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田中眞紀子文部科学大臣記者会見録(平成24年11月30日)

平成24年11月30日(金曜日)
教育、その他

キーワード

日教組、衆院選(外交・安全保障)、高校無償化、教育委員会制度見直し、堀越学園

田中眞紀子文部科学大臣記者会見映像版

平成24年11月30日(金曜日)に行われた、田中眞紀子文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成24年11月30日田中眞紀子文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

田中眞紀子文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 今日、朝、官邸で第27回の原子力災害対策本部の会議がありまして、福島県の、いわゆる浜通りと言われている大熊町についての核の処理とか、今後の廃炉に向けての計画等の話がございまして、役所からではなくて、私の個人的な議員としての思いで発言をいたしました。その内容は、廃炉に向けて30年近くかかるっていうことははっきりしているわけですけれども、要はどういう状況で進捗していくのかと、それから一部については帰還できなくなるというようなことを言わなければいけないとか、数字で何パーセントは大熊町は帰還できないんだというふうな話がありましたので、そういう情報こそが、住民だけではなくて日本人、特に海外、私の場合はよく外国の大使が来られますけれども、皆さん非常にそういうことに関心を世界中が持っているので、閣内だけとか現場だけではなくて、そういう進捗情報の情報公開を、是非、積極的にやってくださいということをお話をいたしました。
 引き続いて閣議がありまして、当省に関係しましては、独立行政法人日本学術振興会の最先端研究開発でありますとか、研究者の海外派遣について、この二つは学術振興関係で、三つ目は日本スポーツ振興センターに関することで、3種類の発言を私がいたしました。読み上げしながら、ちょっと思いがしたんですけれども、金額でありますとか、公示をしたわけですけれども、文科省は運用方針とか取扱いの要領について透明性と公正性に十分留意をしているということを言っておりましたけれども、実際にそういう発言をしている一方で、やはり最近、今日も報道されていますけれども、経費の執行でありますとか、研究活動について、不透明な事案がかなり発生しています。ですから、こういうことについてはおざなりにならないようにして、役所として相当の緊張感を持って、個々のことに対応していくことが必要だろうということを感じながら読み上げをいたしました。閣議については大体以上でございます。

記者)
 教職員組合に対する大臣のお考えについて伺います。自民党の安倍総裁はかねてから、日本教職員組合であるとか、北海道教職員組合に対して強く批判されていて、今回の選挙公約でも日教組の影響を受けている民主党には教育は再生できないということも書かれています。大臣御自身は、教職員組合についての功罪と言いますか、そういったものについてのお考えはおありでしょうか。

大臣)
 いろいろな意見が世の中にはあるので、安倍総裁の御意見もその一つであろうというふうに認識をしております。教職員組合につきましても、戦後の頃と最近とは、随分中身も違ってきているというふうに思いますので、御意見は一意見として承っておきたいというふうに思います。

記者)
 衆院選についてお聞きしたいんですが、先ほど大臣も外国の方がよく来られるとおっしゃっていましたけれども、今回、争点の一つに、安全保障とか、外交の問題があると思うんですけれども、自民の安倍総裁が、自衛隊を国防軍にしようと言ったり、尖閣などについて強硬姿勢で諸外国に対してかいま見える部分があるんですが、この間の論争をどのようにお聞きになっているのかが1点と、大臣はかつて外務大臣とか外務委員長を務められて、今回、御自身として外交・安保政策、衆院選でどのように訴えたり、あるいは論戦をされるべきか、そのあたりについてお願いいたします。

大臣)
 先ほど教職員組合についての安倍総裁の考えが出ましたけれども、それは一意見でありまして、安全保障・外交についての御意見は極めて危険な、世界の中での日本がどのように見られているかと。もっと砕いて言うと、日本の役割がどのように世界の中で期待されているかということを認識していない、かなり独りよがりな、非常に狭隘(きょうあい)な狭苦しい視点に立った、短期的な視点といいますか、目先のことだけを意識している御発言であって、いかにも安倍晋三さんらしいなという感じがしていまして、集団的自衛権を認めたりとか、それから自衛隊を国防軍にしたりとか、彼の個人の生い立ちから来る私見かもしれません。自由民主党の中の党員、支持者、一般の方も、全員がそれに賛成しているとは思いません。集会があるとき、地元以外でも講演会の時にこういうことを私は必ず挙げて「有権者の皆さんどう思いますか。日本の立ち位置、国際社会の中で日本はどうあるべきだと思いますか。」ということの質問をしますけれども、そんなに、多くの人は賛成していませんよ。特に高い世代、戦争を経験した人たち、それから、「そういうふうに国防軍になった時に、お子さん、お孫さんたちを自衛隊に入れたいと思いますか」という質問もしております。したがって、これは非常に危険な思想であって、世界は日本にそういうことを求めていません。そこに外交努力というのがあるわけじゃないですか。こないだのフランスの大使にしろ、アメリカのルース大使にしろ、その他の違った国の方たちにしても、インドにしろ、ブルガリアにしろ、私たちにこういうことについて日本はこういうふうにやってほしいんだという希望をおっしゃるんですよね。その中に、日本が軍事大国になってほしいという意見は一度も聞いたことありません。ですから、安保は、私は非常に大事だというふうに考えております、日米・安保ですね。ですけれど、外交によって中国との関係も粘り強く事実に即して機会を逸することなく即行動をとらないから駄目なんですよ、日本の外交は。様子を見ているでしょう。来週ぐらいに新中国大使が赴任の挨拶まわりで来られますけれども、そこでも話をしたいと思いますけれども、駐日大使の程永華さんと会う時もそうですけれども、やっぱりお互いによく話をしたいですね。そういうことについて十二分に話をしない、外交がまるで分かっていない、独りよがりの意見だと、安倍さんについては。残念ながらそう言わざるを得ません。

記者)
 高校無償化について2点お伺いしたいんですけれども、1点目は、自民党が公約で所得制限を設けるんだと言っております消費増税など財政が厳しい中で、所得制限を設けるというのは一つの考え方の選択肢だと思うんですが、それについての受け止めをお願いします。もう1点は、朝鮮学校にも適用するかについての問題ですけれども、大臣は先日の会見で、今議論は白紙の状態で、国会で議論されていくべきとおっしゃいましたけれども、この適用するかどうかについて、判断基準は文科省自身が作っていて、専門家による審議の枠組みというのも文科省が作っていると。改めて、この問題にどう対応するのかということをお願いします。

大臣)
 無償化という問題については、財政難であるからしなくていいというような日本の立場ではないというふうに思います。立場といいますのは、国内で進学率が上がっておりますし、生活困窮者もおられるし、むしろそういう社会的弱者にも目を配りながら、教育の質を高め、いい教育を受ける人を増やすということが重要だと思いますので、無償化については財政がすぐに良くなる見通しも当分ありませんけれども、プライオリティーとしては、是非、前の方にもって行くべきだと思いますし、過去においてそういう議論を踏まえて、そういう方向になったというふうに考えます。それから朝鮮学校につきましては、着任しました時にも、そろそろ何か方向性を出さなければいけないのではないかという発言を私はいたしました。そう思っておりましたし、思ってもおります。しかし、現実問題として、大学の設置認可の問題がですね、10月1日に着任して、26日に局長から話があって、「えっ」という感じで、何で今まで言わなかったのかなと思いますけれども、今まではそういう形でもって署名されたりしていたんでしょう。ですけれども、27日・28日と皇太子殿下と徳島県に出張いたしましたし、30日には発表ですと言われても、時間的な余裕が何もないわけでして、このことについて大変前から私は問題意識を持っていたことです。文部科学行政の一つとして、問題意識を持っていたことの一つでもありましたので、ああいう結果になりました。それに大変時間をとられたということが一つ。もう一つは解散に突入してしまったということ。ですから、私が考えていた高校無償化についての朝鮮学校についても、国会を開いて、自分が大臣の時にもう1回、文部科学委員長の時にも議論の経緯は聞いておりますし、その他メディアや関係者と朝鮮学校も行きましたし、反対の方の意見も相当聞きましたし、拉致やその他も分かっております。けれども、どうするかっていうことについて、国会の場でもっと実質的な議論をよくして、そしてそれを聞いた結果、判断をしたかったんです。言う時期を決めていたわけではありません。しかし、現実的に時間がないということを申し上げたいと思います。

記者)
 昨日、インターネット上で党首討論が行われましたけれども、経済政策ですとかTPPですとか、いろいろなことについて党首同士議論がなされましたが、大臣はどのように御覧になりましたでしょうか。

大臣)
 昨日、見ていないんです、すみません。地元から帰ってきて、洗濯をしたり、演説の中身を、資料をもう一回数字をスクリーニングしてノートを作ったりですとか、夕飯の準備をしたりしていたので。すみません。逆に、どんなポイントがありましたか。

記者)
 大臣が、正確に御覧になった方がいいと思います。

記者)
 民主党のマニフェストが発表されて、その中で地方教育行政法の見直しで、現在の教育委員会制度を見直すという記述があります。前にも一度質問があり、その際にもお答えになっていると思うんですけれども、マニフェストが発表されたのを受けて改めて、それについて具体的にどういうふうなことを考えているのかをお伺いしたいのと、併せて、省内のタスクフォースで検討されていると思うんですけれども、その検討状況を差し支えない範囲で教えていただければ。 

大臣)
 まず事務方は、その事実を踏まえて各県とか都道府県の状態を見ながら、改善する方向で検討してくださっているというふうに思います。他方、マニフェストの中で言っていることは、問題があるところも多いので、それを減らして、いい方向に教育委員会をもっていきたいというポジティブなことだと思いますが、結論だけがマニフェストでぽんと出てくると、潰しちゃうのかしらとか、極端な考えにいきそうなので、私の結論は、個々の実体をよく見ながら、関係者と議論をしながら、いい方向にもっていけるように、時間が少しかかっても、やるべきであるというふうに考えます。それからマニフェスト、このお尋ねとはちょっと違いますけれども、民主党のマニフェストを見ていて思うことは、野党の時にマニフェストを言う時は、こうあるべきという理想の姿をいっぱい書いたんですね。各分野で、財政にしろ社会保障にしろ安全保障にしろ教育も。だけれども、実際に自分が与党になってみて、大分違ってきている。与党になってマニフェストを出すっていうのは、各党もそういう方向があるから出すんでしょうけれども、極めて分かりづらいというか、あいまいというか、党内で意見が分かれているということだと思うんですね。これは自民党もですね、他の今度新しくできた、何か党名も良く分からないような、覚え切れないんですが、そういうところもですね、皆でもって寄り集まっていますので、政策が全員合意しているというはずはないので、していないはずですね。そういうところでマニフェストを言うにしても、例えばエネルギー政策を一つとっても、では財政再建はどうやるんですかとか、教育の在り方はどうか、憲法問題はどうかとか、こういうことについて触れていないわけですから、与党になった民主党が言っているマニフェストというのは、曖昧であると。だから、ますます有権者は判断しづらい、与党だけではなくて野党も含めて、あまりマニフェストは参考にできないから、投票する時にはそれぞれの候補者一人一人をよく見て、その人が何をやってきたか、当選したら本当に何をするのか、そういうところを有権者は賢くアラートになって選択しなければならないというふうに感じています。

記者)
 群馬県の堀越学園の元理事長が、横領の疑いで逮捕されたという報道がありますけれども、事実として大臣はどこまで把握されているかということと、その受け止めをお願いいたします。

大臣)
 今日の読売新聞、NHKの報道等でしか分かりませんけれども、これ極端なケースなんでしょうけれども、類似しているケース、現在進行形で、私は自分で幾つか知っているんです。そういうこともあって、この間の大学設置の新規の設置については、今、許可されている中でもいろいろあるのだから、そういうことについてもう1回検討をしたり整理整頓をしないで新規に設立をするということは、安易ではないかなと。学校経営ということが前面に出ている、学校を私物視していく、個人の名前を被せた今度の堀越学園もそうでしたけれども、そういうことと、本来あるべき教育というのはどういうものかということは、間違った方向でごちゃまぜになっているんではないかというケースが結構散見されます。具体的に幾つも知っているので、どうしてこんなのが学校だと存続していて、経営者たちが合意をしていたりとか、それから生徒さんや御父兄やら、あるいはその経営陣に携わっている方たちが、何で8年間で40億もの借金になるまで黙っていたのか、今も何で立ち上がらないのか、不思議ですよね。この間も、短大3校の時に、学生さんたちがかわいそうじゃないですかと、進学できなくなってかわいそうじゃないですか、田中さんが止めたために5日間も迷ってかわいそうじゃないですかと言いましたけれど、長い目で見てそうでしょうか。あの時はかわいそうでしたし、結果的に認可もしていますけれども、もっと違った面で現在認可されている中で、いろんな多種多様なケースが起こっているので、そういうことにはこの役所もしっかりフォローしなければいけないし、現場に携わっている方たち、生徒さんも学校側も、全ての人たちが一生を左右する学校ですから、卒業して何年かして子どもができて、ママの学校どこと言ったら、ああ倒産してなくなったわと言ったら、その子どもが学校なんていっても倒産するものかと思うかもしれませんしね。そうではないと思います、そうあってはならないと思います。ですから、もっと落ち着いてしっかりと事実を見る。先ほどの委員会での、国会での27回の委員会、原子力災害対策本部でも、私が挙手してあえて発言したように、事実を、情報を公開する、透明性というのはそういうことだと思います。情報を公開して、事実に基づいてどうするかという衆知を集めて、物事は教育だけではなくて決めていかなければならない、それが民主主義の根幹であるというふうに思います。足下に関しても、国内に対しても、海外に対しても、嫌なことでも言わなければいけないし、いいことはそれが自分の人生のプラスになるわけですから、そういう姿勢で物事は、国家運営もやっていかなければいけないんだなというふうに痛切に感じています。

(了)

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大臣官房総務課広報室