平成24年8月31日(金曜日)
教育、科学技術・学術
南海トラフ巨大地震の被害想定、18歳以下の子ども甲状腺検査、東京女学館閉校問題、いじめ問題対策
平成24年8月31日(金曜日)に行われた、平野博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。
平成24年8月31日平野博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
今回特にございません。御質問にお答えしたいと思います。
記者)
少し古い話で恐縮ですが、南海トラフの被害想定が出たんですけれども、これをめぐる文科省としての教育的な取組であったり、学校建物対策等で何か大臣のお考えあるいは所見あれば教えてほしいんですけれど。
大臣)
内閣府から発表された案件で、特に南海トラフの被害想定と、こういうことで発表をされたところでございます。特に最大クラスの地震・津波を推計して、津波の高さ、想定浸水領域を発表したと、こういうことでございます。被害想定については、地震の動きや発生時期、特に季節でありますとか、夜なのか昼なのかという、こういう時期等によって想定条件が大きく変わってくるわけですけれども、いずれにしても甚大な被害が出ると、こういうことでございます。特に建物の耐震化率の向上、あるいは発災後の避難を開始する等の防災対策をしっかりすることによって、相当減災する効果が出てくると、こういうことにあるわけであります。文科省としてはそういう状況を鑑みながら、防災教育の充実、非構造部材を含めた学校施設の耐震化・防災機能の強化など、ソフト面ハード面合わせて対策を今日までもやってまいりましたが、更にこういうことを含めてスピード感を高めていかなければならないと思います。そういうことで、特にソフト面では主体的に行動する態度、今日までも言ってまいりましたが、何か起こった時に誰かの指示を待つということではなくて、主体的に行動する、こういう態度をやっぱり養う、学校と地域の防災関係者の連携を更に高めていく、いわゆる防災教育を進めていかなければならないということでもございます。また、地域の事情によってはまた違う側面もありますから、地域の実態に合わせた防災対策が進められるように取組を開始をしていきたいと思いますし、今日までもやってきておりますけれども、そういう視点で努めてまいりたいと、こういうふうに考えております。
記者)
先日、政府が福島県以外で18歳以下の4,500人を対象に甲状腺の検査を行うことを決めたと。福島原発事故の影響等を調べる中で福島県の子どもの36パーセントが甲状腺にしこりが見つかったということで、これとの対象調査ということになるとは思うんですけれども、こういった問題に対する受け止めと文科省として何か対策等あれば教えてもらいたいんですけれども。
大臣)
内閣府の、特に被災者の生活支援チームという中でやられた医療班の調査でございます。我々文科省としてはそういう学校の中、学校外という切り分けを基本的にしてますが、学校外の生活でのそういう調査結果をいただいておりますので、今回調査されたということですから、我々はその結果を十分踏まえて、その結果を参考にしながら学校内での健康教育、健康についてはしっかりと憂慮していかなければならないと、かように思っております。その結果、どういうふうにという詳細な検討がこれから加えられていくんだろうけれども、36パーセント子どもの甲状腺にしこりが見つかったということでございますけれども、これが陽性なしこりであればよくある話でもあるわけですから、そういうところをやっぱり詳細にこれから検討されると、その状況の結果をいただいて学校内でもどういうふうに気をつけていったらいいのかと思っておりますので、その結果については注視をしてまいりたいと、かように思っております。
記者)
東京女学館大学についてお伺いしたいんですけれども、もう閉校するということを、既に2016年ということを明らかにしているんですが、まずこの東京女学館大学が閉校するという問題について大臣どのように受け止めていらっしゃるんでしょうか。
大臣)
これも御案内のとおり前々からの話題もありますし、そういう報道もされていますし、文科省としてもどういうふうに改善したらうまくいくかということもやってまいりました。基本的な認識としては、大学の学生の募集停止、これは学校法人としての自主的な判断に基づく行為であるというふうに理解をしています。したがって、文科省としては、これを尊重する立場でございます。しかしながらこの学校法人に対しましては、在学する学生がいる、このことをしっかり認識をしてもらいたいということで、教育研究活動の継続に支障がないように配慮をしてもらうということと、関係者に丁寧にその経緯について説明をいただくということで、引き続き学校法人には適切な対応をしていただくように求めていくという基本的スタンスで、この問題については臨みたいというふうに思っています。
記者)
学校側が定員割れも理由に挙げているんですけれど、これは今後、他の大学でも同じようなケースが考えられると思うんですが、それについて文科省としては。
大臣)
ですからこれは本当に、今基本的な考え方を申し上げましたが、学校の経営の自主的な判断ということは基本に置きながら、やっぱりそこで学んでいる学生がいるということでありますから、どうしても存続できない、改善できないのかということも含めて丁寧に文科省としては指導していくということは前提でありますが、結論的には在学している学生をどうするのかということと、その学校に関わる保護者も含めた関係者に丁寧に説明して、学校の判断をしていただくということになろうと思います。今後起こりうる可能性はゼロということではないと、あると思いますので、文科省としてもしっかり対応したいと。特に学生・関係者に丁寧な説明をして結論を得るようにというスタンスで臨みたいと思っております。
記者)
今月中にまとめるということだった、いじめ対策の取組等について検討状況を教えてください。
大臣)
大体の考え方、あるいは対処していく方向性は粗々まとまりつつございます。あとそれをじゃあ具体的にどういうふうに予算措置としてそこに反映をしていくのかというところを、今最終詰めを致しているところであります。一方、今緊急アンケート調査を実は並行して取ってございますし、またこの間、特に学校が再開されたこの時期にあちこちで、いじめかどうか分かりませんが、子どもさんの自殺の事案が出てまいっております。そういうところ含めて、全ての問題点をやっぱりしっかりと包含した上で基本方針を9月のできるだけ早い時期に発表したいと、こういうふうに思いますし、その中身については概算要求の中に含めて対処しなきゃならない部分も当然出てくるわけですから、そういう対応を考えたいと、こういうふうに思っております。7日のところで概算要求の締めですから、それまでに概算要求の中に、この対策室の方針の中に組み込まなきゃならんということですから、それまでにはある程度できあがっているということが時間軸では想定できると思いますけど。
記者)
一部報道で、スクールソーシャルワーカーとスクールカウンセラー合わせて1,000人規模での増員を予算要求で考えているということがありましたけれど、それについてはいかがでしょうか。
大臣)
それはまだ、私承知しておりません。ソーシャルワーカーであるとか、スクールカウンセラーを拡充してでも対応しなきゃならないねという議論は致しておりますけれど、そういうことについては承知しておりません。そういう支援事業をやらなきゃいけないねということは言っていますが。これは言って、議論の中にはございますけれど、1,000人であるとか2,000人であるとかそういう話は全くまだ承知しておりません。
記者)
いじめ問題で、全国の警察に被害届という、保護者なりだったり多数出されているという現状がありますけれども、この現状については大臣はどういうふうに捉えていらっしゃいますか。
大臣)
私、それの要因が何なのかということは分かりませんけれども、子どもが亡くなったということについて、事案が起これば私のところに全部吸い上げてくれということは原局には指示をしております。それがいじめなのか、別の要因なのかはちょっと分かりませんけれども、やっぱり命が無くなったという、このことの重さを文科省としては真剣に受け止めなきゃいけないと思っていまして、原局・原課にはその情報が入ればすぐ上げるようにと、こういうふうに指示を致しております。ただし、その結果として別の事案かどうかも分かりません。しかし本当にそういう環境にあるならば、そこをしっかりと知ることが大事だというふうに思って、できるだけ情報を上げるようにと、取れる情報は取るようにと、指示をいたしております。
記者)
いじめでの関連なんですけれど、今日の夕方にいじめとか不登校を経験された生徒の方と意見を交わしたりするなど、これはどういった狙いといいますか、感想をお持ちなのかということと、先ほど大臣御自身がおっしゃっていたように、いよいよ夏休みが明けて学校が始まるというのも一つの要因なのか、いじめで自殺をしているような現状がある中で、何かその9月の始まりに向けて対策といいますか、呼びかけとかあればお願いします。
大臣)
今私自身は大体過去のトレンドで言いますと、夏休みから新学期が始まるこの9月の時期というのは過去のデータを取ってみましても、そういう案件が増えてきます。今回特に増えているのかどうか、このことも非常に気にはしています。あまりにも端的にそういうものが出てくるならば、改めて私の立場でも各学校にそこは丁寧にやってもらいたいと、こういうところを発出しなきゃならんのかなと思ったりしますけれど、その調査を今チェックを致しています。
2点目の、今日の夕方私のところに来られるのは、そういう環境にあった子どもさん方のお声を聞くと、意見を聞くということでありますが、私は大いに聞かせてもらいたいと。それが再発防止に私がこれから取り組んでいこうとしているものに有用であるならば結構なことだし、そういう被害に遭われた方々のお声を聞くという場面は私は大事だと思って、あえて聞かせていただきたいと、こういうふうにして設定されたものだと認識をいたしております。何人来られるかはちょっと私承知していませんが。
記者)
最初の方のお答えの、この時期の自殺というか9月の時期になりますと何か調査というか情報を集めていらっしゃる段階ということですか。
大臣)
調査ということよりも、そういう問題が日々起こってくれば、とにかく上げてもらいたいということで、案件として日々調べていっています。それがかなり多くなってきているというのが、過去の例から比較しても特に大きいということなのかどうかを含めて、ちょうどこの季節の変わり目あるいは夏休みから新学期という節目の変わり目にそういう事案が多いということであれば、そこにも適切な注意喚起をしっかり丁寧にやってもらいたいということの発出は私は必要なんだろうというふうに思いますから、そのことに適切な対応ができるかどうか、今案件を調べておりますのでその結果によりますが、必要ならば出したいと思います。皆様方のネットワークも全国ネットでしょうから、よく調べていただいてまた情報提供いただいたら、皆様方にも御協力いただいて、このいじめ問題、こういう問題を解決していただくというのも有り難いことだと思っていますから、マスコミの皆さんの力っていうのはすごいですから、是非協力してください。文科省批判よりも、なくそうというキャンペーンを張っていただいたらすごいエネルギーになると思いますから。是非よろしくお願いします。
(了)
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