平成24年8月3日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ
ロンドンオリンピック、「子どもと社会の架け橋となるポータルサイト」、公立学校施設の耐震改修状況調査、いじめの問題、子ども安全対策支援室、京大元教授研究費不正利用
平成24年8月3日(金曜日)に行われた、平野博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。
平成24年8月3日平野博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
連日ロンドンで私も、日本の選手諸君が奮闘いただいておりまして、それぞれ金メダル・銀メダル・銅メダル含めて、少し金が少ないのが気になりますが、本当に頑張っていただいていることに敬意を表したいと思いますし、私も毎晩3時までずっと見ているものですから、多少寝不足が続いておりますが、まだまだ後半戦頑張ってもらいたいと思っていますので、引き続き寝不足が続くと思いますが、頑張りたいと思っております。
まず、冒頭発言でございますが、「子どもと社会の架け橋となるポータルサイト」を8月の3日ですね、正式にオープンすることになりました。特に学校が望む支援あるいは地域社会や産業界が提供でき得る支援ということで、特に子どもさんを中心にしっかり子どもの時から連携をしていきましょうと、こういうことで始めたわけでございます。正式には「子どもと社会の架け橋となるポータルサイト」、こういうことでございます。特に我が国の中学・高校生を対象とした最近の調査において、他の諸外国と比較しましても、学習への興味が持てないとか、望む仕事や将来のために学習しようとする意識が低いなど、学校での生活や学びに目的意識を持って取り組めていないと、こんなことを含めてこういうサイトを設けたわけでございます。したがいまして、学びの意味を実際社会活動を経験することによって体得すると、こういうことによって教育活動を充実させたいと、こういうことでございます。例えば企業の方からこういう企業活動の中でこういうことを目的としてやっているんだよと、こういうことを授業の中で教えてもらうとか、いろんな体験をしてもらうことが好ましいと、こういうことでやっていきたいと思っています。それぞれの企業にも呼びかけを致しておりまして、多くの企業の方々にも参画をいただくと、こういうことで支援の要請も致していると、こういうことでございます。私の方からは以上です。
記者)
昨日ですね、公立学校の耐震化状況調査が公表されました。小中学校では、着実に耐震化率上昇していますが、一方で地域差も目立ちます。自治体の首長の意識の差があるとも指摘されておりますが、こうした点、どのように克服していくようにするのか、大臣のお考えをお聞かせください。
大臣)
今御指摘ありましたように、昨日でございますが、耐震改修の状況結果の発表を致しました。東日本の震災の教訓を受けまして、特に学校の施設を中心として避難所になりうるということもあり、改めて子どもの命を守っていく、こういう視点も含めて安全性の確保が極めて重要な政策であると、こういう考え方の下に今日まで進めてきたわけでございます。昨日発表いたしました資料によりますと、耐震化率では対前年4.5ポイント増の84.8パーセント、一方まだしていない建物についてはまだ19,000棟ぐらい残っていると、こういうことでございます。文科省としては、27年度の時期にできるだけこれを完了させると、こういう目標を明確化しているところでございますが、今後も引き続き地方公共団体のニーズにしっかりと応えられるように、予算という面でも確保してまいりたい。こういうことでございます。特になぜ遅れているかというところについても、いろんな要因があると思いますが、財政力が弱いところが遅れているのかなと思いましたけれども、意外にそうでもないと、こういうこと。一方、学校と幼稚園との比較で幼稚園がやや遅れている、これは先ほど申上げましたように、より避難所に使うと、こういうところの地域での優先順位の問題だと思っていますので、要はいずれにしてもその地域におけるそれを進めていこうとする首長さんを含めた意識の問題だと思っておりますので、是非そういう視点も含めて文科省としては直接職員を訪問させると、こんなことも含めて27年度までにしっかりとやり終えるように対策をしてまいりたいと、かように思っております。学校との関係でいきますと幼稚園がちょっと低い、これも事実でございます。したがって、このことについては進めていきたいと思います。加えて、これ国会でも御議論になりましたけれども、天井等々含めた非構造部材についての部分についてもかなり遅れておりますので、これも合わせてやっぱりしっかりやっていかなければならないと思っております。特に体育館でありますとか、そういうところについても遅れていますから、優先順位が違っている部分がありましたが、非構造部材についての補強についてもしっかりやっていかなけりゃならないと、認識を致しているところでございます。
記者)
いじめの総合的な取組方針を8月中に策定するということですが、その中で現時点で何点か具体的に、この点は少し改善が必要と考えられていることがありましたらお聞かせください。
大臣)
この点っていうよりも今大津の事件があって、今文科省の職員を現場に配置を致しておりますし、早くこの問題、第三者委員会等々の立上げを早く進めるということなんだろうと思います。そういう中でやっぱり一番大事なことはやっぱりいじめの問題っていうのは、いつでも起こっているという、こういう認識の下にアンケートをとりましても、本当に真実が出てくるのか、これやっぱりしっかりと出してもらう、このことによってそれぞれの評価につながるようなことはしないと、要は再発防止をするということで、極めて重大な事案にならないように未然に防ぐ、こういうところが一番大事でありますし、とりわけ自殺まで追い込まれていくようなことについては、もう絶対防がなきゃならないと思っておりますから、全体をつかむ。やっぱりもう一つは、そういういじめというのはやっぱり社会悪なんだということで、これも全体がやっぱり共同してこの問題について対処してもらうという、そういう意識を改革してもらって、協力体制をどうつくっていけるかということに私は尽きるんだろうと思います。そういう中で文科省はどういう役割が果たせるのか、これを今回のアンケートの結果を見て具体的な行動プランを作りたいと思っていますが、大体今までアンケート調査をしても、こういうものはなかなか出てこない、あるいは出せば学校の評価につながるとか、いろんなことがあるんですが、要は子どもの命をやっぱりなくさないんだということの方が私にとりましては非常に重要なことでありますから、そういうことをしっかりつかめる体制と、しっかりフォローができる体制を迅速にできるような仕組みをどうつくれるかということに、かかっているんだろうと思います。現実的な部分としては、文科省としては現場の学校・教育委員会等々が組織としてあるわけですから、その機能がやっぱりしっかり動かせる環境、あるいは第三者的に地域の保護者も一緒に参画してこういう問題について対応でき得る、そういう仕組みと意識改革だと私は思っております。
記者)
一番最初にあった耐震化率の問題で、文科省としては直接職員を訪問させてということも含めて27年度中には終わらせたいというふうにおっしゃったんですが、直接訪問させて具体的に例えばどのようなことをしてもらうとか、そういうような構想とかはありますか。
大臣)
ですから遅れている自治体っていうのは都道府県別に大体出てまいりますから、そこの自治体に行って、要は今までのあれっていうのは文科省としては自治体の御要望に対しては100パーセント予算措置を含めて応えてきているわけでありますね。それは先ほど言った目的・目標に向かってということでありますが、個別に是非やってくださいという通知を何回も出しているわけです。それでも遅れているところについては個別に当該担当の職員を派遣して、なぜ遅れているかということをやっぱりしっかり把握をして促進をすると、こういうことをやっていきたいということであります。
記者)
今の話なんですけれども、職員の個別訪問というものは今年からやるのですか、それとも今までもやっていたんでしょうか。
大臣)
今まではね、職員直接出向いたというのは、御相談あって出向いているというケースはあるかもしれませんが、こちらから積極的に出向くということはしてなかったように私は思いますが、それちょっと確認したいと思います。
文科省)
一応これまでもですね、若干遅れている自治体については我々の方からも出向いてお願いをしております。
大臣)
ということです、だったらあまり意味ないな、今までもやっているんだったらな。じゃあそれは僕は逆に言うともっと働きかけをするという、こういうことだと思います。特に全国平均とって見ても、低いところとかそういうところあります。私も直接電話入れたこともあります。なぜ低いんだということは電話入れたこともございます。大阪低いんだよね、ちょっと。だから大阪出身としては、もっと積極的にやってもらいたいと、こういう意味で電話を入れたこともございます。もちろん私の選挙区は入れていますが、やっぱり意識ですね。やっぱり自治体の持っている部分でいきますと、少なくともやっぱり財政負担が生じるわけですから、今はそれよりもこっちをやらなきゃいけないとか、そういうところがありますから、そういう意味でこの耐震化っていうのは非常に大事なんだという意義と、その文科省の進めている目標に向かっての予算措置をしっかりしていきますからと、こういうことで理解をいただければ、特に震災以降、地元の自治体の負担というのはかなり軽減されていますから、そういうことを良く理解をいただいてやっていただきたいと。通常これ自治体の負担っていくらでしたかね。
文科省)
今までは大体3割です。
大臣)
そうでしょ。だから3割からほぼ1割ぐらいに軽減をしておりますから、そういうことも含めてしっかりと御理解をいただいて進めてもらうと、こういうことでございます。
記者)
北海道は耐震化率が低いんですけども、1割も出せないというなかなか厳しいという市町村も多いんですが、そういった市町村に対するメッセージを一言。
大臣)
1割も厳しいということですが、じゃあその何かあった時のコミュニティーの拠点となりうる、一番避難していくところが安全でなくていいのかということですから、先ほど言いましたように、首長さんの持っている意識ですね。そこは、やっぱりしっかりとお考えをいただきたいと、こういうふうに啓蒙しなきゃいけないのかなと。北海道そんな意識低いんですかね、そんなことないと思いますけど。しっかりと啓蒙していきたいと。
記者)
いじめ問題に関して、子ども支援室をつくられましたけども、都道府県側に対して何かこの動きを受けて窓口等を設置を求める通知を出したりしたようなことがないのかが1点と、ちょっと問題が変わりますが京大の薬学部の教授が捕まりましたけれども、これを受けて預け金問題の京大などの実態と、あと収賄疑惑とのつながり、もし分かっている点があれば教えてほしいんですけれども。
大臣)
1点目のですね、都道府県の窓口を含めてどういう体制でやるかという、こういうことでございます。一つの考え方としては、都道府県の窓口をですね、置いてサポートをすると。こういうことも、考え方としては柱には持っています。ただし今そのアンケートの調査結果でどういう動き方したらいいのかというところは、どんな事案が出てくるか、こういうことを見て、その具体的なところを決めたいと思います。ただし、文科省がここに置いただけで、物事が私は解決すると思っていません。当然自治体の皆様方の御協力あるいは第三者の皆さん方の御協力、学校現場の御協力があってこそ成り立っていくものですから、そういう連携プレイができ得る窓口をどういうふうにつくっていくかということは当然あり得る話ですので、一つの考え方としてはそういう方法をやるしかないなというふうな思いは持っていますが、今それは具体的に検討をしつつあると、こういうことでございます。
二つ目の京都大学の問題ですが、逮捕されたということで、これはやっぱり大学及び研究者の信頼を失墜させるということでございますし、極めて遺憾でございます。事が預け入れ金とかプール金とかということではなくて、収賄のことでありますから、質が若干私は違うと思っております。しかしながら質は違えども、こういう問題というのは極めて遺憾なことであります。したがって、私の方では、今現在大学内でこれに関わった部分を含めて調査委員会を立ち上げてもらって究明をいただいております。いわゆる元教授、辻本さんに関わる全ての経費について、今調査を行っていると聞いてございます。したがいまして、文科省としては現時点では今の検察の対応を注視をしているということと同時に、大学からの報告に基づいて厳正に対処したいということでございます。加えてこういう問題が出たわけでございますが、3月に公表致しました一斉調査を行いました。約40機関に対してこうだったという報告を申し上げましたが、あとまだ残っているところがございます。これにつきましても、できるだけ早い時期に私は出していきたいと思いますし、そういう中で有識者会議、有識者の皆さんの意見を聞くということを前提ですが、不適切な経理の報告があったというところについては重点的にフォローアップの調査を再度すると、こういうふうに思っています。また、不正がなかったというところについても、なかったということでそれで終わるのではなくて、無作為にサンプリング的にもこれはやっぱり調査をしてやっぱりチェックをした方が良いのかなと、こういうふうに私も現時点では思っております。したがいまして、どういう状態になるかということでございますが、あとは残っているのは14機関ぐらい残っているんですか、まだ。
文科省)
一部も含めて34ぐらい残っております。
大臣)
残りの34機関が出されれば、またこれは報告を致しますが、そういうことを合わせて不正な経理があったなというところについてはしっかりとフォローアップ調査をしますし、ないと答えて来たところについてもサンプリング的には調査をすると、こういうふうな、現場に、原局には指示をしようと思っております。
記者)
京大の今回のものに関しては、いくらあったかという報告はまだ受けていないと考えていいんでしょうか。
大臣)
まだ調査結果については受けておりません。
記者)
いつ頃返答があるというふうに。
大臣)
いつ頃、それは早急にやってもらいたいということを言っていますが、いつまでにということは申し上げておりません。大学の自主的な調査、しっかり調査をしているわけですから、いつ頃までにかというのは、あまり出てこなければ申し上げますが、現時点ではいつ頃までという報告は受けておりません。今しっかりやっているということは報告は受けています。総長の方からは申し訳ないということで私の方に来られまして、しっかり調査をやりますと、こういうふうに言明を致しておりました。しっかりやってくださいと、こういうふうに申上げたところでございます。
記者)
今の無作為にサンプリング的なチェックをする調査のことですが、抜き打ちのような形で。
大臣)
もちろん。
記者)
無通告で職員が大学に出向いて預け金の問題などをチェックする、そういうようなお考えでしょうか。
大臣)
無通告で査察のように入っていくつもりはありませんよ。どこを選ぶかというのは無作為に選ぶ、そうしなければ意味がないと思いますから、あらかじめ事前に調べるぞということは言うつもりはありません。
記者)
1,200機関ぐらいあったかと思うんですが、何割ぐらいお考えでしょうか。
大臣)
これは具体的に原局がどれだけの体制でできるかということだと思います。それは、ないといったところ、何もありませんと言ったところを調べるんですから、念のためにと、こういうことですから、どれぐらい調べたら妥当なのかというのは分かりませんが、ないと言われたから放っておくということではなくて、そこについても何らかのサンプリングで調査はしたいなと、しなさいねと、こう言っているところでございます。
文科省)
補足ですけれども、一年でサンプリングチェックを終わるつもりはございませんので、年間、今現在でも50機関ぐらいは一般的な現地調査をしておりますけれども、そのぐらいのレベルでできればと思っております。
大臣)
いずれにしても、このあと残っている34機関の状況を見ますよ。見て、やっぱり中身はこういう問題がまだあると、少なくともこれガイドライン示しているわけですから、その状況によります。ガイドラインが本当に守られているのかどうかということもあるわけでしょうから。
(了)
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