平成24年4月24日(火曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ
平成24年4月24日(火曜日)に行われた、平野博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。
平成24年4月24日平野博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
私この4月の22日、昨日23日と視察をしてまいりました。22日には、科学技術ということで、JAXA、物質・材料研究機構、防災科学技術研究所、この3箇所を視察をしてまいりました。4月の23日におきましては、福島県いわき市に訪問をいたしました。これは学校現場、正に平日の仮校舎で学んでいる環境の状況と学んでいる姿並びに関係者と協議をいたしました。ということで、この2日間行ってきたわけであります。
22日の科学技術関係の、つくばの宇宙センターあるいは物質材料研究機構、防災科学、これは非常に現場でやっぱり見なければ分からないところが結構あるということを含めて大体科学技術研究機関の独法の組織については、大方私現場に入ってまいりました。特に、独法行政改革における、研究開発法人のやっぱり在り方をしっかり改革をしていく中において、その特性を見ておく必要があると、こういう思いの下に一連の視察を今日までしてまいったところでございます。そういう中でJAXAにつきましては、平成25年度打ち上げ予定の陸域観測技術衛星2号のALOS-2の組み立て並びに実験風景を見ました。私も想像以上に大変な仕事をしておられるということと、日本の実験棟、いわゆるISSの「きぼう」の補給機の運用管制室を見てきたところでございます。24時間のフルスケールでの動き等々考えますと、相当綿密にやらなきゃいけませんし、成功率を高めていくというのは、至難の技だなということをまず基本的に感じました。なぜならば衛星にしましても、何10万点という部品を、パーツを組み立てての部分でありますから、それだけに品質が高まらなければ成功率が高まっていかないと、こういうことですから、非常に大事な仕事だなというふうに思いました。
もう一つは、物材の関係の研究機構に参った時に、特にレアアースを使わずに保持力の強い磁石を今研究開発していると。これは非常に今の時代に当を得た部分でありますし、特に磁石というのはモーターですから、この今の経済、科学技術いろんな部分の部材においてのモーターの重要性というのは御案内のとおりですから、そこに熱に強い保持力を持つ磁石を今開発していると、こういうことの部分で非常に良かったと思っております。今一つは中長期の金属疲労の実験をやっておられたわけでありまして、約40年間引っ張り続けていると、こういうことは世界にあまり類を見ない部分でございますから、そのことの状況によってそれぞれの素材の在り方が明確に出てくるわけでありまして、信頼性をより高める材料の開発というのはここで確立されると。この業者はあまり目立っておりませんけれども、一番の基礎の研究ゾーンでありますから、非常に大事な仕事をしていただいていると、こういうふうに認識をいたしました。
また、防災研に行きまして、今局地的な豪雨を測定すると、こういうことで今気象庁とかやっておりますのは、ドップラーを使ってやっているんですが、ここでは改めて次の部分としてのマルチレーダーを今研究開発をし、一部実験で国土の河川局の方に移していると、いわゆる雨粒の粒の形状を見ながら豪雨の量の測定をする、こういうことですから、2次元で測定をするレーザーですから、非常に確率の良いものができあがってくるものと期待をいたしております。
要はいずれにしましても、国民に夢と希望を与える宇宙開発、さらには産業の振興にベーシックなところでしっかりと対応している今の実情を把握したということが22日でございました。
23日は、楢葉町と広野町の学校の移転先である、また双葉郡全体で1500名の児童生徒を受け入れていただいているいわき市を訪ねました。特に今月の6日に1年ぶりに学校の再開を果たした楢葉町の仮校舎での授業風景、また次にいわき市立湯本第二中学校に間借りをして学校を再開している広野町の広野中学校、ダブルでやっておられると、こういうところを実際に授業している姿を見ました。元気に子どもたちは学んでおられましたけれども、やっぱり学ぶ上でのいろんな意味の生活環境を含めたハンディキャップはできる限り私は取り除いていきたいと、かように思いました。また教育関係者及び行政の長とも懇談をさせてもらいましたけれども、学校の再開期間、こういうことと同時に、帰ってこられる時の雇用の問題でありますとか、住宅確保という複雑に絡み合った課題がまだあるものですから、学校だけが単独で早く再開するということはなかなか難しい、したがってコミュニティの再生並びにまちづくりの在り方と密接に学校の復興というのは絡んでいると、こういうふうに思ったところでございます。
また昼の給食、私「スクールランチ」をいただきましたけれども、今までは三つの給食施設があって、小学校・中学とフルに対応しておったんですが、三つが壊れていると、こういうことで改修を急がなければならないと、こういうことでございますので、文科省としても引き続きこの中学生の部分、特に1万食があるわけですが、これが「スクールランチ」って県外の業者が運んできているという、これが現実の姿でございますから、これ何とか改善をしていかなければならないと思っておるところでございます。
加えて、その後に「OECD東北スクール」ということで参加をいただいた中学生・高校生から、具体的な活動の報告と文科省に対する御要望を頂戴いたしました。私もその御要望には全面的に応えていきたいと、かように思っておりますし、その生徒さんからいただきました、総理大臣にも伝えてほしいと、こういうことがございまして、今日閣議の後に総理室に伺って野田総理にその要望書をお渡しをしてきたところでございます。
また、いわき総合高等学校を訪ねまして、芸術表現をやっておられる部分で、演劇の部分がございます。今度5月の20日に文科省のこの講堂でその演劇部の皆さん方がやっておられる姿を私この文科省でも是非多くの方々に見てもらいたいということで、お願いをして参ったところでございます。特に彼・彼女達は福島でがんばっている姿を全国の人に発信をしたいということ。加えて、福島をもっと理解をしてほしいと、こういう気持ちを真摯な思いで強く持っておられますので、これをしっかり私としても伝えていける機会を作りたいと、こういう思いでございます。福島の再生なくしては日本の再生はないという、野田総理の思いと私の思いも変わっておりません。特に、福島に何をしてほしいかという、こういう思いよりも、もっと福島を知ってほしいという気持ちの方が私、特に子どもさんには強かったのではないかなと。この気持ちは非常に大事にしたいと、こういうふうに福島をやっぱり好きになってもらいたい、それが福島が逆に好きになることにもなるという、子どもさんのその言葉には胸が打たれる思いでございました。
これが、私2日間伺った次第でございます。特に要望についてはOECDでの東北スクールでの御要望等々含めて、生徒達が活動して支援の輪というものを、そういうネットワークを広げていこうという、この思いを彼・彼女達だけでは限りがあるので、文科省のホームページでもしっかりと伝えてほしいと、通じてこういうことですから、これやりたいと思っております。以上、大体私が申し上げてきたところでございます。
今日は特に閣僚懇談の場でも発言を私いたしました。特に福島いわきに行った時に、今度はその県外から戻ってこようとする時に、住宅事情の課題が随分出てまいりました。新しく仮設する仮校舎で動かす時にも、その先生も1時間半ほどかけて通わないといけないとか、保護者が戻ってこようと思っても住宅が非常に困窮しているとか、こういう新たな問題がやっぱりあるように思います。その原因等々について私は、深く承知しておりませんので、今日平野復興大臣にそういう思いも含めて教育関係から見てもそういうものがやっぱり課題にあると、こういうことを閣僚懇で発言をいたしたところでございます。とりあえず私の方からは以上でございます。
記者)
昨日、京都府亀岡市で集団登校中だった小学生の列に車が突っ込んで、小2の児童と保護者が死亡する事故がありました。この事故に関してお考えになったことがありましたらお願いします。また児童・生徒の安全な登下校などに関して新たな対応策を検討されておりましたら併せてお願いします。
大臣)
今御指摘の昨日、京都府亀岡市においての集団登校に対する小学生の列に車が突っ込んだと、こういうことで小学生並びに保護者がお亡くなりになったということでございます。改めましてお亡くなりになりました児童、さらには引率をされてお亡くなりになりました保護者の御冥福を心からお祈りを申し上げます。特に御家族、御遺族の皆様方に心からお悔やみを申し上げたいと、こういうふうに思っております。昨日、午前8時頃に亀岡市においての登校中、小学生9名、引率者の保護者1人の列に18歳少年が運転する車が突っ込んだと、こういうことでございます。事故の詳細についてはまだ確認中でございますが、こういうことはあってはならないことでございます。文科省としては、より今まで以上に通学に対する安全の確保等々についてさらなる児童、あるいは配慮すべき事項をもう一度周知徹底をすると、こういうことでございます。ただ聞いておりますと、きちっと並んで保護者がついて通学をしているところに後ろから暴走してきたということですから、まるで防ぎようがない、こんな事案だと思っておりますし、こんなこと本当にあっていいのかという憤りを感じているところでございます。改めて、本当に通学あるいは修学をする場においての子どもの安全、これについては、徹底をしていきたい、かように思っております。
記者)
通学時の安全対策に関してなんですけれども、これまでの通知を周知徹底するというようなお話でしたけれども、例えば今回の通学路なんかに関してはですね、国道の裏道になっていたということで、非常にその危険性というものが以前から指摘されていたということがあったと思います。それでその他にも全国いろいろ調べていけばですね、危険だなと、あるいはそういった危険性が指摘されるような通学路というのは非常に多く見受けられるというふうに思うんですけれども、こういったまず周知徹底もそうなんですが、スクール・ゾーンの安全というのが実際にどういうふうな形になっているのかという状況をお調べになったりするということから始めるべきじゃないかと思うんですが、そういったお考えというのはあるんでしょうか。
大臣)
はい。究極のところはそういうところに行き着くかも分かりませんが、本当に今御指摘のところ、確かに狭い、多分裏道通った方が安全だろうということで、そういう通学路に設定をされているのかも分かりませんが、そういうことを含めて非常に対向する時は狭いとか、いろんな課題があるというところですから、この事案、悲しい事故でございますが、今一度その前に京都でもございました、少し事故の現状の在り方を通学路として本当にふさわしいのかどうかも含めてですね、少し検証して今御指摘の改めて通学路の在り方についての選定の方法が本当に良いのかというところまで検討すべきかどうか、これは詰めていきたいと思います。
記者)
確認なんですけれど、今のは今回の事故のスクール・ゾーンというものが実際それが適切だったかと、設定として適切だったかということを調べた上で、それを踏まえて全国に発信していくと、そういうことですか。
大臣)
そうです、はい。多分私の地元なんかでも交通量の大きなところはできるだけ通らずに、裏を通ってという発想は至極当然だと思うんですが、そこに車が乗り込んでくると、こういうようなケースも車の数の増え方によっては、あるいは通行規制によっては迂回(うかい)をして通ると、こういうことがやっぱり散見しますから、改めてそれが安全な通学路になっているのかというところのチェックは私必要なんだろうと思いますが、今回の案件を私まったく保護者並びに生徒が歩いている姿を見ましたけれども、一列に並んで歩いておられて何の問題もないと思っていましたけれど、かたや無免許で、こういう居眠りしておったと、まったく違う次元のものとのぶつかり合いですから、私はなんとも言いようがない思いですが、しかしながらお亡くなりになったということは重いことでありますし、悲しいことでありますから、これ以上こういうことが起こらないように、どう体制を講じられるかということは検討すべきだと思います。
記者)
それに関連したことで、全国の規制状況見ていますと登校時間帯にその一方通行にするとか、そういった規制というのはあるんですが、例えば下校時間にそういったものが一切なくて、普通に道路を通行できるというようなところが多いようですけれども、下校時の通行規制みたいなものを、今後例えば警察当局と協力するなどの形で。
大臣)
これはね、非常に下校時はばらつくものですから、なかなか一方通行規制というのは難しいと思いますが、子どもの安全性という立場に立った時にも、そういう思いはまたきちっと相談しながら進めなければいけないことかと思っています。かなりばらつきますから、早く帰る人やら遅く帰る人やらもうバラバラですから、全部規制しなければいけないという、こういうことにもありかねますから、全体の問題としての子どもの通学路の安全確保というところをより精度を高めて確保していくということが大事だと思います。
記者)
昨日の福島の視察についてなんですが、要望を受け取ったということなんですが、要望は具体的にどんな要望があったのかということと、あと今日総理にお渡しになったということなんですが、その時に総理とどのようにお話合いになったかというところを。
大臣)
総理ちょっと来客だったので、秘書官にすぐこれ渡してもらいたいということで渡し、御要望はですね、少し申し上げますと、いろいろ難しいことを言っておられました。申し上げますよ。大きく言って4点ございます。
メディア等含めて「OECD東北スクール」での活動状況をもっとPRしてもらえないか、とりわけ文科省のホームページで紹介してほしいと、こういうことが一つ。
もう一つは活動冊子を作って全国に配布してもらえないかと、これはホームページでやればそれで伝わる部分と伝わらない部分がありますから、何らかの格好で知恵を絞りたいと思います。
で、もっと文科省の職員の力を貸してほしいと。すごいことを言うと思いましたけれど、中学生が。でもしっかりした中学生で、貸していただけないでしょうかというお話でありましたから、大いに使ってくださいと、こういうふうに申し上げました。
4点目は、次回のサマースクールに是非平野来いと、こういうお話しでしたので、これは許せばお伺いをしようと、こういうふうに思っています。
それと総理に対してというか、総理も含めてでありますが、これ日本でやるいわきのサミットをやっている、日本全国の生徒会サミットをやっている、こういうことで世界の生徒会サミットをやってもらいたいと、これは難しいと思うけどという前置きをしながら、是非やってほしいと御要望でございました。
もう一つは、OECDの本部に桜の木を植えたいとかいう、こういう、もうちゃんと絵になっておりましたけれど、植えたような格好の絵に、こういう絵を作って、こんな木をどうやって持っていくんだろうかという、こういう相談をしてましたけれど、そういう御要望、桜の木を記念植樹したいという、こういうお声でございます。
記者)
ちょっと文科省として力を貸してほしいというのは漠然とした話かなと思うんですけど、具体的に何か。
大臣)
これは固有名詞は避けますけれど、若い人が今福島担当含めてずっと現場に入っていただいておって、いろんなお世話役を随分行政並びに学校とかなりリンクして要望聞きをやっておりまして、私これは文科省の責任者としては本当に嬉しかったんです。私ども部下・上司という表現が良いか分かりませんが、責任者として若い文科省の職員がそれだけ現場に入ってその担当でやっているということが、きちっと子どもに評価されているんですから、大人の美辞麗句で評価されているんではなくて、子どもさんに評価されているということが、非常に私としても誇り高かったし、いつでもどうぞ使ってくださいと子どもにも申し上げました。本当にまめに被災地に福島、岩手うんぬんというのは結構まめに、特に福島にはきっちり入っておられるので、文科省の職員には私は金一封をやりたいぐらいだと。そういうきめ細かいフォローが今被災地には絶対必要であるというふうに思っております。
(了)
Copyright (C) Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology