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鈴木寛文部科学副大臣記者会見録(平成23年8月4日)

平成23年8月4日(木曜日)
教育、科学技術・学術、その他

鈴木寛文部科学副大臣記者会見映像版

平成23年8月4日(木曜日)に行われた、鈴木文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

平成23年8月4日鈴木寛文部科学副大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

鈴木寛文部科学副大臣記者会見テキスト版

副大臣)
 私からは特にございません。

記者)
 まず、子ども手当なんですけれども、これが与野党が来年度以降の廃止で合意して、児童手当が復活するということになりましたけれども、これについて政権交代時の民主党の看板政策でもあったと思いますので、受け止めを伺いたいんですが。

副大臣)
 私も報道でしかその詳細を聞いておりませんので、詳細が分かりかねます。それと、私の直接の担当ではございませんので、この間どういう御議論があったのか詳細に知りませんので、単なる感想ということになりますけれども。公債特例法という本来は3月末といいますか、予算成立していないと、歳入を確定させるものですから。これが8月に入っても成立をしていないという我が国の少なくとも戦後の予算制度上、こういった事態は初めてだと思います。現にキャッシュフローも大変に綱渡りの状況になっているわけですし、そういう中で、例えば研究開発費等々も執行をとりあえず7割と。もちろん、公債特例法が成立すれば、予算額と、こういうことに当然なるわけですけれども、それを現にこの公債特例法が通らないことで、いろいろなところに支障が生じているわけであります。それに対して、残念ながら、なかなか進展が見られないと、こういう極めて特殊なかつ深刻な環境の中で、幹事長を中心にいろいろな調整、議論が与野党間でなされたということだと思います。
 政権与党としては、更にアメリカでの財政上限をめぐる議論もあって、国際的な国の財政をめぐる動揺というものも加わって、そういう中でアメリカ、ヨーロッパ、そして日本と、この3極がいずれも財政上、戦後国際経済史上かつてない危機的な状況と。こういう中で、我が国にとって、そうした国家財政のマネジメントを損なうことがあった場合に、どのようなリスクの発端になるかということが極めて不透明な中で、とにもかくにも公債特例法の早期成立ということが、これは政権の目標といいますか、課題という次元を今や超えていて、日本国のそうした財政運営上の危機を迎えないために、回避するために、そして日本初の、そして他国が盤石であれば、そういうリスクもないんでしょうけれども、米欧ともにそうしたぎりぎりの状況の中で、少なくとも日本がそういうトリガーを引かないようにと、こういう国際経済的、それから我が国の財政運営上、あるいは経済上のそうした危機感の中で総合的に幹事長が判断されたことだと、そういう位置づけでありまして。もう少しそのような理解が全体で知らせることが私は望ましいと思いますし、またそういう理解の前提に立って野党が特例公債法の位置づけを理解をしておられるのかどうかということは、是非国民的にも御議論を深めていただきたいなと、このような感想を一個人としては持っております。

記者)
 あと昨日までに原子力損害賠償支援機構法などの賠償の一連の法律が成立しましたけれども、これから文部科学省として取りかかる準備作業や、そういうものがありましたら伺いたいんですが。

副大臣)
 原子力賠償機構法案は、私は内閣官房の経済対策チームのワーキンググループチームの事務局長という立場でかかわってまいりました。所掌上は昨日の法案成立をもって、私の内閣官房事務局長としての一定の役割というものは果たさせていただいたといいますか、終えたというふうに理解をいたしております。
 この後は、髙木大臣、笹木副大臣の下で原子力賠償スキームがこの資金繰りの不安がかなり軽減をされた中で賠償責任者である東京電力からの仮払い並びにいわゆる本払いといいますか、賠償金の確定と支払いということが確実になされると、こういうことだと思います。
 そういう中で、紛争審査会の下に仲介委員会のようなものを作り、そしてその賠償範囲、賠償額の速やかな確定といったところに中立の仲介委員という方々がその任に当たっていただいて、速やかな賠償範囲と賠償額の確定と賠償の支払いということが資金繰り的に安定した、安定するであろう東京電力によって速やかに行われるという段階に入っていくと。こうしたことが、準備は関係局において、あるいは関係省庁との協力において行われておりますけれども、着実に行われるように私としては側面支援をしてまいりたいと思っております。

記者)
 あともう1点、原発関係で、本日、海江田経済産業大臣が緊急で記者会見をしまして、福島第一原発の事故の責任ですとか、あるいは一連のやらせの問題などの責任を取らせるということで、事務次官ら3人の首脳を更迭するという方向で最終調整するということが発表されましたけれども、これについて、副大臣も元経産省職員という面もありますので、受け止めを伺えればと思います。

副大臣)
 これは他省庁のお話でもあります。所属省庁の職員の人事というのは、一元的に大臣が日頃一緒に仕事をする中で表に出ている者、出ていない者を含めて見ておられて、そしてそれに基づいて適切に対応されるべきものであります。海江田大臣がこれまでの一連のことを総合的に勘案されて、また率直に申し上げて、経済産業省存亡の危機にあると私は今思っておりますので。しかし、エネルギー政策をはじめ、大変重要なミッションを担わなければいけないと。それを担うべき省庁の体制として、きちんともう1回体制整備を図りたいと、こういう大臣の御意向も含め、総合的に勘案されて、人事権者の名においてといいますか、権限において御判断をされていることだというふうに思います。

記者)
 副大臣、子ども手当の関係で伺います。
 元マニフェストの政策責任者の1人として伺いますが、子ども手当に関して、結局児童手当というふうな名称変更と、あと所得制限が盛り込まれると。これは一部子育て世帯の負担を増加させる可能性もあるわけですが、もともとの民主党のマニフェストに込められた政策理念の一つに子どもの育ちというか、学びや育ちを社会全体で支えていこうというふうな大きな大前提があったと思います。こういった理念から徐々にかけ離れて、最終的には言い方は悪いですけれども、政争の具みたいな形で扱われて、最終的にこういう形になってしまったということについて、当時の政策責任者の1人として、どういうふうに見ていらっしゃるかという点を伺います。

副大臣)
 繰り返しになりますけれども、民主党の理念は理念として社会全体で見ていくと。それから当然それに伴う、もういろんなところで言われていますけれども、控除から手当へということが言われていますと。民主党は社会全体で子どもたちの学びを、あるいは育ちを支援していくということと、それから明らかに政権交代によって所得の再配分機能というものは圧倒的に強化されているわけですね。その1つが控除から手当へと。御案内のように控除というのは高所得の人には政策効果はありますけれども、低所得の人にはないわけで、手当てというのはそういう意味では控除に比して、所得の再配分の機能というのがあると。こういう民主党の政策というのは一貫して子どもの成長権、学習権、子どもの権利というものを国際的なスタンダードに合わせていくということが1つと。それから、所得の再配分機能を手厚くすることで、いわゆる格差を是正するということで非常にある意味で一貫性があるわけであります。そのことがマニフェストっていうか、マニフェストの背景にある考え方として、そしてそういう方向について総選挙では御理解をいただいて、そしてそうした政策が適宜実現をされてきたと、こういうことです。
 ただ、そのことができ得るならば、世の中には大きく言うと2つの考え方があって、民主党のような個々人を、あるいは、これには世帯間格差の是正というのもありますが、世帯間格差の是正だとか、要するに所得再配分、世帯間の所得再配分と高所得者と、だから再配分機能を強めて格差を是正して、そして一人一人の人権、あるいは一人一人のライフですね。人生だとか生活だとか命だとか、そういうものを充実していくという、こういう考え方の政党と。
 それから、ティーパーティーをはじめとする、いわゆる小さな政府、レセフェールと。こういうところがどの党でも、どの国でも二大政党として存在しているわけであります。あとはその都度、その都度、その時々の社会が、あるいは国の発展段階、発展状況、社会状況というものがどっちをより嗜好しているのかと、こういうことでどちらの政権の政策が選ばれるのかという、こういう御議論の中で政権選択や政策選択がなされるということが望ましいわけですね。
 要するに、子ども手当を否定するということは、それを否定しておられる政党は、我が国のいわゆる格差問題というものがこれ以上改善の方向、改善の方向で政権はいろいろな政策を打ってきたわけですけれども、その必要性が乏しくなったということ。
 それから、なかなかグローバルスタンダードになっていない我が国の特に若い世代に対するそうした施策の強化というものに振り子を振ってきたわけですけれども、そういうことが必要ないと。方向、ベクトルとして別の方向だと、こういう御主張とこういう現状認識のもとで、そういうことを御主張なさっているんであれば、やっぱりそのことを今の日本の置かれた状況については、それはいろいろな見方があると思うんですけれども、自分の政党はこういうふうに思うと、自分の政党はこういうふうに思うという、それぞれの論者が。そのことを国民の皆さんと共有しながら、であれば、こういう政策選択ですねという議論が行われることが大変望ましいというふうに思いますが、必ずしもそういう議論が十分に盛り上がっていないのは大変残念ではあるなと思います。
 ただ、先ほどと繰り返しますけれども、現下の国際マーケットをめぐる、あるいはいわゆる国のお財布のキャッシュフローがここまで厳しい状況にあるというのは、これは今までの財政赤字のデットが積み上がっていくというのとは全く違う議論ですから、そういう危機感のもとで政権与党としてはキャッシュフローが詰まる、ショートするというようなところで我が国の国際市場、あるいはそれから高ずる世界的な悪影響という芽は、やはりこれを最小化するというのは、それは政権にある者のそれは最大の使命だというふうに考えるというのは、これは責任政党としては当然というか、やむを得ないというふうに思っております。
 そういう意味では、与党幹事長の判断軸と、あるいは判断に至る考え方ということは極めて理解し得るものではないかというふうに思います。

記者)
 そういった与党幹事長の判断というところに関していいますと、岡田幹事長はマニフェストについて見直しというか、謝罪というかされましたけれども、この転換に対して、国民に対するいわゆるアカウンタビリティーという部分で言うと、なぜこうなったのかということについては説明責任がまだ果たされていないんではないかというふうな意見もありますけれども、これについてはどのようにお考えでしょうか。

副大臣)
 これもちょっと交渉当事者じゃないと、どういうふうな世の中への発表の仕方をしろと、あるいはすると言われたのか、自主的に言い出したのかはわかりませんけれども、恐らくいろいろな交渉の中で、そこについても交渉の経緯があるんでしょう。政策的な説明は、それはマニフェストを作るときは税収46兆円ありました。初年度は37兆円ということですから、当然税収は46分の37になるわけですから、それによって様々なマニフェストの修正をしますということは国際的な政策論議の中では十分に説明し得ることですし、そういう説明はもちろん今までもしてきたわけであります。しかし、今言われているところの説明責任ということが意味する中身が、単なる政策上の話を超えた部分の説明責任ということが議論されているように私には聞こえるので、そこはそうなるといろいろ政治上の交渉当事者でしか知り得ぬいろいろな事情から、とにかく何としてでも公債特例法を成立しなければいけないというために、あらゆることは呑み込むということなんだろうなと、推察の域を超えませんけれども、そういうことじゃないでしょうか。
 余談になりますけれども、この前OECD関係の会合がありましたときに、リーマンショック以後、教育予算を増やしている国というのは日本しかないというのでびっくりされまして、それはそうだなと、冷静に考えてみれば、よく増やしたねといって、各国の大臣から、いや、それはだからリーマンショック以後はどの国も当然リーマンショックで税収は下がっていますから、教育費も含めて下げていると。それから、イギリスなんかは明らかに保守党政権への政権交代というのがあって、大学授業料等々をめぐってストライキがあったっていうのは皆さんも御承知ですが、更に政策的にそういう方向に転じているわけですけれども、そういう国際的な潮流の中で、これだけ教育予算を増やしている国は日本しかないといってびっくりされたわけですが、そこでは、いや、我々政権交代があって教育費というものを非常に重要視する政権に変わったんだと。だから、リーマンショックの中においても、実額で6パーセント見ているというのは、驚異的だといって言われましたけれども、各大臣から。それは、そういう政権が選択されたからだと言ったら、なるほどと、日本国民はすごいねと、こういうふうに。これが普通の国際的な政策の議論でありますよね。しかし、日本はなかなかリーマンショックで税収が下がったというところは別に当たり前の話なんですけれども、そういう土俵でなかなかマニフェスト、あるいはマニフェストの修正、あるいは政策の変更ということが議論される土壌にはならないんだなと、私も引き続き日本の政治を勉強していきたいと思っております。

記者)
 経産省の人事に戻ってしまうのですけれども、ある意味、文部科学省もこれまで原子力行政の一翼を担ってこられて、この間、事故対応でもSPEEDIの運用ですとか、反省点はあるとは思うんですけれども、こういう状況下で文科省として、こういう責任の取り方のようなお話というのが人事面を含め、出ているかどうか伺いたいんですが。

副大臣)
 SPEEDIの運用については、文部科学省はSPEEDIの情報を大いに参考にしながら、一番測定すべきと思われる地域から、測定地域の優先順位づけ等々にきちっとSPEEDIを生かして、文部科学省の事務方は、まだ大変危険についてもエバリュエーションがよくわからない段階でそういうところに自ら進んで、赴いていただいて、そうした実測値をいち早く国民の皆さんに公開をするための実測、そしてそれを1日4回にわたる不眠不休で生データを実測データを届けるという文科省が背負っているといいますか、任務は適切に果たしたというふうに理解をいたしております。
 初期値がわからない段階でのSPEEDIの公表については、これは内閣官房の仕切りで、原子力安全委員会がその評価、公表、それに基づく助言というものは先験的に行われると、こういう内閣官房の指示に基づいて文部科学省はひたすら実測値の測定に徹せよと。もちろん、それをどういうやり方でやるかとか、どういう機材でやるかとか、どういうところからやるかということについては、それは文科省の裁量でありますが、順番とか優先順位とか、測定の方法等々においては、もちろん、すべてのことは振り返ればいろいろ反省することあるかもしれませんけれども、あの状況では最善を尽くしてきたというふうに思います。
 でも、全体のSPEEDIのあり方については、これは文部科学省というよりも内閣全体で20キロ圏内は経済産業省、20キロ圏以後の実測値は文部科学省、そしてSPEEDI等評価、シミュレーション、分析等々は安全委員会と、こういうふうな仕切りをしたことの判断、そしてあるいはそのもとでのそれぞれの安全委員会、あるいは経済産業省がそのミッションをどのように果たしていたのかということから評価されることであります。
 もちろん、すべての政策判断には100点もなければ零点もないわけで、もちろん、日々修正をし、改善をし、改めるべきは改めるということでありますけれども、下してきた判断がすべて正しかったというつもりはありませんけれども、しかし我が省において、何かその政策情報を収集し、そしてそれに基づいて専門家の多様な意見を集め、そしてそれを総合的に分析し、そしてそれを総合しながら政策判断を下していくというところのプロセスにおいて、あるいはガバナンスにおいて、もちろん結果においてはいろいろあろうかと思いますが、そのプロセスやガバナンスにおいて何か致命的な欠陥があったかというと、私はそういうことはなかったと思っております。その中で、これも報道でありますから私は承知しておりませんけれども、何か情報を操作するとか、誘導するとか、そういうような故意による誤った政策判断を惹起するというようなことは我が省においてはなかったというふうに思っております。
 もちろん、ああいう状況下でありますから、収集し得た情報にいろいろな限界があったり、それから、まだこの分野は科学的にも未成熟の部分が大いにある中で、そして我が国の中でも学会の意見が固まっていない中で、あるいは我が国において、そうした学会の陣容の多様性とその分厚さにおいて十分でないために、もちろん、そういった分野の研究人材育成が不十分であったということについては、政策としてはもちろん改善すべき点はあろうかと思いますけれども、そういう意味では少し質が違うのではないかというふうに思います。

記者)
 大学で、預け金の問題なんですけれども、東京工業大学及び複数の大学で調査委員会を置くとかにしておりますけれども、それについての受け止めと、文科省としてどのような調査をやっていくのかなどお考えを。調査方法、検討、進捗状況などを教えていただきたいんですが。

副大臣)
 まずは、公正に使用されるべき研究費が国民の納税者の皆さんの御理解を得られないような使われた方がなされていたということであれば、これは大変遺憾なことだと思います。この問題については、過去にもいろいろな事件がありまして、平成19年の2月に公的研究費の管理・監査ガイドラインというのを策定をして、そしていろいろな要請をいたしております。今報道されている部分だけ見ますと、その大半はこの平成19年2月のガイドライン発出前の話が多いようには思いますけれども、ただ、前であっても、このガイドラインというのは当たり前のことというか、ことを確認的に出したものでありますから、それはガイドラインなかったからそれが正当化されるというものではないということはもちろんであります。
 したがって、このガイドライン以降は、そうした問題がないということを期待をいたしておりますけれども、しかし、こうしたことがありましたので、このガイドラインがきちっと守られているかどうかですね。ガイドライン遵守の実効性を期すために、自己評価チェックリストというのを提出を要請をしております。作成をし、その提出を要請しております。
 で、これは今1,300ぐらいの機関から自己評価チェックリストを提出いただいているわけでありますが、こういうこともございましたので、改めて、また22年度分はまた8月中に実施状況報告というのをまたやりますけれども、外部有識者会議でこのガイドライン及びその遵守の体制というのが本当にこれでいいのかどうかということを、東工大の調査結果等々もにらみながらやっていく必要があるのかなと。
 それからもう1つは19年2月以前の話とはいえ、19年のガイドラインがこれでいいのか、あるいはチェック体制というものがこれでいいのかということをもう1回改めて検証をしたいと。そして、また新しい体制を再発防止のための通知をしたい。
 それから、これまでも平成19年度以降、平成20年3回、平成21年度2回、平成22年度4回、延べで申し上げると、5,000人ぐらいの方々にこの研修会、説明会に御出席をいただいているところでございますけれども、改めて必要があれば、こういう研修、説明等々もしていかなければならないというふうに思っているところでございます。

記者)
 ごめんなさい。今のところなんですけれども、外部の有識者会議、これは改めて新たに立ち上げるということになるんでしょうか。

副大臣)
 平成19年のときにガイドラインをつくったときの外部有識者の会があります。で、それをもう1回再開をするのか。そこに加えて、そこで御活躍いただいた方の多くは引き続きと思っていますけれども、加えて別のものを作るのかというのは、両方あり得ると思います。急ぐということであれば、前回の分を再開するということだと思いますが、今いずれにしても、いろいろな状況が明らかになりつつある、進行中、進行形でございますから、そうしたものでもってどっちでいくかは考えていきたいと思っております。

記者)
 それと、ちょっと話は変わるんですが、横浜市の教育委員会が中学校の歴史と公民の教科書を育鵬社に採択しました。これについては、歴史観をめぐって市民グループが自国中心の歴史観ということで署名集めをしたりして反対意見もあるんですけれども、大きな横浜市という最大の採択地区で採択されたことについての受け止めを教えてください。

副大臣)
 これは決められたいろいろなルールで、そしてこれまでのいろいろな議論の積み重ね、横浜市だけじゃなくて、日本全体で議論がありました。その積み重ねの中で決められたルールに基づいて市教委が御判断をしていると、こういうことでありますので、当面、今の何か制度を教科書採択を、あるいは教科書検定をめぐる制度を抜本的に変える必要性というものまではないのではないかと。もちろん、いろいろな不断に見直し、そして改善はしていくということは、それは毎年やった方がいいと思いますけれども、一般論としてはですね。しかし、今のルールのもとでやっておられる話なので、文科省としてはそれ以上何か申し上げるという立場にはないというふうに思っております。

記者)
 学校教員調査で50代の割合が3人に1人、小中高いずれも超えて、今後10年間かなり大量退職をするということなんですけれども、若手や中堅に対しての知識、技能を何か文科省として今後取り組むべき課題等があれば教えてください。

副大臣)
 そういう問題意識のもとに、昨年の6月に中教審に教員の育成、研修等々の在り方についての御議論をいただいております。そこでの御議論だとか、それからいよいよ教育振興基本計画、これももう既に諮問しておりますけれども、教育振興基本計画の非常に重要な課題の一つとして、これから10年間、3分の1が入れ替わるといわれている教員集団の質というものをどういうふうに維持し、また新しい内容に対応したものにしていくのか、新しい社会情勢への対応したものにしていくのかということで。ただ、これは若手だけの資質を上げるという話ではなくて、これまでは何でもできる教員というのを目指してまいりましたけれども、やはりリーダーシップあるマネジメント力のある校長、教頭のもとで中堅のそれぞれに専門性を持った中堅が支え、そしてしっかりと実践力を大学及び大学院で身につけた若手が参入するというチームでもってきちんと対応していくということ。
 それから、どうしても年齢構成が3分の1抜けた人を、それを単に新採だけで補充した場合には、またバランスを欠いた年齢構成になりますから、私たちが修士と言っているのもそこに1つあるわけですけれども、民間で30代、あるいは40代、一定の期間活躍をされた方で教員にチャンスがあればなりたい、そういう潜在的なニーズが非常に高いと。しかしながら、そういう方々は教育に関心がありながらも該当する免許を持っておられなかったり、あるいはそもそも免許を持っておられなかったり。だから、例えば小学校は持っているけれども、中学校は持っていないとか、あるいは逆もあるわけですね、ということと。
 それから、教職を大学の途中でいろいろな意味で断念せざるを得なかったので教員免許証もそもそも取れなかったと、こういう人たちがいるわけであります。もちろん、教職課程に登録していない人でも、教師というのは非常にすばらしい仕事ですから、そういうところにかかわってみたい、こういう潜在ニーズを教員免許制度というものとの接合を考えながら、しかし、どういうふうにうまく促していくか、こういう観点もあって、さっき申し上げた、いいチームをつくっていくという中で、若手と中堅の補充というものをどうしていくのかということを議論しているわけで、来年度予算の中にもそういうものを少し反映させていただいて、当然教育振興計画の恐らくメインなテーマの一つにこの問題はなろうかと思います。
 それから、中間報告にも少し触れましたけれども、やはり校長のリーダーシップというのは非常に重要で、校長のマネジメント力を向上させるような研修の充実であるとか、あるいはそういったマネジメント力を養成することをかなり意識した教職大学院、あるいは教員、もうちょっと言うと教員研修センターみたいなところの国・県・教職大学院、この3者の連携の強化とか、こういうことは振興計画及び来年度、再来年度の事業の中で盛り込んでいきたいというふうに考えております。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成23年08月 --