ここからサイトの主なメニューです

森ゆうこ文部科学副大臣記者会見録(平成23年11月10日)

平成23年11月10日(木曜日)
教育、科学技術・学術、その他

森ゆうこ文部科学副大臣記者会見映像版

平成23年11月10日(木曜日)に行われた、森文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

平成23年11月10日森ゆうこ文部科学副大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

森ゆうこ文部科学副大臣記者会見テキスト版

副大臣)
 いろいろ出張とかありまして、会見も久しぶりでございます。よろしくお願いいたします。
 私の方から、チェルノブイリの視察報告、ちょっとタイミングがずれてしまったんですけれども、皆様もホームページ等でもう御覧になったかもしれませんけれども、報告書を皆様の方にも本日お配りいたしましたので、よろしくお願いいたします。10月16日から20日までの間、行って参りまして、ウクライナ、キエフ、チェルノブイリ、そしてナロージチということで視察をして参りまして、先方の政府関係者、研究者、特にこちらの放医研のようなところの研究者の皆さん、それから放医研にも行って参りまして、そこで入院している子どもたちにも会ってきました。それから、原発から約70キロで、移住区域なんですけれども、ソ連の崩壊によって3万人のうち1万人の住民が取り残されたというナロージチ地区では、その地域の病院の院長先生や町長さん、地元の皆さんと様々意見交換をさせていただきました。
 党のPTでも報告をさせていただいたんですが、もちろん我が国と同じように、専門家の間でこの低線量の被ばくの影響については様々な御意見がございます。しかし、皆さんの一致した意見は、特に食品による内部被ばく、これを防ぐべきであるということは皆さんが一致しておっしゃっていました。
 そういうことも踏まえまして、私の方で、最後の方に、5ページからまとめと、そして出張者の意見ということで、一緒に行っていただいたのは行松戦略官、それから、お医者さんですけれども、永田先生、放医研の後藤先生、そして木村真三獨協医科大学准教授にも同行していただきましたし、研究者の皆さん、それからナロージチ地区の皆さんとのアレンジというのは木村先生にやっていただきました。
 報告書を後で御覧いただければというふうに思いますし、また、先ほど、今日の午前中に福島県二本松市におきまして、二本松市放射線被ばく測定センターというものが開設をされました。
 同時に、獨協医科大学国際疫学研究室福島分室ということで開所式がございましたので御招待をいただきまして、行って参りました。ホールボディカウンターを弘前病院から寄贈を受けたということで、木村先生が室長になりまして、その測定の技師さん等々、市民の皆さんの内部被ばくを測り、必要があれば獨協医大のサポートを受けて、高い値を示した人に対してはケアをしていくと。その内部被ばくを測る過程で、今、福島県がやっております健康調査は回収率が非常に低い、10パーセントぐらいだというふうに言われているんですけれども、今日、開所式に先立って、少しやってくださったんですね、木村先生が。副議長さんが被験者になって、ホールボディカウンターのところに座って測っている間に、いろいろと問診をして、今、県民健康調査でお聞きをしている、書いて提出するような内容のことを、その測っている間に先生が聞き取る、それを記録する、いろんな不安があればそこにも答えていくということで、これは非常に重要な取組であるというふうに感じました。
 チェルノブイリ事故後も、各国において市民測定所、食品を測ったりとか、あるいは各地域においてそういう被ばくの状況を検査をしたり、その結果、高い値の人たちには医療的なケアがされるというふうな話も伺って参りましたので、今後、このような対策というものが進められるように私の方もできるだけ御支援をさせていただきたいということも申し上げて参ったところでございます。
 私の方からは以上でございます。

記者)
 今回のチェルノブイリの方、ウクライナの、いろいろ見て来られて、内部被ばくを防ぐということが大事だということを先ほどお聞きになったということですが、その食品による内部被ばくを防ぐために、具体的に文部科学省として今後できること、検討されていることがあれば教えていただけますか。

副大臣)
 今審議をされております第3次、先ほど衆議院の方を通過したんだと思いますけれども、第3次補正予算におきまして、予算額はわずか1億円なんですけれども、安全・安心のための学校給食環境整備事業というものを実施させていただくことにしております。
 その中身について、最後の詰めをさせていただいているというところでございまして、当初、予算要求したときには、食品の事前検査ということで、その検査器を購入する自治体に対して補助金を出すという内容でございましたが、その後、皆さんも御存じのように早野東大教授の方から給食丸ごとミキサー検査というのですか、一食分をミキサーにかけて、その放射線量をまとめて測って、それを累積、記録していくと。それで値が高い場合には対策を講じるというようなこともできるように今最終の調整をさせていただいているところでございます。
 やっぱり一番重要なことは、これは空間線量も、それから土壌も、食品もそうだと思うんですけれども、まず測る、徹底的に測る。今、モニタリングをやっておりますし、徐々に詳細なものができて参りましたけれども、できるだけ詳細に測っていく。詳細な汚染マップを作る、それから食品についても大分各自治体の取組でありますとか、農水省、厚労省の監視も強化されてきていると思いますけれども、やはりまず測る。そして、高いものについては食べないように徹底する。そして、どの程度の食品、摂取したのか、放射性物質が摂取されたのかということについて、できるだけそれが測っていけるようにしていくということが重要であるというふうに思います。
 実は、昭和30年代から旧科技庁でスタートしてずっと続けてきた調査がございます。今、放射線の空間線量率、全国の水準調査というのが毎日発表されているわけですけれども、その中の一つの項目として、日常食の放射性物質がどの程度あるのかという調査は、何十年やってきたんでしたっけ。

文科省)
 30年代からです。

副大臣)
 ずっとですよね。2年前にちょっと一旦途切れているんですけれども、これを復活させるというのも非常に重要じゃないかということを私の方から提案をしておりまして、最終的にこれが復活するということは決まったのかしら。

文科省)
 まだ調整中です。

副大臣)
 まだ調整中ですか。これは復活させるべきだなというふうに思います。
 ただ、この検査は相当精密な検査でして、協力いただいた御家庭から1日分の、それこそ丸ごと頂いて、サンプルというか、頂いて、それを焼くのかな、乾燥させるのかしら、乾燥させた上で測るということで、かなり精密に測れるというような検査でして、昭和30年代には1日当たり何ベクレルあったんでしたっけね。相当高かったんですけれども、だんだん低くなって、一時期チェルノブイリの事故後は上がったんですけれども、また今は低くなっていると。2年前にちょっとストップしてしまったんですが、それを復活させて、国民の皆さんの食事にどの程度放射性物質が入っているのか。ないという結果が出れば、これは安心につながるわけですので、こういうこともやるべきであるということはずっと提案しておりますし、今、省内で検討しているところです。

記者)
 先ほどの給食の丸ごとセシウム検査なんですけれども、これを原子力災害対策本部がやっている原子力被災者への対応ロードマップというのがあるんですけれども、この中に組み込むようなお考えというのはあるんでしょうか。積算の被ばく量の指標を蓄積していくという意味では、こういったロードマップの方に入れていく方がメリットが大きいかなと思うんですけれども、そういったお考えについてお聞かせいただければと思います。

副大臣)
 どんな対策も、全体的に災害対策本部の中できちんとやはり最後まとめていくということが重要だと思いますし、私が調査してきたこの結果、本当にサマリーなんですけれども、やはり情報を共有していただきたいということで、他の省の副大臣からも欲しいというふうに言われて差し上げたり、中川大臣から閣議等、閣僚懇等で文科省が提案して、それを対策本部の全体の対策に入れてもらうと、考え方ですとか、実際の対策ですとか、そういうことはお願いをしておりますし、中川文部科学大臣、非常に熱心に取り組んでくださっておりまして、一昨日の夕方発表したと思いますけれども、チルドレンファーストの除染の支援体制というものも今整えつつあると。地方自治体にお手伝いにいくということも発表されたところです。
 ですから、今の御提案も非常に貴重な御提案だと思いますので、そういうふうに対策本部の中にロードマップとかそういうものに組み込まれるように私の方でも考えて、提案をさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

記者)
 木村准教授の提言がこちらの資料に付けられているんですけれども、いろいろな提案がされていますけれども、この中でより具体的に実現、検討できそうなものというのは何かありますか。例えば学校給食に関して、文部科学省ではいかがでしょうか。

副大臣)
 私の個人的な考え方を言ってしまうと良くないんじゃないかなと思いますけれども、基本的になぜここに木村先生の提案を付けたかといえば、私は同じような考え方をしているから付けさせていただいたということでございます。
 これが省内のコンセンサスあるいは対策本部のコンセンサスになっていくために、私ももうしばらく努力をしなければいけないのかなというふうに思っています。
 一方で食品の安全基準値につきましては、新たな食品安全委員会からの答申が出されまして、かなり厳しい数値というものを小宮山大臣の方で検討されているのではないかというふうに思います。少なくとも、食品安全委員会の答申によれば、今まで5ミリパーイヤーだったものが約1ミリパーイヤーに、内部被ばくだけですけれども、そういうふうな考え方に近くなるのかなという気もいたしておりますので、文科省として、食品の基準値を別途ということについては少し調整が必要なのかなというふうに思います。

記者)
 放射線、学校給食の検査ですけれども、これ、3次補正で1億円というボリュームなんですけれども、これで十分とお考えなのか、今後増やしていきたいと、増額していくとすればどういう方法があるのか伺いたいんですけれども。少なくとも概算要求には入っていないですよね。

副大臣)
 そうですね。概算要求には入っておりません。その代わり、調整費といいますか、放射線防護策等に使えるお金というものを15億円、これは概算要求に出させていただいております。
 国会でも今のような御指摘がございまして、予備費等でもう少し増額をして、既に各自治体で様々な取組が始まっておりますので、そういうことを後押しできるような体制が取れないのか、これは私が既に提案を省内でさせていただいておりますので、あとは財務当局から御理解を頂けるか、もう少し私の方も努力をさせていただきたいというふうに思います。
 先ほども申し上げましたように、重要なのは、まずしっかりと詳しく測っていくということだというふうに思います。測って、そしてきちんとした評価をし、情報を開示すると。丁寧に説明をする。必要であれば、安全のための対策を適時行っていく。それを繰り返す。測って、評価をして、情報を開示して、対策をして、きちんと説明をする。これを繰り返すことによって、この原発事故の対応について、国民の皆様の信頼というものが揺らいでいるわけですけれども、これを回復するということが非常に重要だというふうに思います。
 報告書にも書かせていただきましたけれども、精神的なストレスということを軽んじてはいけないと。精神的な影響というものが非常に大きい。皆様からまずは本当に安全を確保する、安心をしていただけるという環境を早く作るべきであるというふうに思います。
 今、自主避難等々されておりますけれども、こういう状況が長引くのは良くないというふうに思っています。仮に一時期の移転とか移住ということであれば、やはりコミュニティが壊れないようにきちんとした形で政府、自治体が支援をしてそういうものを行いませんと、ばらばらになって自主避難をしたりしたところでの精神的ストレス、経済的困窮、いろんなものでかえって良くないということはチェルノブイリの経験からも言えることですので、そういう今のような状態が解消できるように更に努力をしていきたいと思っています。

記者)
 副大臣、お話は変わるんですけれども、環太平洋経済連携協定、TPPの交渉への参加をめぐる党の提言が出まして、慎重に判断進めていくと。これに対して、首相は今日にも交渉参加の姿勢を表明する見通しというふうに伝えられていますが、この一連の経過の中で、かなり説明不足、国民に対する説明不足であるというような指摘もあります。この一連の問題に対してのお考えと、それから、教育分野を含め、文科省の所管分野への影響についてはどのようにお考えでしょうか。

副大臣)
 説明不足という御指摘でございますけれども、あらゆる可能性を考えてきちんとやはりどんなメリット、デメリットがあるのか検証しなければいけないのではないかというふうに私は思っています。
 残念ながら、私どもの方でそのことについて議論をしたわけではありません。知的財産権における著作権あるいは越境サービスにおける学校教育等、文科省に関連する分野がございます。これはどういうことに気をつけていかなければいけないのかということについて、もう少し整理が必要なのではないかなというふうにと思います。
 TPPの問題は、何か農業とほかの輸出産業というか、工業との対立のような感じにあおられている部分もあるんですけれども、私はTPPの問題というのはもっと広く大きな問題だというふうに思っていますので、やはりどんな形になるにせよ、慎重に、そして戦略的にきちんとやっていかなきゃいけない問題だというふうに思います。

記者)
 学校給食の整備関係の部分なんですけれども、資料を見ますと、農水省、厚労省、あと現地の市町村と連携してということになっていますけれども、これはモニタリング調整会議で連携していく、そういうことでいいんでしょうか。

副大臣)
 ちょっと違うんではないかなと。そういうことではないというふうに思います。そういう図になったのは、一方で農水省が農業生産物についてはチェックをしているじゃないかと。例えば土壌の検査をして、作付制限をしたりとと、いろいろなことをやっているじゃないかと。それから、厚労省は、これは自治体がやるわけですけれども、食品の検査をしているわけですよね。
 その上で、何で文科省がというふうな話を説明するというか、農水省、厚労省、やっているんですけれども、やはり今の状況では完全ではないので、特に放射線の影響の大きい、感受性の高い子どもさんたち、そして学校給食というのは教育の重要な一環であり、そして子どもたちの一日のカロリーの中でも重要な部分を占めているわけですから、この給食の安全確保を文部科学省としてやはりきちんと確保していくんだという姿勢を示し、そして、そういうことを実際にやっていかれる自治体に対していろんな面で支援をしていくということが重要であるということですので、この事業の開始に当たっては、いろんな考え方を整理したものをお示しをし、各自治体と連携をしてやっていきたいというふうに思います。
 到底1億円では御希望にお応えできるとも思えませんので、先ほどお話がありましたように、就任してその直後に3次補正の締切りということだったので、本当に時間がない中で頭出しだけさせていただいて、その結果、実際にはいろんなところからいろんな御要望が来ていまして、是非いろんな財源を使って、できるだけ拡大といいますか、しっかりやっていきたいというふうに思います。

(了)

お問合せ先

大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成23年11月 --