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松本大輔文部科学副大臣記者会見録(平成24年10月17日)

平成24年10月17日(水曜日)
教育、科学技術・学術、文化

キーワード

相模原市視察、復興関係予算、東電の賠償打ち切り報道、平城宮跡の整備に対する要望、研究不正の対応、朝鮮総連と朝鮮学校の関係、法案成立後初の「古典の日」

松本大輔文部科学副大臣記者会見映像版

平成24年10月17日(水曜日)に行われた、松本文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

平成24年10月17日松本大輔文部科学副大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

松本大輔文部科学副大臣記者会見テキスト版

副大臣)
 先週の金曜日にJAXAのある相模原に参りました。合わせて、そのちょうど真向かいの、国立近代美術館のフィルムセンターを視察してまいりました。前回の記者会見の時にも御質問いただいた、はやぶさの件ですけれども、イオンエンジンの開発の状況でありますとか、「イトカワ」が持って帰ってきた微粒子を、実際に分析している機器等を視察をさせていただいて、現在、はやぶさ2の開発をされていらっしゃる方々と意見交換をさせていただきました。その後、フィルムセンターの方に伺いまして、私が広島出身だからだったんでしょうか、たまたま開いていただいたところが、「仁義なき戦い」のフィルムなんです。収めてあったところは、非常に低い温度、低湿度の環境下で、貴重な映像資料が保存されていました。私も、1900年代初頭のライオンの創業者の方の御葬儀の映像を拝見させていただいて、100年ぐらい前の東京の人の服装であるとか、当時の町並みであるとか、これが本当に100年ぐらい前のものか、と思うぐらいに鮮明に写っていました。また、日本に現存する最古のアニメーション映像というものも拝見させていただいて、こういう資料の保存の必要性というものを再認識したところであります。はやぶさ2については、現場の方々の御意見をお伺いして、文科省としては、先般も申し上げましたとおり、着実に26年度の打ち上げに向けて、推進をしてきたい、という思いを新たにしたところであります。私からは以上です。

記者)
 復興予算の関連で、総理の方から、被災地に絞り込むような形での来年度予算の取組にするということになりましたけれども、それについて、文部科学省としてはどのように取り組んでいくことをお考えなのか、まずはそちらをお聞かせください。

副大臣)
 総理からは、昨日の復興推進会議で、被災地の復旧・復興が最優先という方針の下、震災からの状況の変化も踏まえて、緊急性、それから即効性の観点から絞り込んでいくんだ、という趣旨の発言があったかと思います。ただ、昨日も田中大臣が、会見で申し上げておりますとおり、被災地に限定する、という表現を総理はされているわけではなくて、被災地の復旧・復興が最優先である、という話であったかと思います。文科省としては、この総理の発言をしっかりと受け止めて、引き続き、被災地の復旧・復興が最優先、という方針の下で、復興推進に向けて全力で取り組んでいく、しっかりと適切に対応していきたいと思っております。

記者)
 本日の新聞報道などで、福島第一原子力発電所事故における原子力損害賠償の中で、東電が、結婚を理由に精神的苦痛の賠償に対しての支給を打ち切りにしたケースがある、というふうなことが報道されていました。そういった、結婚を理由に賠償を打ち切るというような東電の対応についてどのようにお考えでしょうか。

副大臣)
 今回の原子力損害賠償については、相当因果関係が認められるものについては、東電より適切な賠償が行われることになっている、というふうに承知しておりまして、今お尋ねいただいた件については、結婚の事実だけをもって、それを理由に賠償が打ち切られるべきではない、という認識に立っております。個別具体的な事情については、東電に確認をしながら、適切な対応を求めていきたい、というふうに思っています。文科省としては、最初の合同の記者会見の時にも申し上げましたけれども、ADR、原子力損害賠償紛争解決センターの体制を強化しながら、被害者の方々に迅速、公正、適正な賠償が行われるように、引き続き全力で対処していきたいと思っています。

記者)
 最初の復興予算の関係で質問したいんですが、明日にも参議院の決算委員会が始まって、復興予算政策が始まるという話がありますけれども、文科省から、茨城県とそれから青森県の核融合施設に関して復興予算が出ている、という問題で、復興大臣が、どうかなという疑義を発言されたということもありますけれども、改めて、文科省として、今回の、核融合施設を復興予算として組み入れることについての受け止めをお願いします。

副大臣)
 青森県についても、茨城県についても、被災地でありますので、これらの事業によって、研究者等の集積が見込まれる、あるいは施設・設備の整備の際に、地元企業の受注が見込まれる、さらには、研究成果については、地元の企業等に、その成果が還元されるという意味合いからも、これは復興基本法であるとか、復興基本方針に盛り込まれた、被災地域の経済の再生という趣旨にのっとったものであり、基づくものだ、という立場で、これまで取組を進めてきたわけでありまして、その点については、復興基本法なり復興基本方針の趣旨にのっとったもの、というふうに思っています。ただ、25年度以降どうするか、という話は、先ほど冒頭の話でもありましたけれども、総理の発言を踏まえて、引き続き被災地の復旧復興が最優先、という方針の下で適切に対応していきたい、と思っております。

記者)
 今、質問のあった核融合施設への予算の件ですけれども、これは、今おっしゃったように、復興基本方針の趣旨にのっとったものだということではあるんですけれども、震災が起きる前から、こういう研究を進めるということは既に決まっていたもので、つまり、それまでは文科省の一般の予算で執行していたものを、震災があったが故に、復興予算からお金を持ってくる、というような扱いに変わっているように、外見的には見えるんですけれども、つまり、これは震災があるなしに関わらず、一般会計の予算で執行すべきものじゃないか、というようにも思うんですが、その辺りはどう思われますか。

副大臣)
 被災地の経済活動にもたらす効果、というのは先ほど申し上げたとおりでありまして、しかも、青森県の復興ビジョンの中には、このエネルギー関連のプロジェクトへの地元の貢献というのが期待されている。あるいは、来年度予算に向けても、青森県、あるいは茨城県から要望書というものも出されております。更に、今、装置が本格稼動、例えばスパコンなんか2012年、今年1月には稼動を始めていますし、施設整備についても、今年また進むということもあって、被災地域の経済活動の再生に資する、というふうに考えておりますので、何かその(予算の)付け替えであるとか、被災地のために資さないという立場には、我々は立っていないということであります。

記者)
 私が伺ったことと違うかもしれません。つまり、震災があって、その復興のために新たに打たれる政策というんだったら分かるんですけれども、元々、文科省としてお金を出して、ずっと続けていたわけですから、何となく釈然としないところがあるんですが、そんなことはないんですか。

副大臣)
 被災地にもたらす効果、という意味では先ほど申し上げたとおりです。(予算の)取替えの関係については、今後、関係省庁と協議をしながら、適切に対応をしていきたいというふうに思っています。

記者)
 昨日、世界遺産の平城宮跡の工事の関係で、一部を舗装して広場の往時の姿を再現させるという計画について、工事が拙速だということで、市民団体が文化庁に陳情に来たんですけれども、住民側は、その工事について地元であんまり周知・徹底されていないということで、改めて説明会を開いたり、あるいは、工事を一旦中止するように求めているんですけれども、何か方針として、そういう提案に乗ったりするという御考えはありますでしょうか。

副大臣)
 昨日、文化庁に来訪されて、そういう御要望をいただいた、という話は承知をしております。ただ、この整備自体については、その当時の広がりというものを体感していただけるような、文化財の価値の向上に資する話であるということ、それから、工事の実施に当たっても、文化財の保護に配慮した工法が取られているということ、さらには、整備については、文化庁が策定した基本構想に基づいた整備であるということ、そして最後に、地元への説明という点についても、奈良県奈良市、それから周辺自治体への事前説明も行っておりますし、また、文化財保護法に基づく変更許可手続は、市議会に諮り、答申も頂くという、適正手続を踏まえたものだというふうに承知をしておりますので、この点については、引き続き適切に実施をされることが適当だというふうに思っております。

記者)
 別の話になってしまって、繰り返し言うのもあれなんですけど、iPS細胞の人への移植について、森口さんが、iPS細胞を人の心臓に移植したということで、いろいろな騒ぎになっていますけれども、あれを受けて、例えば、補助金を研究者の方に給付する際に事前審査を強化するとか、また、概算要求にあるような科学技術の構造改革等にそういうふうな審査の強化などを盛り込む、そういった可能性は今後ないんでしょうか。

副大臣)
 今回のことについては、やはり再生医療の進展を期待されていらっしゃる患者さんの方々を深く失望させた、という意味合いにおいても、非常に残念だと思っております。大筋というか、大部分が虚偽であることを御本人も既に認めてらっしゃるわけですけれども、現在、大学において調査が行われている最中だ、というふうに承知をしておりますので、その調査を踏まえて、適切に対応していきたいと思います。文科省としても、ガイドラインを設けてやっております。受けたお金の返還であるとか、これからの打切りであるとか、あるいは、今後、一定期間申請させないとか、そういう対応については、既に文科省のガイドラインを設けていますので、大学の調査を踏まえて適切に対応していきたい、というふうに思っています。

記者)
 要するに、お金の返還とか打切りも、ガイドラインによってあり得るという、(調査の)結果がまだ出ていないから分からないですけれど、可能性としては、なくはないということでしょうか。

副大臣)
 まず、調査を踏まえて、その後、今のガイドラインを踏まえて、適切な対応をしていきたいと思っています。

記者)
 担当が科学技術と文化庁ということですので、これからの質問は担当外だということだと思うんですが。本日、東京新聞が、朝鮮学校の無償化の問題に関連して、朝鮮総連が、朝鮮学校に対して金日成と金正日の肖像画を、太陽像という名の新しいものへと、掛け替えさせるように指示を出した、という報道があって、新しく、朝鮮総連による朝鮮学校への影響力維持だとか、そういう見方が提起されているんですけれども、それについて、事実関係ですとか、副大臣御自身の御認識などお聞かせいただければと思います。

副大臣)
 所管外のことを、明日、笠副大臣の定例記者会見が予定されている中で、私が言うのは、基本的には差し控えたいと思いますが、今、文科省内において、この適否を、調査しているところだと思いますので、今回の報道の真偽を含めて、適切に対応していくということだ、というふうに思っております。

記者)
 冒頭におっしゃった、はやぶさの開発者の方とお話されたと、副大臣がお話した中で、何か記憶に残ってらっしゃることですとか、こういうふうな話を受けてどう思われたとかそんな話をお聞かせください。

副大臣)
 私と年の近い若手の研究者の方がいらっしゃって、御自身は、はやぶさの運用には関わったけれども、はやぶさの開発には関われていませんと。はやぶさの開発から関わっている人が、その技術の承継・伝承を絶やさないように、次のはやぶさ2の開発にも携われるようにしていくことが重要ではないでしょうかという御趣旨の、かなり思いのこもった御発言がありました。ですから、26年度の打ち上げを逃すと、軌道の関係で、(次の打ち上げは)10年後ということになるんですけれど、そうなった時に、開発に絡む技術の承継というのが本当に行われるのか、ということを懸念される御発言があったのは、私にはなるほどと腹に落ちたというか、印象に残った御発言としてはございました。皆さん熱意を持って、何とか打ち上げに結び付けたいと思ってらっしゃるんですが、その話は、特に、年も近いっていうのもあったかもしれませんが、印象に残りました。

記者)
 先ほどの、iPSの研究成果の問題、森口氏の問題ですけれども、大学の調査を踏まえて適切に対処する、というのは、過去に文科省からの科研費で、森口氏が共同研究者として参加していた、2件の研究についてのことでしょうか。

副大臣)
 (森口さんは、)平成19年度以前に、文科省が科研費で助成する、2件の研究課題に参加をされています。そして、平成20年度以降は、文科省としては、森口さんに研究費を出していません。ですから、おっしゃるとおり、先ほど申し上げたことは、文科省分、ということでありまして、内閣府分については、今、日本学術振興会が、大学に調査を頼んでいるところだと思いますので、それを踏まえて、省庁では、内閣府が担当されることになると思います。

記者)
 古典の日に関する法律が成立しまして、今度、「古典の日」が近く来るわけですけれども、法案の成立から日がそれほどたっていないということもありますけれども、現時点での国民への浸透具合ですとか、地方自治体の取組具合等について、どう考えていらっしゃるかということ、あと、自治体等へ期待すること等、ありましたら教えてください。

副大臣)
 つい先日、私、国立能楽堂に、大社(おおやしろ)、神子神楽(みこかぐら)という能を見に行きました。古事記を題材にした能だったわけですけれども、恥ずかしながら、能を見たのは初めてでありまして、ただ、何というか、独特の間合いというか、迫力というか、実際に触れてみて、本当にすごい、日本の伝統文化はすごいなというのを、非常に体感しました。なかなか地方において、能楽堂の設備なんかは、そこら中にあるわけじゃありませんし、あの設備があってこその能だ、というふうに思いましたので、そもそも触れる機会が限定されているというところもあるとは思います。ただ、文献やその他、古事記をもう一回読んでみようとか、10年ぐらい前だったと思いますけれど、口語訳古事記か何かがベストセラーになったような記憶もあります。やはり、そこは時間はかかるかもしれませんけれども、しっかりと、普及活動というものに、我々としては取り組んでいきたいというふうに思います。その能楽堂の講演も、最初に大学の先生がどういうものをやりますから、ということを口頭で30分ぐらいおっしゃっていただいた、普及講演だったわけです。だから、そういう取組を、文科省としてもサポートしていきたいと思いますし、自治体が取り組まれる際も、文科省としては、是非バックアップしていきたいというふうに思っています。ですから、この、古典の日に関する法律が成立したことを受けて、それを実際に具体化できるように、担保できるように、我々としても全力でバックアップしていきたいと思っています。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成24年10月 --