平成24年12月18日(火曜日)
教育、その他
衆院選、文部科学行政
平成24年12月18日(火曜日)に行われた、田中眞紀子文部科学大臣の定例記者会見の映像です。
平成24年12月18日田中眞紀子文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
今日は閣議がございましたけれども、選挙後でありまして、朝でもあるにもかかわらず、お通夜みたいな雰囲気ではありました。特別にこれというのはございませんで、総理からは大敗を喫したことについて責任を感じるという御発言が沈痛な面持ちでありました。以上です。
記者)
今回の選挙ですが、民主党にとっても大臣にとっても非常に厳しい結果となりましたけれども、現職の閣僚として、この結果をどのように受け止めていらっしゃいますか。
大臣)
三つぐらいファクターがあると思っていますけれども、一つは民主党に対する大変大きな期待値があって、それが失望に変わってしまったということは、やはりマニフェストに結構拘泥(こうでい)していて、そして生活者の目線というものが十二分に生かしきれなかったということは特に思っています。それから二つに、やっぱりこの小選挙区制度というものの特長がよく出たと思うのですが、小泉さんが改革を止めるなと言っている時は、ぶわっと自民党に風が吹き、今度は民主党だと、民主党にぶわっと増えて、そしてまた大きくぶれるという極端な選挙制度の特徴が、欠点ですけれども、出たというふうに思っています。それから三つ目で考えられるのが、投票率が、この時期の選定もあると思うんですけれども、有権者の6割ぐらいしか投票しなかったということもあると思います。
記者)
大臣、厳しい言い方になるかもしれませんが、新潟5区で田中大臣が比例復活できずに落選されたことについてなんですけれども、その原因として、文部科学行政で大学設置認可の問題で、理想は非常に素晴らしいものがあったと個人的には思っているんですけれども、やり方が乱暴だという批判を浴びたことというのは、原因だと思われますか。
大臣)
有権者と話をしていたり、地元メディアの質問等の中でもそういうふうな指摘はありませんでした。そういうふうな思いをしている方もいるかもしれませんけれども、文科行政に対することがマイナスであったと思っていません。むしろ一騎打ちの場合ですと、この制度では惜敗率上がることも有り得るんですけれども、私の場合は、維新の会から出られて、そして有権者の方たちの目線を見ていると選挙以前から感じていたことですけれども、自民党も嫌だけど民主党も嫌だし選びようがないという方たちが、投票に行かなかったという行動もありますが、他方、他の第三極に投票しようということでそちらに行きましたので、今までの私の選挙の中ではそういう田中党と言いますか、私の個人に対する期待値があって、それが随分上乗せされていたんですよね。ですけれど、それが今回の自民も嫌い、民主も嫌いという中で、そちらに相当流れたんではないかというふうに思っています。
記者)
自民党は、近隣諸国条項の見直しですとか、高校無償化に所得制限を設ける公約を掲げていますけれども、それについての受け止めと、それも含めて自公政権になることで、文科行政に対してどのような変更が加えられそうかということを。
大臣)
今おっしゃったように、近隣諸国条項、それから教科書の何社かある中からの選定の仕方とか、いろいろとかなり右よりな御指摘が来て、議論もそういうふうに行くと思います。ことに、自民党がこれだけ多数を取っていますし、復活した方たち、それから新たに2代目として、3代目ですか、当選した新しい方たちを見ていても、結構、親御さんの代で右よりな発言をしていた方のお子さんが多いと思うんです、お孫さんとか。ですから、かなりこれ文科行政についても、右よりなふうに行くことが大変懸念されます。
記者)
その懸念というか、右よりな教育政策については、大臣自身としてはどのように見ていらっしゃいますか。
大臣)
私は、上質で、できるだけニュートラルで、バランスが良くて、事実だけを指導して、あとはそれぞれの方たちが判断をする。そして、他国ともあまり刺激をしないで外交努力で、近隣諸国とも共存共栄できるような形に持っていくのがもっとも民主的な方法だと思います。けれども、かなりそうではなくて、強圧的といいますか、強圧にならないことを望んでいるんですけれども、極端な方向に行く可能性があるというふうに思います。他方、今回の中国の尖閣諸島、あるいはロシア、それから韓国の竹島に対する対立とか、そういう近隣諸国の状態に対して、主に若い世代、戦争を知らない世代は街の声なんかを聞いていましても、「もっと強い日本であってほしい」と。どういう意味で強いかというと、精神力でありますとか、あるいは外交力とか発信力ということよりも、やはり武力の面でも、安全保障の面でもしっかりとよりいいんではないかという考えの世代が結構増えているように思いますので、そういう世論のバックアップもあるのではないかと心配をしております。
記者)
選挙のことで2点お尋ねします。まず解散時期についてなんですが、野田総理は党内の反対の声を押し切るような形で今回の解散に踏み切りましたが、この時期について、今思うと適切だったとお考えでしょうか。
大臣)
全然思いません。独りよがりだと思います。それは、権力者が孤独というよりも、参議院で問責になったということで、国会が動かなくなったということ。それから、自民党を中心とする野党から「辞めなさい」、「辞めろ辞めろ」、「いつ解散するのか」、その単純な一言、二言をずっと言われて、その中でもって決断というキャッチフレーズを出しておられましたけれども、御自分のスケールといいますか、情報判断の中で極めて独りよがりに、生活者だとかあるいは日本の将来を考えて今まで民主党が発信してきたことを継続するのであったらば、まだ代表を代えるとか、8月の任期いっぱいまでやって成果を出す方法もあったと思います。民主党のやってきたことは全部悪いわけではなくて、議員の定数を75名削減するとか、公務員の問題だとか給与を減らすとか、それから企業団体献金を廃止するとか、子ども手当も自民党が1兆円であるところを2兆3,000億円にするとか、これからじんわり効いてくることもあるのに、あまりに短兵急に本当に総理の独りよがりで、周りの意見もあまり聞かずに、他人の土俵にぱっと乗ってしまったと。それはもう政治的な感覚、それから逆に有権者が、都市部でも農村部でもそうですけれども、この時は年末で、景気が悪くて、現場を見ると、私はずっと現場第一主義と言って選挙をしてきていますが、生活者は流通で忙しい、クリスマスになる、お正月になる、そういう中でもって皆忙しいんですよね。自分のことで、生活防衛で。そういう中で選挙をやったらどれだけ投票率が上がるだろうかという有権者の立場も考えていなくて、やはり御本人が個人的に相当追い込まれて、「じゃあやろうじゃないかと、私は決断できるんだよ」というようなことをなさったので、この時期に選挙をやったと思います。やはり、国民も政治に関心があって、与党の結果も少しずつじんわり効果が表れてきて、そしてコストの面でも704億円ですか、この衆議院選挙だけでも。消費税をお願いする中で、そういうことをしなくても、衆参ダブル選挙をやれば、もっとイシュー、課題も広がりますし、国民の皆さんも政治と直面できる時間的・心理的余裕もあったのではないかと思うんですけれども、極めて唐突で、厳しい言い方かもしれないんですけれども、総理だけではなくて、民主党を外から見ていた時も、中に入っても、一番感じていたこと、それは御自分達の考え方に非常に自信があって、あまり許容範囲が大きくないといいますか、キャパシティが小さいというか、独りよがりなところとか、そういう政経塾の人たち特有のものがあるなと、自民党時代も、無所属の時も見ていましたし、中に入っても極めてそういう色が強くて、それが今回の選挙時期を選択させてしまったと、他人の土俵に乗ったと。政治はそうでなくて、全体を、国の状態、有権者、海外との関係、閣僚個人が何をこうやったかうんぬんということよりも、自分の党、いいことをやってきていると思うのであれば、それの花を開かせて投票に結び付けるにはどうすればいいかということも考えていただければよかったけれども、政治が分からないというか、政治とはどういうものかとか、生活者がどういうことを考えているかとか、そういう想像力、ラック・オブ・イマジネーションだというふうな感じがしますね。それが非常に、この時期を選定してしまったというふうに思います。
記者)
民主党が、今後、立ち直るためにはどういったことが必要だとお考えでしょうか。
大臣)
今、言ったようなことを把握して、もっといろいろな人の意見を聞き、いろいろな人材を入れて純化路線に行かないこと。行けば行くほど墓穴を掘るでしょうね。
記者)
先ほど、小選挙区制に大きく振れる特徴があるという御指摘があったんですけれども、選挙制度について、今後このままでいいのかどうか、見直しが必要なのかどうかという点についてはどう考えられているか。
大臣)
政策もそうですし、それから選挙制度についても、与党だったわけですから、3年間の中で、そういうことについて内部でもそれから社会に対しても問いかけをしていけばよかったのにと、私はずっと思っていました。小選挙区の欠点というのは、相当、自民党の頃から言われていたものですから、だから各省庁の個別の政策以前に、それも大事なんです、もちろん。同時並行でもそういうこととか、最高裁から違憲の判決が出ているということの区割りについても、与党になった時からそういうチームで研究をしていく、国民の方、あまねく皆様の声を聞きながらやっていくということも必要だったのではないかというふうに思います。
記者)
文科行政を含めて、やり残したことがあるのではないかと思うのですが、次回、次の衆議院選挙で再挑戦するお考えは。
大臣)
選挙というか、どう言うか、しばらく休んで、政界のこともじっくりと考えていきたいと思っています。出ませんとか、出ますとか言ってませんからね。極端なことは書かないでいいので。
記者)
今日の閣議、さっきお通夜のようであったとおっしゃいましたけれども、大臣の方から総理に何かおっしゃったことはありますか。
大臣)
新潟にお出でくださったので、「ありがとうございました」とお礼を申し上げました。
記者)
その効果の程というのは。
大臣)
私の立場はちょっと、地元で、御存じのとおり特殊ですので、結構、田中党的なものがあるんですよ。したがって、民主党の総理が応援に来ることに対する、すごい驚きと拒否みたいなものも一部にありましたし、と同時に、連合について、とても良くやってくださったので感謝しておりますが、私の支持者の中では自民党的な人というのもいっぱいいましたし、「何でそうなのか」と、「田中党でいいじゃないの」という声もあったので、そういうところが維新に流れていったりとかしたんではないかと思いました。でもやっぱり、善意で、党員ですし、それを説得していくために、何で民主党が駄目なのか、こういういいところもあるじゃないですか、3年ですよと、片一方の自民党は67年もやっているんだから、だから3歳の人を育ててくださいと。育てる目がないと、皆さん一番嫌がっている、しょっちゅう総理が代わり、しょっちゅう閣僚が代わり、その間もたもたしていると、こうやって中国だって戦闘機を尖閣に持ってきているでしょと、そういうことをなくすためにも、継続をして育てるということをじっくりとやってほしいので、私を見てくださいと。そうすると、「眞紀子さんには書きますよ」と。「だけどやっぱり民主党はね」っていう声があからさまにありましたね。極めてはっきりしていましたね。そこが民主党員としても残念ですし、苦労したところです。
記者)
その眞紀子さんの言葉に、総理は何かおっしゃったんですか。
大臣)
総理には申し上げておりません。見えるということですから、他の新潟県内から「総理、総理」と声があったらしくて、ついでに、おまけで私の5区にもいらっしゃるということだったので、歓迎いたしましたけれども。
記者)
次、大臣、新しい政権ができるまでは、残りの大臣としての任期がありますけれども、例えば今週金曜日に、大臣が肝いりで始められました大学設置の検討会などもあります。残りの日時、どのように大臣として職責を果たされるのかということと、任期中に携わられた大学設置の問題については、大臣の任期中にどのようにまとめるなり引き継ぐなりっていうことをお考えなのか教えてください。
大臣)
前回からずっとその質問を聞いておられるんですけれども、確かに大学設置審については、大学がいい悪いではなくて、生徒がいい悪いではなくて、日本の教育の制度がどうあるべきかということについて、いろいろな方から意見を頂きたいということが主旨であります。そして、今までは、2002年の規制緩和によって、やっぱり事前チェックはあまりしないで、そして事後チェックに移行ということによって、いろいろ不祥事も起こっているし、結果的に生徒さんがいい思いをしないでいると。学校がつぶれたり倒産したりということもあるので、それがないようにということを考えて言ったわけですから、文科省の皆様、それから今回協力してくださっている方たち、今週中に会議がありますけれども、本当に感謝していますし、3回やればこれでおしまい、大臣が代わったらまたなくすというのではなくて、いい答えが収れんされて導き出されればいいというふうに思っています。他にも幾つかありますけれども、文部行政、科学技術も幾つか私の中でありますけれども、今、私の立場で申し上げても、いかんともし難いので、あえて申しません。
記者)
解散が決まった後の閣議の会見の場で、「解散の命名、名前、何と命名するか。」ということだったのですが。
大臣)
言わなかったんですけれども、私、あの時は即思ったのは「自爆テロ解散」と思ったら、そのとおりになりました。ただ、言葉があまりよろしくないし、閣僚が言ってはいけないですし、惨敗するだろうと思っていましたね。変ですか。あの時は不謹慎だと思って言わなかったんですけれど、結果が出ましたので。やっぱり当たっていたと思います。
記者)
今回の民主党の敗戦について何か命名するとしたら。
大臣)
ありません。
記者)
今後、去就について先ほど言葉を濁されたのですが。
大臣)
濁したように聞こえましたか、濁していませんよ。選挙後、議員会館を片付けたりとか、残務整理もありますし、地元にまたお礼の御挨拶をしたりとか、いろいろと状況も変わると思いますので、そういう中でもってしっかりと落ち着いて、アンテナを高くしていきたいと。何か質問の中で今後の身の振り方はいかがとかありましたね。身の振り方って別に再婚相手でも探すのか知りませんけれど、そんなことではありません。
記者)
今後もやると。政治、国会議員を。
大臣)
私、これは天命だと思っていますし、大好きな仕事ですからね、政治というものは。ですけれども、いろいろな形で政治と関われますから。
(了)
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