平成24年1月13日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ、文化、その他
平成24年1月13日(金曜日)に行われた、平野博文文部科学大臣の定例記者会見の映像です。
平成24年1月13日平野博文文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
改めまして、このたびの野田内閣における改造内閣におきまして、文部科学大臣を拝命をいたしました平野博文でございます。どうぞ今後ともよろしくお願いをしたいと、このように思っております。
特に、文部科学というところは、先ほど官邸での会見でも申し上げましたが、やはり日本のこれからの将来を展望する中におきまして、一番の根幹であります教育、さらにはこれから持続的に発展する国際社会の中での大きな役割を果たしていくためのイノベーション、科学技術、さらには、やはり我が国の国民の生活においての健康・健全な輝ける社会生活を営んでいただくためのスポーツの振興、さらには日本古来の文化、この大きな四つの柱を所掌している省庁でございます。そういう意味では、改めて幅の広い役所を担当する、この重責に私自身すごく緊張しておりますし、その重みを感じながら、全力で私は尽くしてまいりたい、このように考えています。
そういう中で総理から、私、今日、指示書を頂戴いたしました。8項目にわたる指示書を頂戴をいたしまして、特に野田政権が最重点に取り組まなければならない、こういうところにつきまして、私は昨年の3・11における東日本大震災の発災においての、やはり復旧・復興、さらにはこの施策を通じながら日本を再生していく、これが野田総理の大方針でございます。私もその方針を受けまして、文部科学省といたしましては特に人、将来の宝であります次世代の子どもに対する施策をその中でしっかりと受け止めてまいりたい、このように思っております。
特に、原発の事故に伴う問題でありますから、やはり放射能から子どもを守るんだ、こういう決意でもって、この震災に対する対応をしてまいりたいと考えております。特に、文科省におきましては教育の現場、学校でありますから、学校は子どもの一番大事な教育の場でございますから、ここにおける例えば除染活動を更に進めていく。そのことをすることによって、まち全体の放射線の除染、こういうところについても文部科学省の持っている技術を提供することによって、私はこの問題に対峙をしてまいりたい、このように考えているところでございます。
また、教育と科学技術、これはやはり未来を担う人を育てていく、こういう役割でございますから、これもすべて、人が介在をしていくわけでございますので、科学技術の振興を中心に、これも強力に進めてまいりたいと、このように思っております。
民主党が政権交代して以降、いろいろな意味でハードを含めながら、特にヒューマン、ソフトを中心に、そこに人的にも、また予算・財政的にもそこに投入してきていることは、皆様方、御案内のとおりでございます。これも引き続き、私は厳しい財政・財源の中でありますが、予算を確保しながら具体的施策を進めていくところでございます。
教育改革の取組でございますが、第一段階としては、私は高校の無償化、さらには所得がない、あるいは経済的に厳しい、こういう方々にとっても何とか公平に教育が受けられるような奨学金制度の拡充、こういうことも進めてきたところでございます。いわゆる教育費の負担を軽減する、こういう考え方に立っているわけであります。また、そういう中にありましても、教員の質を高めていく、あるいは質の高い環境をつくるための35人学級制度の実現等々を含めて、今回、取り組んできたところであります。
私は、そういうことを含めて次のステップとして、やはり学校の改革、ガバナンス、あるいは大学の在り方についても、これから第三弾としてはそういう改革を進めていかなければならない、こういうふうに思っているところでございます。
また、将来の経済成長を見込んでいく上におきまして二つの考え方は、今日まで民主党政権の中でやってまいりましたグリーン・イノベーション・ライフ・イノベーションという大きな軸でもって経済成長をさせていこうと、こういうことでございます。科学研究費の補助金につきましても、予算を拡大してきたことも、これに裏付けられていると御理解いただきたいと思いますし、単年度だけではなかなか研究開発、科学技術をおさえていくことはできませんから、複数年にわたってでき得るような基金制度も、法改正の下に作らせてもらったと、こういうことも御案内のとおりでございます。
さらに、先ほど冒頭申し上げましたスポーツ基本法、こういう概念の下に健全な、やはり人に喜びと感動を与えるための施策として、これからも人間が人間らしく進めていける仕組みをつくってまいりたい、こういうふうに考えているところであります。また、スポーツの基本計画にのっとりながら、しかるべく2020年のオリンピックの招致に向けて、これも強力に進めてまいりたい、また支援をしてまいりたい、このように考えているところであります。
また、我が国独自の文化、これについても、魅力ある社会に影響を与えていくためにも、この文化行政というのは非常に大事でございます。私的でございますが、我が国の先住民族でありますアイヌ民族の循環型社会の空間を北海道につくっていこうということで、文科省も含めて他省庁の皆さんにも協力を得ながら、これが本当に循環型社会の創造するエリアである、こういうことも、私、議連の幹事長としても今日まで進めてまいりましたから、そういう思いの下に、私は文化ということも充実・強化する施策を執行してまいりたい、このように考えております。
いずれにいたしましても、未来を開いていくための大きな原動力になるべく、人と知恵、こういうことを念頭に置きながら、尊敬される我が国、またそういうことを目指しながら文部科学行政をこれからも進めてまいりたい、このように考えております。
こういう考え方を申し上げましたが、実は昨日の夜、総理から文部科学を担当してほしいというお話がありまして、にわかに私も勉強してきた、また私自身、政治家として、議員にならせていただきましてから科学技術、さらには文部科学の委員会で随分理事をやらせていただきましたので、今、改めて幅の広いこの分野の行政を執行する責任者として担当することに、喜びと責任を感じているというのが素直な気持ちでございます。どうかそのことも含めて、これからも皆様方と十分に意見交換しながら御指導いただきますことを、心よりお願いしたいと思います。
なお、側聞しますと、明日からセンター試験があるということで、あまり長々と会見することは皆さんにとっても好ましくないと、こういうふうにも聞いておりますので、簡潔に終わりたいと思いますので、よろしくお願いします。
以上でございます。
記者)
総理からの8項目の指示書だということなのですが、これをクラブの方にいただくことはできないでしょうか。
大臣)
会見が終われば、皆様方に配付するように指示をいたします。
よろしいですね。
文部科学省)
はい。
大臣)
そうしてください。
記者)
分かりました、ありがとうございます。それでは2点お願いします。
文部科学行政の課題についてです。現状認識と、またどんなところに特に力を入れて取り組みたいか、その抱負についてお聞かせください。
あともう1点、科学技術関連の施策についてです。福島第一原発の事故を受けて、「もんじゅ」を含む核燃料サイクルの研究についての行方が注目されております。この研究開発についての意義と今後の方針について、大臣はどのようにお考えでしょうか。2点お願いいたします。
大臣)
1点目のところは、多少抽象的になると思いますが、やはり何をおいても、この我が国を支えているのは人であります。やはり人にいかに投資するか、こういうことが大事であろうと思いますし、我々も若いときから社会に出て、年金をいただいて暮らしていく、こういう循環型の中にありましても、やはりこの社会を支えている世代、あるいは次を担おうとする世代、これがしっかりと世代間で移していけるような仕組みづくり、すなわち人だと私は思っています。そういう意味で、もう少しいろいろな時代の変化にしっかり対応でき得る教育行政をしていかなければならない、これが私の考え方でございます。
もう1点、福島原発の事故のことを考えた上での課題ということでございますが、我が国が健全に経済活動、さらに国民生活を送っていく、そういう過程におきまして、やはり安定的なエネルギーを供給する、こういうことが不可欠でございます。したがいまして、我が国の今のエネルギー供給のかなりの部分は原子力発電によって行われれているわけであります。
しかし、これが未来永劫(えいごう)、原子力発電がよいと私は思っておりませんが、やはりある意味のベストミックスという考え方に立たなければなりません。したがって、再生エネルギー、あるいは代替エネルギー、こういうことの研究開発を更に推し進めていくことによって、私は、そのベストミックスの状態をどうつくっていくかということは、私の大きな課題だと。その一つとして今日まで、原子力発電による使用済燃料を再処理することによって、また再利用ができ得る実験的検証をしてきたことは、皆様方、御案内のとおり「常陽」でもありましょうし、「もんじゅ」でもあると、こういうことですから、トータルとしてやはりどうあるべきかということを、私は考えていかなければならないと。
そういう意味で、今回の事故を踏まえて原子力行政について、これは今、内閣官房でエネルギー・環境会議、こういうところでこれからのあるべき姿ということを議論いたしておりますから、その議論の行方を見守りたいとは思っておりますが、私自身はやはり安定的にエネルギーを供給するためのベストミックスな仕組みづくりが肝要であろうと、こういうふうに思っております。
記者)
今の質問に関連してですけれども、大臣御自身は、今、民主党政権が行っている原子力発電をどんどん減らすという方針については賛成されているのかどうかをお願いします。あと、原子力発電そのものが必要かどうかということについてもお願いいたします。
大臣)
私は、申し訳なく思いますが、今まではやはり環境の問題を含めて、鳩山内閣のときに私、官房長官を拝命しておりまして、中期的には原子力の発電を推進する、そのことによってCO2の削減を果たしていくという考え方の下に来たわけであります。そういう意味で、私は、しかしながら、今回の福島の地震、津波による事案が起こったわけでありまして、改めて安全性がしっかりと担保されるということが、やはり国民の皆さんにも理解が得られる、こういう立場で原子力というものを見つめていかなければならない、こういうふうに思っております。
しかし、あまりにも過度に依存している、こういうことについては、先ほど申し上げましたように再生エネルギー、代替エネルギーの在り方も同時に併せて検討していくということで、原子力の発電についての、今まで以上にこれから膨らませていくべきか、あるいは原子力に依存しているところについては減じていくのか、これは先ほど申し上げました会議の行方を見守りたい、こういうふうに思っています。
記者)
高校授業料の実質無償化制度について、3党合意で見直し検討をするということが約束されましたが、具体的な議論としてはいまだに進んでいません。大臣は今後、どのような形で議論を進めていくお考えでしょうか。それと、見直しの方向性については、どういった形で見直していくのがよろしいとお考えでしょうか。
大臣)
先ほど言いました基本的な考え方としては、やはり教育費の負担軽減、こういうことから私どもとしては、無償化という考え方を提起いたしました。しかし、その中には所得の高い人、低い人等々、アンバランスのところに対する指摘がある、こういうことですから、これは当然、その方向性を実現していくためには、今の政治状況の中にあっては、やはり野党の皆さんの御理解、御協議が必要であろうと思っていますから、当然、3党間の政党協議ということも合わせて、また国会での審議の中でそういう問題が出れば、そこで良い方向性を導いていくことが大事であろうと思っていますから、そういう考え方で進めていってほしいと、こういうふうに思っております。
記者)
現状のまま給付を続けるのか、それとも、野党は縮小という方向を言っているわけですが、縮小もやむを得ないのか、そのあたりはどうでしょうか。
大臣)
そこは、やはり政党間で協議が成立しなければ、その仕組ができていかないとなりますならば、僕はやはり政党間並びに国会の委員会での議論の中でいい成案ができ上がれば、その結果を待ちたい、こういうふうに思っています。
記者)
沖縄の八重山地区の教科書採択問題について伺いたいのですけれども、一本化できない状況が続いていまして、新年度まであまり時間がないのですけれども、大臣としてはどのように解決していこうとお考えでしょうか。
大臣)
今、竹富、石垣、与那国でそういう状態が起こっているということは残念であります。共同採択という制度設計の下に今日まで来ておるわけでありますし、そのことによって無償という制度も取り入れてきたということであります。
しかし、この問題が起こっているということでございますから、そういう考え方、御意見が出てきたということは、これからやはり真摯に受けとめていくと。しかし、現行、そのことによって子どもの教育現場に教科書が何もないということについては悲しいことでございますから、そういうことにならないように、是非今、現行法でやられていることに対して御理解をいただきながら、しかし、そういう御提起があった、こういうことですから、共同採択を含めた制度の在り方については文科省としても検討させていきたい、こういうふうに思っております。
記者)
確認なのですが、では、とりあえず今回の事態に対しては、前任の中川大臣が示したように、竹富が主張を変えない場合は有償で購入していただくしかないというふうな方針は引き続き。
大臣)
今、前大臣がそういうふうにおっしゃっているということは承知しました。しかし、まだ前大臣と政治家同士の引き継ぎがまだ終わっておりませんが、側聞いたしますと、現行制度の体系の中ではそういうことで御理解をいただくしかないと。
しかし、そういう御意見もあるということでありますから、もう一度、共同採択の在り方については、本当に今のままでよいのかどうか、大きな試金石といいましょうか、をいただいたということでありますから、「それはだめです」と一義的に拒否するのではなくて、真摯にその御意見を踏まえて検討できるものはしていきたい、こういうふうに私は事務方には指示をしたいと思っております。
記者)
今回の人事なのですけれども、国対委員長という国会運営の一番の司令塔が通常国会を前にして交代されて、こういう形で入閣ということで、かなり異例な人事なのですけれども、そのことについての受けとめと、この間の国対委員長としての仕事ぶりというのを、どのように自己評価されているのか伺いたいのですが。
大臣)
なぜ文科を担当する閣僚になったのかと、こういうことですが、人事はやはり総理の意思でございますから、これは当然、任命権者が人事を発令する、このことに対しては、私も組織構成の一員でありますから、それは社長がおっしゃることですから、私としてはいかなる状況であろうが従うというのが基本であります。
その上で、国対委員長をしておって、自らの評価等々についてはどうなのだということですが、やはり両院がねじれている状況の中での法案を成立させていくというのは、なかなか大変なことであります。政党間の協議、あるいは野党の皆さんの御理解をいただくということをしなければ、なかなか実っていかない。すなわち、100パーセント自己主張では物事が動いていかないという中にあって、法律の成案が低いということでございました。私も、国対委員長を続けさせてほしいとか、辞めさせてほしいとか、こういうことを申し上げるつもりはありませんが、これは自らの評価でいくと、法案の成案率が低かったということは事実であります。
しかし、今回の3次補正の部分、特に最優先すべきことは、財源12兆円の3次補正をいかに早く成立をさせるかということが大目的であって、継続している法案もすべて通せれば、それに越したことはありませんが、今、何を優先すべきことかということであるならば、やはり震災復興・復旧のための3次補正をいかに野党の皆さんの御理解を得て成案をさせるかということが、私の一番の役割だったと自負をいたしております。そういう観点から見ますと、法案成立率は60パーセントを超えている、こういうことですから、皆様方の評価は別にいたしまして、私自身は、私の微力な立場でありましたが、精一杯やらせていただいたというふうに認識しております。評価は、私がするものではなくて皆様方がされることですから、皆様方の評価結果にまちたい、こういうふうに思います。
記者)
先ほどの官邸での会見でもありましたが、朝鮮学校に対する高校無償化の適用については、まだ今審査中で時期を言える段階ではないということですが、この教育内容や、あるいは朝鮮総連の関係などについて、特に拉致被害者の家族会などが徹底調査や是正の指導を求めていくという、こういう状況の中で、やはり審査基準の適用以外にも、やはり国民の理解を得ていくということが必要ではないかと思うのですが、この点について今後どのように対応されていきますか。
大臣)
そういう御意見もあることも理解はいたします。しかし、本来のこの高校無償化と、こういう概念は、私は学舎(まなびや)にやはりしっかりと、そういう教育の負担を軽減をさせる、こういう趣旨でありますから、しかしその一方、そういうセンシティブな課題等々もあることも承知でありますが、今現実そんなことも含めながら審査を今、厳正にいたしているところでありますから、その結果を待って判断をしたい、こういうふうに思います。
私も、昨日の夜こういう立場になって、今日いろいろなことをこれから、具体的にどこまで行っているのだと、こういうところも含めてヒアリングを事務方の方からも報告を受けたいと思っていますし、なぜもっと早くならないのかというところも含めて、これからチェックをしていきたいと思いますし、来週にも中川前大臣との事務引き継ぎの中でも、どういう御意見が、どういう議論があったかということも聞かせてもらいたいなと、こういうふうに思っています。
記者)
副大臣・政務官人事は、どのようなお考えを持たれていますか。
大臣)
これは、先ほども総理・官房長官の会見の中にもあったと思いますが、基本的に今、一生懸命やっておられる副大臣・政務官については引き続きやっていただきたい。ただし、今回のいろいろな意味で異動して空席になっている、こういう方については補充はしていくのでしょうが、改めて副大臣・政務官についての人事をやるというふうには、私自身も考えておりませんし、総理自身も、そういうお考えで今日までやっておられる方に引き続きやっていただきたいと、こういう方針の下に対処したい、こう思っています。
記者)
先ほどの官邸での質問に関連してなのですが、大阪の話です。橋下市長が先月、文部科学省を訪れたときに「知事や首長に教育目標を設定する権限がないのか」ということで、「これは我々に何も語るなということなのか」と中川大臣に迫ったわけなのですが、新大臣として、この問いかけに対してどのように答えられますか。
大臣)
政治的に大いに語っていただくということについて、何ら私は制限されるものではないと、こういうふうに思います。
今、現行の部分でいきますと、首長の果たす部分と教育委員会の果たす部分とありますから、我々としては、教育委員会がやはり教育目標をしっかりとつくると、こういうことであります。したがって、首長がその目標をつくっていくと、こういうことについては少し違うと。だけれども、政治的に教育について、では何も語るなということでは、全く論点は違う。大いに、首長としても責任ある立場ですから、意見を述べる、発言をする、このことについて私は全く否定するつもりはございません。
記者)
大阪出身の大臣御自身としては、橋下市長のやり方ということに対しては、どういうふうにお考えですか。
大臣)
これはいろいろなお声があると思いますし、今、私、大臣としてそのことは答える立場にありません。政治家としては答えますが、大臣としては答える立場にありません。いろいろなやり方があると思いますから。しかし、発信力のある方だと思います。
記者)
八重山の教科書問題に戻ってしまうのですが、地元の方から共同採択のあり方についての指摘があるというふうなことをおっしゃっていたのですけれども、大臣自身としては共同採択を求める一方で、各自治体に採択権があるという制度の在り方について、問題があるというふうには考えられないですか。
大臣)
今までは、そういう仕組で今日まで教科書の採択をしてまいりました。だから、これからも同じ制度で本当にいいのかということの一石を投じられたのだろうと思っていますから、我々としてはそういうことで、今までの制度が本当に、今の現実の社会の中で合っているのかどうか、このことも含めて、私はこれから検証していくと、こういうことであります。
記者)
先ほどの大阪の話に関連して、教育委員会の制度の在り方を考えていきたいとおっしゃっていたと思うのですが、具体的にどのような形を。
大臣)
教育委員会、あるいはやはり学校における環境の中でのガバナンスの問題を含めて、本当に今までの制度設計でいいのかと、こういうことを僕はいま一度、今までの経過を十分ヒアリングさせてもらって考えなきゃならぬことになってくるのではないかと、こういうふうに思っていますが、まだ私、今朝から検証したわけではありませんから、そういういろいろなお声が出てくるということは、今の現行制度における課題提起だと、こういうふうに受け止めて、本当にどうなのかということを前向きに考えられるかどうか、このことも含めてこれから対処していきたいと思っています。
記者)
小中学校高校の教職員定数の改善について御意見をお聞きしたいのですが、政権交代前に民主党は少人数学級を導入する法案を国会に提出しておられます。今、立場は変わり、また震災という教育状況が変わった今、少人数学級の導入についてどのようにお考えでしょうか。
大臣)
これはやはり質の問題と、学ぶ学舎(まなびや)の環境というのは非常に大事な関連性があると思っていますから、やはり先生1人の力で50人を教えるのか、30人教えるのか、これによっては、やはり生徒さん1人当たりに対するパワー、エネルギーというのは随分変わってまいりますから、より質の高い教育環境をつくっていくという意味におきましては、少人数学級をやはり増やしていかなきゃならないと、こういうふうに私は思います。
記者)
教員の質の向上の部分なのですけれども、教員免許制度の在り方、教員養成の在り方について、中教審の議論が進んでおりますが、一方で教員の修士レベル化といったものを進めた場合に、教員の志望者が激減するのではないかという懸念が出ています。大臣は、この修士化とか教員の養成の在り方について、どのような形が望ましいかというのは。
大臣)
いろいろなパターンがあると思います。一概にはいけません。より専門性の高い教員養成をしなきゃならない部分もありましょうし、だから、一概にはいけないと思いますね。だから、標準的な教員養成の仕組というのが本当にいいのかどうかというのは、私はまだ勉強不足でしておりませんが、これからの、これだけ多様化した社会であって、いろいろな人材を社会に出していかなきゃいけないというので、画一的な教育論で本当にいける部分、あるいは高等教育について、もっと多様性のある教育をやっていくべきかどうか、これは僕はタブー視せずに大いに議論をし、これからの日本を担っていく人材を育成していくわけですから、ただ、では何でもありだということが本当にいいのかどうかということであります。
したがって、ベーシックなところについては、基礎教育についてはしっかり教えていく。その上に立って、高等教育についてはいろいろな多様化した、この社会において対応でき得る人材をどう育てていくかという視点においての制度設計は、検討に値するのだろうと。その中には、一つは修士という考え方もあるでしょうし、もっと修士でなきゃならないというふうにも思わないところもありますから、もう少し多面的に勉強させていただきたいと、こういうふうに思います。
記者)
大学の秋入学を検討している大学がありますけれども、これについてはメリット、デメリットがあると思いますけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。
大臣)
国際社会の中においての部分でいきますと、一つの考え方だと、こういうふうに思います。ただ、それと社会の受け皿とがある意味、同期をさせていかなきゃいけませんから、それがやはり国際社会の中で同期してまいりますと、人的な交流ももっと深まってくると思いますし、日本にも外国のすばらしい人材が日本にも来る、こういうこともありますから、あながち9月云々というのは悪いとは私は思っておりません。いろいろなことを考えたらいいのではないでしょうか。
文科省は、今日は偉い人がおりますけれども、文科省はあまりにも画一的にやり過ぎているのではないの。だから、もっとドラスチックに私はやったらいいと思いますけれどもね。ただ、そのことによっておかしな制度になったらいけませんから、そのことも合わせて、もう少しダイナミックに人を育てていくということは、民主党の大きな方針ですから、政権としては。そういう思いで私も学んでいきたいと、またそのことを受けて、施策の推進をしてまいりたいと思っております。
記者)
先ほど官邸での会見の中で、情報公開というのが課題であるというようなことをおっしゃっていらっしゃいました。3・11以降、復興対策であるとか原発事故への対応であるとか、文科省の動きに対してはどういうふうに見ていらっしゃいましたでしょうか。
大臣)
文科省ということではなくて、放射線というのは見えませんから、やはり国民が信用して、これに対してきちっと対峙しているな、こういうふうに感じようと思いますと、ある意味、私は情報公開をきちっとすることが、それによって信頼される施策として受け止められると、こういうふうに思っています。
したがって、今日まで発災以降やってきた国民に対する説明が、そういう意味でのしっかりとした情報公開になっているかどうかも、私は検証したらいいのだろうと、こういうふうに思いますし、事故調査委員会とか、そういうところでの検証結果も踏まえながら、私はそれを大きな糧として、これからもそのことをやっていかなきゃいけない、こういうふうに思います。
記者)
今後の福島第一原発の廃炉に向けて、長期間にわたって人材を確保する必要があると思うのですけれども、文科省としては、原子力分野の人材育成を今後どうしていくべきか、お考えがあればお願いします。
大臣)
私は原子力というのは、発電、平和利用ということで、やはり原子核のパンドラのふたを開けたわけですから、そういう意味では、やはり国の責任において、今度は閉じていくための、いわゆるこれをもっと具体的に言いますと、使用済み燃料の在り方をどういうふうに処分をし、やっていくかということに対する技術、テクノロジーの開発が私は求められる。そのための人材が必要になる、こういうふうに思っていますから、そういう人材育成はしていかなければなりませんし、文科省の独法は東海村にありますから、そこの人材をもっとそういうところに対応でき得る、こういう仕組をやっていくことが私は大事だろうというふうに思います。
人間というのは、私も元々研究所にいましたからあれですが、花形のところはバッと人が寄ってくるのですが、今度はそれを長期間にわたって収めていく、この技術も大変な技術なのです。こういう技術屋さんを養成をしていかなければ、原子力の事業の推進というのは、私は全く成さぬものになっていきますし、大きなリスクが出てくると思いますから、そういう人材も私はこれから必要になってこようと、こういうふうに思っています。
記者)
中川前文科相は、大学改革、教育委員会制度の改革などについて、タスクフォースというような形で、政務官を中心として取り組んでいこうという、それは今回改造ということになったのですけれども、そういうタスクフォースの取組というのは、平野文科相として、また別の形にしていくのか、それともそれをそのまま続けるのか。
大臣)
これは、中川大臣が最初発案をされて、有識者でありますとか経済界でありますとか、いろいろな方々で、その時々のテーマについての幅広い議論をいただいて、御意見を承ると、こういうことですから、今日までの経過、これを私は中川前大臣からお聞きをした上で、私は一面、中身はちょっとまだ掌握しておりませんが、いいことだと、こう思っていますから、これからもそれは続けたいと思っていますが、もう少しヒアリングなり事務引き継ぎを、政治的にも引き継ぎをさせてもらって、私としても判断をしたいと。
基本的には私はいいことだと、こういうふうに思っていますから、継続をしたいと思っていますが、まだ具体的に副大臣の方でやっていただいているようですが、どういう成果が出てきた、もっとやればもっといい成果が出てきて、文科省の行政に反映できるのか、大学改革に反映できるのかということを、いいものであれば進めていきたい、こう思っています。基本的には継承をしていきたいなと、こう思っております。
記者)
大阪の話に戻るのですけれども、元々民主党は、学校のガバナンス改革ということで学校制度をこのようにしていきたいというふうにしてマニフェストに掲げていらっしゃいましたけれども、それとは別に大阪の話が出てきて、大阪の話が出てきたことによってマニフェストを白紙に戻して検討したいということなのでしょうか。
大臣)
両面あると思うのですよ。だから、改めて大阪の御発言もありましたが、私はやはり教育委員会制度の在り方も含めて、学校のガバナンスの在り方は、私はもっとやはり地域が学校を育てていくという、こういう考え方というのは大事なことだと思っていますから、そういう制度設計にするための制度なのかどうなのかということも、併せてやるべきだと思っております。
今までの経験からいったら、学校の先生のOBが入ったり、そういうことでやっておりますが、もっと開かれた学校にしていく、こういうことが大事なことだと、こう思っています。
どうもありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。時間があれば何時間でもやりますから。よろしくお願いします。
ありがとうございました。どうぞよろしくお願いします。
(了)
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