えないという中で、日本が世界一の大国になる唯一の可能性があるのは、教育・文化立国であるというふうに思います。この文化については、これから、正に国家戦略として、また、その日本の文化、伝統、芸術、含めて、きちっとした国のバックアップをすることによって、これから国際社会における、新たなビジネス分野における産業にも成っていくような、そのような可能性も十二分にあるのではないかというふうに思っております。今後、日本は、是非、文化芸術立国の予算を更に計上しながら、そして国家戦略として、なおかつそれが大きな産業にもつながっていくという視点から、是非、力を入れていきたいというふうに思っております。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成24年12月 --