平成24年6月4日(月曜日)
教育、科学技術・学術、その他
平成24年6月4日(月曜日)に行われた、平野博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。
平成24年6月4日平野博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
改めて今日、野田内閣の二次の改造を含めて5名の新しい閣僚とそれ以外の閣僚については再任と、こういうことになりました。私自身も引き続き文部科学大臣を担当するようにという、私に対する指示書がございました。8項目ございましたが、1月にいただきました指示書との違いというのは2点ございます。1月の指示書のことについては触れませんが、2点違うというのは一つは原子力規制庁の法案が今議論をされておりますが、円滑な発足に向けての業務・人員等の移管を含めてやるようにと、こういうことでございます。したがいまして、この法案が通りますならば、私共といたしましてはしっかりと関係大臣と連携して対処すると、こういうことでございます。二つ目は、少子化担当の内閣特命担当大臣に協力して関連法案等の早期成立を図るということで、待機児童の解消対策や、幼保一体化をはじめとする「子ども・子育て新システム」を構築をすると、こういうところで、早期成立ということで協力するようにというところが指示書の1月にいただきました部分に加えて、その点がございました。これが私どもの担当でございます。また、総理の方から基本方針ということで、特に政務三役、次の方針に専念するようにということで、約12項目ぐらいの考え方を総理の方から閣議で御発言をされまして、それに向けて各閣僚努力するようにと、こういうことでございます。これについては私の方からも細かく言うことについては避けたいと思います。官房長官の方からも会見であると思いますし、総理の閣議の文書でございますから、皆様方に出て行くだろうと思います。今一番大きなものは、政権交代の意義を実感してもらえるよう国民目線に立った政治の実現に誠心・誠意邁進すると、また先送りのできない課題に対して、決断をしていくことを通じ、政治に対する国民の信頼を確保するということで、12項目ほどございました。これが総理の閣議における基本方針でございます。またその閣議に先立ちまして、今日は非常にタイトな中でございましたけれども、教育改革を含めて戦略会議がございました。私の方で発表をいたしましたことについて、少し触れたいと思っております。大きくは七つのポイントで御説明を申し上げました。これ資料も見ていただいたら一目瞭然に分かると思いますが、詳細につきましては明日の閣議後にこのタスクフォースも含めたことについては具体的に説明をさせます。私の方から基本的なところだけをポイントに絞って申し上げたいと思います。
1枚目に書いておりますが、やっぱり今抱えておる問題というのはどういう問題なのかということをやっぱりしっかりと認識した上で、これから目指すべき我が国の課題と、これを克服するために我々としては文科省としてはどういう立ち位置で改革を進めていくかという、こういう論点にさせていただきました。日本の抱えている問題というのは、そこにありますように、約4点に集約をいたしました。急速な少子高齢化による内需及び生産人口が減少していくという、こういう大きな変化、トレンドでございます。二つ目はやっぱりグローバル化という、この進展というのはますます加速をしてくる、また家庭の経済状況の差によって教育や雇用の格差が生まれてきているのが顕著に出ていると。経済、財政の状況の悪化とこれが特徴的な今我が国の抱えている課題であります。それをやっぱり克服をしていくために、また今後目指すべき我が国の姿、これはやっぱりどういう国を目指すのか、ここをはっきりした上で文科省としてはどういう人材を育成していくのか、輩出をしていくのかという、こういう視点に立ちました。人材の一人ひとりの、やっぱり想像力により付加価値を見出せる、こういうことであります。したがって知識を詰め込むと言うことよりも、やっぱり想像力をより高めていくということによる付加価値を生み出す社会、これが一つ。安心してやっぱり子どもを生み育てる社会にしなければならないということであります。また、自らいろんな課題に対して挑戦をし、また貢献をする、こういうことで国際的にやっぱり尊敬される日本でなければならない、こういう視点でございます。また、効率優先主義の社会からやっぱり転換をする、奪還をして、やっぱり多様性をお互いに認め合う、こういう成熟社会をやっぱり作っていかなきゃならない、これが四つ目でございます。最後に全ての国民が自らの能力を伸ばす機会を保障され、社会参加を通じて自己実現のできる公正で活力ある社会を目指していくべきである、これが私共の考えている目指すべき社会であると、こういうふうに私は思っております。そのためにどういうことをしていくんだと、こういうことでございますが、日本の未来を支える人材に積極的にやっぱり投資をすると、人材イノベーションを進めることにより、日本の再生に繋げていきますと、また幼児教育から高等教育まで一貫して課題解決のために自ら考え、判断行動できる社会を生き抜く力や付加価値を創造できる力を育成をしていきたい、こういうことであります。教育改革のそういう社会的状況、課題を踏まえて教育改革の基本的視点としては二つ、社会の構造変化に整合し外部に開かれた、教育だけは別ですよ、大学だけは別ですよと、こういうことではなくて、開かれた教育への転換を図っていきたい、こういうことであります。また、小中高大の円滑な接続、教育と産業界とのマッチングをやっぱりしっかり図っていきましょうと、こういうことで大学の入り口、出口を、もっと重視していくことによって教育の質を高めていきましょうと、こういうことでございます。当然この中には人材と産業界のミスマッチや、あるいは大学の入試を改革をすることによって、先ほど申し上げたような観点の課題解決につながると、こういうことで七つのポイントを改革のポイントとして示しました。一つ目にはやっぱり今日までずっとやってきました質の向上という観点から、少人数学級の推進をこれからも進めて参りたい、こういうことが一つでございます。また先ほど言いましたように、接合部との問題を含めて、小中一貫教育制度、中高については今既に実施をしておりますけれども、小中の一貫教育制度、こういうことも一つの大きな柔軟な考え方でやっていきたいと思っておりますし、高校早期の卒業制ということの導入も是非考えたい。結果として六・三・三制の柔軟化を目指すということでございます、これが一つ。二つ目は大学入試改革と、こういうことでクリティカルシンキングを重視した入試への転換、これを図っていきたいと。今までの学問的部分、営業等々ではなくて、TOEFL等の入試を使うと、こういうことでよりシンキングな部分を重視をすると、こういうことでございます。三つ目は大学の教育機能の再構築とミスマッチの解消ということで、今の大学のあり方、欧米との比較において、もっとやっぱり学生の中における就学時間を欧米並みに持っていくと、社会ニーズ等を踏まえた学科の再編成と、さらには産学人材の育成のプラットフォームいわゆる産官学連動しながら人材を育てていこうと、そのことによるミスマッチを解消していきましょうというのが三つ目でございます。四つ目は英語力、グローバル力の向上ということで、少なくとも20代の前半までに同世代の10パーセントが海外留学等を経験する、いわゆる実践的なコミュニケーション能力をやっぱり高めていくんだと、今現実的には大体6万人ぐらい、短期・長期合わせますと大体6万人ぐらいの留学生等々がございますが、それを大体10パーセント、すなわち11万人ぐらいの、数でいえばそれぐらい拡大をしていくと、こういうことでございます。また高校生の英語キャンプ等の展開と言うことはすなわちそういうものを参加することにより実践的なそういう機会に触れていただこうと、こういうことでございます。またもう一つはグローバル化という観点から、国際化の拠点大学を40大学ぐらいを指定をし、卒業時の高い水準で達成をしてやっていただこうと、これが4点目、いわゆる国際共通語を含めたことでございます。5点目、国立大学のミッションを改めて再定義をする、こういうことと、そのことによる重点支援をしていきたいと、こういうことでございます。全ての国立大学ごとにミッションを定める、改革プランを策定をいたします。すなわちそのミッションに応じたメリハリある支援も考えていきます。具体的に一つは1法人複数大学方式とか、いろんな大学間の枠を超えた連携再編を促進をしていきたいと、これが五つ目であります。六つ目は学生の75パーセントを占める私学の質的充実をもう少し高めていきましょうと、こういうことで、そのためのメリハリある資源配分・資金配分もいたしましょう、今の学生百数十万人いますが、75パーセントはやっぱり私学に高等教育機関として依存しておりますから、そこに質的な向上を図るということは、やっぱり分厚い中間層を作っていくんだということで、設置認可、大学評価、是正措置に関わる質保証の仕組みの確立を図っていきたいと、こういうことでございます。また中央と地方によってやっぱり大学の果たす役割というのが違ってくるだろうと、こういうことも合わせて世界でやっぱりしっかりと戦える、リサーチユニバーシティーを倍増したいと、こういうこと。加えて地域再生の拠点としての大学の機能強化と、いろんな大学がありますが、それぞれの地域でやっぱりしっかりと再生できる役割を担える大学にしたいと。こういうことでございます。私としては今日はあまり多くは語っておりませんが、そういう七つの改革ポイントを中心に、以下それぞれ具体的な対応をしたいということで、この具体性につきましては明日の閣議後の会見でもう少し詳細に皆さん方に報告して御意見を承りたいと、かように考えているところでございます。特に、タスクフォース含めて今日まで詰めてきた部分もこの中に随分ございますから、それも合わせて明日具体的詳細については皆さんに御報告を申し上げたいと、私としてはとりあえず今日戦略会議で私御報告したところを中心に今御説明を申し上げました。私の方からは以上でございます。
記者)
先ほど、首相の御発言を紹介していただいた中で、今回のこの内閣改造がですね、国民に対する信頼を確保するための一つの道筋であるというお話があったかと思うんですけど、その点踏まえてですね、大臣として改めて文科大臣を引き続き担当されることになった抱負と決意を、お聞かせ願えますでしょうか。
大臣)
私も総理の方から指示書をいただきました。やっぱり一番、私も受けた時に大震災の復旧・復興と、これが全てに日本の再生なんだということを肝に銘じながら、今正にまだ子どもさんの立場、教育の立場でいくと十分復興していないと、こういうことですから、やっぱり子どもを守るという考え方に私は尽きるんだろうというふうに思います。加えてやっぱり日本の再生というのは、何においても人なんだと、人材なんだと、そういうことから人材にやっぱりしっかりとした投資をすると同時に甘えも許されないわけでございます。したがいまして、幼児教育から高等教育まで、一貫した考え方、その中にある課題を一つ一つ取っていくということでございます。特に大学改革につきましては、グローバル化したこの時代に、また多様化している人材を輩出していくためにやっぱり大学改革ということは、すなわち社会を改革することにつながるんだと、こういうことでございます。それが一番大きく出てくるのは柔軟な発想で、大学入試のあり方もやっぱり大きく出てくるだろうと、かように思っております。また、国会で御議論いただいていますが、幼児教育の大切さ、このこともしっかり踏まえながら、やっぱり教育環境っていうのは、やっぱり質を高めていくんだと、そうするとやっぱり少人数学級っていうのは持続的にこれは実現をしていく、これも私は大きなポイントだろうと、しかし厳しい財政事情の中でありますが、文科省としてはその線は外せないと、このことをしっかり受け止めて頑張ってまいりたいと思います。今一つは被災をされている方々で、東京電力福島原子力発電所の事故の損害に対しての賠償の問題であります。これも文科省のやっぱり被災されている方々のことを思えば、しっかり我々としては仲介の労をとって、公平でスピード感を持ってこの解決に当たらなければならないと、こういうことでその体制についても人員強化をして、私は迅速に進めていくと、こういう決意を新たにいたしているところでございます。いずれにいたしましても、配った文章だけだということのないように、工程表もしっかり出して、plan
do checkではありませんがチェックサークルを、PDCですかね、サークルをしっかり踏まえてチェックをしフォローすると、こういう仕組み作りをしてまいりたいと、いうことで新たに決意をいたしているところでございます。
記者)
新閣僚の人事についてお願いします。防衛省にですね、民間から森本氏が指名されましたけれども、国防にある役職にですね、民間人を起用することの是非について官房長官もお務めだった大臣がどのように受け止められているのでしょうか。
大臣)
私、森本さん良く知っている人でございますし、やっぱり危機管理とか、我が国の防衛の課題であるとか、そういうことは一番良く知っておられる方であります。そういう意味からしますと、過去に民間の方が防衛大臣に就任したことがないとか、こういう御意見もあるように伺っておりますが、それはそれとして、私はしっかりやっていただける人材であると、こういうふうに思っておりますから、しっかりやっていただきたいし、森本さんを防衛大臣に任命されたのは総理ですから、総理の見識の下に防衛大臣としてやられると、こういうことでございます。ただし今御指摘ある、そういう御意見もあることも承知しておりますが、それを超えてやれる人だと私は思っております。
記者)
国家戦略会議で、教育改革を報告された時の総理のお言葉を言っていただけますでしょうか。
大臣)
それは私今申し上げましたようにしっかりと工程目標をもっと明確にして進めてほしいと、こういうことでございました。おおむね私の報告は御理解をいただいて、より具体的な工程表を出して具現化するようにと、こういうことでございますから、これまた明日私役所の中でもう少し細かく実践をしていくための工程表作りをこれからやっていくと、その上で来年度に向けての概算、やっぱり予算も付けていかなきゃなりませんから、そういうところとリンクさせながら進めてまいりたいと、かように思っています。これはなかなか大変なことだと思っています。大学の方々から見ればですね、かなり思い切ったところもございますから、しかしそれを乗り越えていくという、これ文科省全体の決意をやっぱり示さなければなりませんし、逆にいいますと、私学の建学の精神を尊重し合いながら、国立大学法人としての思いをしっかり理解をしながら、協力をいただきながら強力に進めると、こういうことです。
記者)
今日、総理から数値目標を策定して推進していくようにとお話があったかと思うんですけれども、概算要求等を考えると、デッドラインはいつぐらいまでになるんでしょうか。
大臣)
中身によって、例えば来年度で具体的に行くものと、その次年度で進めていくものと分けていかなきゃいけないと思っています。総理の方から数値目標、例えばその11万人という、これをしっかりやるようにと、留学生ですね、こういうところも含めてこれは古川大臣の人材育成のところでもございましたけれども、イノベーションのところでもございましたが、ここは連携しながらやりますが、当然文科省が中心的にその役割を担うと思っていますから、そういう環境整備もしなきゃいけないと、こういうふうに思います。
記者)
高校の早期卒業制度は、数値目標のお話がありましたけれども、規模的にどれぐらいの人数に増えるのかっていうお考えでしょうか。
大臣)
それはですね、今私ずっと大学を回っておった時にですね、千葉大学に私お伺いした時でございますが、飛び入学を今やっておられますが、なかなかまだ少ないと、その少ない理由はなんなのかっていうと、大学を中退しますと高校も中退で、なかなかそういう部分が前へ直進はしていかないということであるならば、例えば、大学に入った時点で高校卒業のそういう資格を与えるとかですね、そういうところの部分を含めた検討をすると。そのことにより、優秀な人材が早く大学に入学して、より貢献できうる環境整備ができるのではないか、こういう思いが実は一つございました。したがってこれは法律改正をしなきゃならないと思いますが、そういうこと含めて、どういうふうに進められるか、こういうことを考えたいと思っています。今何大学でしたかね、この飛び級を受けていただいているのは。
文科省)
6大学。
大臣)
6大学、それはもっと膨らんでいくと思いますね。
記者)
いつぐらいに、どのぐらいで。
大臣)
これはまだちょっと、私勝手に来年はこのぐらいだっていう、そんなことは言えませんので、法改正もしつつ、よりそういう人材が進められるよな環境整備を文科省としては作っていこうと、こういうことであります。
記者)
さっき仰った話の中で原発の賠償ちょっと仰っていましたね。工程表を出してきた、これどういうものをイメージされていますか。賠償のPDCAというか迅速に進めるという。
大臣)
それはちょっと全く違うと思います。賠償については、紛争審査会でいろいろ御議論いただいて、なかなかその解決しない部分は調停として来ますから、数が増えてきていますから。
記者)
今は、それをやっていらっしゃると。
大臣)
それを人数を増やそうということで、拠点についても福島で4か所膨らますということで、より迅速に解決をすることが被災者のためになるということで、文科省としても更に踏み込んで力を入れていきますよと、こういうことです。
記者)
了解しました。
(了)
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